女房様とお呼びっ!
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そのSFのことを、何故わざわざ「天然」S男性と呼ぶのか?「天然」とは何ぞや? んまぁ、単に主観な印象なんだけどね、彼ってば「群のオス長」みたいだったのよ。 並外れて野性の勝ってる男。ヒトにも、この手の属性が出現するんだと感心した。 生まれながらに備わった自分本位に支えられて、どこまでも泰然としてるんだ。
勿論、人並みの苦労はしてるらしいんだけど、本人に自覚がない風に見えるのよ。 てな表現だと、数多の艱難辛苦を越えて、悟りを得た人格者が連想されるかな? ・・・でも、違うんだなぁ(笑)同輩の私から見ても、当たり前に隙はあるのさ。 心のままに生きてきたらコウナッタってな、自然体の見本みたいな人だったわね。
それは性的な環境にも及んでいて、SMも本当に自然な成り行きだったのだろう。 妻に首輪をかけて、共に暮らしてると事もなげに言った。ああ、納得だわよ(笑) 今の妻を見つけた時の直感で、前妻と親類縁者を説得して廻ったと言うんだヨ。 自分勝手な男と非難もされたろう。けど仕方ない。それが彼の星なんだもの(笑)
最後まで、互いのSMな履歴ややり方や考え方ってな話は殆どしなかったけど、 彼が、例えば私のように、如何にもSMっぽい行為をしていたとは考えづらい。 無理にカテゴライズすればDSで、けれど多分きっと、DS観なんてないのよぅ。 女を囲って、庇護して、君臨する。恐らくそれが全てで、とっても似合ってるワ。
それでも彼は言ったのね。Sの衣をたまには脱いでみたいって。似合わない(笑) でも、そんな思いもあったんだろう。王様だって、時には玉座を降りたいわよね。
・・・・・。
私達が実際に対面したのは、初回の伝言を交わし合って、ひと月程経った後だ。 双方の都合でそうしたんだけど、その間に互いの願望の摺り合わせが出来たわ。 結論として、根本的なコミュニケーションの断絶に惹かれるところで一致した。 彼は、とても明晰な人だったのね。優れた分析力と構築力に舌を巻いたものよ。
でまぁ、初めて会ってみたら、雄ライオンみたいなオーラの男が来たじゃない? うは、しくじったかなとも思ったんだけど、とにかく、初期の話を進めたのよ。 体も見たいと仰るから、それは私も同感ねと返して(笑)、ラブホに入って脱ぐ。 結局、セックスはしなかったんだけど、キスだのナンだの(笑)はしてみたよ。
実は私、SMに走って以降、Sと名乗る男性と関わるのは初めてだったのね(笑) で、彼は服を脱がないワケ。ん?コレがS男性的なやり口なの?とか感心したり。 初対面で思い入れもないから、ドーシテモとも思わないし、放っといたんだけど。 だってさ、唾液の質と肌質と体臭程度が確認できれば、私としてはOKなのよ(笑)
とは言いつつ、こっちは裸になってるので、つまりはアレコレと愛撫して頂いて、 やっぱ、コイツはオス長だわぁと圧倒されながら、首尾良く絶頂したんだけども。
・・・・・。
さて、いよいよ実験の期日が迫る。平日の午後4時間程を工面する。充分でしょ。 互いの妄想の設定は違うけど、状況としてはほぼ同一なので、ストーリーはナシ。 ワクワクと支度。捨ててもいいスカート、ブラウス。もちろん、前ボタンだよ(笑) 彼から連絡。「破いてもいいストッキングも持ってきて」やる気満々だわね?(笑)
当日、彼の先導でラブホに入る。彼が部屋を選ぶ。彼が先に部屋に入る。うはー。 ・・・何故、うはーか?だって、長いこと、こういう状況がなかったからさぁ(笑) 靴のまま部屋に上がりそうになって、独りでクツクツ笑ってしまったよ。あはは。 ややあって、先にシャワーを浴びて来てと言われる。またも驚く私。ソダワヨネ。
ダメダメ、集中するのよっ・・・私は、シャワーを浴びながら自分に言い聞かせる。 浴室を出ると、自分の服を片した彼が全裸でいた。入れ替わりにシャワーに立つ。 目にした彼の裸体は理想的に毛が薄い。うっふふ。いそいそと用意した服を着る。 やがて、バスタオルを巻いた彼が登場。ベッドへ寝て待っていて、と指示をする。
その後、バッグからビニールテープを取り出した。ア、コレ、ツカウンデスカ? あまりに普通な口調で訊いたせいか、少し照れ臭そうに「ダメかな?」と言う彼。 「いえ、なるたけ痕を残さないで下さいネ」と彼に言い置いて、ベッドへ向かう。 そして横臥し、胸の上で手を組んで、死人となる。遂にヤルのね。興奮してくる。
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