女房様とお呼びっ!
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2001年12月25日(火) 恥ずかしがってイイデスカ?#3 〜オトーサンの呪文〜

私は、心理状態が身体状態に反映されやすいほうだ。恋愛をすれば、シュルシュルと痩せるし、大きなストレスを抱えると、日がな涙が出て困る。ま、生き物としてツクリが単純なんだね(笑)しかも、その変化は無意識のうちに表れて、意識の方がついてけずに、この変調はナンナンダ?と戸惑うことも多いのヨ。いやはや…。

中学一年で、初恋をした時が最初カナ。ある日突然、体がふわふわと頼りなくなって、文字通り、地に足がつかない感じを覚えたの。椅子に座ってても落ち着かなくて、机につかまってた位。その奇妙な体感を友人に訴えたけど、誰も原因が分からない。やがて、その彼の夢を見るに至って、初めて恋に落ちたことに気付いたワケ。

あの感覚は強烈だったナと、今でも思い起こせるヨ。自分の体が、自分のモノじゃなくなった感じ。体の方が暴走して、心よりも先に叫びだしたような。あぁ、でもそれは、心がより大きなショックを受けているからに他ならない・・・その体感が、まさにアノ時、『オトーサン』の一言で蘇ったの。我が身の事実に吃驚したワ…。

・・・・・。

オトーサンとは、大抵夜半に落ち合って、ホテルに行って、早朝に帰してもらってた。それが、週に二、三回。ハードな逢瀬だったけど、恋愛並に互いに夢中になってたから、苦じゃなかったワ。その朝もいつもと同様、家まで送り届けてもらうべく、彼の車の助手席に収まった。空が白み始めて、また新しい一日が開ける時刻。

ところが、私の体が収まってなかったの(笑)妙に股間が落ち着かなくて、それを彼に告げた。ムズムズスルノヨ。彼は笑って相槌を打ちながら、けれど、当たり前に車を発進させた。あーぁ・・・諦めが私の胸に満ちる。後で自分でシヨ。仕方なしに思う。けれど、何だか諦めきれずに、幼子がぐずるような心持ちに苛まれてた。

いつものインターが近づいてくるのが、とても悲しい。辛い。もっと、オトーサンに触って欲しかった・・・っと、車はインター出口を越えてしまったのだ。思わず彼の顔を見れば、モウチョットネ…と笑っている。ワァいいのッ?!はしゃいでしまう。一気に晴れやかな気持ちになる。シートに座り直す。珈琲飲むだけでもイイヤ。

・・・・・。

次第に朝日が眩しくなっても、車は高速をひた走る。片手でハンドルを握るオトーサンのもう片方の手が、既に私の股間をまさぐっていた。言われるままに、スカートを腹までたくし上げ、ストッキングごと下着を足首まで引き下ろす。クリトリスが膨れて熱をもっているのが、自分でもわかる。ヨクナリタイ。それしか頭にない。

けれど、実の所、運転しながら何かされるのは苦手だ。恥ずかしいってより、事故を起こされることに恐怖する。勿論その時も、それが恐ろしかった。デモ、今は触って欲しい。相反する心理。更には、いつ、この車がUターンして帰路につき、満たされないままに放り出されるのかという不安。三つの因子が、私の中で渦巻いた。

心理が異常に錯綜しながらも、体の性感はいよいよ昂まり、溢れ返ってくる。恐怖と期待と不安に思考は飽和状態となり、私の目は窓の外に救いを求める。飛びすさっていくラブホの看板を、ひたすら探し、見つめ続ける。ハヤクドウニカシテ。祈るような想いと、ますます絶頂を渇望する体。気が狂いそうな緊張感に支配された。

・・・・・。

イク寸前まで昇り詰めて、しかし、イケないもどかしさが続く。おしっこを我慢してるよか辛くって、頭がボーッとしてきた頃、車がパーキングエリアに滑り込んだ。あぁ、やっと…!ひとつの恐怖から解放されて、途端に体から力が抜ける。と、同時に、オトーサンが私に声を掛けた。ごく当たり前に。「アサゴハンヲ、タベヨウ」

その言葉が、私に呪文をかけた。たちまち、堕ちていく私のカラダ・・・あぁ、このあと、私の身に起こったコト。それこそが、忘れられない素晴らしい経験なのね。


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