女房様とお呼びっ!
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2004年05月10日(月) イリコの感想文 7

あのスーパーでのお買い物は、今でも鮮明に覚えております。
**様が大量にお買い物をなさっていたのでどうなさったのかと思っておりましたが、
そのようなお心持だったのですね。
考えてみますれば、非常に寂しい、辛い情景です。
そのようにさせてしまったのが私だと思うと、お詫びの言葉もありません。

私が何か商品を選んだことは初めてではないと思いますが、
切なくお感じになったということは、その時の状況そのものが切ないものだったということでしょう。
当時の情景を思い出しますと、私も切なくなってまいります。
あの時の食料品は、おおむね二人で食べきったと記憶しています。
カゴ一杯の食品達が捨てられることが無かったのは、良かったことと感じています。

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行き先の洞察力が足りず、申し訳なく思っております。
確かに、**様と私が過ごした年月は、
街中のレストランあたりでお話するには長すぎる、重すぎるものでしょう。
今では**様のなさったことは、真に適確なものであったと感じ入っております。
ただその時は、わざわざその為に某所まで行くという発想が湧きませんでした。
さらにお部屋までとって頂いているとは想像もしませんでした。

今から思えば、某所をお選びになったというのは慧眼であったのかなという気がしております。
良くも悪くも人工的な町で、人の匂いが満ちていたように感じます。
これが山中のリゾートホテルなどであったなら、相当に精神的に厳しかったのではないでしょうか。

確かに、私が座した位置は**様からいささか離れていたように思えます。
私といたしましては、予想外に広かったあの部屋の大きさにあわせ、適正な位置を占めたつもりでした。
しかしながら、過去シティホテルにご一緒した時は、もっと近くに寄せて頂いていたようにも思われます。
であれば、やはり私は**様に対し距離をとっていたのでしょう。
悲しむべきことですが、**様の記事を拝見して自覚いたしました。

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「ホテル1」終章での私の描写を拝見して、私もとても驚きました。
そうでしたか、私はあの時、そのような表情をしていたのですね。
それまでお見せしたことの無い姿をご覧頂くことになり、大変申し訳なく思っております。
**様とご一緒している自分は、特に飾ることもなく、変えることもなく、ありのままでいるつもりでおりました。
それがそうでなかったことを知り、ショックを受けました。
ただ、それも私の本性の一つなのだろうと、今は胸に収めております。

この対面に臨み、一つ心に決めていたことがあります。
どんなことになっても平静を失わず、穏やかで自制を保った態度に終始しようと。

それには理由があります。
去る3年前の一件は、私にとりましても極めて大きな衝撃でした。
**様とお付き合いさせて頂くようになってから、その轍は踏むまいと心に誓いました。
その誓いを遵守しようと考えていたのです。
私が当初冷静な姿勢を堅持したのは、そのような理由によるものでした。

その時私は、M男性の顔ではなく、社会に生きる普通の男性の顔をしていたのでしょう。
意図してそのように振舞ったわけではありませんが、
自らの思いを語るとき、M男性であることを維持できなくなったのかもしれません。
見知らぬ人に見えたということが、実に無念です。


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