女房様とお呼びっ!
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「キミの尻は傲慢だ。」 と、とある男性に言われたことがあります。
「キミの尻は威張っていて男を見下しているようだ。」と彼は言葉を継ぎました。 そう言われたワタクシは二十歳そこそこ、まだ男性経験もない頃です。 高田馬場の大箱の喫茶店の隅で、彼は怒ったようにワタクシを見据えて、 そう低く唸ったのです。その彼というのは、 寺山修司の主催する天井桟敷というアングラ劇団に籍を置いていた履歴を持つ ちょっとイっちゃってる人だったので、また変なこと言ってるわくらいにしか 受け止めなかったのですが、何故かこの言葉は良く覚えています。
「あなたのお尻、どきっとする時あるわよ。」 と、職場の同僚の女性がある時唐突に言いました。 合コンとかでは絶対あぶれないなと言う感じの、可愛らしい顔立ちの彼女が 同性であるワタクシにそんなことを言うのが不思議でした。 当時私は、タイトスカートに幅広のベルトをきゅっと締める装いが好きで、 よくしてたのですが、端から見れば殊更に尻を強調する恰好だったのでしょう。 ただそれが、どれ程のセックスアピールになっているかには無頓着でした。 単純に体の前面を鏡に映して、恰好良いなと思って装っていただけでした。
「親に感謝しなさいよ、こんな身体に生んで貰って。」 やがて男と寝るようになった頃、ある年輩の人がワタクシの尻を撫で回しながら 言いました。 ふうん、こんな身体かあ・・・私の尻はウエストのくびれの下からせり出していて 小さい時から黒人みたいだと言われていたのです。 それが男にとって賞賛の対象であることにようやく納得したワタクシは、 高校時代から穿き続けていたガードルを身に着けなくなりました。 もっともガードル穿いてた頃は、男と事に及ぶ直前にトイレで脱ぐ(!) ってな面倒臭い事をしていて、ちょっと色気無いなあと感じてはいたんですけどね。 ここ何年かは、諸般の事情から(笑)ティーバックを穿くことが多いです。
「あなたのお尻の下で窒息して死んでしまいたい。」 と、とあるM魚はワタクシの尻を見上げながら言うのです。 SMに出会ってから、ワタクシは己の尻の存在意義を確信するようになりました。 ノマールなセクシャリティならば、男の劣情をそそる造作を持つ体の部位ですが、 女に征服されたいと願うM魚たちにとって、ワタクシの尻は武器になるのです。 身体で異性を圧倒するというのは、女に授けられた特権なのかもしれません。 傲慢な尻と唸った彼の言葉の意味するところはそういうことだったんでしょうか?
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