女房様とお呼びっ!
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2003年02月21日(金) ワタクシはヒトである #2

M専小説とか、殆ど妄想と思しき(笑)M魚の手記とかに登場する女王様は偉大だ。
あたかも歴史に名だたる女帝がごとく、恣意的に奴隷を扱い、また高慢に振舞う。
たとえ理不尽な怒りであっても奴隷にぶつけ、奴隷もまた自動的に謝るしかない。
どれ程の不条理も、女王様の名のもとに許されて、だからこそ奴隷は服するのだ。

この関係にあれば、互いの人間性を斟酌したり、「人として」気を払う必要はない。
女王様は女王様という生き物で、奴隷は奴隷という生き物なのだ。ヒトではなく。
だから奴隷が、その女王様に崇めるに足る魅力を見れば、それで関係は成立する。
そして往々に、その魅力とはまさに恣意的で高慢に振舞う態度だったりする(笑。

・・・・・。

女王様の象徴としてフィクションのそれを引いたが、現実にも存在するのは確かだ。
SMクラブの女王様は、その人とナリがどうあれ、いかにもな振る舞いで客に応え、
アマS女でも、DS関係は非日常のものと割り切って、互いの人品を問うことなく、
あるいは日常から人格が女王様(笑)なS女は、無理なく奴隷を扱ってるのだろう。

このいずれでもない私は、これらの女王様らしく振る舞える人達を羨ましく思う。
いや、羨ましがったところで、小心者の私には土台叶わぬ夢とわかってはいる(笑
奴隷の去就なぞ気にせずにワガママ放題やるなんて、素質もなきゃ、自信もない。
それでもDSに憧れる者としては、相互に人扱いしない関係にピュアを感じるのだ。

それに役目役割に徹した関係のほうが、はっきり言って楽だし、お互いのためだ。
実際、イリコ以前に奴隷と呼んだ者達とはそうした関係で、何の問題もなかった。
まぁ素質がないので、ワガママ放題とまでいかなかったけど、楽に振舞ってたナ。
これは恐らく、その各々とさほど緊密に関わらなかったから、できたことと思う。

・・・・・。

では、イリコとの関係において、今なぜ「人として」なんて命題を抱えているのか?
従前にならい、奴の上にヒトを見ず、「奴隷扱い」してればいいんじゃないか?
奴の思う私がヒトでないのはむしろ幸いで、堂々主ヅラしてればいいことだろう。
それを今になって、私にヒトを見よなんて言い出すのは、理不尽な話だとも思う。

実際今でも、私が奴との関係に期するものは、やはりDSの関係なのだ。明白に。
「人として」対等に付き合いたいなんて、露程も思わない。それは奴も同様だろう。
けれどあの事件で、少なくとも奴が、私をヒトと思わない弊害を思い知ったのだ。
それは、私が「人として」尊重されないこと。ま、ヒトじゃないから当然だけど(笑

尤もこれは、今まで見過ごしにしていたが、いつか露見する問題だったとは思う。
元々、人を尊重する概念に欠けた人間だと思っていた。だからこそ、奴隷にした。
逆説的だが、根が勝手な男ほど奴隷にするには好適なのだ。てか、ソソラレる(笑
だから、今更何をいわんやなのだ。自分に呆れる。やっぱ覚悟が足りないのかな。

・・・・・。

あぁでもしかし。私のヒトの部分が尊重されたがるのは事実だ。誤魔化せない。
殊に私の側は奴を奴隷扱いしつつも、人としては尊重してるつもりだから尚更に。
それに、これまでの奴隷たちと違って、奴とは日常的に頻々と関わっているので、
奴が奴隷に徹して、ヒトとしての私に想像を及ぼせないのは、正直堪えてしまう。

だから奴が私をどう見なそうと、そこだけはヒトの私を見て欲しいと切実に思う。
いや・・・奴にしても始終奴隷でいるわけだし、無茶を言ってるなという自覚はあり。
欲張りすぎだろうと己を諌め、勝手な自分に辟易ともし、自問自答が続いている。
ヒトを奴隷にするとき、主もまたヒトを捨てざるを得ないのか・・・未だ解は得ず。


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