女房様とお呼びっ!
DiaryINDEXpastwill


2001年10月10日(水) M魚図鑑 〜人間便器〜

世の中には、趣味に命を懸けてるような人がいる。それも、一つの生き方と思う。
んまぁ、命は懸けずとも、金や時間はかけてるゾ。そういう情熱って、凄いよね。
趣味が高じて、プロになる場合もある。SM嬢には、その手の人が結構いるなぁ。
M魚だって負けちゃない。変態道に血道をあげる。・・・でも、金にゃなんないゾ(笑

しかし、変態M魚は今日も行く。笑われようと誹られようとソレが奴らの進む道。
いや・・・嘲笑や蔑みは奴らの勲章。変態デスッと胸を張る。威張ることかい?(笑
けれど、奴らの情熱には恐れ入る。精々頑張ってくれ給え。素晴らしい生き方さ。
だから、いつだって嘲笑ってやるヨ。それが、奴らにとって最大級の労いだから。

・・・・・。

M魚の定番妄想に「人間便器」てのがある。(S男M女界にももちろんあるが、笑)
おどろおどろしい言葉だが、ナンの事はない。男の口に排尿すればいんだけど(笑
人それぞれだから、排便を含む場合もあるが、行為としては、とても単純なのだ。
しかし、カタチに拘るM魚達は、本気で便座つきの便器に成り果てる妄想を抱く。

そして奴らは、妄想を具現化してしまう。人間便器用便座てのを作っちゃうのだ。
ちゃんと、ショップに売ってるよ。持ち運び至便な「足折れ式」なんてのもある位。
まぁ、便器として使う側としては、便利っちゃぁ便利。蹲踞しなくて済むからね。
でもま、人間便器本来の目的からは遠くなるナ。出先で使う時どーすんのよ?(笑

だから、こいつを使うのは、大抵クラブ通いのM魚達だ。お店に持参するんだね。
SMクラブは夢の園だもの。浮世離れした雰囲気出るし、SM嬢にも評判ヨロシ。
今日紹介する激烈M魚もSMクラブの常連で、そこのパーティーで出会った奴だ。
そうそう、SMクラブの催しって、博物館みたいで面白い。驚きに満ちてるよぅ。

・・・・・。

その会場は何度か訪れたことがあったのだが、ソレを見かけたのは初めてだった。
フロアの一隅に、ベニヤ板で拵えた一畳程の小屋が立て込んである。アレナニ?
「お便所よぅ」と店の女の子が笑う。それで合点がいく私達は同志だ。ナルホドネ。
「使える?」「使えなきゃ蹴っちゃえ」こんな会話も楽しい。パーティーの醍醐味だ。

化粧板を張ったドアに、WCの看板がかかる。あ、これも趣向なのね。微笑ましい。
一丁前のドアノブを廻す。適度な重みで扉が開く。ソコソコ金かけたね?エライ。
明るい壁紙に囲まれて、中央に便器。蓋つきだよー(笑)思わず噴き出してしまう。
蓋を開ける。イケナイと思いつつ、中を覗いてしまう。・・・イラッシャイマセ・・・

ありゃ、便器が喋ったヨ。脱力したが、無視して座る。当然、下着は下ろしてダ。
ゴ聖水ヲクダサイ・・・股座から、くぐもった便器の声が聞こえる。ウルサイなぁ。
ゴ聖水ヲ、ゴ聖水ヲ・・・興奮した便器が、譫言のように繰返す。しっこ出ないよ。
鬱陶しくて、思わず便器に声を掛ける。「喋ってちゃ飲めないでしょ?黙んなさい」

漸く便器が静かになったので、姿勢を直し用を足す。この便座、結構いいじゃん?
どうやら、市販のポータブル便座を改造したオリジナル。で、色々工夫してるの。
横臥して、頭部を便座の下に入れ、胸から下はベニヤで仕切って、室外にある。
ペーパーホルダーもちゃんと設えて、ホントのお便所みたいなんだよ。凄いねぇ。

・・・・・。

その時、私は丁度生理で、奴は、股座にタンポンの紐が下がるのを見たのだろう。
オ生理デスネ、タンポンヲクダサイ・・・と嬉しそうに声を上げる。便器は大興奮ダ。
が、私は紙で股間を拭き、当たり前に落とす。「耳障りな便器だねぇ」笑ってやる。
立ち上がり、やはり中を覗いてしまうと、口元に紙を載せた奴の目が輝いていた。

一瞬目が合って、大笑いだ。そして、私は乱暴に蓋を閉じて、お便所を後にした。


女房 |HomePage

My追加
エンピツ