女房様とお呼びっ!
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オンナの私が思うに、どれ程好きで共にいる恋人同士や夫婦でも、いつだかに愚痴の一つや二つ出てくるのじゃないか?それも、お互い様に致し方ないような詮無い愚痴…例えば「もちょっと金を稼げればね」とか、それを言っちゃあオシマイヨってな愚痴…例えば「もちょっと相手の背が高きゃね」とか。ま、大体その辺の愚痴。
夫と同棲を始めた頃の私は、今ほどにダラシナクなかったのだが、それでも身の内に湧いてくる、ソレヲイッチャーオシマイヨ的愚痴に苛まれた。まだ若くて、今よりずっとカッコツケだった私は、その処し方が解らずに、コトもあろうか、身近な識者に相談したりした。「皆さん、どうしてらっしゃるのでしょう?」笑われた。
今じゃ私も、それなりのオバサンになって、愚痴をどう捌けばいいのかもわかってきた。一番手っ取り早い解消法は、女友達に聞いてもらうことだ。「愚痴カマシテイイ?」相手もソコソコのオバサンになっているので、自分の与り知らぬ事情でも、二つ返事で引き受けてくれる。「カマセカマセーッ」と勇ましい。有り難いね。
・・・・・。
日曜に掲示したダラシナイ記事は、実の所、ソレヲイッチャーオシマイヨ的愚痴として、これまでも再々に友人にぶちまけてきたことだ。もちろん、ネタがネタだけに、友人も同種の趣味を持つ。ひとしきりエキサイトし終えると、何やら憑き物が落ちたようにせいせいとして、最後は「そりゃ惚気っスか?」と呆れられてチョン。
彼女のお陰で、本当に救われてきたヨ。幾ら私が暢気でも、気持ちが澱むとそれだけで弱るからサ。下手すると、その澱みで自家中毒を起こす、最低な結果を招くしサ。早め早めの手当が肝要。・・・っと、そうなのよ。長年かけて会得した自律法のひとつは、こうした他力本願に拠る(笑)凡人な私には、完璧な自浄なんて無理なの。
この観点から、身近な奴隷にも、澱みをリークする場を用意しておけと言ってきた。当然それは、SM(DS)な事情を受容してくれる土壌でなくてはならないと。で、実際、奴はその命に従ったのだが、どれ程の効果をあげてるのだろうねぇ。少しは成果を得たと聞き及んだが、まだまだ、自家中毒を起こすのが好きみたいだワ(笑
・・・・・。
しかし、ここでハタと思う。愚痴をヨソで発散して、スカッと自分を取り戻す方法は、もしかすると、オンナ特有のものなのかしら?まぁ、勿論、女も色々だから、全くの共通項とは思わないけれど。男同士でも、愚痴をぶちまけあったりするのかな?・・・うーん、これも人によるか。そうだナ、そうだ。人それぞれなんだろう。
とは言いつつ、DSなんて身近に規範の少ない場にあると、その愚痴だの悩みだのの解消は、なかなかに厄介だろうと想像する。これが、たぶん、性癖によらずマイノリティが結集する理由だと思う。本人の精神力や自律能力が幾ら優れていようと、判断材料が乏しい中で適切な考えに辿り着くのは、かなりの困難を伴うだろうから。
事実、夫は、自浄自律に長けた人間なのだが、「従」の頃は、私以外の同志と悩みを分け合っていたもの。つまり、彼がSM同好会を主宰した動機は、まさにそこにあったのだと思う。ただ、彼に限らず、M男性の愚痴や悩みを聞く相手は、決してS男性じゃなかった。更には、S男性が表だって愚痴たれた例は、ついぞ聞かない。
その同好会には、結構S男性も参加してて、例会などは、SだのMだのの隔てなく、盛り上がったものだ。だから、別にS男性が輪の外にあったワケじゃないのに。
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さて、ここで、私が積年胸に抱き続けてる、大きなお世話、余計なお節介に辿り着くのだが・・・ええぃ、この際だから言ってしまおう。「S男性は、その辺、どうしらっしゃるんでしょう?」あぁぁ、またどこぞからお叱りを受けそうな発言をカマしてしまった・・・が、実に素朴な疑問なの。同時に、その事実を畏敬するばかりだワ。
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