女房様とお呼びっ!
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2001年10月23日(火) 最高のセックスフレンド #4

港のある街で、同行の若い衆と別れを告げる。長々の世話に礼を述べ、別れを惜しみながら、彼の態度に含みがないことに安堵した。昨夜の私達の淫らな行いに、彼は気付いてないらしい。いや、わかってても言い出せないか・・・朝の光の中で、数時間前の蛮行に苦笑する。彼の子らがバイバイと手を振るのが、面映ゆかった。

そこから、最寄りの都市へ飛ぶ。羽田への直行便が取れなかった。中継点で、半日程のロスが出る。機内での私達の話題は、専ら「風呂入りたいね」。島で、村営浴場を勧められたものの、期を逸してしまったのだ。潮風に吹かれ、淫らな粘液にまみれた体は粘つくようだ。地上に降りたら、風呂に入ろう。私達は固く決意する。

リムジンで繁華街へ出て、交番でラブホの所在を訊く。地方のお巡りには、たまげた都会モンだと思われたかな(笑)仲居が案内するような連れ込みに入る。朝10時。怪訝な面持ちで応ずる仲居。部屋に上がる階段を、私が転げ落ちてしまい、更に彼女を吃驚させてしまう。・・・出る時でなくてヨカッタ。いよいよ疑われるワネ。

所定の休憩時間の間に、風呂を浴び、当然一戦交える。「ひとまず、コレが今回の打ち止めかなぁ?」男が、己をめり込ませながら笑う。「飛行機の中でヤんなきゃね」貫かれた吐息を漏らしながら、私も笑う。「じゃ、きっちり仕上げよう」また、二人してよく働いてしまった。イイ締め括りだったわ。体の中も表もスッキリした。

・・・・・。

男と私のセックスの関係は、この旅を終えてからも、暫く続いたと思う。が、私に恋人が出来、全ての時間を恋人に費やしたいと願った時に「もうしない」宣言をした。「頑張れよ」と男はアッサリと応えた。結局、恋愛は失意に終わり、復帰報告したのだが、今度は男の方が婚約中の身になっており、つまりそれきりシテない。

セックスが介在しなくなって、ただの友人関係になっても、付き合い自体は長々と続いた。成り行きで共に仕事もしたし、互いの愚痴の相手もしあったし、相談相手にもなった。男は、人間として魅力的だったと思う。けれど、私が最大に評価するのは、私のSFとしてだ。男によって、私のSF基準が決定したと言ってもいい。

・・・・・。

愛だの恋だの、鬱陶しい事を言わない。でも、人としては最大に尊重してくれる。公私ともの話を聞くに面倒がらない。女に対する男としての気配りに長けている。痒い所に手が届くような世話を焼いてくれる。セックスに手を抜かない。女は必ずイクもんだ的な幻想を抱いてない。ヤリタイ時には素直に言う。こっちも言える。

他の男との艶話を機嫌良くきく。他の女との関係を開けっぴろげに話す。互いに複数のSFがいるのを受け入れ、またソレを前提とする。−−ああ、コレが出来ない男は、私のSFたり得ない(笑)他の男の存在を明かして以降、遠ざかる男は意外に多いものだ。勘違いしちゃいけない。恋人とSFは平面が違う。そう思う。−−

更には、自分達以外の間柄について、要らぬ詮索をしない。けれど、必要な時にはちゃんと想像が出来る。例えば、誰かが性病に罹患した時などには、この点がとても重要だ。発病した者が隠すことなく、連絡網を起動させること。これは、SFの各々と、共通した危機意識の上での信頼関係が築いてないと、出来ないことだ。

・・・・・。

男のSFたる有り様そのものに、私は沢山のことを学んだ。今でも感謝している。


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