凪の日々



■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■

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2005年06月20日(月)

ここ数日うちの集合住宅に子猫がうろついている。
アイが学校から帰るなり「おかーさん!ダンボールある?!」と言ってきた時も簡単に察しはついた。
聞いてみると、いつもの集団登校メンバーで猫の家を作る事にしたのだそうな。
場所は集合住宅の敷地内の駐車場の端にある公園という名のついたささやかなスペース。
まぁ、子供が一回は通る道よね。
捨て猫を見つけたけれど、どこの家も飼えないから皆で飼おうっていうのは。
気が済むようにさせてあげよう、と適当にダンボールを渡す。
「使わないなら持って帰ってきなさいよ」と声をかけるが、とっくに走り去ったアイの耳には届いたのかどうか。

しばらくするとインターホンが鳴る。
出るとアイ。「あのね、ダンボールを持ってきたからほうびにみーちゃんの世話かかりふくかいちょうにしてあげるってAくんが言ったの!」と息を弾ませて言う。
おお、リーダー格の六年生のA君に任命されたか。それは凄いね。
報告だけすると、アイはまた走り去ったよう。
それだけを言いにきたんかい。

しかし、と不安になる。
って事は、他の奥様方はダンボールを子供達に渡さなかったって事か。
猫の家を作るなんてとんでもない、と判断したわけよね。
勿論、集合住宅の敷地で猫を飼うなんてできるわけない。
子供の遊びだから、と軽く考えたけど、無責任だったかしら私。
そのうち飽きるか、猫がいなくなるかで自然消滅するだろうし、その前に管理人さんに撤去されるのがオチだし。
あぁでもそうなると、管理人さんにも一言お詫びしておかないといけないよね。
子供達がダンボール集めてますけどあれうちのなんです、片付けますから、とか。
あぁでも私が片付けたらせっかく作ったのにアイちゃんのお母さんが捨てた!と子供達がアイを総スカンするかもしれない。
何よりアイがショックだろう。
うわ、どうしよう。

あれこれぐるぐる考えたけれど、とりあえず奥様の一人に電話して相談してみる。
と、いうか、ダンボールを持たせてしまって後悔している、というのを伝えておかないと、「アイちゃんのお母さんが持たせたらしい」「無責任ね」とか思われたら申し訳ないし、何より奥様方にまで迷惑がかかったらどうしようもなくなるし。
リーダー格のA君宅へ電話。
公園はこのお宅からは見下ろせる位置。
「今、張り切って葉っぱ入れたりして寝床作ってるわよ」と言われる。
ダンボールを持たせたのは私なんだけど、良かったのかなぁと後悔している、明日、管理人さんに相談して、子供たちが学校へ行ってる間にこっそり処分させてもらおうかと思うけれど、そうすると子供達が傷つくかなぁとそれも心配で
その旨話すと「集合住宅だから猫好きばかりじゃないしねぇ」困った笑い声。
「でも一度は子供達が通る道よね」と奥様も行って下さる。
あ、やっぱりどこも同じ考えか。

子供達のやりたいようにやらせてあげたいけれど、そうともいかないのが辛いところで。

とりあえず、明日こっそり管理人さんと一緒に処分させてもらう事にしよう。
「うちからもそれとなく、言っておくから。苦情とか出るかもしれないしね。」と奥様も行ってくださり一安心。

帰ってきたアイは興奮気味に「係を決めたの!」と報告してくれる。
「アイちゃんとYくんが水係」
「うんちの片付け係は?」「それも決めるけどまだ決まってない。」
あら、ちゃんとうんちの始末もしなきゃいけないってのは分かっているのね。
だけど、やるかどうかは謎なわけだ。
スケッチブックを取り出し「みーちゃんの係一覧表」と書かれたページを見せてくれる。
おお、これはA君の字ね。しっかり考えてやってるんだなぁ。
心が痛む。ズキズキズキズキ。

「アイちゃんふくかいちょうなんだけど、ふくかいちょうってなに?」
「かいちょうの次に偉い人だよ」
「しょうとくたいしよりえらい?」
なんで聖徳太子が出るんだ。





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