サッカー観戦日記

2013年04月29日(月) 高校総体大阪予選高槻勢観戦メモ(第4試合まで)+大阪クラセン、ジーグ−高槻FC

高槻市内に高校は10校ある。高校総体予選は3回戦を終えて、絶好調だ。1敗もしてない。その結果を挙げてみる。

高槻
1−1藤井寺(PK勝ち)、3−3今宮(PK勝ち)、1−1東淀川(PK負け)

大阪青陵
5−3大阪学芸中等、3−0泉大津、2−1追手門

槻の木(シード)
3−1牧野

金光大阪(シード)
5−1北野

三島(シード)
3−1久米田

大冠
2−1住吉、1−0教大天王寺

阿武野
3−2常翔学園、5−0芦間

芥川(シード)
8−0咲くやこの花

高槻北
1−1清教(PK負け)

関大高等部
0−0豊島(PK負け)

11勝5分け。完璧だ。ここまで高槻勢が強かったことがあっただろうか?いや、ない。スーパーシードは一つもないが、この好成績は高槻がサッカーの街と主張するのには十分だろう。





第1試合は高槻勢が3チーム同時に試合。何せ勝ち上がらないために未見だった大阪青陵の初観戦を重視して後半ずっと観る計画を立てたので、第1試合は35分ハーフの前半を半分ずつ観ることにする。

高校総体大阪予選 4回戦
槻の木高校−堺西高校
9時30分 堺S8 ピッチ人工芝 晴れ

槻の木          堺西
−−−十九−−十一−−− −−−十番−−十四−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
八番−七番−−五番−九番 十一−五番−−七番−九番
三番−六番−−四番−二番 十三−十五−−二十−十八
−−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−

槻の木は5番がフリーキック担当。8番がなかなかのドリブラー。いきなり5番の右クロスに19番ヘッド、左に外れる。決定機。9分に堺西がロングボールを14番落とし、11番ボレーも右に外れる。槻の木が押し気味。競り合いで勝てるので槻の木ボールになるし、技術的にも優っている。10分、5番のスルーパスが裏の11番に出るが、堺西DFが身体を入れてブロック。13分槻の木カウンターから7番ループも右に外れる。決定機。14分、槻の木、カウンターから9番シュートもブロック。このペースなら槻の木がいずれ点を取るだろうと思いつつ、S9へ。

なお予想外にも70分終わって0−0でタイムアップだった。5回戦進出はPK戦に委ねられた。こうなると格上の槻の木にプレッシャーがかかる。

槻の木:7番。角度をつけない助走で左ポストに当ててしまう。失敗。
堺西:10番。左に成功。
槻の木:19番。角度をつけない助走で正面に決める。

この助走だと右に強いボール蹴れないから個人的には好きじゃないのだ。昨年の選手権の星稜みたく左上隅に絶対に決められる自信がないと辛いし、星稜はそれで失敗したし。

堺西15番、失敗。GK触って左ポストに当たる。
槻の木4番、失敗。角度つけない助走で右に甘いコース、セーブ。
堺西4番、失敗。悪くないコースだったが、槻の木キーパーの反応が良かった。
槻の木6番、成功。逆を突いて左。助走に角度つけていた。
堺西5番、失敗。セーブされる。
槻の木5番成功。正面。

PK3対1で槻の木の次戦進出決定。キーパーが当たっていた。3人目までの助走は自信があったからだと思うが、難しいですよ。このレベルだと上を狙うキックもないし、星稜と同等のことは難しい。セオリーを守った方がいいのでは?と思いました。




高校総体大阪予選 4回戦
阿武野高校−太成学院高校
9時30分 堺S9 ピッチ人工芝 晴れ

阿武野          太成
−−−四六−−十一−−− −−−−−十番−−−−−
−−−−−−−−−−−− −七番−−−−−−十一−
九九−八十−−八番−十五 二番−八番−−九番−五番
七九−十四−−五番−四番 −−六番−三番−四番−−
−−−−−誰々−−−−− −−−−−一番−−−−−

太成はポジションチェンジが激しくて布陣をメモするのに何度も書きなおした。11番はなかなかのドリブラー。21分、阿武野、右クロスを99番トラップボレー、セーブ。決定機。右CKは左利きの14番担当。25分、堺西、左でパスカット、一気に右へ、11番が2人かわしシュート、決まって0−1。25分、阿武野、11番落とし、8番シュート、1−1。阿武野が支配しているが、太成も運動量豊富にパスカットが多い。とはいえ持つのかな?という不安も残る。28分、阿武野、右クロスを8番ドフリーヘッド、上に外れる。決定機。32分、阿武野、左80度20mFK、4番右足で狙い、右にこぼれてシュート、外れる。決定機。34分、阿武野、裏に出して99番、GKと1対1、しかしセーブされる。超決定機。結局前半は1−1で終了。太成の11番はいい選手だ。しかし九分九厘阿武野が勝つと踏んで、S12へ移動。ちなみに最終スコアは8−2でした。




高校総体大阪予選 4回戦
大阪青陵高校−布施高校
9時30分 堺S12 ピッチ人工芝 晴れ

青陵           布施
−−−十八−−二十−−− −−−−−七番−−−−−
−−−−−−−−−−−− −二番−−八番−−九番−
四十−三番−−十四−七番 −−−十番−−十七−−−
五番−六番−−三八−三五 十三−二三−−三九−十四
−−−−−一番−−−−− −−−−−誰々−−−−−

前半0−0。

後半9分、布施、9番、正面18mFK、上に外れる。決定機。12分、青陵、裏を取り20番シュートもバー。決定機。18分、青陵18番、38番→25番、29番。25番が左ハーフ。3番CB、40番LB、5番CB、6番ボランチ。29番はなかなかのドリブラー。19分、布施、セットプレーの流れから右クロスを7番折り返し23番押し込む。0−1。25分、布施、9番→99番。終了間際に青陵は総攻撃に出て、何度も危ないシーンを迎える。結局0−1で布施が勝利。力自体は互角だったと思うが、新興チームと以前から実績のあったチームの差かなあ。布施は確か学校まで試合観に行ったこともある。




高校総体大阪予選 4回戦
三島高校−都島工業高校
11時10分 堺S8 ピッチ人工芝 晴れ


三島           都島工
−−−十一−−十九−−− −−−十番−−九番−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
九番−十番−−七番−八番 十一−十六−−八番−七番
二番−三番−−四番−六番 二番−三番−−四番−五番
−−−−−一番−−−−− −−−−−二一−−−−−

都島工は8番が右足のセットプレーのキッカー。10番がレフティー。三島は11番(シバと呼ばれている)がファンタジスタ・タイプのエース。7番は加速していくドリブルがいい。8番も快速。10番はボールを失わない。12分、三島、9番から左スペースにいいタイミングで19番が流れ、中に突っ込んだ9番に戻しシュート、弱い。決定機。この時点でメモには「(三島が)どうやら苦労せずに勝てそう」と書いてある。14分、三島、7番から10番に出し、7番にリターン、これもシュートは左に外れる。15分、三島、9番から11番へ、スルーパスが裏狙いの19番に通るがシュートは正面。決定機。20分にも19番がシュート、上に外れる。25分、都島工10番が40mFKを大外でヘッド、外れる。決定機、やや都島工は飛ばしすぎに見えた。結局前半は0−0で終了。
ここでピッチを移動する。最終スコアは3−0でした。



高校総体大阪予選 4回戦
大冠高校−大阪商業大学高校
11時10分 堺S13 ピッチ人工芝 晴れ


大冠           商大高
−−−十番−−十一−−− −−−十九−−九番−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
九番−八番−−七番−二番 十番−十三−−七番−四番
五番−三番−−四番−十三 十四−二番−−三番−十二
−−−−−一番−−−−− −−−−−二一−−−−−

後半から観戦。前半は1−0。商大高は大商大同様白黒のゼブラユニフォームである。大冠は青。

2分、大冠、左CKを誰か決める。2−0。大冠は11番が快速で10番が変化をつけられるタイプ。5番がレフティー。12分、裏を取った11番だが、商大高DFに身体を寄せられて潰される。13分、大冠10番、左の角度のないところから逆サイドネットへ絶妙シュート。3−0。商大高は左CKを12番が右足で担当。15分、大冠、スルーパスに9番シュートもセーブされる。決定機。18分、大冠2番→16番。25分、11番→18番。大冠5番はなかなかいい左クロスがある。30分、大冠、裏一本、18番がトップスピードになり、シュートはGKに当たって逸れる。決定機。その右CKでグラウンダーに蹴り7番がスルーして正面から5番シュート、セーブ。決定機。大冠は7番がパスカットが上手くて、商大高の流れにならない。10番はタメを作れるし、快速アタッカーが生きる。34分、3番→12番。結局3−0で終了。

まあ比較的楽に勝てましたね。高槻勢には大抵アイディアや変化をつけられる選手が多いが、相手校にはいない。やはりサッカー文化の差を感じますね。



第3試合はじっくり観ることができる。金光の岩松先生の高槻南時代の恩師が賢明の悦勝先生だ。まあ方向性はまるで違うサッカーだが。サッカーの実績では全国に何度も出たことがある金光がかるかに上回るが、賢明も近年人工芝グラウンドなど、強化に力を注いでいるらしい。

高校総体大阪予選 4回戦
金光大阪高校−賢明学院高校
12時50分 堺S13 ピッチ人工芝 晴れ

金光           賢明
−−−十一−−九番−−− −−−十番−−二十−−−
八番−−−−−−−−六番 −−−−−−−−−−−−
−−−十番−−七番−−− 十四−六番−−八番−九番
十三−三番−−四番−五番 二番−三番−−四番−五番
−−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−

2分、賢明タテ一本、14番スライディングシュート、上に外れる。決定機。直後にも9番ポストプレーから20番落とし10シュートは壁に当たる。決定機。金光は運動量が豊富で、タテに速く、サイドに大きく展開して、1対1で勝ったり、タテのボールのこぼれを拾えることが前提のサッカー。ロングボールの放り込みが多い。12分、金光、7番から8番のスペースに出し折り返しを7番シュートもオフサイド。18分、金光。7番が左CKを右足で入れる。24分、賢明2番が左突破からクロス、9番シュートブロック、右CKへ。これを4番がファーでヘッド、落として3番シュートもブロック。27分には8番から2番へ、左クロスを10番ボレー、弱い。28分、金光、8番が突破から11番へ、前を向くがシュートはブロック。結局前半は0−0で終了。

大雑把に言って賢明はサイドバックが連動して上がり、サイドから仕掛けたり、中で細かくつないだり、と柔軟性があるが、選手が消化し切れていない印象。8分賢明、10番が金光DFの間を10番突破し、コロコロとゴールイン。0−1。11分、金光、10番がミドルを狙うも上に外れる。いいミドル。14分、金光、右CKを4番ヘッド、決まって1−1。先行されれば弱い金光の典型的な負けパターンかと思っていたが、得意のセットプレーで追いついた。20分、賢明、ハーフ付近FKを斜めに走ってマークを外しシュートも上に外れる。決定機。20分、賢明14番→7番。22分、金光、右クロスに8番ヘッド、決まって2−1。26分、賢明9番→11番。FK、35mFKを正面であわせるもイマイチ。28分、金光11番→19番。28分、賢明、7番タテ突破、右クロスはカットされ、右CKへ。右CKは20番ヘッド、外れる。決定機。31分、金光6番→16番。34分、賢明GK1番→12番。GKの交代はPK戦に持ち込むぞ、というメッセージ。35分、賢明6番、裏に抜け出すもタッチは大きい。超決定機。金光も9番から7番、16番とつなぎ1対1もセーブ。決定機。結局2−1でタイムアップ。

金光のキーマンは10番でしたね。7番のキックも良かった。前線と両サイドは例年通り良く走る人。相手がミスしてくれること前提のサッカーなので、上では苦しいところ。賢明バックラインはロングボールを上手く跳ね返せずに、拾われてしまったが、強いチームなら、このロングボール作戦自体が破綻してしまう。シュート数も前半は6(5)対3(1)だったのが、後半は7(3)対4(3)となった。枠内シュート数は変わらない。賢明の流れになっていた。まあ金光の勝負強さが生きたが、力量的には互角だったと思う。




高校総体大阪予選 4回戦
清風高校−芥川高校
14時30分 堺S13 ピッチ人工芝 晴れ

清風           芥川
−−−−−九番−−−−− −−−四番−−十八−−−
−十四−−十一−−七番− 十番−−−−−−−−九番
−−−十番−−八番−−− −−−十三−−七番−−−
三番−四番−−二番−六番 十四−五番−−二番−二十
−−−−−十七−−−−− −−−−−一番−−−−−

試合開始とともにすぐに気が付く。レフェリーが神経質だ。「仲裁者」ではなく、たとえ諒チームが合意していても、ルールを厳格に適用する「裁判官」だ。自陣のどうでも良いFKの位置だとかスローインだとか、ボールをセットしているかとかに対し細かく笛を吹く。これはイライラした方が負けだと思った。清風が押し込むが、決定機は奪えない。芥川サイド攻撃主体。清風のCF9番は小柄で、サイドにタイミングよく流れて2列目の飛び出しを狙うスタイル。19分、清風、ハイクロスのこぼれを10番ボレー、右に外れる。決定機。これがこのゲーム初シュート。直後にも9番から14番に出るがシュートはブロック。23分、清風10番→15番。ケガによる交代。右のハーフに入り7番がボランチ。25分、清風、左クロスを15番が落とし9番へ、シュートは左に飛ぶがキャッチ。9番は小さいけどクレバーでいい選手ですね。中でドンと待ち構えても勝てないことを分かっていて、味方を活かすプレーに徹している。26分、芥川は右から崩し2番シュートもブロック。30分、清風、中に入れて8番シュートも上に外れる。決定機。32分、9番パスカットから8番が左から突っ込むもカット。決定機。35分、芥川、右FKで10番が左足で入れてニアに飛ぶがクリア。その左CKを10番が入れて18番がファーでドンピシャヘッド。決まって0−1。清風ペースだったがワンチャンスを決めた。結局前半は0−1で終了。シュート数3(1)対5(1)ファウル数3対10と圧倒的に清風ペースなのだが、芥川もやれることは良くやっている印象。

ここでピッチを移動。ちなみに最終スコアは0−1のまま。芥川が5回戦に進出した。




大阪クラブユース選手権(U−15) 敗者復活トーナメント
高槻ジーグ−高槻FC
14時30分 堺S6 ピッチ人工芝 晴れ

ジーグ          高槻FC
−−−三四−−八六−−− −−−二二−−十七−−−
−−−−−−−−−−−− 九番−−−−−−−−七番
五六−五五−−三六−三七 −−−二四−−三四−−−
五七−七四−−四一−二五 三番−三一−−十八−十四
−−−−−二一−−−−− −−−−−一番−−−−−

前半は0−3で高槻FCがリード。高槻FCはかつての全国的な強豪としての力は落としたが、それでもコンスタントに好選手は輩出している。一昨年は吉村(現G大阪ユース)昨年は女子キーパーの福永(C大阪レディース)など。両チームとも私好みのテクニカルなスタイル。ジーグは37番が快速ウインガー。高槻FCは17番が屈強なFW。22番がテクニカルで面白い。9分、ジーグ17番、快速で右突破、クロスはGKキャッチ。高槻FC、17番は両足を駆使した細かいドリブルが素晴らしい。16分、高槻FC22番→8番。小さなFW。17分、ジーグ、ロングフィードに56番が抜け出しGKと1対1を決める。1−3。そのキックオフ、ジーグ55番に警告。キックオフ直後のラフ。高槻FCのGKは大きくないけど技術的に高い。22分に気づいたがいつの間にか高槻FC15番が入っている。ジーグ56番、足元も確か。スペースを突く動きといい、なかなかの好選手。高槻FC7番、足裏を使った細かい突破から上手いシュート。29分、高槻FC17番→21番。32分、高槻FC21番抜け出しかけ、GKも外すがタッチが大きくカバーされる。34番はいい突破力だが、高槻FC7番もカバーが速くクレバーな選手。結局1−3で高槻FCが勝利。

個性が出ていて面白いゲームでしたね。しかもこのレベルが大阪で消えるのだから、大阪のクラブが如何にレベルを上げたということを示していると思う。地方の高校に選手を流出し、その高校(星稜とか立正大淞南、米子北など)が全国トップレベルに達しており、群雄割拠の大阪も全体的にレベルが上がっている。子供がサッカーを選択する割合も増えており、一部のチームに人材が集中しているわけでもないのに、全国レベルの高校が増え、プリンスでも大阪勢は好成績だ。いつ全国制覇してもおかしくないレベルだと思う。


 < 過去  INDEX  未来 >


T.K. [MAIL]