女房様とお呼びっ!
DiaryINDEXpastwill


2001年10月22日(月) 最高のセックスフレンド #3

三日目の晩に、待望の船が接岸する。部屋が用意できなくて…と役場の若い衆は恐縮したが、私達は、彼とその家族とともに、船底近い二等船室に乗り込んだ。大まかに区切られた桟敷に、薄っぺらな毛布と箱枕をあてがわれてうずくまる。子どもも含まれた私達一行は、酒盛りをすることもなく、各々に就寝の体勢に入った。

寝ころぶと、大きな船舶を駆動するエンジン音が、地鳴りのように床から響く。そのせいで、ちっとも寝付けずにいた。どうやら男も同様らしく、毛布のあわいから話しかけてくる。他の人の睡眠の邪魔にならないように、ひそひそと喋るしかないのだが、船の轟きに阻まれ、どうにも聞こえづらい。次第に男の体がにじり寄る。

やがて、男は、私の体の背面にぴったりと体を押しつけてきた。少し慌てたが、そういえば、私達はかりそめの夫婦だ。少なくとも親密な恋人同士?その光景を見咎められることはないんだわ。互いの毛布を重ね合わせるようにして、互いの体温を感じあう。男が耳元で囁く言葉には、あまり意味がない。体の温みが言葉になる。

・・・・・。

私の体は、男の腕にすぽりと抱き込まれ、うなじにかかる髪を、男の鼻先が掻き分けていく。始まりに特有な熱い鼻息が、肌を這う。あ、来るわと気付いた途端、男の舌が耳の裏に滑り込んだ。そして、いつも通りに、唇が耳殻の柔らかな骨をついばみ、耳たぶをねぶる。私は、条件反射のように欲情する。舌が、耳穴を穿つ。

当然のように、男の掌は私の乳房を目指す。控え目に、服の上を滑る指先が好ましい。肋骨のある地点で、指が戸惑いがちに止まる。ふふ…シテナイノ。首を傾ぐことなく、男に告げる。嬉しかったのかな?男は一気に耳を口腔に咥え込み、湿った音で応答した。びちゃびちゃと鼓膜にはぜる音に、私も加速度的に昂まってく。

男の唇が、私の首筋にねじ込むように吸い付いてくる。汗ばむ肌の塩気をしゃぶる。密やかに蠢く男の掌は、しかし、しっかりと乳房を揉みしだいている。その度にシャツの布が引き延ばされ、乳首の尖りを確かにする。じりじりとしたもどかしさが、私の下腹に届き、疼かせる。股間が頼りなく火照り始め、次第に腰が浮つく。

・・・・・。

勃起した乳首を、男の指先に捻り潰されて、思わず喉を反らせてしまう。すかさず、そこへ男の頭が覆い被さる。そして、大胆にも口づける。またも、反射的に開く私の口元。しかし、すぐさま男の唇は遠のいて、私の髪に顔を埋め、息遣いだけを伝える。が、その一方で、男の指は下腹に降りる。ざわざわと待ち望む私の体。

休息用の柔らかなズボンは、易々と男の手を招じ入れる。男の指は、的確にショーツの端をなぞり、クロッチに辿り着くや、布を潜って差し込まれた。互いの呼吸と鼓動だけを感じる静けさの中で、男の指先だけが忙しく働く。薄い毛を撫で、陰唇を割り、一息になぞる。粘液を塗り延ばされて、私は大きく息をついてしまう。

男の指は、裂け目のぬかるみを愉しむように、何度も往復している。既にしこり始めた陰核を指の腹が過ぎるごとに、私は体を小さく捩る。腰を後方に押しつける。それに呼応して、男の腰が突き出される。私の尻の狭間に、男の勃起が脈打つのを感じる。指が膣口を浅くくじる。甘い疼きが、舌の根まで駆け上がる。喉が乾く。

・・・・・。

イレサセテ・・・不意に男の声音が戻る。眠れるように、快感に身を任せていた私は驚き、身悶えを止める。ダメヨ・・・拒否の言葉を囁いて、身を丸めようとする私の穴に、瞬間、指がぐいと侵入する。ア・・・意志と裏腹に、喉が鳴る。ダメ?・・・密やかに呟きながら、強引な指だけが激しく中をかき混ぜる。私は言葉をなくす。

無言の承諾。器用に尻が剥かれ、男の臑が私の脚を割り、腿を掴む男の手に力が込められる。尻のあわいを、亀頭がぬるりと滑っていく。やがて、確かな圧力が滑る膣口を押し、ゆっくりとめり込んできた。微かに引っかかりながら、深い場所へ届く、熱く息づく塊。私自身の脈動。そして私達は、船底を打つ波のように揺れた。


女房 |HomePage

My追加
エンピツ