凪の日々
■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■
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なんとなくタイトル変更してみました。 ついでにちょっと色も。気持ちだけ。
子供の頃、突然の雨に慌てて軒下に隠れて、雨がやむまでの間、真剣に話し合った事がある。 天気なのに、雨が降る。きつねの嫁入りだ。
「きっと今、山できつねが嫁入りしてるんだよ」 「山ってどこだろう?」 「きっとあの山だよ」 「あの山に行ったらきつねのよめいりが見れるのかな?」 「でもあの山は遠いから道が分からないよ」 「子供だけで行くのは無理だよ」 「俺は道分かるから行けるよ!」
軒下で、そんな事を話しながら、皆で狐の花嫁の白い色が山のどこかに見えないか、必死で目を凝らして探した。 雨がやむと、そんな事もころっと忘れて、遊びの続きを夢中で始めたっけ。
明るい雨の中、地面に落ちる自分の影を見るとき、あの頃本気で花嫁姿の狐を見に行く方法をあれこれ考えていた、幼い頃の自分達を思い出す。 あの頃の世界を。
暁
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