此処から遙けき、遠い地なれば、天地の轟き、地人の悲鳴、身近に聞くべくもなく。しかし。遙かにあれど、天地は続き、人の血は連鎖の同胞(はらから)なんぞ遠きことか。天地を分かつ術なくば、人を分かつ術あるべきか。沙汰するは、天地人にあらず。此の地に及ぶ沙汰に覚悟し、遠き地に諍い、傷つく、同胞の血に祈りを捧ぐ。