女房様とお呼びっ!
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2001年10月06日(土) 愛しきバカ 〜 弟のこと 〜

4つ離れた弟がいる。家族に溺愛された奴も、一応オトナになった。嫁も得た。
それでも、私の中にいる弟は、今でもおバカなコドモのままだ。酷い話だが(笑
もちろん、社会的な家族としては一人前と目しているし、尊重してるつもりだよ。
でもね、悪いね。姉ちゃんにとって、キミは死ぬまで「愛しきバカ」の予定だ(笑)

・・・・・。

「女のしっこはヘソから出るんだヨ」・・・奴がうんと小さな頃、そう教え込んだ。
奴はすっかり信じ込む。私の言う事なら、何でもきいた。奴は大事な玩具だった。
けれど、玩具も段々知恵をつける。遂にコレを疑い、ある時、反抗してきたのだ。
「じゃ、見せてやるっ」便所に連れていくフリをした。奴は途端に大泣きをした。

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弟は、軽度の先端恐怖症だ。「私のせいかしら?」と問えば、そうかもねと笑う。
だって、奴が針の先を怖がって、泣いて逃げ惑うのが楽しかったの。ごめんよぅ。
姉ちゃんは、キミの笑顔も好きだけど、困って泣いてる顔が大好きだ。今でも。
父の腕に刺さる点滴の針が苦手だと、顔を背ける。あの頃のままね。可愛いなぁ。

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曾野綾子の「太郎物語」に憧れて、再々自分の飯を拵えてた。でもやっぱバカ(笑
炒飯の具に、生の芋は無理だって。何度言えば解るかなぁ?繰り返されるバカ。
流しの隅に捨てられた、生煮えの芋の欠片。不揃いな上に、歯形がついてるヨ。
あはは、食べながら吐き出したのね?・・・まさか、今はもう拵えちゃないわよね?

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弟の本棚。留守の間にチェックチェック。小難しい本を読むのね?読めてるの?
ずらりと並ぶ背表紙が、所々白く歯抜けになってるのは、どうしたことだろうね。
手に取れば、表紙が裏返しにかけられたエロ本。まるバレじゃん…?呆れ果てる。
「くりぃむれもん」好きなの?あはは、ロリ?SM?…妙に可笑しく、愉快だった。

・・・・・。

弟とは14年間共に居た。私が居なくなって、せいせいしたと思う。皮肉でなく(笑
いつだって、私は姉として君臨し続けた。弟としての不作法は、徹底して責めた。
今でも、奴が私のことを名前で呼んだりしたら、きっと殴る。私は「姉ちゃん」だ。
キミを守り、可愛がってきたろう?どこまでも恩着せがましい順序の意識がある。

その順序に、一度だけ奴がキレたことがある。自我が芽生え始めた頃だったろう。
包丁を持ち出し、私に突きつけた。驚いたけど、弟だもの。キッチリ見くびった。
事がどう収まったかは憶えてない。が、それは、順序を更に歴然とさせたかもね。
愛しながら、抑圧する。母が私を愛したやり方を、私はそっくり真似ていた訳だ。

・・・・・。

身勝手な希望だが、弟の中に愛すべきMや隷属嗜好が育ってればいいなと思う。
そして、嫁にも内緒でひっそりと悩んでいたりしたら、ちょっと嬉しい気がする。
・・・ま、これって、姉ちゃんの横暴な想像だわね(笑)でも、正直な気持ちなのさ。
長年手塩に掛けた弟が、若紫よろしく立派なMになるなんてのは、萌えるじゃん。


更に正直に告白すれば、私の見てるDSの夢は、弟に由来するような気がしてる。


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