2003年10月19日(日) |
Jユースカップ グループF 京都−名古屋 |
前日に続き気持ちよい秋空で、隣のフットサル場で遊びたい気分だ。これだけ良い気候だと選手も最高のパフォーマンスを発揮するだろうと思っていたが、高校生はテスト期間なのだった。
Jユースカップ グループF 京都サンガ−名古屋グランパス 10月19日(日)東城陽サンガタウン 14時 ピッチ良 晴 微風
京都 名古屋 −−−松田−−沈−−−− −−−津田−−遠藤−−− −−−−−鳥本綱−−−− −−−−−高橋−−−−− −坂口−−神田−−大村− 上原−立道−−稲垣−福島 鳥本雄−澤崎−岩城−伊藤 −−青山−吉田−森本−− −−−−−井上−−−−− −−−−−長谷川−−−−
京都はスタメン中3年生は井上・岩城・鳥本雄・坂口の4人。平均年齢17.09歳。永田はベンチにもいない。松本・塚原はベンチに温存。ここまで1分1敗。
名古屋のスタメン中86年生まれが6人、88年4人(早生まれ1人)、89年1人(早生まれ)。平均年齢15.73歳。GKとDFは全員88年生まれ。この時期3年生の引退や中間試験関連などでメンバーが落ちるのは良くあることだが極端だ。3バックは青山が松田、森本が沈をマークし吉田がカバー。鳥本綱にもボランチが受け渡しつつ厳しくマークする守備的なスタイルである。この日の力関係からすれば当然の策。ここまで1勝(対神戸)。
いきなり攻め込む京都。名古屋を押し込み右後方に戻し伊藤のアーリークロスに青山と吉田の間に入り込んだ松田がヘッドで決めてあっさり先制。その後も京都は中盤でパスを繋ぎサイドを狙い、詰まれば戻して組み立て直す。無理なスルーパス・クロスは一切ない。名古屋も後方の弱さを意識してかフォアチェックをどんどん仕掛けるが、神田や坂口にボールが納まり奪えない。16分左に流れた松田のクロスをファーで鳥本綱が体を活かして競り勝ちヘッドで決めて2−0。2本目のシュートで2点だが数少ないチャンスを確実に・・・・・・という印象はない。直後京都DF裏へのロングフィードに名古屋・津田が手でトラップし、警告。あまりにボールがこないのでイライラしたのだろう。17分大村→塚原。負傷による交代。17分名古屋・津田の落としを高橋がシュート、左に外れる。20分、松田へのパスをカットした青山がそのまま上がるが進路にいた遠藤と重なりストップ、やや手間取りカウンターならず。この時間帯名古屋は京都DFの裏を狙うがほとんど読まれてOSかDFが体を入れて味方につながらず、ゴールキック数ばかり増える。29分、京都のパスを繋いだ攻めからゴール正面20mで鳥本綱が前を向いて受け、ツータッチで裏へ浮き球パス、息の合った飛び出しで松田がハーフボレー、決まって3−0となる。3本目のシュート。京都はややペースダウンするが名古屋も攻撃の形を作れない。38分、上原の左クロスがファーに流れ、拾った福島のクロスを津田が狙うが京都DFも寄せ、はずれる。41分、名古屋カウンターで2対2の形で福島は突破ではなく、誰もいないファーへサイドチェンジし逸機。京都も逆カウンターで伊藤からゴール前フリーの塚原へ、しかしヘッドは外れ超決定機を逃す。3−0で前半終了。
シュート数6(3)対3(1)、クロス9(4)対5(1)、OS1対4、ゴールキック7対0、CK0対1 京都のゴールキックのうち名古屋のシュートが外れたものは2本、あとは裏へのパスにDFが体を入れたもので、一方的な内容だった。主審・副審ともイマイチ、特に手前の副審は力量不足で、後半両チームの不信感を一身に集めてしまう。松田と青山は互角に渡り合っていたが、サイドに流れる沈を捕らえきれず、サイドでも俊足・福島を坂口がポジショニング、上原の技術も塚原の守備能力の前に苦戦を強いられた。
ハーフタイム、ビデオ係の関が残り録画時間を気にしている。ロスタイムは録れないらしい。この展開ならロスタイムは関係ないと思っていたが、意外にも後半は盛り上がる内容となった。京都・岩城→堀、鳥本雄→木下。名古屋・森本→内田。沈のマーカー。
1分、右に開いた沈の右クロス、松田に合わず。7分、神田のパスミスを遠藤がカット、津田へスルーパスもGK井上の飛び出しでCKへ逃げる。そのCKを吉田がヘッドで狙い、こぼれを自らボレー、しかしヒットせず。8分、手前サイドでの攻防で名古屋の選手が京都の選手に当てて出す。しかし判定は京都ボール。津田も思わずこのミスジャッジに対する不満を口にするが警告はなし。10分にも京都のパスミスから遠藤→津田→稲垣→津田と繋いでシュート、井上好セーブ。さらに上原の左CKを青山が打点の高いヘッド、DFライン上クリア。京都も11分伊藤の右FKが惜しくも鳥本綱に合わず。ここまでは名古屋ノフォアチェックが京都のパスミスを誘いイーブンの内容。12分には鳥本綱のミドルもGK長谷川正面。13分、右に開いた沈からDFの裏に絶妙なカーブのかかったパスが鳥本綱へ、目の前に飛び出したGK長谷川をみてループ、しかしよく戻った吉田がライン手前でクリア。16分、名古屋・津田→上村。17分、澤崎がハーフラインを少し超えたところからロング、外れる。18分、福島の突破からのクロスを坂口ブロックする際に足が攣る。坂口は自ら突破するシーンがなくコンディションは悪そうだった。21分、坂口→阪部。さらに鳥本綱も足を攣る。25分鳥本綱→松村。30分過ぎには澤崎や途中出場の塚原まで足を攣っており、京都のコンディションがいかに悪かったか良く分かる。しかし既に5人交代しておりベンチはどうすることも出来ない。逆に名古屋は中学生も動きが落ちず、前線もフォアチェックを相変わらず続け、コンデョションの差以前に体作りの差を見せつける。残り15分は名古屋ペース。33分、ロングボールに高橋が抜け出し、1対1を決めて3−1と追撃。34分伊藤、故意のハンド、さらにボールを蹴り出し警告。36分上村がゴールライン近くまで突破しマイナスのクロスを遠藤が狙うが外れる。この時間帯に堀はほぼノーミスの素晴しい安定感。38分、吉田を基点に上原シュートもGK井上正面。ロスタイムには福島の右クロス、2mは前に出ている完全にオフサイドだったが主審も向こう側の副審も気づかず。シュートにはならない。京都・堀も不服を口に出し注意を受ける。さらに手前タッチラインで名古屋の選手が出したボールを名古屋スローインと判定。無茶苦茶である。1m以内に京都の選手はおらず、手前の副審の視野を遮るものもなかった。イージーな判定ミスが続く後味の悪い時間帯はタイムアップで終了、3−1で京都が勝ち。
シュート数3(3)対9(6)、クロス4(3)対5(4)OS0対4 GK4対1
名古屋のタフさは見事だった。圧倒的な運動量の高橋、とても中学生とは思えない福島。GK長谷川も中学生離れした安定感・存在感だ。京都との練習環境の差が出ている。
京都は技術と個人の戦術眼の高さで優った。ただコンディションが悪すぎ、勝つべくして勝ったとは言い難い。戦力的に神戸より分はいいのでホームで勝ち、アウェイの名古屋で勝ち点を取れば2位以内に入り、決勝トーナメントに進出できるチャンスはある。
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