みぃすけの恋愛日記初回はコチラから


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2004年05月31日(月)     葛藤 苦悩 決断


告白もさせてもらえなかった。


どうしても


「リュウは逃げた」



そんな風にしか思えなかった。


心の中ではリュウに対する憤りが憤怒するのに


本当に体調が悪いのかもしれないし・・・。


そんな思いも交差して


私はまたいい女ぶったメールを送った。






「大丈夫?

 こっちは気にしなくていいからゆっくり休んで

 早くよくなれよー」





本当はこんな事言いたいわけじゃないのに。


本当は悔し涙が溢れているのに。





このままじゃ





前に進めない。




やっぱり告白だけはさせてほしい。


だから、メールの最後に付け加えた。





「だけど、どうしてもGW前に話がしたいんだけど、いい?」




リュウからの返信は




無かった。




前回の「遅い時間がいいけど無理?」に対するシカトが


リュウからの「無理」って返事なら


今回のシカトも


「話なんて聞きたくない。」って意味なの?





どうして私からそんなに逃げるの?



どうして話を聞く気がないならちゃんと断らないの?



どうして私と向き合おうとしてくれないの?







散々葛藤した後。



私は決意した。



GWまで、待とう。



私から呼び出す事はしない。



GWまでにリュウが話し合いに応じてくれたら


私は、また頑張ろう。



だけど、GWまで彼が何も反応を示さないなら・・・。












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転職を




しよう。




2004年05月30日(日)     告白の日




いよいよ告白の日。


前日からドキドキは止まらなかった。


明日の今頃には、決着がついているはず。


こんなモヤモヤした気分とも今夜でオサラバ。





ドキドキしながら眠りについた。





当日は気が気でならなかった。


朝、会社に着けば


「今日、仕事が終わったら・・・。」


昼、ご飯を食べれば


「あと、半日後には・・・。」


昼からは、一時間ごとに


「あと○時間で・・・。」





頭の中では大黒摩季の「熱くなれ」がぐるぐる回る



泣きたいのに笑ったり
冷たいふりをしたり
優しい人ぶったり 誤解させたりするのは
やっぱりあなたが好きだから

伝えたい 伝わらない 大事なことだけは
泣きながらあなたを締めようとした過去も
思い出を抱きしめながら心決めた現在も

SHININ' MY LIFE 時間を越えて
この思いあなたに届け
BREAKIN' A TIME 言葉よりも
まっすぐに今その胸に
もっと もっと 熱くなれ







そして、いよいよ後10分で仕事が終わる時間が来た。


リュウの車はまだあった。


だけど、リュウの仕事は終わっていて、トラックも車と入れ替えてあった。





これは、家に帰る前に話ができそうだ。


あ。


手紙。



手紙持って来てないや。



まぁいいや。



手紙に書いた事全て言葉で伝えよう。







何て話し始めよう。



どうやって告白へ話を持っていこう。



いろいろ考えているうちに仕事終了時間。



ドキドキしながら車へ向う。



リュウの車はもうなくて、すでに会社を出た様子。


自分の車に乗り込んで携帯を見る。



メール着信



送信者



リュウ。




「○○で待ってる。」



とか、そんなメールかな。



そう思いながら受信画面を開いた。








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そんなのって



ない。




こんな逃げ道



想像もしてなかった。




2004年05月29日(土)     後悔先立たず


手紙。


リュウへ渡す手紙。


それは、振られた時用に書いた。




もし、彼が戻ってきてくれたら、抱き合っていろんな話ができる。


だけど、振られてしまったら


あんまり話もできないかもしれない。


だから


振られた時用に手紙を書いた。






「私は、恋愛感情を除いてもリュウが好き。


 ノリとか、テンポとか。


 だから、友達に戻りたい。


 今の冷戦のような状態だけはやめたい。」




そんな内容の手紙を書いた。


できれば渡さずにすめばいいけど・・・。





何度も書いては破って



また書いては破って













呼び出しから2日後の月曜日に私はリュウにメールした。




「いつなら話できそう?」





「火曜日と水曜日は忙しいから木曜日はどう?」





木曜日。


随分先に感じた。



しかも、私は子供が寝てからしか家を出れない。


木曜日はリュウの仕事も早くに終わる。


また返信をしてみた。




「私、できれば遅い時間の方がいいんだけど。

 疲れてるから無理か?」





リュウからの返信は無かった。








そして翌日火曜日。


子供が7時くらいに寝てしまった。


今なら全然大丈夫だ。


だけど、リュウから返信無かったし・・・。


木曜日まで待った方がいいのかな。


でも、木曜日じゃ、出て行けないかもしれないし。


いろんな思いが浮かんだけど・・・。


聞くだけ聞いてみよう。





「子供寝ちゃったんだけど、今日は無理?」





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・・・頼むから。


なんだか、飽きれたようなその言葉にグッサリきた。


頼むから?


だけど、「木曜日はどう?」って聞かれて私は「違う日の方がいい」って


そう言ったよね?


それを無視したのはアナタだよね?


頼むから・・・。


だけど、無視された事で、なんとなく無理なのは分かってた。






私はメールした事を後悔した。


彼にあきれられてしまった・・・。



やらずに後悔するよりも


やって後悔した方がいい。


だけど


やってしまった後悔は


とても辛かった。




すべては木曜日にかけられた。



2004年05月28日(金)     名案の行方


それからは自分との戦いだった。


とにかく早く彼に気持ちを伝えたくて。


早く彼との関係を元に戻したくて。


だけど、焦りは禁物で・・・。



毎日毎日が戦いだった。








そんなある日。


告白の予定日まではまだ2週間くらいあったある日。


仕事で外へ出た私は


右車線で信号待ちをしている、見慣れたトラックを見つけた。


そのまま、私も信号に捕まってしまい


私の車とトラックは互いに交差し合った状態で止まった。





この道から帰ってくるのは、リュウのはず。





何となく、目を合わせたくなくて


お互いに気付いたらどう反応していいか分からなくて


私は視線を下に落としてタバコの箱を開け、


タバコを取り出して火を着けた。




その時、トラックは私の横を通り過ぎた。


通り過ぎる瞬間、私は運転席を盗み見た。


運転手は


不自然なほど


私の反対側、左を見ていた。


トラックのナンバーは、紛れも無くリュウのトラックで。




なんとなく、寂しかった。





会社に戻ってからも、リュウと一対一ですれ違ったけど


リュウは手に持っていた伝票入力の機械を見つめたまま通り過ぎた。




私に気付かないはずは、無いのに。





私は、その日


彼に避けられた寂しさから


どうしても我慢できずに


決別のメール以来、久々にメールをした。







「多分、もぅ落ち着いたと思う。

 だけど、1回だけ会って話がしたいんだけど、ダメ?」




リュウからは案外早く返信が来た。




「いいよ。みぃが都合のいい日、また教えて」





「リュウが仕事の帰りに寄れる時でいいよ。」




「了解。じゃ、また連絡する。」




「今日は無理?」




「ごめん、今日は予定あり。」




「そか、じゃぁまた」







本当に久しぶりにメールが会話になった。


リュウが、話し合いに応じてくれた事も嬉しかったけど


メールのやりとりがこんなに長く続いたのも久々で。


私は嬉しかった。






リュウに告白できるッ


また焦って時間を早めてしまったけど。


だけど、リュウと会って話ができる。







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いろんな想いを込めて


告白の日に渡そう。



2004年05月27日(木)     名案の目的


告白しよう。



いつまでもいい女ぶってないで。



たまには自分の気持ちを思いっきりぶつけてみよう。



そうしたら彼も分かってくれるんじゃないか。



そう思った。






私は、基本的に思い立ったら即行動。



だから、リュウと付き合う前も焦って



焦った事で結局失敗してしまった。





私は、パソコンを立ち上げメッセに接続した。



いつも相談している友達にこの話を持ちかけた。




「焦りは禁物。」




友達もそう言ってる。



結局、彼と別れて一ヶ月くらいは我慢して



一ヶ月経ったところで告白する事にした。






別れて一ヶ月後の告白。



それは4月末にあたり、



すぐにゴールデンウィーク。





ゴールデンウィークにはその友達に会いに行く。


東京まで遊びに行く。


例えフラれても傷心旅行として気持ちを落ち着かせれる。





そうしよう。






リュウ。



貴方に告白するのには目的がふたつ。



一番の目的は



もう一度付き合う事。



ふたつめの目的は



振られた場合、キチンと振られる事で、気持ちの整理をつけるから


また、以前のような友達に戻りたい。


メールするのをためらったりしなくて済む友達に。


気を使わずに話ができる友達に。





リュウ。



私が道をふたつ作る。



だから、貴方に選んでほしい。



付き合うか、キッパリ友達に戻るか。








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この苦しい気持ちも



じき、終わりを迎える。




2004年05月26日(水)     名案


それからの日々は地獄だった。


リュウを想って苦しい。


眠る前は特に彼を思い出す。


彼が戻ってきてくれた。


そんな妄想にふけったりもする。


眠ったら眠ったで、また彼の夢を見る。





だから、眠気限界まで起きておいて、一気に眠るようにしたり。


スッカリ睡眠不足になっていた。





会社に行けばリュウに会う。


だけど、リュウとは会話を交わす事なんて全くなくて


一対一で挨拶を交わす事すらない。




ましてや、どこまで知っているのか分からないけど、


リュウの友達で、私の姿を見ると


必ずリュウの話をする人がいて。


しかも



「今度のコンパにリュウも誘う」




そんな話だったりで。


聞きたくないのに、耳に入ってくる話題ばっかりで。


苦しかった。





会社。



会社の景色。



冷凍倉庫群



トラック



みんなの車



ただの景色なのに



リュウの車だけは景色になってくれない。



リュウの車を見るだけで


とても苦しくなる。








リュウが戻ってきてくれるなんてありえるんだろうか。


このまま待ち続けたからって


何か変わるんだろうか。





私は



また



酒に走った。






酒を呑んで



スッキリするまで泣いた。







そしたら、自分の中で何かが変わって



いい考えが浮かんだ。






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待っていて何も変わらないんだったら





自分から変えていけばいいんだ。





2004年05月25日(火)     決別





決別のメールを送った私は


途端に気が楽になった。



気持ちの切り替えができたと言うか。





彼からメールが来る事はないんだ。




彼の電話の態度から悟った事。


それを自分自身に言い聞かせた。




メールの着信音が鳴っても


リュウからじゃない。


そう思いながらメール画面を開く。




そう思う事自体まだ彼に縛られているけど、


受信画面を開いた時にガッカリする事は無くなった。







だけど、携帯を見るとどうしても苦しくなる。


彼と全く同じ携帯。


彼の指から指輪は消えていたけど


彼の携帯からストラップは消えたのだろうか。




私は、ネイル用のストーンやシールを携帯に貼りまくった。


ふたりで喜んでオソロにした携帯だけど


今は、私がひとりで浮れてオソロにした気がして


虚しくて


寂しくて


辛くて


私は、少しでも彼の携帯との違いを作りたかった。


だけど、もし、彼が戻ってきてくれたら・・・。




そう思って接着剤を使わずにテープで貼り付ける。


どこか振り切れてない思い。


だけど、きっとすぐに忘れられる。


そう思っていた。




そんなある日。


私は普段10:00〜18:00の仕事を早出して17:00に会社を出た。


その頃数日間は4月とは思えない暑い日が続いていて

彼は仕事が終わらず、私が帰る時間まで、戻って来なかった。




顔は見たかったけど



会うのは辛いから丁度いいや。





そう思って帰った。





その日の夜。





メールの着信




もう、彼からのメールが届かない事にはスッカリ慣れてしまって



私は何気なく受信画面を開いた。



その瞬間。



心臓が高鳴り始めた。



送信者




リュウ





「今日、休みだったようだけど、体調でも悪いん?」




私の退社後に帰ってきた彼。



私の車が無い事に気付いてくれた。


私の事、少しは気にしてくれてる。


嬉しくて


嬉しくて


嬉しくて



すぐに返信をした。





「別に何でもないから気にしないで





 って言ったら気になる?

 つか、普通に仕事してたよ。

 9時に出勤したから5時に上がっただけー」





だけど、それっきりメールは来なかった。











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優しい言葉なんて



かけて欲しくなかった。



期待なんて



させてほしくなかった。




2004年05月24日(月)     疲れた女


リュウと話がしたかった。



ふたりの今後の事話したかった。



別れても会社で会うんだし、もっと自然に友達でいようよ。



そんな話をしたかった。






だけど、リュウはやぱり連絡をくれなくて・・・。






辛い朝を迎えた。





朝一番でリュウからメールが入った。



「昨日はごめん。」



私はここ最近の心労で本当に疲れていた。


だけど、リュウを責め立てて嫌われるのがイヤで


相変わらずいい女ぶりたくて。


「いいよ。」


ひとことだけメールした。




その日は朝から凄い雨で・・・。


私の心も土砂降りで・・・。


どうしても、どうしても、心に引っかかった物が取れず。


またメールをした。




「つか、話をする気はある?」



その途端、リュウから電話がかかってきた。




「おはよう。つか、ナニ?話する気あるとか無いとか」




リュウは怒っていた。



怒ればすぐに電話出来るんだ・・・。



辛かった。




「だってそうじゃん、メールしても電話しても無視して。」




「そんなん、オマエの考えすぎだって。

 別にメールに必ず返信しなきゃいけない決まりは無いだろ。」





「それはそうだけど、今の関係凄いイヤだし。」





「だから、普通にしてればいいだろ?」





終始そんな冷たい話だった。


私は普通に接してる。


だけど、普通に接してくれないのはリュウの方じゃん。


私、どうしたらいいの?




「とりあえず、今ウチの母親が入院してて、いろいろ大変だから。」





「分かった。ごめん。」




そう言うしかなくて電話を切った。




母親が入院してて大変なのは分かるけど。


昨日私が電話した時は、会社の人と遊んでたじゃん。


もう、疲れたよ。



本当に疲れたよ。






そして私は長いメールを彼に送った。







「さっきは、知らなかったとはいえ、大変な時にごめんね。

 でもさ、私もメールするとどうしても返信待っちゃうんだよね。

 だから、しばらくメールするのやめるわ。

 私も自分の中でちょっと整理付けるから。

 また落ち着いたら連絡するね。」






彼からは7時間後に




「了解です」




とだけ返信があった。



その一言がどんな意味を現すのか、


7時間後という時間がどんな意味を現すのか


私には分からなかった。






だけど、もういい。




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もう疲れたの。



もう忘れて、楽になりたいの。






2004年05月23日(日)     眠れぬ夜


それから、私はメールの着信音が鳴る度に


今度こそリュウ?


って期待しながらメールを開いた。






だけど、メールは届かない。



元々、別れ話のときにリュウが




「気にせずに今まで通りメールしてくれていいから。

 俺もメールするし。」




そう言ってくれたから・・・。



だから私はどうしても期待してしまった。













エイプリルフール。



エイプリルフールなら特別な用事じゃなくてもメールができる。



私は5日ぶりにメールを送った。



「仕事辞めるわー」



そんなメール。



最後には、エイプリルフールだと付け加えて・・・。







リュウからの返信は、以前のようなノリの返信で。



嬉しくて私はまた返信をした。



以前のようなノリで。



だけど、リュウからの返信は無かった。






会社で会うリュウも、どこかよそよそしくて。



こんなのイヤだ。



友達になれると思ったから別れ話にも応じたのに。



私達の関係は友達以下になってる。



こんなのイヤだ。










私はその日の帰りにリュウに電話した。




「もしもーし、どうした?」




元気な声のリュウに私は言った。




「なんかさ、今のこの関係凄いイヤなんだけど・・・。

 ギスギスしてるっていうか・・・。」





「あぁー、ギクシャクしてるってんだろ?

 別に普通にしてればいいんじゃない?」





「んー、まぁそうなんだけど。」





「まぁ、いいや。その話はまた今度な。」





「へ?何で?」





「いや、長くなりそうだから。

 今○○君(会社の同僚)、待たせてるから」







結局私はまともに話もできずに電話を切った。





そして、リュウからの連絡を待った。










だけど、相変わらずリュウから電話がかかってくる事は無くて。



夜9時過ぎに再び電話をかけてみた。




だけど、リュウが電話に出ることはなく。



夜11時すぎにはメールをした






「今日は、話できない?」






だけど、リュウからは何の音沙汰もなかった。








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とても



とても



苦しい夜だった。




2004年05月22日(土)     心に開いた穴を埋めるには・・・


リュウとデートするはずだった日曜日。



私は部屋の大掃除をした。




私は掃除が嫌い。




だけど、




「いつかこの部屋にリュウが来た時にこんなんじゃ・・・。」




そう思って大掃除をした。




物置と化している二段ベットの荷物を片付けてみたり



クローゼットの中を片付けてみたり。




ゴミはあっという間に物凄い量になった。







・・・リュウがこの部屋に来る事なんて一生ないかもしれないのに。





気付いて私は虚しくなる。









メール。




したいな。






だけど、これ以上期待して傷付くのは怖くて。












もうすぐ、エイプリルフール。





それまでは自分からメールするのはやめよう。








そう誓った。








だけど、リュウからメールが来るんじゃないか。





そんな期待をしている自分がいる。





メールの着信音が鳴ると





リュウ?!





勢いよく携帯に飛びつく。




だけど。





リュウからのメールが届く事はなかった。







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そんな思いも全てが虚しかった。




2004年05月21日(金)     バカみたい。私。


別れ話が終わって部屋に戻った私は。



どことなく幸せだった。



意味も分からず、冷たい態度を取られるよりも


別れて友達になれる方がずっとよかった。




私は毎晩呑み続けた酒をやめた。




リュウ。待ってるよ。



オンナ磨いて待ってるよ。



そう、心に誓って。


















翌日。私は友達数人で集まって遊んでいた。



その間に何回かリュウにメールした。



以前のように。



友達だった頃のように。




だけど、リュウからの返信は




ほとんど無かった。













私、ひとりでバカみたい。







リュウは絶対戻ってきてくれるなんて思ってバカみたい。






携帯も、買い換えちゃって





バカみたい。





期待なんてしちゃってバカみたい・・・。







どうしようもない気持ちで、私はまたボーダフォンを取り出して



過去のメールを読み返す。




何度も


何度も


何度も






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翌日はデートするはずだった日曜日。





虚しさだけが残る日曜日。





2004年05月20日(木)     ++RIDDLE++ 最終話


私は過去の経験から分かっていた。



ケンカして「別れる」なんて言われたのは


泣いてすがればどうにでもなるだろう事を。



だけど、相手が冷静に決めた別れ話は何を言っても無駄な事を。






だから、せめて最後までいい女でいたかった。



ゴリのように自分の価値を下げて嫌われるような事をしたくなくて。




私は精一杯いい女ぶった。



本当は別れたくなんてなかった。



リュウとずっと一緒にいたかった。







でも、精一杯強がる事で、別れ話の最中とは思えない程


私達の会話は穏やかだった。





「俺も、本当辛いんだよ。

 今日もココに来るの凄い勇気いったし。」




「本当はこのまま付き合ったまま、お前と距離置いて

 自分の中で整理しようかと思ったけど、それはお前にも悪いし。」





「俺だってお前の事好きだから、ほかの男に取られるのイヤだし。」







リュウの話を聞いてるうちに・・・。




リュウは、本当に私を嫌いになった訳じゃないんだ。



そう感じた。





私は彼にひとつだけどうしても聞きたい事があった。



だけど、勇気が出せずにいて。




その時、彼が手のひらを差し出して来た。




手を繋ごう。




彼の無言のメッセージ。




私は彼の手のひらに自分の手を重ねた。




その時彼が静かに言った。








「また、落ち着いた時に『付き合って欲しい』って言ったら


 考えてくれる?」




だから私は勇気が出せずに言えなかった言葉を言った。





「待ってる。てか、待ってていい?」





「俺から待ってろ なんて言えないだろ。」





「だから、こっちから聞いてるの。

 待ってていい?」






彼は笑って答えた。





「いいよ。」





それからも、私達は、以前のように話をした。



多分、お互いが抱き合いたくて、キスしたかった。




だけど、それだけはできずに




私は彼の車を降りた。





私はずっと付けていたドリームキャッチャーのピアスを外した。



おそろの指輪も薬指からネックレスに移動させた。



また付き合える時が来るまで・・・。










私がリュウと付き合い始めてたった20日後の出来事。



桜の蕾がチラホラ咲き始めた三月下旬の夜



私は形式状、リュウにフラれた。











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.☆.・∴.・∵☆:*・∵.:*・☆.☆.。.:*,★ :*・∵.:☆.。.:*・:*・∵.☆:*・∵.゜ 


という訳で、++RIDDLE++は最終話でした。

ココでエイプリルフールカウプレの結果発表です。
詳しくは2004年4月1日の日記参照


RIDDLE〜なぞなぞ〜

正解は読めば分かると思うけど

「この中にウソがあります。」

がウソ。でした♪


正解者は二名。

沢山の方の参加どうもありがとうございました。



RIDDLE(なぞなぞ)な話は今回でおしまいですが、

これからはRIDDLE(不可解な人)な話を書いていきます。

RIDDLEには色んな意味で私にとって深い意味がありました。

が、次回からは題名に++RIDDLE++を付けるのは止めますね。

理由は、面倒だから(笑




今現在もリュウと私の関係はまだ終わりを迎えてはいません。

どちらの意味でかは、読んでからのお楽しみ。って事で。


これからも、よろしくお願いします。




2004年05月19日(水)     ++RIDDLE++ 別れ話。



今、付き合っている関係を・・・。



元にもどす?




それは付き合っているという事実をも無かった事にするって事?




そんなの納得いかない。






「なんで?」




理由を聞いた。





「前にも言ったけど・・・。


 俺、今ゴリの顔を見るとマジでムカツク。


 で、お前といてもゴリの姿がチラつくんだ。


 だから、こんな気持ちのまま付き合えない。


 一旦、元の関係に戻してゴリの事、自分の中で整理したい。」





ゴリが原因?



そんな事あるの?




ゴリのせいにして本当は単に私の事、嫌いになっただけじゃないの?




ぐるぐるぐるぐる。




そんな事ばっかり思っていた。






「お前の事嫌いになった訳じゃないけど・・・。」




そんな事を言うリュウにも




「嫌いになった訳じゃないけど好きじゃなくなったんでしょ?」




そんな言葉を投げつけた。




だけど、リュウは






「好きじゃなくなったとかそんなんじゃないんだよ。」






って。




だけど、ゴリが原因なんて納得いかない。






「原因はゴリだけ?」







「んー。後はゆう珍。


 別にゆう珍が悪いとかじゃなくて・・・。


 この前一緒に遊んで、可愛いんだけど、ゆう珍は3歳だろ?


 俺、自分の子供が三歳の時ってあんまり接してなくて。


 このまま、自分の子供とゆう珍と接してていいのかな。って」









絶対に泣くもんか。



そう思ってたけど、その話を聞いて私は



溢れ出る涙を止める事ができなかった。



「お前が子持ちだって分かってて好きになった」



以前はそう言ってくれてたのに・・・。




彼を責めた。



リュウは、深いため息をついた。




何度も




何度も




何度もため息をつくリュウを見て






私は何かが吹っ切れた。






リュウも辛いんだ。





そう思ったら、何かが吹っ切れた。







今、私とリュウは向かい合って話をしている。



例えそれが別れ話でも、リュウは私に向かい合ってくれてる。



電話をかけても出てくれない。



メールをしても返信もない。




そんな状況よりも、向かい合って別れ話をしている今の状況の方が


幸せにすら感じて・・・。





私は。



いつもの元気な口調で言った。






「私さ、この一週間本当に辛かったんだよ。


 だから、ハッキリ『別れる』って言われた方がスッキリするよ。」









リュウはまたひとつため息をつくと





私の顔を見て




そして言った。






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私は、この一言で、全てが救われた気がした。





2004年05月18日(火)     ++RIDDLE++ 葛藤


その日は気が気でなかった。



体調が良くなったから今日会ってまたギュッてしてくれるんだ。



そう思うようにした。




きっと、今日会って、また前みたいに戻れるんだ。



そう意識的に思った。



だけど、無意識の部分は



「別れ話でもされるんじゃないか。」



そんな予感で自信に満ちていた。




無意識の部分を埋めるため



何度も何度も自分に大丈夫だと言い聞かせた。










そして、私の仕事が終わる時間。



だけど、リュウの夕礼はまだ始まっていなくて。




どこかで待ってた方がいいのかな。



そう思って帰り道の途中でリュウにメールした





「どうすればいい?」





だけど、リュウから返信はなくて。




電話をかけてみたけど、すでに夕礼が始まってるのか



リュウは電話にも出なかった。







不安ではちきれそうな心と共に私は家に帰った。






そしてまた酒を煽る。




その時。




リュウから電話がかかってきた。






「今終わったわー。ちょっと寄っていい?」






こんな遅くなってまで寄るなんて。




あと土曜日さえ過ぎればデートなのに寄るなんて。





やっぱり・・・。







私はお酒を無理やり胃に流し込んだ。





平常心ではいられなかった。




胃が受け付けてくれなかったけど、それでも




酒を呑み続けた。








そして、いい具合に酔った所でリュウが家の前まで来た。








リュウの車に乗り込んで






「お疲れッ」







「お疲れぇー」






いつもの挨拶。






そして、しばらくの沈黙。






沈黙を破ったのは彼の言葉だった。








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足の先から頭の先まで





血が止まった。




生気が




消えた。







2004年05月17日(月)     ++RIDDLE++ 憂鬱な日々


月曜日


火曜日


水曜日


木曜日




私は毎日毎日、酒に呑まれて眠った。



毎日毎日、ドコモで「メール確認」をしては


新着メールなし。


の画面にため息をついて




そしてボーダフォンを開いては



楽しかった頃のメールを読み返す。







ふたりで爆笑し合ったメール。


初めて好きと言われたメール。





「お前の事誰よりも好き」



「愛してるって」



「はいはい、みぃは可愛えぇって」





そして、あの日のメールでいつも手が止まる。





「俺を信じろ」





ゴリと一騒動あった日のメール。




私はまだリュウを信じていていいの?









相変わらず彼からのメールは、ほとんどなくて




かつては一日何十回もやり取りしたメールは



一日3回程度になっていて






毎日、先に帰る方が「お先」と打つメールも



木曜日には届かなくなっていた。






だけど、やっぱり彼に問い詰める事はできなくて





「気付いたらいないしッ」





そんな強がったメールしかできなかった。






きっと、調子が悪いから。



体調さえ良くなれば大丈夫。



そう信じたけど





過去のメールを読み返すと



「体調最悪」



なんて言いながら長々メールをしている私達がいる。






行き場のない想い。



ぶつけようのない想い。





リュウは友達が本当に多くて



会社でもいつも人に囲まれていて



信頼も厚い。そんな人。



事務所からもよくリュウのバカ笑いが聞こえていたけど




ココ最近、リュウの笑顔は見られない。



やっぱり体調悪いんだろうな。



そう信じる事にした。





私の望みは日曜日にかけられた。


日曜日にはデートの約束がある。



その日になればゆっくり話もできるし。


きっと、元のふたりに戻れる。





今はそう信じるしかなかった。




だけど、金曜日。



状況は突然変わった。




金曜日の朝。リュウの声が聞きたくて電話をかけた。



相変わらず留守電になる携帯。




だけど、その後リュウからメールが届いた。






「うわ、電話くれてるやん。

 今から納品。

 今晩、夕礼終わった後に会おうか。」





私は、メール画面を見ながら喜んだ。


物凄く喜んだ。


沈み込んだ心が一気に浮上した。




だけど




すぐに気付いた。




日曜日にはデート。



金曜日の夜になんて会わなくてもすぐにデート






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そんな事はない。



そんな事はない。



体調が良くなったから会ってくれる。




そう信じよう。



そう信じたい。



そう信じよう。




2004年05月16日(日)     ++RIDDLE++ あの日に帰りたい


なかなか眠れなかったのに・・・。





翌朝はとても早くに目が覚めた。




リュウは仕事へ向う時間だろう。




重い気持ちを引きずったまま電話をかけた。







「おはよー。」





久しぶりに聞いたかのようなリュウの声。




聞きたい事は沢山あったけど・・・。




ウジウジキャラは自分らしくない。



リュウも私のサバサバしたトコが好き。




だから




「もー。連絡くらいしてよー。

 昨日は酒呑んで寝たっちゅーのッ」





無理に明るく振舞った。





「何呑んでんねんッ」




リュウもいつもの調子だった。


ただ、彼は疲れた様子で、体調が悪いらしくて・・・。







その日もリュウからのメールはほとんどなかった。





体調が悪いから。






だよね?



他に特別な事情なんて




ないよね?








私はその日の夜も酒を呑んで・・・。






すると、リュウから電話がかかってきた。






「また呑んでるのか?!


 明日、夕礼ないみたいだから仕事終わったら会おう。


 いいな?」





嬉しかった。



嬉しかったけど、体調が悪いってリュウは言ってるし・・・。




だから、私はメールをした。







「私はリュウが遊んでるのとかは全然気にしないし


 逆にリュウがヘルスとか行っても多分気にしない。


 だけど、自分の事構ってもらえないと一番辛いの。


 土日は本当に寂しかったよ。」





コレは本当。



私は基本的にヤキモチとか焼かないから。




そして



「体調悪いなら明日は早く帰って寝なよ。」





会おうって言ってくれたのは嬉しかったけど。



リュウの体調も心配だったから。




最後に「スキ」って



いつもの言葉を加えて、送信ボタンを押した。







リュウからはちゃんと返信が来た。






「寂しい思いさせてごめんッ」






だけど、いつもなら「俺も大好き」って返ってくる返信は




違う話ではぐらかされていた。










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何度も




何度も




何度も・・・。



2004年05月15日(土)     ++RIDDLE++ 酒に呑まれる


ゴルフへ行った彼。



みんなでご飯を食べてる彼。



メールに返信をくれない彼。



電話をかけても出てくれない彼。



今、何をしてるんだろう。



彼に何が起きてこんな状態になっちゃったんだろう。






今までは、友達とご飯を食べてても、マメにメールをくれた。


友達といるんだから控えてくれていいのに。


そう思うくらいだったのに。




突然止んだメールは私の心をひどく不安定にさせた。



この二日間、私は何回メール問い合わせをした事か。





とにかく23時に電話してみよう。




23時ならきっと家に帰るはずだし。




21時



22時




時間はゆっくり流れた。





そして23時。




私は電話をかけてみた。





ルルルルル




電話の呼び出し音が虚しく流れ続けた。




そしてまた。




すでに聞きなれてしまったアナウンスが流れる。




留守番電話




私は重い腰を上げ、財布を握り締め



携帯を机に置いて、外に出た。







向った先はコンビニ。







酎ハイを無造作にかごに入れ、また家への道を歩いた。






もしかしたら、着信があるかもしれない。





机に置いてきた携帯に少しの望みを託した。






家に帰って、階段を登る。




自分の部屋に入ると、酎ハイの袋を置いて、携帯を見た。







だけど







着信を告げるメッセージはそこにはなかった。













私は




泣きながら



酎ハイを飲んだ。









酒に呑まれて





眠った。










明日の朝もう一度電話をしてみよう。









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早く仕事に行きたくて仕方なかった。




彼に会いたくて仕方なかった。





2004年05月14日(金)     ++RIDDLE++ 時間が流れぬ日


泣きながら眠った私は翌日、日曜日。




泣きながら目が覚めた。






時間は朝5時。




今日はリュウはゴルフに行くはず。



多分朝早いはずだし・・・。




5時半になるのを待って電話をかけてみた。











だけど、やっぱり携帯は留守電になってしまった。







なんで?



どうして?



いくら何でも変だよ。



今までこんなに長い時間連絡がないなんて初めて。



ただの友達だった頃だって、メールすれば返信は必ずあったし。





なんで?




どうして?





私はゴリの事を思い出した。




私が事故に遭った時。



「なんで電話してこないんだ。」


って怒って別れ話までしたアホ。




だけど、リュウは正反対で。


私が怖い思いをしたのに連絡ひとつくれない。




私の心は締め付けられたように苦しくて




だけど、ウザがられるのがイヤで連絡もできず



どうしようもない状態だった。










昼すぎ。



私は勇気を出してメールを送った。





「何で連絡くれない?なにかあった?心配してるよ。」






すると、割とすぐにメールが届いた。





「ごめん。昨日の夜子供がケガしてバタバタしてた。

 まだゴルフ場。夜はみんなでご飯食べに行くでな。」






よかった。




心のモヤモヤが一気に晴れていった。




大変だったんだ。



そうだよね。




でも。ケガしたのは夜なら・・・。





それまでにメールできなかった?





ま。いいや。



今こうしてメールくれたんだから。




とりあえず、リュウの声が聞きたくて、私はまた返信した。









「今日の夜電話できる?」









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夜23時になったら電話してみよう。



時間は恐ろしくゆっくりと流れた。





2004年05月13日(木)     ++RIDDLE++ 生還。そして・・・


どうしよう。



どうしよう。



どうしよう。



どうしよう。




気が気でならなかった。




上司の様子はどんどん悪化しているように思える。




どんどんどんどん見知らぬ住宅街を抜けていく。




このまま、どこへ行っちゃうんだろう。








そう思った瞬間。






突然会社の目の前の道に出た。






安堵




安堵




安堵





よかったー。



涙が出そうだった。




無事会社に着いて、車を降りると、私の足はガクガクしてて




地面を踏む足がどこか覚束なくて








恐怖を物語る自分の足に笑いが出てきた。





タイムカードを押して、事務員Sさんに挨拶した。






「○○さん(上司)、ヤバイ?」




「ヤバイっす。死ぬかと思いましたよ。」





「怖かったねぇ。」






とりあえず、上司の事は彼女に任せて、私は車へ向った。




足のガクガクはまだ治まらない。







車に乗り込み、携帯を取り出し、リュウに電話をかけた。



とにかくリュウの声が聞きたかった。




7コール後




電話は留守電になった。











子供と遊んでるのか。






ま、すぐに掛けなおしてくれるだろうけど・・・。





私はこの恐怖をとにかく伝えたくて彼にメールした。







「○○さん、おかしくなっちゃった。


 マジで死ぬかと思った。」







メールを送信してから、私は家に戻った。




今日は携帯を買ってから初めてゆっくり触れる。




リュウの着信音をダウンロードしよう。




曲は決まってる。




「新撰組のテーマ」



NHK大河ドラマ、新撰組。



私の中の二大いい男、山本太郎と香取慎吾が出てる。



リュウにはこれしかない。




曲をダウンロードしたり、いろいろな機能を試したり。








気付くと随分時間が経っていた。






リュウからは電話どころかメールの返信もない。






前に子供と会ってた時はずっとメールくれてたのに。




なんで?



なんで?


なんで?




やっぱり何か変。





だけど、折角子供と遊んでるのに、ジャマしちゃ悪い。





リュウからの電話を待つ事にした。




一時間




二時間



三時間



四時間





いくら待っても携帯は鳴らない。




新撰組のテーマは鳴らない。




五時間




六時間




まだ鳴らない。





9時だ。



9時にはリュウも子供と別れて家に帰るはず。




近所まで来てるんだから家にも寄ってくれるはず。





私は9時になるのを待った。




後少し




後少し



もう少し



待っていると時間てのはなんてゆっくり流れるんだろう。




そして、9時をすぎたところでリュウに電話をした。






1コール


2コール



3コール









7コール鳴ると、携帯はまた留守電になった。







これ以上かけるとシツコイ。




私はリュウからの連絡を待つ事にした。





だけど




結局




新撰組のテーマは




鳴る事は無かった。







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リュウ?




私、怖かったんだよ。






2004年05月12日(水)     ++RIDDLE++ 死のドライブ


私が仕事へ行った後。



リュウからのメールはほとんどなかった。



だけど、電話はしたし、夜にはメールも来た。







何だろう。




何かが変。




気のせい?




多分




気のせい。








妙な胸騒ぎを感じたけど、私はそれに気付かないフリをした。








翌日。




出張。






ほとんど喋った事のない上司と高速で一時間程のドライブ。



上司の趣味の話とかを振って、何とか無事に会話に困らずに済んだ。




営業所へ向う途中、リュウからメールが届いた。







「今ごろ○○さんとドライブかー?

 襲われるなよ(笑)

 俺は子供にでも会ってくるよ。」






よかった、やっぱり普段のリュウだ。




私は凄くホッとした。



リュウのメールひとつで心が穏やかになれた。














営業所での仕事は事務所再建の為雇われたおじさんに


パソコンの牛乳ソフトの使い方を教える。って。



だけど、パソコンの調子が悪くて結局何もできなかった。


また月曜日に出張。




だったら最初っから月曜日にしてよ。



そしたら今日リュウに会えたのに。





ちょっとムッとしたけど、まぁ、仕方ない。




私達は午前中に営業所を出た。









また一時間ドライブ。



上司は特に糖尿病の気も出ずに、何とか高速を降りた。




ホッと一息ついた時だった。






「こっち近道だから。」





そう言いながら道を曲がった上司の様子がおかしい。




運転が明らかにフラフラしていて・・・。




中央線を跨いで走行。




対抗車が来ても直前までよけない。










ヤバイ。








完全に血糖値が下がっている。




とにかく甘い物を与えて血糖血を上げなければ。



だけど、誰もが一目おく上司だけにヘタな事はいえない。





「ちょっと変ですよ?」




そんな事言えない。




「チョコ食べます?」





持ってない。





「何か飲みます?」





コレは前にリュウがこの上司がおかしくなった時に使った手。


だけど、上司はブラックのコーヒーを買ったらしい。



コレもダメ。





どうしよう。





どうしよう。




どうしよう。




私は体がどんどん硬直するのを感じた。




対向車が来る度にビクビクした。




しかも上司はどんどん住宅街に入って行く。




こんな道、本当に会社に戻れるの?




どうしよう。



どうしよう。



どうしよう。




上司の様子はどんどんおかしくなる。




私にできる事はひたすら話し掛けて彼の意識が飛ばないようにする事。






たったそれだけしかなかった。









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私はある程度の覚悟を決めた。



まさに死のドライブだった。





2004年05月11日(火)     ++RIDDLE++ 時間


その日は木曜日。



翌日からリュウは三連休。



デートの約束もできない三連休。




だけど、私は金曜日の午前中の休みを勝ち取った。





喜んでリュウに連絡した。






「明日午前中休みになったよー。

 お昼、一緒に食べよう♪」





「おう、いいよ。ただ、俺朝イチからスロット行ってるけど。」





ちぇーッ



本当は午前中、ふたりで会いたかったんだけど。


ま、いいや。一緒にお昼食べれれば。





結局金曜日に彼の行くスロ屋のそばでお昼を食べる事にした。



でも、少しでも長く会いたい。




「あそこのスロ屋からだと会社に行くのに時間かかるから

 ちょっと早めに会おうよー。」




実際にはスロ屋から会社までは10分程度。



だけど、彼もわかってくれたのか




「いいよー。早めに会おうか♥」



って言ってくれた。








そして翌日金曜日。



その日も朝からメールは続く。




「吉野家で決戦前の腹ごしらえ中。」




・・・・・。





「ビック獲得!」(スロ台の画像付き)




・・・・・。





スロットに燃える彼。







そしてお昼にようやくリュウと合流。







だけど、私は何か不に落ちない物を感じた。





まず、オソロの指輪が人差し指にしてある。







「指輪、キツくなったん?」





「あー、これ?スロ台叩くのに薬指だと痛いから。」






納得。






そして、彼が携帯を取り出した時、私は言葉を失った。





オソロのはずの携帯。



どっちがどっちのか分からないくらい、同じ黒い携帯











シルバー。






「あぁ、これ?前の携帯。解約せなかんけど、会社に今の番号

 まだ教えてないんだよねぇ。」






・・・納得






できない。





じゃぁ、オソロの携帯はどこ?






何となく突っ込んで聞く事ができなくて・・・。





せっかく会ってるんだから楽しく過ごしたくて。





だけど、リュウから出てきた言葉は






「さ。俺そろそろ戻るわ。」





会ってまだ30分くらい。



仕事が始まるまではまだ一時間もある。




早く会いたいって言ったのは、長く一緒にいたいから。



そんなの分かってくれて、早く会ってくれたんじゃないの?





だけど、




「30分以上台空けるとあんまよくないから。」




そんな風に言われたら、無理強いする事もできなくて。




私は




笑って




彼と別れた。




本当は笑ってなんていられない気持ちだったけど。



彼にも彼なりの都合があるんだろうから。



本当に台を長く空けるとよくないんだろう。



そう思って


笑って



手を振って別れた。












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大好きなお店に行っても何だかつまらなかった。





2004年05月10日(月)     ++RIDDLE++ 幸せな日々


デートの翌日、月曜日。


案の定ゴリは私をシカトしてきた。

きっともう大丈夫だろう。

ゴリにとって、リュウのあの話が最大の武器だったんだろう。

その武器で自爆した彼はあまりにもマヌケだった。





だけど、一度は好きになった人。


もう少しいい人のままでいてほしかった。








一方、私とリュウはと言えば




ラブラブ♥




オソロの指輪。


どっちがどっちのか分からないくらい同じ携帯。



見て見てー。


って社内を自慢して歩きたい気分。




メールは一日中。



仕事が終わったら電話。








私は久しぶりにあの感情が湧かなかった。



「この人と一生一緒にいる事はないだろう。」



そんな気持ちは微塵もなかった。




この人と一緒にいたい。




きっとずっと一緒にいれる。




結婚とかまでは考えないけど、私は近いうちに家を出る。



その時は半同棲みたいな生活できちゃうかも♪



とか。未来は薔薇色。




だけど、近場の未来は暗雲に満ちてた。







その週、リュウは金曜日から三連休で。


だけど、私は金曜日が仕事なのはもちろん、土曜日に出張が入って。


せっかく休みが合う日曜日はリュウがゴルフ。


デートの約束は翌週に繰り越された。





というか、土曜日の出張が問題だった。



ほとんど喋った事のない会社のナンバー2的存在の上司と出張。


しかも、この上司は重い糖尿病を患っていて、


血糖値が下がると様子がおかしくなる。



低血糖発作で意識がなくなった所も見た事がある。




もし、運転中におかしくなったらどうしよう。




コレは本当に命に関わる。





リュウにもいろいろ相談した。








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だけど、そんなの。



たいした問題じゃなかった。




私の気付かない所で大きな問題がジワジワと肥大していた。




2004年05月09日(日)     ++RIDDLE++ 結ばれる日


大騒動の日の夜。



友達と呑みに行ってしまったリュウから電話がかかってきた。






「俺の事信じてくれる?」





「うん、信じる。ごめんね。」







真剣にリュウに申し訳なかった。


リュウも分かってくれたのかその後で別れた奥さんの話をしてくれた。





出会いから結婚、離婚、そして現在まで。




過去の事は過去だから私は気にしない。




だけど、やっぱり話してもらえると嬉しくて。




リュウの事をまたひとつ知れた。




それだけで嬉しかった。







そして上機嫌になったリュウ。







「携帯、おそろじゃーん。

 明日、一緒にストラップ買おうな♪

 今のストラップ、前の彼女に貰ったヤツだから変え時だし。」






って言ってくれて。



明日のデートでは、オソロの指輪とストラップを買う。



幸せな一日。





そう思ってたけど

























思ってた以上に幸せだった。





リュウは一緒に連れて行ったゆうちんの面倒見もすごくよくて




さりげなくかけてるサングラスがかっこよくて




幸せすぎて天罰下るんじゃないかってくらい楽しかった。









オソロの指輪にはふたりのイニシャルを彫ってもらった。





オソロの携帯にはオソロのストラップを買った。






彼が初めてくれたピアスと同じ、ドリームキャッチャーのストラップ。





前のストラップを外しておそろのストラップを付けるリュウ。







「これ、いる?」





古いストラップを差し出した。






「へ?いらね。」




一瞬意味が分からなかったけど。



嗚呼、前の彼女から貰った物だから気を使ってくれたんだ?




その気遣いがまた嬉しかった。







そして途中でゆうちんが寝てしまったので託児に預けて






私達はホテルに入った。








知り合って一年目にして見るリュウの裸。







知り合って一年目にして見せる私の裸。





恥ずかしくて嬉しかった。







だけど







リュウは







本調子になれなかった。







愛し合うには愛し合ったけど






本調子にはなれなかった。







あの時のリュウの悲痛な声が今でも耳に残る










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リュウは私に付きまとうゴリの姿から逃れれなかった。





だけど、時間はある。





これからふたりで乗り越えて行こうね。





乗り越えていけるよね?



幸せは永遠に思えた。

2004年05月08日(土)     ++RIDDLE++ ふたり


リュウの説明を聞いて私はリュウの気持ちを理解した。



信じる事ができた。




ある意味、ゴタゴタを起こしたゴリに感謝したいくらい。




リュウに対する不信感が無くなったから。








だけど、リュウはゴリに対して物凄く怒っていて・・・。




私に全ての説明をした後、リュウは直接ゴリに電話をかけた。








30分以上ゴリとリュウは電話をしていた。


お互いキレまくった電話だったらしい。









そしてまた私の携帯が鳴る。





着信ゴリ。








「話、したんだな。今リュウから俺にも電話あってさ

 物凄い剣幕で怒ってたわ。


 で、お前はこれからどうするの?」」






「別にどうも? これからもリュウと付き合っていくよ。」






当たり前の答えだと思ったのに、ゴリは怒った。








「何でだ?アイツがどんな奴か今説明しただろう?


 あんな奴と一緒にいてお前が幸せになれるのか?


 アイツは本当に最低だぞ。」






最低なのは誰だよ。



そう思ったけど、もう相手にしない。


リュウにも言われた。


いちいち相手にするな。




私は冷静に答えた。






「リュウから話聞いて、私がリュウの立場だったら同じ事言う。

 私が信じられないのはアナタの神経だよ。」





ゴリは怒って怒って意味不明な発言を続けた。




もう、相手をする気も起こらない。




黙ってゴリ語を聞いていた。






最終的にはゴリも落ち着いて







「俺、お前の事まだスキだけど、関係を求めたりは絶対しない。

 だけど、お前の親友的存在になりたい。

 何でも相談のれる相手になりたい。」






そんなしおらしい言葉を言ってきた。





誰がお前と親友になんてなるか。






「アンタも私に執着してないでもっと家庭大事にしたら?」





私に言えた事じゃないかもしれないけど、本気で思った。


だけど、このバカはとことんバカで・・・。







「あぁ、俺、離婚するから。

 今回の事で女はもう懲り懲りだからさ。」





あっけらかんと言ってのけた。



これが




子供のいる




男のセリフ?










私達の事は私達の責任で、子供には一切関係ないのに。


どうしてこんな事平気で言える?


家庭をそんなに簡単に捨てようとする?






嗚呼。結局いつもの口だけね。



私に責任を感じてほしいのね。




そんな風にすら感じた。




でもきっと間違いない。




ゴリは離婚なんてしない。




そして親友になりたいなんて言いながら月曜日にはまたシカトしてくる。




間違いない。




所詮、口だけの男。




イヤって程分かってる。








私との電話を切った後、ゴリはリュウに電話して謝ってきたらしい。


が、リュウはそれが逆に気に入らず怒っていた。






こんな日はリュウに会いたかったけど



リュウは友達と飲みに行ってしまった。












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うん。




ごめんね。




大好き。

2004年05月07日(金)     ++RIDDLE++ 真相


リュウは私を騙していた?




どうしようもなくて、リュウに電話したけど・・・。




何を言えばいいんだろう。一瞬考え込んだ。






「おーい。どうした?」






「○#@†☆」




言葉にならない言葉。




「は?」





私は


何を


言えば



いいんだろう。



そう考えてるうちに勝手に口から言葉が出た。






「お前、何やってんだよ!」






「は?お前こそ何だ?」






リュウも怒ったのを感じた。


ま、電話開口一番そんなセリフを言われれば誰でも怒るだろうけど。



私は淡々と語った。





「今、ゴリから電話あって、ゴリと別れた時の事聞いた。

 私と付き合う事はないって言ったり、メール見せたり、

 私の事ボロボロにしたるとか言ったらしいじゃん。」






「ちょっと待て。一から全部説明するから。」






リュウは電話を掛けなおしてくれて、全て説明してくれた。





あの時確かにゴリは隣にいた。


突然電話がかかってきて、「男同士の相談がしたい。」って言われて。


会うと、ゴリは突然



「俺、みぃすけと付き合ってたんだけど、お前の事が好きだから

 俺と別れるって言ってる。お前も好きなのか?

 好きじゃないなら、お前から振ってやってくれ。」


そんな話をしてきた。



俺だって、大の大人ふたりの別れ話に巻き込まれるのは御免だから

お前と付き合う事は絶対ない。って言ったさ。


そこで、俺も好きだから。なんて言えるわけないだろう。



それからも、仕事中に電話してきては

「今日みぃすけからメールあった?」って聞いてきたり、


仕事が終わった時にトラック寄ってきて


「アイツ、今なら落とせるからお前、ヤッってボロボロにして

 男の怖さ思い知らせてやってくれ。」



とか言ってきて。あまりにアホらしいから「はいはい。」ってあしらって。



だけど、あまりにもシツコイから「いい加減にしろ。」って言ったら

ゴリは俺のこともシカトしだした。







随分長い時間リュウから真実を聞いた。


ゴリが「男同士の話だから絶対内緒。」そんな事を言ったから

リュウは私にも話さなかった。




話を聞けば聞く程、リュウの大人さが分かる。


ゴリのアホさが分かる。



私はその時、ずっと気になってた事を聞いた。






「前の奥さんと籍入れるって聞いたんだけど。」




リュウは半分飽きれてた。





「それも、お前とゴリが別れた日、あまりにゴリがシツコイから

 そう言っただけ。籍入れるんだったら彼女なんか作らないよ。」





ホッとした。


前の奥さんの話も、ゴリを追い払う為の話だった。


前の彼女と別れた理由。「結婚できないのに結婚にこだわる。」


あれも多分、「前の彼女とは結婚できない。」だったんだろう。

前の彼女は嫉妬深くていろいろ大変だったと聞いた。




リュウを信じて大丈夫だ。


そう確信した。







リュウの一言が身に染みる






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全く持ってその通り。



だけど・・・。



だけど。



2004年05月06日(木)     ++RIDDLE++ 彼の裏切り


翌日、私は朝イチで携帯を受け取りに行った。



そのままリュウに電話する。






「買ったかー。何色にしたんだ?」



「くーろ♪」



「何でお前が黒なんだー。似合わんだろうっ」



「いいじゃん、一緒がよかったんだから。」




他愛もない話。

リュウは次の納品先に到着したので、電話を切る。



さて、家に帰ろう。



そう思って車を家に向って走らせる最中にボーダフォンが鳴る。

着信ゴリ。





「はい?」



「今晩会える?」



キターっ




私は予定通りリュウと付き合ってる事を告げる事にした。



「もうさ、そういうの止めてくれない?

 大体、会って何するっての?」



「別にふたりでいろいろ話がしたいと思っただけ。

 何だよ、イヤだっての?迷惑だっての?」



「うん、迷惑。

 私さ、もう付き合ってるから・・・・。」







「・・・誰と?リュウとか?」




「そうだよ。」









言った。ついに言った。

言ってやった。


これでゴリも大人しくなるだろう。


もしかしたら、怒りの矛先がリュウに向うかもしれない。


だけど、リュウは俺にまかせろって言ってくれてる。


これで大丈夫。




そう思った瞬間、ゴリはとんでもない話を始めた。






「そうか。やっぱりな。そうじゃないかと思ってたよ。

 でもさ、お前アイツがどんなヤツなのか知ってるのか?

 アイツ、俺達が付き合ってた事知ってたんだぞ。」




・・・???




ゴリと私が付き合ってた事は私から聞いて知ってるリュウ。

だけど、ゴリのこの言い方はどうもそれとは違う。





「どういう事?」







「俺、お前と別れた後、リュウの所行ったんだわ。

 お前がリュウに電話してきた時も横にいたしな。

 お前とのメールも見せてもらったし。」





リュウに電話した時。

あの時、妙に冷たい感じがしたリュウの態度。

あの時ゴリは横にいた・・・。
(この日の日記参照)





「リュウに電話してやる。」

別れた時、ゴリが言ってた。

このバカはそれを本当に実行していた。




私はゴリに対して物凄い怒りが込み上げてくるのを感じた。




だけど、それだけでは収まりきらない事をゴリは言い出した。







「あの時、リュウは『みぃすけなんかと付き合う事は絶対無い』

 って言ってたし、『お前のお古の女なんか御免だわ。』

 とか、『アイツとヤッってボロボロにしてやる』なんて言ってたぞ。

 お前はそんな男でいいのか?」





リュウがそんな事を。



すぐには信じれなかった。


リュウがかけてくれた優しい言葉。


愛を囁く言葉。


その全てがウソなんて。







とりあえずゴリとの電話を切ろうとした。


だけど、相手もシツコイ。




「切らないで。俺、お前の事今でも大好きだから。

 恨むかもしれないけど、リュウと付き合ってもお前は幸せにはなれない。

 だから真実を教えてるんだ。

 だからお願い。今日はもう少しだけ話がしたい。」




結局30分以上、ゴリは話続ける。


ボーダフォンで・・・。



もうひとつの手には買ったばかりのドコモが・・・。





私はボーダフォンを机の上に置いた。



ゴリはひとりで喋ってる。





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私は何を信じればいいんだろう。

2004年05月05日(水)     ++RIDDLE++ 携帯


ゴリが復活した。

パワーアップまで果たして復活した。



ゴリはその日、体調が悪いからと言って早退して行った。


にも関わらず電話がかかってきた。




「今日、仕事終わったら会おう?」



「は?アンタ体調悪くて早退したんでしょ?

 帰ってサッサと寝なよ。」



「じゃ、明日お昼一緒に食べよう」



「明日は約束があるから。」



「じゃ、日曜日は?」



「日曜日も約束あるから。」



「用事って何時まで?夜にちょっとだけ会おうよ。」





私は限界だった。


せっかく全てが上手く行き始めた所だったのに。。。


リュウに相談した。


「もう、付き合ってるって言っちゃっていい?」



「うん、もう俺と付き合ってるから、付きまとうなって言え。」




それ以外、ゴリの暴走を止める術はなかった。



結局その日はゴリは大人しく、オリ家に帰ったらしく連絡はなかった。








私は予定通り携帯を買いに行った。

リュウと同じ機種。

リュウと同じ色、黒。



在庫が無くて受け取りは翌日になってしまったけど、


明日からはリュウとオソロの携帯で、


ハートの絵文字が飛び交うメールができる♪






そんな風に思ってた。







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2004年05月04日(火)     ++RIDDLE++ 復活


その日は金曜日で。



一日仕事を終えたら携帯を買って・・・。

土日はお休み。

そして日曜日にはリュウとデート。

おそろの指輪を買う約束。

ふたりで会いたかったけど、ゆう珍も一緒。


お父さんの都合が合わなくて預ける事ができなくて・・・。

私はデートをキャンセルしようと思ったけど、


「お前が子持ちだって分かってて好きになったんだから

 連れてくよ。連れておいで」



リュウがそう言ってくれて。

心の底から嬉しくて。

ちょっと浮れ気味の金曜日だった。








仕事で倉庫へ行くため、外に出ると、ゴリがタバコを吸っていた。

どうせシカトしてくんだろうな。

そう思いながら「おはようございます。」一言だけ言って通り過ぎた。




・・・通り過ぎようとした。



だけど、私はゴリに呼び止められてしまった。





「俺、免許取れたよ。」


ゴリは大型免許を取るために車校に通っていた。


「おめでとう。」



普通に話し掛けられたから普通に話した。



「俺。5キロも痩せたよ。」


「あ、そう?全然分からんよ」


「ほら、見てよ。」



お腹を見せてきた。

どうやら本人の中ではお腹の肉が無くなったらしいが分からない。

汚いモン見せるなっ

そんな思いを押し殺しながら

「やっぱ分からんわ」


そんな話をした。




その後も何かと話そうとするゴリから逃れ、リュウにメールした。



「ゴリが普通に話し掛けてきた。なんじゃ、あれ?」


するとリュウは予想以上に激怒した。

「何考えとんじゃ、あのゴリラ!

 調子に乗り出したら俺が潰す!」



リュウの怒り方に不自然なものを感じながら仕事を続けた。






そして、昼すぎ。またゴリが寄ってきてボソボソと何かを言う。


「・・・・・・・。」


「は?」


「いや、何でもない。」


「ハッキリ言えや」


「・・・・・・・・・・・。」







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復活です。

2004年05月01日(土)     ++RIDDLE++ 狂おしい程、愛しい



「付き合うの?付き合わないの?」



「付き合わないよ。」






「もぉーっ」





彼の言葉に傷つきながらも笑った。

そしてまた抱き合ってキスをして・・・。



そして唇を重ねたまま彼が言った。





「付き合おっか」


























ヨッシャー。



















私は心底喜びに満ちていた。

幸せで幸せで。



彼の全てが愛しくて。

大好きで

大事にしたくて

言葉では言い表せない気持ち。



私は彼に「好き」って言葉を言う事ができなかった。

メールでは好きって言えるけど。

実際に言葉に出せなかった。




恥ずかしかった。

だけど、本当に大好きで。

今でも変わらない想い。










私はリュウの彼女。

それだけで人生の全てが楽しかった。

仕事も楽しかったし、ゴリの顔を見るのはウザかったけど、

リュウがいてくれるから全て楽しかった。



そして、以前からふたりの間で出ていた話が実行される。


「携帯変えろ」


「お前が変えろ」





彼の携帯はドコモで、私はボーダフォン。

絵文字も使えないし、それよりも、同じ物を持ちたかった。



私は携帯を変える決心をした。


彼も喜んでくれて、携帯ショップに一緒に行ってくれた。



「ほら、これでいいだろ。」



渡された携帯はリュウと同じ機種。



嬉しい。



だけど、リュウのとは違う色。


寂しい。




結局その日は買わずに店を出た。




「明日には買ってくるから。」








明日。


明日は携帯を買う。


私はリュウと同じ機種、そして同じ色で買う決心をした。


明日は携帯を買う。






明日は仕事帰りに携帯を買う。


本当にそれだけの日だった。



携帯を買ったら真っ先にリュウに電話する。


それだけの日だったのに。






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私は運命の黒い糸に巻き込まれる。


・・・ほどけない。




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