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2017年03月22日(水) ■ |
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沼津に落としてどうすんだよ |
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映画「日本のいちばん長い日」(原田眞人監督)から。 こんな台詞に反応するなんて、なかなかいないな、と自分でも思う。 監督の「原田眞人」さんが「静岡県沼津市の出身」だからだろうが、 こんな大作に「沼津」という地名が登場する。 もちろん、原作となっている書籍「日本のいちばん長い日(決定版)」 (半藤一利著・文春文庫刊・371頁)には、出てこない。 「広島」「長崎」に原爆(ピカドン)が落ち、次は「東京」ではないか、と 東京都民が、逃げ惑うワンシーン。 たぶん、私の拙い文字で残された、メモから推察すると、 誰かが「どうしたんですか?」と訊ねたんだと記憶する。 それに応えて「ピカドンが東京に落ちるんだよ」と逃げながら叫ぶ。 訊ねた相手がさらに「沼津の方じゃねえのかい?」と聞き返す。 さらに「沼津に落としてどうすんだよ」と続く。 いくら原田監督が沼津市の出身だとしても、時代考証することを考えると、 唐突に「沼津」という地名がでてくるとは考えにくい。 逆にいえば、終戦当時「沼津」という、静岡県東部の地方都市は、 原爆が落とされても不思議ではないくらい、重要な都市だったということ。 それを裏付けるように「空襲」を受けた都市だったし、以前紹介したように、 電報で「ぬ」の文字を伝えるのに「沼津の『ぬ』」と言ったほどである。 これは、最近人口減少で悩む「地方都市・沼津」に向けた、 「原田監督」からのエールではないか、とメモをした。 「沼津市民の方」は、この台詞に気がついたかな?
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