ひっそりと、徒然なるままに

2005年02月07日(月) フランケン。

いや、サイボーグと言うよりは フランケンシュタインかなぁ?自分のお腹の傷を見て思った。傷が針金(?)みたいなもので閉じられていたからだ。それに思ったより 傷が長かった。

手術前は、もうビキニも着ないだろうし 傷の有無なんかより 病気を治す事が大事だったけど 多分ずっと消えないであろうこの傷跡を見ると 自分の自由が少しだけ奪われたような気がした。終わってみれば、いろいろと欲が出てくるものだ。

手術から8日後、抜糸をした。あの針金が無くなったのは良いけれど その傷口は、今にもはがれそうで怖い。くしゃみをしたら 風船みたいに、バーンってなりそうな感じ。でも先生は「中の方は ちゃんとくっ付いているから大丈夫ですよ」と言った。(←だよねー・・・

数日前、同じ病室に80代のBさんと言う女性が入院した。その人も癌で放射線治療をする予定らしい。Bさんは「この歳になって 癌だなんて。痛い思いをして治療しても もう寿命だし どうせ死ぬなら 何もしないで死にたい」と言っていた。でも決して 暗く沈んでいる風でもなく 食欲も旺盛で見た目はお元気だ。

その頃 夜病室が暗くなると どこからか ボソボソと呟く声が聞えてくる。それはBさんだった。私のベットからは何を喋っているのか 聞き取れない。でも何となく、昔話っぽい。「むかーし、むかしの事じゃったー」って。(←言ってない、言ってない)次の日に治療をするとか、何か不安や心配な事がある時は特に、Bさんの呟きは暫く続くのだった。

退院の日が近づいていた。その日は、自分が予想していたよりも早い日付だった。  

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