女房様とお呼びっ!
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2003年05月07日(水) |
種明かしのタネアカシ |
昨年夏から約半年、ここに記事を掲げるのを休止していた。 その理由は、まず物理的に時間が取りづらかったことと、 あとは一旦怠け始めると際限なく怠けてしまうという私のだらしない性格による(笑。 だから、年明けに再開したのは、その怠惰な私を奮起させる程の強烈な動機があったからだ。 そして、その動機は即ち方針となった。
その方針とは、自分を種明かしすること。 ”女王様でござい”とほざいてても、実態は当たり前に情けないフツーの人間なんだってね(笑。 あぁこんなこと、”女王様なんて幻想だ”とわかってるかたには笑止な話だと思う。 まして、埒外のかたには噴飯ものだと思う。 自分でも、今更そんな話してもねぇ…と呆れてしまうのだけど。
それでも、誰にどう思われようと嘲笑われようと、奴にこそ届けばいいと思った。 ただ、そのことで奴に私を理解してもらおうとまでは期待しなかった。 そんなの、すぐにわかるもんじゃないし、それ以前に受容出来るかどうかも怪しいし(笑。 だから、奴に向けた言葉ながら衆目に晒す記事にして、僅かでも奴の負担を払おうとした。
もっとも、このやり方が、奴には却って辛い心境を招くとも予想していた。 どれ程カライ事柄でも直にメールで告げられたならば、 その時は辛くとも、それなりに返信することで一応の決着を見るものだ。 受容し、理解し、謝って、許された気になる。これまでがそうだった。 けど、これまで通りじゃダメだと思ったんだね、この時。
◇
とは言え、自分を明かす目的は、奴を責めたり、辛がらせたりすることじゃない。 まして、謝ってもらうためでもない。 結果的にその向きが多くなってるのは、私のこのアテツケガマシイ性格のせいで、 自分でも不甲斐なく思うのだけど、本心からそうじゃないと弁明しとく。 寧ろ、こっちから謝りたいような気持ちでいた。
だって、奴としては、主と仰ぐ私について、いつまでも幻想を抱いていたいだろうに、 私はそれをぶち壊しているのだから。 今になって、こんなカラクリがあったんだと明かす残酷。ショウが楽しければ尚更。 同時にそれは、幻想に支えられ、マジックを披露する自分の首をも締めることで、 我ながらツマラナイ真似をしたなと思う。
確かに、こうすることに散々逡巡した。 もう暫くショウを続けててもよかったかもしれない。 しかしあの時、いつのまにかステージと客席が恐ろしく離れているのに気づいて愕然として、 降りるしかないと思い定めたんだ。 唯一の客であった奴にはホント申し訳ないけど。 でもそれは、いつか来る必然だったのかな。大体私には騙し続ける素質がない(笑。
◇
ステージを降りて、種を明かして、タダノヒトの自分を見せて。 さて、その先に私が期したのは、奴に親しみを覚えてもらえれば程度のモノだった。 もっとも、私たちのような上下関係に親近感が必要かどうかは疑問だ。 人によっては、まさに上下関係を保つために、親近感を排除する向きもあるからね。 だから、論理的には間違っているのかもしれない。
ただ、日常的に付き合うにおいて、ある程度の親近感は必要だなぁと思い至る。 というか、痛感してしまったのだ、昨年暮れの事件をきっかけに。 ヒトらしい扱いを受けるには、ヒトらしい親しみが育ってないと無理だろう。 それを疎かにして、結果だけを憂いてても仕方ない。 そこで今更ながら、ヒトらしい自分を明かそうと思ったワケだ。
しかし、こうして事の次第を振り返るだに、やはり私は誤ったのかという懸念に苛まれる。 この数ヶ月、私が奴に期したことは、傲慢以外のなにものでもない。 いくら奴が奴隷であっても、いや奴隷だからこそ、受け入れ難かったと想像する。 たとえ、それが新たな展望の下なされていると言い訳しようとも。理解しようとも。
◇
そして今、その展望さえも失ってみれば、もはや種明かしする意味も必要もない。 だから、相変わらず駄文を連ねているけれど、これば専ら自分のためなんだね。
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