私は宇宙。 全てのものに耳を傾け、聞きなさい。 事物を構成する一つ一つの物全てに心はあり、 それが人に愛されたものならば魂を持ちます。
愛こそが自由なのです。
そしてそれは全ての始まり。
だって、器が消えても魂は残るでしょう?
「・・・?」 「どうしたの、ダナエ?」 「・・・いえ・・・。」
誰かに呼ばれた気がした。
あの日から早一ヶ月。
司祭がいなくても、物事は流れに沿って綺麗に進んでいってしまうものなのだから、 不思議なものだ。
少し淋しい、と思うこともあるけれど。 独りぼっちになってしまったという、孤独感。
でも
「そう。 じゃあさ、あのアナグマ達を捕まえに行こう。 なんか宝の地図破かれちゃったけど、破片はヤツ等が持ってるみたいだし。」
そう感じる前に、 突然現れて冒険に行こうと彼等は誘いに来る。
いつも
何を言ったわけでもないのに。
「そうね、急ぎましょう。」
こんなにも暖かい気持ちにしてくれるのだから。
私は幸せなんだわ。 とっても。
「・・・感謝してるわ。」 「何?」 「・・・いいえ、何でもない。」
ねぇ、マチルダ。 この空と大地はどこまでも続いているの。 その分、たくさんの人が傷つき、思い、悩んでいるんだわ。
私は手助けをしてあげたいと思うの。 彼等と一緒に。 やっぱり、誰かの為に何かをしてあげたい。
だけど、自分を無くしてしまわぬよう。 誰かの想いを忘れてしまわぬよう。 ゆっくり歩いていこうと、思うの。
いいでしょう? これが私。 これが私という、自由。
「あ、いた!!」 「ダナエはあっちの方を捕まえて! 僕はこっちを何とかする。」 「わかったわ!」
貴女に会う時は、どんな私になっているのだろう。
私達はいつでもあなたの側にいます。
ねぇダナエ?
あなたの信じる道を進めばいい。 でも、たまには寄り道だってしてもいいの。
寄りかかる勇気も、大切なこと。
目を閉じて、全てのものに耳を傾けてみて。 かたりかけてくるものはどれも、暖かいものばかり。
私は宇宙。 あなたは大事な、私の妹。
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