女房様とお呼びっ!
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2002年02月12日(火) |
性癖と性愛と結婚について #7 |
「ボクは既婚ですが、妻は全くそのケがなくて…」先日、femdom系の2ショットチャットで、男は自分の事情をこう説明した。咄嗟に、先のあわびさん板の記事を思い出し、同時に「マタダヨ…」と呆れる。丁度、この一連の記事を書き始めた頃だったので、ふと思い立って「どうして、そのケがないとわかるの?」と質問してみた。
「以前テレビでSMの映像が出てきた時に、こういうのどう?って訊いたら、好きじゃないと言われたんです」幸い、男は丁寧に答えてくれた。「それだけ?」「ええ、だから妻はダメだなって…」ここで、ちょいと含みのあるログを積んでやる。「私も初めは、”好きじゃなかった”ワ。でも、今は大好きよ。これ、どう思う?」
果たして、男は私の意を汲めずに戸惑っている。それを無視して、質問を重ねる。「じゃ、さっきの話、立場が逆転してたらどう?奥さんが、そういう場面を指してあなたに訊いたら?」「あ…」「はっきりと答えられるかな?実際に興味があろうが、なかろうが」彼は、再び答えに詰まる。「奥さんのホントのとこはわからないね」
・・・・・。
ここで念のために言うと、私は、既婚者が性癖を晴らしたいと願った時に必ずしも、配偶者の可能性を探るべきとは思っていない。ただ、彼の事情を聞いて、少し突っ込んでみたくなったんだね。一度きりとはいえ、彼が妻に問うた時、それなりの思惑があり、期する所がゆえに、その一言に相当の勇気が要ったと想像したから。
確かに、彼の明かしたエピソードは、夫婦にあっては、些細なやり取りだとは思う。たぶん、彼の思惑も「アワヨクバ妻に…」程度であったのかもしれない。。けれど、私の感覚では、全く無音にやり過ごさなかった所に意味を見てしまうのだ。だから、彼が真摯に妻に期待するのなら、結論を焦るなとお節介をくれたかったワケ。
とは言いつつ、ここまでの質疑の本意は、そこではない。例によっての意地悪で、回りくどい嫌味を言ってみてるだけ。新たな関係性を交渉する場で、妻を引き合いに出すのはオカシイだろ?それは、SMの関係に限らず。もちろん、対話が進めば、家庭の事情を聞く耳も持つが、のっけから切り出されると、ちょっとヨワるぜ。
「本当は奥さんとSMしたいけどダメっぽいから、他の女を探すってんなら、アテになってる私的には、ちょっと嫌だわ」「いえ、そんなつもりは…」「なら、この場で妻のことを持ち出すのは止めた方がいんじゃない?たとえ、あなたの真意が”妻は使えないから”だとしてもね(笑」彼は慌てて謝ったが、いや、別に怒ってはないヨ。
・・・・・。
これまでの繰り返しになるが、私は、日常生活のある家庭で、SMの行為や関係を実現する是非や可能性に、スッキリと解を出せてない。自身の身の上に都合良く、時に是と思ったり、懐疑的になったりする。しかし、現実は、夫以外の対象を求め、得ている状況なので、既婚者が婚外に相手を模索することに、疑問を抱いてない。
更に、その理由が、「妻がノーマルだから出来ない」でも「妻とは変態行為をしたくない」でも構わないと思っている。つまり、どっちでもいいのだ(笑)幾ら親密に関わろうとも、互いの個人的な領域は、その個人が差配すればいい。はっきり言えば、家庭の事情を、私との関係性の理由にして欲しくないのだ。本音はどうあれ。
これは、SMに関わる以前からの感覚だ。時折、妻への不満を口にしながら口説く男がいたけど、どうにも理解できなかった。確かにそういう事情があるにしても、言うべきじゃないだろう・・・いや、色々あるのはお互い様だけど、「家庭の不満や不足」を相手と関わる動機としてアピールするのは、やっぱ失礼だろうと思うのね。
・・・・・。
さて、先の彼の自己PRからは、妻のことが外されただろうか?健闘を祈っている。
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→ 「性癖と性愛と結婚について #6」
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