2003年05月05日(月) |
総体大阪予選 5回戦 阿武野−堺東 大冠−八尾 |
この日の会場の大冠高校はグラウンドの隣の体育館2階からの屋外が観戦スポットになっている。実は土足禁止なのだが一般観戦者は誰も守っていない。申し訳ないが私もいつも土足だ(笑)。敷物があればなおありがたいのだが、それはおこがましいというものだろう。場内放送までしてくれるので、個人的にお気に入りの会場のひとつである。運営の生徒も礼儀正しい。客はほとんどマナーを破っているのに(笑)。これで観戦スポット以外のことで迷惑をかけたらばちが当たるというものだろう。
総体大阪予選 5回戦 阿武野−堺東 5月5日(月・祝)大冠高校 9時30分 クレー 晴 無風
阿武野 堺東 −−−坂本−−豊島−−− −−−18−−11−−− −−−−−夏谷−−−−− −−−−−15−−−−− −−山田−五林−吉田−− −−−8−10−19−− 平野−平井−−桜井−林− −2−14−−16−12 −−−−−浅野−−−−− −−−−−21−−−−−
シードの阿武野は初戦となる4回戦の寝屋川戦を3−0と順当に下しての5回戦進出。堺東もくじ運に恵まれた感はあるが、こちらも無難に勝ち上がった。7時半起床とやや朝寝坊した上に朝食はきっちりとるポリシーなのでゲームには遅刻した。すでに阿武野が先制。
阿武野は4バックでボランチと連携してマークをこまめに受け渡しバランスを保つ。SBが上がれば逆サイドのMFが下がり最終ラインのバランスを保つ。DFからショートパスをつなぐ攻めが基本でキーマンは五林。ボールを受ける姿勢がよく、確実な技術と判断力があり、長短のパスで組み立てる。また左の山田はポジショニングが抜群で攻守にわたりサイドを制する。左足から工夫をこらした精度の高いクロスもある。坂本は引いて受けるトップ脇タイプ。ドリブルもある。動き出しのいい豊島が点取り屋。
前半半ばから後半にかけて堺東がボールを支配する時間帯があり、いい形を作るがラストパスが入らない。阿武野は五林からのロングパスからFWをサイドに走らせるカウンターで応酬。8分、阿武野・夏谷が左から抜け出し飛び出したGKの上をループで抜き2点目。15分にはFKで夏谷のボールを五林がヘッド、しかしGK片手でセーブ。16分、阿武野・豊島高速ドリブルシュートで3点目。この後も堺東がボール支配時間では上回り、決定機の一歩手前まではいくが、その割りにシュートまではいけずカウンターを浴びる、という流れのまま。阿武野の試合巧者ぶりが際立ったゲームだった。
総体大阪予選 5回戦 大冠−八尾 5月5日(月・祝)大冠高校 11時 クレー 晴 無風
大冠 八尾 −−−永松−−辻野−−− −−−辻村−−草野−−− −−−−−−−−−−−− −−−−−井上−−−−− 中山−前川−−木下−寺田 −−橋本−福田−今津−− 中川−檜山−−矢野−茎田 田村−田中−−石井−吉田 −−−−−田尻−−−−− −−−−−坂本−−−−−
大冠は総体出場経験もある府立の強豪。国際主審でありJでも笛を吹く日本のコリーナこと奥寺先生が昨年度まで指導されていたチームとしても知られる。技術を活かした突破力と左右両足から工夫をこらしたクロスを入れる中山と動き出しのタイミングが良くサッカーをよく知っている寺田がワイドに開いたフラットな中盤。中山はFKも両足どちらも蹴る。前川はFKとミドルパスあり。最終ラインは高さのある檜山がストッパー的な仕事が多い。辻野はトリッキーなプレーも得意なテクニシャン。ちなみに奥寺先生の赴任先は新設校で府下全域を学区とする地区唯一の全日制単位制の槻の木高校。あっという間に強豪校にのし上がるかもしれない。
八尾は例年受験のため3年生は夏で引退する。つまり総体で負ければ引退であり、一種独特の気迫を感じる。こういうチームは劣勢時に底力を発揮することが多い。このチームを見るのは数年ぶりとなる。トップ下の井上は技術があり左右両足でしっかり蹴る。RB茎田が主将。LB田村は左利き。ロングスローあり。石井は高い。ボランチ福田の展開力を活かしたサイドアタックが特徴。
序盤は若干八尾がボール支配率で上回る。7分、福田が今津に展開しアーリークロス、ヘッドは外れる。8分、井上が十分ためてから左へ、上がってきたLB田村が絶妙なクロス、ファーにわずかに合わず。11分、辻村の左足シュートはバー直撃。しかし16分、押されていた大冠・中山が左を突破してクロスをニアに飛び込んだ永松へ、こぼれ球を前川が決め大冠が先制。この後いきなり大冠ペースになる。19分、大冠・辻野が左から中の永松へ、冷静に落とし、後方から走りこんだ前川の20mシュート、しかしGK坂本ナイスセーブ。23分、八尾・今津の右クロスがファーの草野に正確に合いヘッドで同点に。唐突感のあったゴールだが、これで流れは八尾ペースとなる。24分、引いて受けた辻村のスルーパスに今津が右から走りこんでシュート、これは大冠GK田尻がセーブ。同点のまま前半終了。
後半も序盤は八尾が押し気味。しかし決定機はなかなか作れず。大冠も29分、前川の右クロスに交代出場の20番がスタンディングヘッドを外したくらいで、やはり決定機は奪えず結局引き分けとなる。PK戦では双方一人ずつ外して迎えた7人目で八尾が外し、大冠が勝者扱いとなった。次戦は阿武野との高槻決戦となる。
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