女房様とお呼びっ!
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2002年02月07日(木) |
性癖と性愛と結婚について #4 |
性癖って程深刻じゃなくても、「ちょっと変わったエッチをしたいな」と思った時、それを誰とヤるかってのは大問題だ。既に性愛の関係にある配偶者や恋人に打ち明けて、あるいは提案して、受け入れてもらうか?それとも、それ専用(?)に新規の相手を探すか?・・・いずれにせよ、ある程度の手間やリスクを伴うのは間違いない。
願望によっては、身近な相手ではダメな場合もあるだろう。いや寧ろ、巷で語られる「変わったエッチ」は、配偶者や恋人には言えない「秘密」として位置づけられることが多いようだ。つまり、日常に関わりのない相手だからこそ、欲情出来るし、それを秘め事として胸に抱くことこそが、欲情する動機の一端をなすのかもしれない。
その一方で、身近な相手に「変わったエッチ」を受容する可能性がないと危ぶんで、日常の外に相手を求めざるを得ない人もいる。彼らがそう結論する根拠は、個々に異なるだろう。既に性愛を含めた信頼関係にある相手との関係性を、ふいにするのではないか?その関係性ゆえに、相手に「受容出来ない悩み」を与えるのではないか?
・・・・・。
身近な相手に「秘密」を持つことを、密かな楽しみとするか、心苦しく隠し仰せるかは、個々人の捉え方次第だ。が、どう捉えようと、秘密を抱く自体に負担を感じることは、往々にあるだろう。そして時に、その負担から逃れるべく、或いは愛の名の下に秘密を持つ罪を思い詰めて、告白に及ぶ人がいるのも仕方のないことと思う。
もちろん、告白に及ばずとも、「秘密」が「バレる」可能性もあるワケだ。・・・いずれの経過にせよ、「秘密」が明らかになったが最期、想像以上のダメージを相手に与えてしまうのは必至だ。それが性愛に絡む秘密であるが故に。身近な相手ではダメな願望であったにしても、相手を思いやって告げられなかった願望にしても。
そして、相手の秘密を知ってしまった側のダメージが深刻な場合・・・例えば、自分が受容できない願望を持つ相手との性愛や、果ては当人の人格まで疑ってしまうとか、生理的な嫌悪感が生まれてしまうとか、相手の願望を受容できない自分をせめてしまうとか。その場合、両者の関係性までが壊れてしまうこともあるだろう。
・・・・・。
こうした不幸な結末に至ったカップルは、私の身近ではやはり、SMの性癖に絡む事情となるのだが、私としては、M魚が秘密を抱くケースに肩入れしてしまう。というか、私の位置では、どうしても目に付くものだから。その度に、「男性がM癖を持つ」ことと性愛を含む結婚は、相容れないのかなと暗澹とした気持ちに苛まれる。
個々が抱く性的な願望を引き比べるべくもないが、それでも、「男性がM癖を持つ」という事実は、ノーマルな性意識の女性には相当に強烈だと想像する。もっとも、広義にSM自体が受け入れ難いものとしても。やがて彼女は、夫や恋人のM癖を嫌悪し、或いは苦悩し、それまでの性愛がほころび、関係そのものが破綻してしまう。
確かに、性の不一致から別離するカップルは、性癖云々のレベルでなくても、沢山いるのだろう。けれど、M魚の味方の私としては、男性のM癖が原因となる一連の不幸を、とても哀しく思う。と同時に、乱暴な論ながら、この不幸を招く一因は、M魚にありがちな、自分本位で堪え性のない性向にあるかもしれないと疑ってもいる。
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→ 「性癖と性愛と結婚について #3」
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