サッカー観戦日記

2023年06月07日(水) クラブユース選手権関西大会 神戸−C大阪

クラブユース選手権関西大会
ヴィッセル神戸−セレッソ大阪
6月7日 セレッソ大阪舞洲グラウンド 18時半 天然芝 晴


神戸
四八
二七四三三二
八番十番
二四四五二二二番
三一


C大阪
十三十番
二九四番十五三四
二七三番十二三三
一番






立ち上がり、C大阪は攻撃時に横圧縮して極端に細かいエリアでパスを回す。まさに育成のための「勝てない」スタイルだ。Jユースというものはもちろん育成のためにあるのだが、原理原則というものがあり、小さなエリアでパスを回せば素早い判断が身につくだろう、といった大雑把な理論はまずない。風間八宏さんでなければ、学生が机上の空論で考えた育成理論程度にしか受け取らなかっただろう。もちろんプリンスリーグでは勝てていないし、私が見た京都橘戦では外のスペースは全く使わず、C大阪の選手は攻撃時はタッチライン際まで行かなかった。がこのゲームでは徐々にC大阪もタッチライン際からクロスを上げるようになり、勝つために妥協したというか、普通のスタイルに近づけている印象を受けた。また守備時は気迫あふれる激しい潰しで神戸のボールホルダーに当たる。特にセンターフォワード48番に全く仕事をさせなかった。
神戸はバックラインが守備時には個人能力でも連携でも劣勢で、ビルドアップミスも多く、フィードはブレまくり、いいところがなかった。ゴールキーパー31番はキックミスが何回もあった。下がって組み立てる8番はバランスがよく、正確な組み立てと下がりながらの守備力、体幹の強さからくる競り合いの強さと盤石だった。まだ2年生。10番はパワフルで切り替えが早く、前に仕掛けられて勝負パスを出せる。このドイスボランチは素晴らしかった。というか、神戸のスタメンで盤石だったのはこの二人だけだった。32番はドリブラーで仕掛けられるが、突破は2,3回。27番は突破がほぼなく、パワー負けしていた。43番はシャドーから飛び出し、C大阪キーパーとの1対1を決められなかったシーンも。先に触れたようにセンターフォワード48番は当たり負けして機能せず。
C大阪はゴールキーパー1番が安定していて前への出方もいい。左サイドバック27番が攻撃的で上がって正確な左足クロスがある。センターバックコンビ3番と12番は影のMVP。特に3番はパワフルで潰しまくった。右サイドバック33番もパワフルだった。ボランチ4番は屈強で潰しに奮闘。神戸のドイスボランチと比べると攻撃力では劣るが、このゲームでは最大限機能していた。15番は守備で奮闘しながら左足ビルドアップがよく、持ち上がりもよかった。トップ昇格が狙えそうな選手。両サイド?ハーフは全く活躍できなかった。サイドに開きたいのかもしれないが、中に圧縮するC大阪のスタイルではサイドハーフは生きない。10番は小学生時代から有名で全少でも活躍していた。キャプテン。左足で仕掛け、多彩な技術とアイディア、飛び出して仕留める感覚。体幹も強く、トップ昇格が狙えるだろう。13番は裏を狙う動きを終始続けるリアルストライカー。
ゲームが進むにつれて、神戸は実は8番と10番以外はレギュラーではないのでは?という疑問が沸く。実は43番も48番も32番もプレミアリーグである程度出場時間が与えられている選手だが、不調だったのかな?と。レギュラーは7番9番11番っポイ。前日に遠征してイニエスタと戦うバルサ戦にユースが帯同したのかとも思ったが、どうやらそうでもないし。交代出場の9番が左ウイング、のちにセンターフォワードに入り、能力の高さを見せるが、結局終始神戸には不思議な空回り感を感じた。プリンスリーグで観たC大阪ならおそらく神戸が勝つだろうと思っていたが、実際は逆だった。


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T.K. [MAIL]