女房様とお呼びっ!
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2002年01月05日(土) |
初夢 #1 〜若紫妄想〜 |
冬枯れの道端にうずくまる少年を、拾った。彼は押し黙って、私のあとに続く。 寒風に紅く乾いた色白の頬が、妙にかさ高なマフラーに埋もれて、淋しげだった。 それに惹かれた私の目がその眼を捉えた途端、彼は儚げな睫毛を伏せたのだが、 足許に立ちつくす私に操られるように、自ら、ゆらゆらと起き上がったのだね。
ストーブに火を入れ、その前にいざなうと、もたもたとマフラーを外して蹲る。 その細い首。襟元の延びたセェタァから覗く華奢な肩の線。つい見つめてしまう。 大振りの器に温めたミルクを注ぎ、彼の折り曲げた膝の先、床の上に置いてやる。 その湯気に促されるように、ようやく彼が目線を上げて、私を見た。嗚呼・・・!
小枝のような手の指が、先から紅に染まり、ミルク茶碗の曲線にまとわりつく。 熱さに怯えながら、一心に唇を寄せる。白い液体に張った膜が、その粘膜を汚す。 怖々と熱い流れを啜り込み、徐々に口腔に満ちるミルク。嚥下する度、蠢く喉仏。 私達は何か言葉を交わしたろうか。わからない。意識は全て、彼の姿にこそある。
・・・・・。
表の寒さに、浴室内はたちまちミルク色の蒸気が立ちこめて、咽せる程に濃密だ。 相変わらず視線を合わせようとしない彼だが、構わず、熱いシャワーを浴びせる。 瞬間、びくりと震えて、小さな動物のようだね。可愛い背中の窪みが、湯を弾く。 腕を上げさせ、腋の下。脚を開かせ、股間にも。恥じらい俯くうなじの小さな骨。
私はそのまま湯に身を沈め、その傍らで戸惑う彼の手首を掴み、軽く引き寄せる。 あっけなく崩れ、もつれる足許。よたよたと浴槽に手を掛け、爪先を沈めてくる。 次いで折り曲げるべき膝が、一瞬躊躇する。ドウシタノ?分かっていながら訊く。 私の声に慌てたのか、彼は大急ぎで腰を折り、彼の恥じらいは湯の中に隠された。
彼の立てた飛沫が私の顔にかかり、その水音が意外に大きく空間にこだまする。 幼子のような振る舞いを、からかうようになじれば、いよいよ項垂れてしまった。 湯面すれすれに俯く彼の顔面に、湯を浴びせる。驚く彼の顔が、やっと上を向く。 オシオキヨ。濡れそぼった彼の頬を撫でて笑いかけると、彼は安堵の息をついた。
・・・・・。
掌に石鹸を泡立て、彼の肌を洗ってやる。既に彼は、観念したように静かに佇む。 ぬめる指の腹で、その骨格をなぞり、掌はその肉の弾力と、微かな震えを味わう。 彼と繋がる私の部分は両の掌だけなのに、彼の全てが私の中に流れ込むようだ。 しかし、努めて、淫猥な動きを自らに禁ずる。マダマダ、ソレニハハヤイノヨ・・・
けれど、手先が彼の下半身に向かう毎、その下腹が忙しなく波打つのが面白い。 わざと目線は外してるけどワカッテル。若い陰茎がきりきりと身を勃してるのを。 だから、尻の狭間、会陰を経て、柔らかく伸縮する睾丸に同じ速度で指を這わす。 陰茎はよりアッサリと、掌で洗い立て、剥け切らない包皮の中の垢をそっと擦る。
それでも、年端のいかない少年には、恐怖する程の快感を恵んでいることだろう。 瞬く間の愉悦は、けれど、途方もなく長く彼の感覚に刻まれ、膝を頼りなくする。 苦行に耐えるがごとく目を瞑り、足を踏ん張る彼の風情が痛々しい。呼吸が荒い。 更なる混乱に覚悟しているのか。イイ表情。さら湯を浴びせかけ、終了を告げた。
彼の体を拭き上げて、桃色に色づいた首に銀の鎖をかける。メジルシヨ。微笑む。 ナンノ・・・?おずおずと怪訝げに訊き返す彼の言葉に、答える必要はないだろう。 それは、私だけが知ってればいいこと。トテモニアウワ。それが、答えの代わり。 あぁ、でもいつかキミにも分かるわね。その目印の意味。そこが私を狂わせるの。
・・・・・。
さぁ、餌をあげましょう。も一度、床で待ってなさい。食べさせてあげるから。
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