サッカー観戦日記

2004年04月17日(土) 関西学生春季リーグ 第2節 立命大−大産大 関学大−甲南大


関西学生春季リーグ第2節 立命大−大産大
4月18日(日)萩谷 12時 ピッチ良 快晴 無風


立命大               大産大
−−−−関−−石田−−− −−−武藤−−須栗−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−権−−−−−−
高橋−−西−−間所−山崎 村治−−−黒岩−−−下田
阪田−水谷−−川堀−季− 松田−木田−−倉田−松井
−−−−−大塚−−−−− −−−−−中村−−−−−

立命大GK大塚(4年・立命館宇治)は175cmと小柄で俊敏なタイプ。CBは主将の水谷(4年・各務原・関西学生選抜)と、もしかすると水谷と正反対の性格かもしれない副将の川堀(4年・渋谷幕張)が組む。特に強さとか高さがあるわけでもないが息が良く合っている。左は身体能力の高い阪田(2年・平安)、右はファイター季(3年・大阪朝鮮)。中盤はフラット気味。セントラルMF西(3年・市船・関西学生選抜)と間所(4年・草津東)は前線やサイドに積極的に顔を出す。エース関(4年・久御山・関西学生選抜)は下がることが多い。FKは関が左足で蹴る。全体的に高さはなく、CBと阪田が強い程度。

大産大は登録上では4−3−3となっているが下田(3年・大産大高)は右のハーフ。左の村治(2年・北陽)より高いポジション。権(3年・大阪朝鮮)はトップ下。黒岩(2年・鹿実)が中盤をひとりでカバーすることが多い。選手の個性を尊重した結果このようなバランスになったのだろうか。DF陣の連携はかなり怪しい。

0分、立命大・山崎(3年・ヤーンレーゲンスブルク)の右クロスを石田(4年・向陽)ボレー外す。決定機。大産大は連携の甘さから自陣に危険なスペースが次々に生じる。5分、LBの松田(4年・熊本国府)の裏へ西が侵入し、グラウンダーで中の関へ、落ち着いて決める。立命大先制。8分、関、左サイドから中にドリブルしペナ外から左足アウトでシュート。弱い。11分、石田、正面18mシュートはバーを叩く。14分「シンプル」と声が掛かるが自陣で松田が無理に味方に繋げようとしてカットされ間所が石田へスルーパス、GK飛び出して防ぐ。大産大も18分武藤(3年・金光)が左から強引にドリブルシュート、決まったかと思ったがゴールキックの判定。ネットに穴が空いていた?謎。大産大はクロスのミスが多い。下田は必ずスピードを活かしたタテ突破を狙うがクロスが悪すぎた。27分、立命大SCK、関から高橋(2年・G大阪Y)、クロスに石田ヘッド、外す。決定機。力の差がはっきりしておりこの時点では立命大の勝利を疑っていなかった。しかし29分季がラフプレーでまさかの一発退場。立命大は山崎をRBに下げ、関が右サイドハーフに入る。一方大産大もベンチの指示で黒岩と村治のドイスボランチ、権が右で武藤が左のハーフ、下田と須栗(4年・久御山)の2トップに変更。両者ともチームがすぐには機能せず、私のメモにも10分以上何も書き込まれなかった。40分、バックパスを大産大GK中村(3年・北筑)がクリアミス、キックはあたり損ねてタッチ際の高橋の足元へ、これを左足ループで無人のゴールに決めて立命大追加点。大産大は攻め気を見せるが決定機を奪えず、逆にロスタイムにはカウンターから石田がDFとの1対1からシュートに行くシーンも生まれる。

公式記録では前半のシュート数7対0。18分の武藤のドリブルシュートはその前にファウルがあったということか。決定機数で5対0(1)。立命大の一方的な内容だった。
ハーフタイムで大産大・松井、村治→池田(3年・笠岡工)、信末(2年・笠岡工)。池田がRB、信末FWで下田が右のハーフ、武藤が左。権が前目のボランチ。FWは信末がポスト役。

後半の入りは大産大のほうがよく、数的有利もあって押し込む。しかし決定機は奪えず。9分、立命大・西がフリーで右30mループ、上のネットへ。このプレーを皮切りに立命大もいくつかチャンスを作る。13分、DFの背後で受けた信末シュート。決定機。14分、立命大・石田→若菜(4年・習志野)。大産大・武藤→崔(1年・大阪朝鮮)。1トップへ。石田もまだ十分走れそうだった。15分過ぎからは完全にゲームが膠着する。19分左を駆け上がった間所から若菜へ中に持ち込みシュート。22分高橋→鎌田(4年・立命館宇治)。25分、数的不利の立命大が左右にサイドチェンジから中央の鎌田が絶妙のスルーパス、受けた若菜が右に流れてこれも絶妙のループを左サイドネットに決めて3−0。勝負はついた。大産大・須栗→樋高。31分立命大・間所→渡部、大産大・権→太田。35分、立命大・阪田をサイドに追い込みバックパスを奪った松田の右クロス、左の太田が右隅に叩き込み3−1。阪田は外に出しておけば何でもなかった。40分、立命大・山崎→六井。ロスタイムにはPKを鎌田が決めて10人の立命大が4−1で完勝した。

大産大の出来が非常に悪く、近畿大とどちらが最下位になるか?という印象を受けた。立命大の中盤の守備が特に良いわけでもないのに決定機を奪えない。立命大は体力的にも余裕があった。関は相変わらず観ていて楽しい。

公式記録




関西学生春季リーグ第2節 関学大−甲南大
4月18日(日)萩谷 14時15分 ピッチ良 快晴 無風


関学大               甲南大
小松−−−岡野−−亀ケ渕 −−−橋本−−前田−−−
−−−−−橋本−−−−− −−−−−陳−−−−−−
鈴木−−−岡村−−−古家 榎本−−−早野−−−松岡
−−守生−春川−山口−− 松本−小林−−竹内−山本
−−−−−水田−−−−− −−−−−上田−−−−−

関学は開幕戦と同じスタメン。3−4−3。春川をSWにストッパーは右が早い山口、左は堅実な守生。中盤は左足での展開力と相手を潰す仕事が出来る岡本の1ボランチ、右は正確なフィードとバランスを考えたプレーの古家。あまり上がらずフォロー役に徹する。左はWBタイプの鈴木。トップ下にはドリブラー橋本が入る。3トップは右ウイングに亀ケ渕、CFは黒子役になることが多い岡野、左はCFタイプの小松である。左右不対称。

甲南大はダイアモンド型の中盤が巧みに連動して相手を激しく潰す。左SB松本が左足FK担当。長身CB竹内とポジショニングのいい小林のコンビ。ボランチの主将早野が潰し屋で突破力のある榎本と右足FKのあるクロッサー松岡が攻撃時にはサイドに開く。陳を経由する鋭いカウンター狙い。

立ち上がりは中盤の連携に優る甲南大がペースを掴む。激しいプレスで奪い素早いシンプルな攻撃を繰り返す。関学は中盤での守備が甘い。それでも12分、早野を囲みこんで奪い、橋本ミドル。14分、甲南大も左FKを松本が直接ファーを狙うがGK水田セーブ。甲南大は松岡が何度もスリップ。特に滑りやすいピッチでもないが、スパイクが合わなかったか?17分、榎本がペナ左外からタテに仕掛けてシュートも右に外れる。決定機。関学大はDFの能力の高さで守れてはいるが中盤の守備が甘い。20分、甲南大・松本のクロスをファーの松岡がヘッドで折り返すが中には誰もいない。21分、関学大・鈴木のサイドチェンジを右で松本を振り切った小松が受けシュート、上に外れる。21分、またも鈴木のサイドチェンジを受けた右の古家のクロスをいい動きでニアに入った岡野ヘッドは水田好セーブでCKに逃げる。決定機。開幕戦もそうだったが鈴木のサイドチェンジが出始めると関学の流れになる。CKからのカウンターを関学大がファウルで止める。さらに遅延行為で橋本に警告。無駄なイエローだった。関学大が少し流れをつかんだ20分過ぎに甲南大は松岡と榎本がサイドを入れ替えて目先を逸らしにかかる。26分、甲南大・橋本がDFの裏でボールを受け守生をかわしたところで春川が倒し警告。右45度の30mFKで松本はファーにいいボールを上げるが水田が弾いてCKへ。31分、関学大・小松がいい動きから裏でボールを受けるがすぐカットされる。動き方はうまかった。33分、関学大・橋本左グラウンダークロスが正面の古家の足元へ、しかし竹内がいい判断でマークしていた選手を捨てて好ブロック。決定機。30分過ぎから関学大がボールを支配。甲南大のプレスは序盤よりは落ち、また早野以外は守備がそれほど得意なタイプでもなく、個々の能力差をカバーできるほどの組織力もなかった。39分、関学大の右FKがゴール前に上がり、GK上田キャッチミスでCK。こぼれを受けた亀ケ渕にDFが手を掛けてファウル。右80度FKで鈴木のキックはカベ直撃。40分、甲南大・早野のFKを今度は関学大GK水田がパンチミス、松岡ボレーもDFブロック。43分、甲南大・陳がボールを浮かせる好トラップで一人をかわす。さらに調子に乗ってリフティング・ドリブルをしている間に後ろから追いつかれてあっさりカットされる。前半は0−0で終了。おそらく双方ともゲームプラン通りというか、お互いの妥協点でプレーできている感じだった。

後半は関学の入りがいい。甲南大のプレスが弱く中盤での大きな展開からチャンスを作る。甲南大DFは関学大3トップの動きを恐れてやや下がってしまい、中盤の守備が弱まった。こうなると関学大の個々のタレントが生きてくる。8分、右CKで岡村のキックにニアへ走りこんだ小松が打点の高いヘッドでファーへ流し込み関学先制。小松の頭に合えばちょっと防ぎようがない。甲南大は運動量も落ち攻め手がなくなってしまった。14分、榎本→前田崇資。前田兼児→小堀。前田崇はRBに入り山本がボランチ、陳がLHに回る。18分、関学大・左クロスがファーの亀ケ渕へ渡りシュートはポストを叩く。決定機。18分、甲南大もGKから橋本がヘッドで後ろにそらして小堀シュートはGK正面。20分、亀ケ渕→米田。そのまま右ウイング。甲南大はパスミスも増えていいところがない。関学大もFWは起点になれるがMFのフォローが遅く全体に間延びしてしまった。双方ともチャンスを作れない展開。30分、関学大のロングボールを岡野が落とし小松シュート、DFブロック。決定機。30分、今度は小松が左から切れ込みペナ少し外からシュート、上に外れる。決定機。32分、岡野が落とし小松が力強いブロックドリブルからシュートは左ポストを叩く。決定機。34分、甲南大・山本→向井。RH。松岡がボランチ。甲南大は選手のポジションを色々変えてくるが流れは同じだ。42分、甲南大・松本→上野。42分、甲南大DFがスリップし岡野の足元にボールが流れるがトラップミスでシュートならず。決定機。ロス、関学大・鈴木→小松創太。結局1−0で終了した。

甲南大はイマイチだった。もう少しやれるチームのはず。後半のペースダウンは何だったのだろう。組織力も個々の頑張りあってこそ。中盤の守備で優位に立てなければ関学には勝てない。前半20分までは良かったのだが・・・・・・。
関学大が強いチームだとは思わない。ある程度中盤がしっかりしたチームと当たれば現状では厳しいはず。関西随一といっていい個々の能力の高さで組織力不足をカバー出来ているが関東勢相手だと厳しいはずだ。

公式記録


関学大の後半15分以降のシュート数が2本になっているがこれは間違い。




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