女房様とお呼びっ!
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2008年02月01日(金) 人の気持ちはどもならん

イリコとのつきあいは、まる7年、互いに歳を7つ重ねた。
当然7回誕生日があったわけだが、そのどれもまともに祝ってもらってない。
しょぼい話で恥ずかしいけれど、そのことを私はずっと呪わしく思ってきた。
三年前の日記にも、情けない愚痴やら恨み言やら書き散らしてある。

そして同じく三年前に、詫びやら反省に紛れて、奴の本音を明かされた。
要約すると乱暴で本人には恐縮だけど、要は「そのつもりはない」と。
ここで私も引き下がればよかったものを、と今にして悔やまれる。


しかし、三年前の私はそう言ってやれなかった。
あまつさえ、「誕生日くらい祝ってよ」という私の本心を知ったものだから、
それに抵抗を覚える奴にとっては災難もいいとこ、気の毒なことをした。

そのつもりがないのに無理をしたって、ろくな結果になろうはずもなく、
挙句私を怒らせて、「私にはその才覚がない」と嘆いては、詫びるばかり。
それでも私の悪あがきは止まず、なら、自分でお膳立てするわとなったのが昨年。
本人の名誉のために言うと、こういう次第なら抵抗がないんだね(笑

おかげさまで少しは気も晴れたのだけど、ここで欲かいたのがいけなかった。
だってね、自分のお誕生会のケーキを自分で買ってくのは、正直面白くないものw
せめて言いつける恰好で「今年はキミが計画たてて」と、昨年末にはやばやと。


実はこのとき、奴に「そのつもりがない」のをすっかり忘れ果てていた。
いや、元々受け入れかねてた上に、時も経ち、昨年の経験も楽しかったそうだし、
さすがにもういいだろうと、専ら自分の楽観からそう思い済ましていたんだね。

それが、やっぱり楽観だったとわかったのは、ひと月を経たつい昨日のことだ。
例によって詫びと反省がつらなるメールの果て、あの文言に再び出会った。

「私にはそのつもりがなかったのでしょう」

想像はしてたけど、改めて落胆しながら、その文字列を追う。
何度かそうするうちに、ふと、そうか、そうなんだなと初めて得心がいった。
人の気持ちを無理強いすることなんて出来やしないんだわ…。


思い至って、この3年を申し訳なく思う。
そして、まる7年勝手に思い悩んだ自分の滑稽さに苦笑する。
割り切ってみれば、なんとせいせいすることか。

そんなわけで、これからもうお互いに悩まなくても済むだろう。
時間はかかったけど、ここに辿り着けてよかった。
 


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