サッカー観戦日記

2003年09月21日(日) Jユースカップ グループE G大阪−甲府

様々な選択肢の中からこの日はJユースカップを選択した。他の候補はクレーコートなので雨の影響で泥試合になり兼ねないこと、なにより始めて見る甲府ユースへの興味から決めた。以前はまるで力不足だったが、今期はある程度しっかりしたチームらしく、クラセン関東二次予選では東京や養和に完敗したものの横河や浦安JSCに引き分けて勝ち点2を獲得、このJユースカップでも初戦は東京に0−1と健闘した。このペースで力をつければ数年後には面白い存在になるかもしれない。勝負としてはまずG大阪の勝ちだが、このチームの現状を見ておきたい。G大阪、東京、磐田、甲府の入るEグループで甲府はいわば草狩り場。最下位チームとの得失点差は考慮されないはずなので、G大阪とすれば大量点よりもいいサッカーをしたい。

キックオフ時間を15時と勘違いし、13時半にパソコンを見ていると「キックオフ14時」とある。おにぎりとお茶を作って行くはずだったのに・・・・・・。あわててお風呂だけ沸かして傘も持たずに飛び出す。とりあえず雨は降っていない。文字通り走って萩谷到着。キックオフ5分前。

甲府は登録18人中ジュニアユース出身者9人、ストッパー小田切と10番鈴木はそれぞれ東海大甲府高、韮崎高からの移籍。甲府の場合、山梨県内の高校よりも立場が弱いので主力を引き抜いたわけではあるまい。


Jユースカップ グループE ガンバ大阪−ヴァンフォーレ甲府
9月21日(日)萩谷サッカー場 14時 ピッチ並 強雨 台風


G大阪               甲府
−−−江口−−三木−−− −−−−−山本大−−−−
−−−−−寺田−−−−− −鈴木−−中込−−横山−
−−家長−與−−松岡−− 山下−−−内田−−−平井
森山−−牧−−丹羽−河内 −−千葉−徳能−小田切−
−−−−−三橋−−−−− −−−−−山本雄−−−−

甲府は徳能をSWに置き小田切と千葉がG大阪2トップを厳しくマーク。攻撃中はマークを受け渡さず、サイドまでついていく。山下と平井も引き気味で5バック。内田は寺田のマークとDFの前のスペースを潰すという難しい仕事を任せられる。SHはG大阪SBの上がりに対応しつつカウンターを狙う。中込は意外と下がらず、内田の前方で與のパスコースを制限。1トップ坊主頭の山本大介はタフに動き回る。山本雄大はGKとしては小柄だが反応の良い好GK。

序盤は意外にも甲府がチャンスを作る。中込の強烈な左足シュートは三橋セーブ。まあしかし甲府のチャンスはこれくらいで、あとはG大阪がボールを支配。甲府は致命的なものこそないもののパスミスが多く、鈴木・横山につながらなかったり、つながっても次のパスをミスしたりとカウンターにならない。唯一内田がミドルパスやサイドチェンジをきっちりこなす程度。内田はポジショニングセンス・運動量もありフィールドプレーヤーとしてチーム1の才能を感じた。甲府DFはボールの無いところでのG大阪の動きによくついていき、ボールウォッチャーにならない。3バックは全員170cmだが空中戦でも体をしっかり寄せて三木・江口に易々とヘッドさせない好守備をみせ、フリーでのシュートは撃たせない。しかもGK山本雄大の反応が抜群で序盤から好セーブを連発。そのうちG大阪のシュートが枠に飛ばなくなる。サイドも二人がつき突破させない。G大阪はロング弾もなし。内田に負担のかかるサッカーなのだから寺田が引っ張ってスペースを作り松岡・家長が狙えばいいのに。などと思っていた37分G大阪のCKを跳ね返しラインを上げる甲府、しかし拾った松岡が裏へフィード、G大阪は4人が一斉に飛び込み、上がっていた丹羽のヘッドが決まり先制。さらに39分中でボールをもらった家長から右前方に走る寺田へスルーパス、寺田も判断良く左でフリーの三木へパス、これをきっちり決めて2−0。甲府は失点後集中が落ちていたにも関わらずベンチを含め誰からも声が出ず、林のように静かだった。好GK山本雄大だが高さとコーチングは物足りないと思う。42分ゴール裏に静かにたたずんでいたサポーターから初めて声が出る。G大阪サイドの裏だがハーフタイムまでG大阪サポとは気づかなかった。9月に入っての連日の暑さで脳味噌が発酵していたらしい。

雨の激しくなってきた後半はスコアボード下で観戦。こちらに向かってG大阪が攻めてくる。相変わらずG大阪が押し込み、しかも甲府の運動量が落ちサイドを崩せるようになり、決定機を量産するが、DFのブロックと山本雄の好セーブとシュートミスの3重苦によって追加点は入らない。スタミナの消耗や後方のコーチング不足もあり、甲府は下がりすぎてボールを奪ってもラインが上がらなくなる。自ゴール前から山のように動かない。山本雄は大当たりで、決定的なシュートを次々防ぐ。さらにG大阪は正面5m足元シュートを上に外すなど決定力も低く、終盤選手交代しても変わらなかった。31分江口→渡部、41分與→岡本。甲府も平井→坂本、横山→渡辺と交代。渡辺がLWB、山下がRWBに回り坂本が鈴木とともに2列目。終盤甲府もいくつかチャンスを作るがそれまで。G大阪が順当に勝利を収めた。


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T.K. [MAIL]