女房様とお呼びっ!
DiaryINDEXpastwill


2002年06月15日(土) 紅い雫

もう殆ど拭きあげた
湯上がりの体のあわいから
新しい体液が滴るのを感じた。

あぁそうか・・・
予感を抱いて、目を落とせば、
白いタイルに散った紅い雫ひとつ。


だから、
キミを呼ぼうと思った。



呼ばれて、キミは見るだろう。
まず、アタシの顔を。
そして、裸体を。

けれど、
すぐに目を伏せてしまう。
臆病なキミの視線の先に、紅い雫。


わかるでしょ?
早くしないと、乾いてしまう。



キミは、
操り人形のようにくず折れて
アタシの足許にひざまずく。

まだ薄桃の火照りの残る足先に、
額を擦りつけるようにして、
雫に唇をよせていく。


そういえば、
今日のペディキュアと同じ色ね?



キミの震える舌先が、
白いタイルの上をおずおずと這い、
紅い雫を味蕾にのせる。

その味わいを惜しむように、
唇を引き結んで仰ぐキミの顔は、
艶めかしく上気して。


だから、
アタシの奥がトクンと疼いた。



そして、再び、
紅い滴りが内股を伝い、床を汚す。


女房 |HomePage

My追加
エンピツ