女房様とお呼びっ!
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2001年12月17日(月) 『オトーサン』な男たち #1

またも昔話だが。天然SのSFと交渉してた頃に、その彼があるテレコミのOP伝言に録音したメッセージを、偶然耳にした。私達は純粋な(笑)SF関係にあったから、他の女へのラブコールを聞いたところで、別に嫉妬めいた感情を覚えることはなかったのだが、その内容と口調には、ひっくり返りそうになったヨ。可笑しくて(!)

それは、OP伝言にありながら、特定の女に宛てたもの。「○○ちゃぁん、オトーサンですよぅ〜。連絡してらっしゃぁい…」ご自身の名前は明かしてないが、声は確かに彼のもので、○○ちゃんは『オトーサン』という符丁で、彼からの呼びかけだと判るのだろう。しかっし、その声音。甘たるい語調。凄く意外で、そして笑えた。

けれど、すぐに納得もしたのよね。てのも、彼は女を庇護して、君臨するタイプのSだったから。でもさぁ、アノ彼が『オトーサン』てのはどーよ?と思うだに、再び噴き出してしまう。こうして回想しつつも、ニヤけている。あの悟りきったような面持ちが柔らかく崩れて、○○ちゃんを可愛がっていたんだろうねぇ。うーん(笑)

・・・・・。

私は恥ずかしがりで(本当デス、笑)、そのせいか、他人とベタ甘い関係に陥ることをあまり好まない。なので、付き合いの程度に拠らず、『オトーサン』だの『オニーチャン』だのと、他人を呼ばわりたくない方だ。気持ち悪りぃジャンとも思う。いや、あくまでも我が身についてであって、人様がそうする分には構わないのよ。

勿論、時には、おとーさんだのにーちゃんだのと呼ばわることもあるけど、殆ど冗談めかしたものだ。けど、先のSFが自称した『オトーサン』ってニュアンスは、そうじゃないと感じるのね。DSの関係にある従側が、主側を「ご主人様」と呼ぶのと似てる気がする。他人ながら、女の庇護者たる位置が『オトーサン』という呼称となる。

ご主人様でなくて『オトーサン』。その呼び習わしは、どちらが始めたものなんだろう?少なくとも、彼は決して、オヤヂっぽく老けた風体ではない。若々しくて、冗談にも「おとーさん」とは呼べない程だ。歳も、30代半ば。女がやたらに若かったのか?いやいや、あの伝言の調子で構われてたら、歳の差は関係なくそうなるか?

・・・・・。

そのSFとの関係が半年位経過した頃、私は、別のS男性と知り合った。一回りほど年上の男。S側としての経験も、豊富そうだったヨ。そのせいか、元々の人柄か、私がS癖もあるという事情を明かしても、鷹揚に受け止めてくれた。先のSFもそうだけど、これって、私には非常に有り難いことなのね。で、つき合うことにした。

「僕は相手を思い通りにしたいってより、僕の手で変化してくのを観察するのが好きなんだ…」S側にある醍醐味を伺った際に、その彼が言った言葉。先のSFのSの部分を殆ど知らないから、厳密に比較は出来ないけど、たぶん、両者は違うタイプのSだと思う。だって、SFは、野性から呼ばれるように女を支配してたからね(笑)

その彼と初めてセックスした時のこと。特にSMぽくもなく。私も気張らずに、あぁしてこぅしてと私らしい(笑)要求をしながら。何度か私ひとり絶頂した後、首尾良く合体した。そして睦言。その弾む息の下で彼が言ったのだ。「『オトーサン』が、もっと気持ちヨクしてあげるからね」・・・ひー、アナタもそう仰るのッ?!

・・・・・。

その後、私は彼を『オトーサン』と呼んだ。からかい半分でなく。親しみ込めて。


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