moonshine  エミ




2003年07月31日(木)  それが愛というものだから

 びっくりした、
 家に帰って何げなくエクスプローラーを開いたら、
「ページが見つかりません」
 ネットに乗れなくなっていた。
 それからの30分というもの、本当に焦った。
 パソコンなんて、どこいらへんがなんだってご機嫌をそこねているのか、
 皆目わかりまへん。
 当分接続できないのか? 相談室で解決するのか?
 とか考えると、まったく暗澹とした気持ちになった。
 30分後、何事もなかったかのように突然、回復したが、
 まったく、何をそんなに焦っているのだろうか。
 ネットってなんだ?

 そんな今夜は、悩める友人と再び馬出の中華食堂(?)、A洲へ。
 胃の調子も良いので蛙を食してみる。全然おいしいやん。
 悩める友人は、深刻なのかどうなのか。
 慰めたりけしかけたり、する。
 私は恋という気持ちに愚直なタチなので、時々そういう相談を受けても、なんの実になる言葉もない。まあ、そんなもの、求めてないんでしょう。
 特にしてあげられることって、ないもんね。私はいつもどおりだよ、って感じ。これからも友だちだよ、って感じ。そういう居場所を確保してると思っていいよ。
 しかし、男の子って、ナイーブだよなあ。いや、そういう人、好きなんです。
 人間、かわいげがあることが、大事。

「それが恋ってもんだよ!!」
 なんて、はなはだ適当に受け答えをしたとき、思い出した。
 去年の暮れ、そんなタイトルで日記を書いたことを。
『That's the way love goes』
 10年ちょっと前のジャネット・ジャクソンの歌で、その邦題が『それが愛というものだから』。
 その日記を書いた日も彼らと飲んでいたのだ。彼が恋を失ったことを知ったのだった。
 いろんな恋。その結末。
 傷つけあうことを、誰が止められるだろう?
 失っても生活は続いてく。
 そう書いてた。

 明日も飲み会だー。
 順調にお金がない。

■今日の本 
 博多駅books Kioskにて購入。
 『赤毛のアン』 (モンゴメリ 新潮文庫)
 わー、楽しみ! 
 小学生の頃に読んだってことは、もう軽く10年以上前。
 この夏、どんなことを感じるのだろうか。強烈な郷愁?





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2003年07月30日(水)  拘束風景、朝

 無口で無表情な人たちが、汗ばんだ体を押し付けあう朝の電車
 吊り革に伸びているその手首に、そろいもそろって嵌められているものがあります。そう、それは、腕時計。
 いちように、一列の拘束具を握り おそろいの締め付けを施された人々。
 改めて見ると、奇妙な光景ではないですか。

 なーんて、穏やかでもない考えがふと浮かぶ朝っぱら。
 イヤーーなことがあったわけじゃないですよん。
 読みさしの『木島日記』(大塚英志)のせいでしょうか。
 ちょっとおどろおどろしい、奇妙珍妙な昭和初期の物語。
 いやいや、そればかりではあるまい。
 夏。夏だからです。
 朝早き刻でも、みなみな、薄着なのじゃ。腕が露わなのじゃ。

 私も新しい腕時計が欲しい今日この頃。いや、2年前くらいからそう思っているわ笑。
 なんかかわいい奴、探してみようかな。
 それとも、ごついのがいいかな。

 どうもスカッと晴れないからか、「夏か。今は夏なのか。まだなのか・・・」という声がほうぼうで聞かれますが、夏です。
 私には、もうだいぶ前から、めっきり夏です。
 夏は好き。
 夏といえば読書、と前に書いたけど、ほかにもあります。
 夏といえばプリンです。

 えーっと、こんなところで。
 いま、3冊並行で読書してるんだけど、どれも面白くなってきてます。

 そして、
■今日の本
 『女王の百年密室』 (森博嗣 幻冬舎文庫)
 天神、黒木書店にて購入。
 これまた分厚いよ、森先生!! 文庫なのに800円だよ!!
 (註:作者の森博嗣の本業は、名古屋大学で建築学を教える助教授です)
 しかし、森くんの小説のタイトルは、どれもすごく好きだなあ。ミステリーらしい感じ、洗練されつつ、ちょっとねじくれた、ばかばかしい感じがするのだ。
 『まどろみ消去』とか、『詩的私的ジャック』とか、『封印再度』とか、『人形式モナリザ』とか、『数奇にして模型』とか、『今はもうない』とか。全部のタイトルに英題がついているのも、好きなとこ。





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2003年07月29日(火)  まなざし

 人の日記を読んで、
「みんな、淡々と過ごしているなあ」と嬉しくなる毎日。
 もちろん、それぞれ浮き沈みを繰り返しているんだろう。
 だけど日記という文章を通せば、それもまた、寄せては返す波。
 いろんな日があっても、その人の目線が急に変わることはない。
 
 その目線は、人それぞれ。
 あの人は、山の向こうがわを思い描き
 この人は、ひらひら舞いの蝶を目で追って
 かの人は、今はしんと瞑想している。
 私の目にはそんなふうに見える、ということだ。
 
 人をじっと見つめたり、目が合ったりするときも、ある。
 
□■□

 有休明け、会社の机の上には、
 月末近くの伝票や未開封の郵便物もそれなりに溜まっていたけれど、
 それ以上にお土産の山が。
 ディズニーランドのお土産、ディズニーシーのお土産、
 お台場のお土産、麻布のお土産、名古屋のお土産。
 山を崩す楽しさよ。
 ・・・呼子で、私も何か買ってくればよかったかなあ、とちょっと思った。
(でも、それもなんか、ねえ。)

 この夏、二本目の日傘を買った。一本目と色違いのやつ。

 大学時代の友人ダンノ氏にお誕生日おめでとうメールを送ったら、
 なんと2ヶ月遅れだった。
 だって獅子座っていうイメージがあったんだもん。
 心やさしいダンさんは、25歳になって2ヶ月、という今の心境を丁寧に返信してくれたうえ、
 私の誕生日を(少なくとも月は)正しく覚えていてくれたのだった。ありがと。

『大奥』の、見事なまでに視聴者の心に寄り添った番組づくりよ・・・。
 赤い内掛の安達祐実ちゃんと、青い着物の葛山信吾くんが、
 一対のお雛様のように美しい将軍夫婦ぶりだった。
 夏の夜、空に上がるは花火。地上に降るは死体。
 忍び寄るは崩壊の足音。
 
 しんちゃんのことは、静かな気持ちでばかりは見つめられなくて、
 あんまりにも忙しそうな彼を見るにつけ(いや見てないけど・・・)
 いくつもの心配が頭をもたげる。
 まあ、でも。
 どんなに近くにいるつもりでも、(いやむしろ800キロ離れているけど・・・)
 彼は彼の人生を生きていて、私は、時々の伴走者。
 
 私は私で過ごしています。

■今日の本
天神、丸善にて
 『風立ちぬ・美しい村』 (堀辰雄 新潮文庫)
 昭和9年、11年に書かれた作品二編。
 純文学の名作といわれるものは、少しずつでも読んでいきたいと思っているのです。
 いや、できれば、できるだけ若いうちにたくさん読んでおきたいのですが、
 こりゃま、なかなかね。私にとって読書は娯楽ですから、お勉強気分になるものは、やっぱりちょっと遠い。
 とはいえ純文な気分になる日もあるのです。

 この本を選んだ決め手は、
“堀辰雄は、近代日本の作家が、芥川以外は全く無視していたと言っていい、
 わが王朝文学を現代の中に甦らせた”
 という趣旨の文。巻末の解説にあった。
 芥川は好きな作家の一人。王朝に憧れる子供でした。 





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2003年07月28日(月)  海へ行くつもりじゃなかった

 ・・・のですが
(元ネタ、フリッパーズギターですよ。そのアルバム持ってないけど笑)
 海へ行ってきました。唐津へ。
 シズラーッ子お休みッ子たちで。
 サンダルを脱いで波打ち際を歩いたらすごく気持ちよかった。
 呼子でイカを食べました。
 イカってそれほど好きじゃないのだが。
(as for イカ(イカに関しては)、刺身よりも火を通したほうが好き。)
 すごい滝も見てきました。マイナスイオン、というよりも、滝の水しぶきそのもの、を大量に浴びた。
 しかし、海。やっぱり海だ。 
 泳いだわけじゃないけど、つ、つかれたー。
 天気のいい海ってすごく消耗する。
 でも、けっこういい感じだ。
 こういうふうに疲れてパッタリ眠るのは心身に良さそう。
 いつか海のそばで暮らしてみたいなーと思った。
 毎晩、海と会話するんだ。

■今日の本
 『木島日記』(大塚英志 角川文庫)

 一日遊んだけど、ちゃんと本は買った。姪浜の宮脇書店にて。
 事情(?)を話して、本屋へ寄ってもらった。
 友だちがすすめてくれた本。
 ぱらぱらめくってみたら、すごく面白そう。すぐに気に入った。
 こういう予感はきっと当たる。
 でも、これまで一度も本屋さんで気づいたこのない本だった。
 好きな本ってなに? 最近なんか面白いの読んだ?
 って、けっこう聞いてみるものだね。





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2003年07月27日(日)  水辺かげろふ

 連休ナカビ。
 久しぶりに家に一日いたが、洗濯とか掃除とか買い物とか午睡(笑)とかで、
 あっという間に時間が過ぎる。
 週一ペースだったランニングが、最近月イチくらいになっている。
 スケジュール帳をめくると、先月は金土日とほんとによく出歩いていた。
 今月も、家で過ごす休日は2回目。そりゃお金もないはずだ。
 私は家にひきこもるのも好きなのだ。
 もう少しゆっくりする時間も作っていきたい。
 そんなこんなで、今月、初めて走った。6キロ。
 最後の1キロ、苦しいはずなのに、何か脳内物質でも分泌されたのか、体が軽くなった。
 コースは水辺、狂ったようにとんぼが飛んでいる。
「今日はとんぼがすごかった」
 帰って母親に言うと、
「その中に、(死んだ)おじいちゃんやおばあちゃんもいたかもしれんよ」
 と、言う。
 とんぼってそういうものなんだー。
 知らなかった。 
 とんぼ。漢字変換してみる。蜻蛉。かげろう、とも読むよね。
 姿は見えないが蝉の声もすごかった。
 どこにいるんだろう、と走りながら少し上を見上げて、
 その木々が春には淡く染まっていたことを思い出した。
 咲く季節以外は、桜の木だと認識していない。

 すこやかに生きたいと思う。

■今日の本
 『一夜官女』 (司馬遼太郎 中公文庫)
 これまで本屋で何度となく手に取っていたもの。
 司馬遼太郎は18冊持ってるけど、“竜馬”とか“国盗り”とかシリーズものが含まれているので、実はそれほどたくさん読んでいない。
 と、いうか、司馬さんの著作が多すぎるのだが・・・。
 これは、気さくな感じの歴史短編集。のはず。
 司馬さんは大巨編だけでなく、軽妙な短編も良い。





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2003年07月26日(土)  目を見ひらいて

 長らく伏せっていたゆうきちゃんが床あげしたので、
 リハビリを兼ねて、軽く遊ぶことにする。

 イムズにて、『百年の愚行展』を見る。
 20世紀の人間の行いを、100点の写真で振り返るというもの。
 丸裸になった森林、汚染された海、積み上げられた廃棄物、
 ショッキングな写真がたくさんあった。
 地雷で両足を失った人、瀕死の難民、栄養失調の子供、
 目隠しをして射殺される寸前の捕虜、
 死んだ人の写真も、たくさんあった。収容所関係とか・・・。
 だんだん、ぐらぐらと眩暈がしてきた。これは一人で見なくてよかったと思った。
 
 世界の大半は貧しい。食べること、生きることだけを考えて生きている。
 おびただしい量をつくり、消費し、捨てて生きている先進国の人間は、
 人間の愚かさや、生きていることの矛盾を知らなければいけないと思う。
 考えても考えても堂々巡りで、苦しいばかりだ。でも、せめてそうやって、苦しまなければいけないと思う。
 何が出来るわけでもない、でも、知らなければ始まらないだろう。
 
 イムズ・三菱地所アルティアムにて8月17日まで。入場無料。

 夏の良い天気、外は日差しも強いが、涼しい店内で、熱いラテを飲む。
 先進国のわたしなのだ。
 飲みながら、最近のときめきばなしなど、する。
 ゆうきちゃんの美化バナシに笑う。
 ゆうきちゃんのようにかわいい子、男の子なら、連れて歩きたい!とみんなが思うだろうなあ。
 しかし、彼女は相も変わらず流されず。
 
 思わず長居して5時近く。
 日の光はまだ昼間のよう、でも風が吹いて涼しくなっている。
 川の近くまで少し歩いて、
 福岡市文学館(赤煉瓦会館)にて、『本を創る』という展覧会。入場無料。
 江戸から平成までの、福岡の出版物語。
 展覧会の内容もさることながら、明治末期に建てられた洋館の雰囲気がステキで、とある展示室には誰もいなかったので、しばし逗留。
 二階の窓の外に広がる青空と川、
「まるで旅行にきたみたいやね!」
 と喜ぶふたり。
 赤煉瓦会館て、こんな外観です。

 そしてそこから程近い、アクロス福岡へ、てくてく。

 ゆうきちゃんとかつて同じ職場に勤めていた、
 しげとうゆうこさんの個展『ガラスのムコウのゆきのした』。入場無料。

 軽くも重くもない雰囲気の、ちょっと不思議な作品群。
 ぱっと絵をみて、その横のタイトルを見て、「うーん、これってつまり」と考えるのが面白かった。
 すべて、版画作品なのです。
 少しして、しげとうさんご本人が会場にいることに気づく。
 ゆうきちゃんが声をかけ、しばしお話しする。
「やってる」人の話って、すごい説得力だ。
 しげとうさんは、そのままクラブに行ってクールに踊りまくりそうな風貌の方だった。実際踊るの相当うまいらしい(ゆうき談)
 このひとのおうちに、たっくさんの版木があること、
 このオシャレな人が部屋でせっせと削りごとをしている姿を想像すると、すごくステキだなあと思った。

 三越のほうへ戻り、パークサイドギャラリーへ。無料。
 ちょうど今、ちひろちゃんの写真を展示している。
 ほかの人の作品もじっくりと見て、帰る。
 とっとりさん?という方の、「不都合なの」というタイトルがつけられた絵を、いたく気に入っていたゆうきちゃんだった。

 帰る前に、ちゃんと本を買った。
 新天町の積文館書店にて。
 今日の本 『ネバーランド』(恩田陸 集英社文庫)
この人も気になっていた作家の一人。すごい人気作家だが、これまで読んだことがなかった。
 ちょっと怖い話が多い作家だけど、私は怖い話はめっぽう苦手。怖くなさそうな話を見つけたのでうれしかった。

 苦しいまでにおなかいっぱいに夕食を食べる、先進国のわたし。
 ベッドに転がって、サニイサイドのアルバムをセットし、歌詞カードを見て一緒に歌う。
 ちょっと楽しいことを思いつく。
 お風呂あがりに、街でとってきたフリーペーパーをつらつら眺めた。

■そうだー、トップページの引用を更新してます。





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2003年07月25日(金)  いつまでたっても

 金曜日、先輩と酒をくらって帰る。
 この店の串は安いのに、本当に美味しい。
 舌なんてちっとも肥えてないけど、
 ここのピッシャリな焼き鳥をひとたび食したら、
 安くて大雑把な焼き口のもの、
 高くてお上品なものなんて、とても食べられなくなるくらいだ。
 ・・・いや、実際出されたら、結局、食べるけどさあ。

 そんなこんなで5時間半ほど、だらだらと飲食。
 その間、女の子だけで来ているのは私たちだけだった。
 かまうもんですかい!

 お会計を頼むと、

「・・・円になります。
 珍しいんですけどね、ウチでこんなになるの・・・。
 今日はけっこう飲まれましたね」

 いつもの元気なお兄さんが、申し訳なさげに言う。
 
 そこで記憶がよみがえった。
 将門。
“もつちゃんぽん”が名物の、九大生向き格安居酒屋。
 箱崎に住んでいる頃、しん氏と月に一度か二度くらいは足を運んでいたところ。
 彼女自身もまた名物であるおおらかなお母さんに、
「はい、○○円ですー
 珍しいね、うちでひとり4000円以上もいくの」
 と言われた。記憶に新しいとまではいかないが、鮮明に残っている思い出。
 あのときは何杯飲んだンかねえ、しんちゃん?

 ともあれ、楽しい酒はいいものだ。
 しかし、今夜。いったい何杯飲んだっけねえ?
 水割りなんて、財布の敵ですよね。いくらだって飲めそうだもん。

□■□

 今日の本は『八月の博物館』(瀬名秀明 角川文庫)
 深夜まで開いている、最寄の駅から程近い本屋さんで、
 ほろ酔いの頭で、閉店間際の5分くらいで買った。
 こういう、急ぐけれども必ず何か買いたい・・・何を選ぼう?
 というときの、心の動きが、我ながらけっこう面白かった。
 瀬名秀明・・・。こわいドラマの原作とかもやってるよね。
 私が買ったのも、怖いのだろうか?
 少年冒険小説系だと思って、低下した判断力でレジに持っていったのだが。
 ともかくぶ厚い本である。800円もした。





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2003年07月24日(木)  一日一● / 生涯の伴侶

 夏、といえば読書である。
 秋なんていう向きもあるけど、あれは昔の話だろう。
 現代では、読書は、夏だ!

 遊びを考えついて、さっそく始めることにする。
 定時に仕事を上がって、同期と一緒に博多駅まで歩く。

「あー、まだ明るいね。早いね。
 よし、今日も本、買って帰ろっと。
 昨日も買って帰ったんだー。
 そうだ! 
 これからお金が尽きるまで、毎日、本を買おう!」

 聞いてた同期は笑っていたが、たぶん呆れたのではなかろうか。
 しかし私は話しながら急に思いついたこの考えに取り憑かれ、
 同期と別れて博多駅近くの紀伊国屋福岡本店に向かいながらも、
 めまぐるしく頭を働かせていた。

 一日一冊、その費用を捻出するために、
 いつもコンビニやお弁当屋さんで買っている昼食代を節約しよう。 
 お弁当を作っていく、とまではできそうにないが、
 まず、おむすび持参から始めよう。
 そのためには、毎朝少し早く起きることだ。ならば、夜も少し早く寝なければ。うむ。

 一日一冊、読んでいくことは不可能だろうけど、
 気にせずどんどん買っていこう。
 懐具合と考え合わせても、お盆休みまでは続けよう。
 そして、積み重なった未読本を、お盆に集中して読もう。
 
 褒められたものではないこの試み、そう、ただの遊びです。
 「ためになる」ことを求めてやることじゃない。
 でも、毎日買えると思うと、見慣れた本屋の棚がぱっとライトアップされたようだった。
 あんなのもこんなのも、お気楽なものも未知のジャンルも、
 ええじゃないか、ええじゃないか。
 いろいろに手を伸ばしてみよう。
 どんな本が私の前に積みあがっていくのか、楽しみだ。
 
 昨日買ったのは、みなみくん@サニイサイドに以前すすめられた、
『かもめのジョナサン』(リチャード・バック 新潮文庫)
 と、
『ボクの音楽武者修行』(小沢征爾 新潮文庫)
 今日買ったのは、
『「きれい」への医学』(海原純子 講談社+α文庫)

“今日買った本”、毎日の日記で書いていくか、それとも期間終了後にまとめて挙げようか。

□■□
 
 幼なじみのトモが、来月、入籍するという。
「卵かニワトリか」ならぬ、「トモか物心か」というほどの旧知の仲であり、
 幼なじみであると同時に初恋の子でもあり、
 いったん私が転校して疎遠になるも、再会した高校で3年間通してのクラスメイトであり、
 大学に入ってすぐも、恐ろしく仲良くした時期があった。
 ひとかたならぬ付き合いをしてきた男友達の一人である。
 
 世紀のモテ男、トモがこんなに早く結婚するとは
(・・・といっても、もう、24だけどさ)、
 まわりは全然思っていなかった。
 仕事で来月末から千葉に行くことになったから、
 というきっかけがあったとしても、充分驚きに値する。
 ちなみに付き合い始めて一年足らずであるらしい。
 
 互いを伴侶と定めあうときって、どんな気持ちなんだろう、
 というのはやはり興味のあるところ、彼にも聞いてみた。
『私の場合、彼女とずっと一緒にいたくなった、というのがキッカケかな
 納得いかんか? 立派な理由やと思うけどなあ』
 ふだんの奴には似つかわしくないほどの(失礼)、ストレートな答えに感服しきり。
『機会があったら、もっと詳しく立ち入ったことをヒアリングしたい』
 と申し入れると、
『ゆっくりしっぽり話してやろう。エミちゃんも結婚したくなるよ』 
 と、まで。
 すごいね。
 結婚を決めるときって、ある意味、恋愛の最大の盛り上がりだ。
 おめでとう、トモくん。
 彼女はいったいどんな人なのだろう、と、ふと思った。





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2003年07月23日(水)  君の旬

 北村一輝という役者が好きなので、今クール『大奥』のほかにもう一つ、彼が出演しているドラマ『ひと夏のパパへ』を見てみた。
 微妙。
 でも一時間とおして見た。
 センスとかキレとか求めて見ちゃダメなんだ。
 旬の若い俳優や女優をキャスティングして、どうでもいいことがすごく面白かったり重大だったりする、若者たちの二度とはこない季節感(しかもそれは、断然、夏!!)を描くというもの。
 そういうドラマはこれまでにもたくさんあった。『17才』(内田有紀)とか、『ビーチボーイズ』(広末)とか。
 このテのドラマでの主演女優を見るのは、けっこう好きだったりする。
 演技がうまいとか歌唱力があるとかキャラが立ってるとか、そういう誰の目にも分かる実力があるわけでもないのに、人気絶頂。
 かわいくて、マスコミに注目されてて、という甚だ不安定な魅力要素。
 旬の季節なのだろう。
 旬の人を見るのは楽しい。
 上戸彩がアップになるたびに、説明のつかない快感が。かわいい・・・!
 
 北村一輝はといえば、このドラマでは、淫靡さの欠片もない役回り。
(でもやっぱり好き。)
 
□■□

 しん氏が愛知に戻り、またいつも通りの毎日になった。
 が、考えてみれば、しん氏がいる間も、かなりいつも通りだった。
 実際に会って一緒にいると、恋なんて本当に、身をもって知っていることがすべてだということがよくわかる。
 
 しん氏、いい意味でも悪い意味でも、相変わらず、だった。
 いつもどおり、にしても、相変わらず、にしても、
 こういう言葉は明るいニュアンスで使うのが、私は好きだ。
 だけど人間は変わることもできる。
 その希望を失わないことは、やっぱりもっと大事かもしれない。
「変われるよ!」
 自分に対して、そういう希望をもてる人間でいようよ、と思う。
 わが身を省みれば、それは本当に難しいことだとは、思う。 
 変わるために必要なのは、たびたび冷静になること、ではないでしょうか。もちろん勢いに頼るのも、手。
 
□■□
 
 そのための準備をいろいろしていたというのに、いざ連休が始まったら、連休明けが監査ということをさっぱりと失念していた。
 この二日間の忙しさ、不意打ちを食らった感じ。
 明日からはまた落ち着くとは思うが、なんだか、ちょっと先行き不透明だ。
 今日は眠気を感じる間もなかった。おかげで今、すごく眠い。眠い。眠い・・・。





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2003年07月21日(月)  麺・音・酒

 しんちゃんが帰ってきてた3日間を簡潔にあらわすと、こんなとこ。

 連休最終日の昼間は、天神でショッピング。
 前夜の私のスピード感あふれるジャケ買い
(註:この場合、ジャケットデザインのみからCDを購入するという
 意味ではなく、純粋に秋に羽織るジャケットを買いました。)
 に触発されたのか、珍しくパッパと買い物をしていくしん氏であった。
(再度註:しん氏の普段の買い物ぶりが優柔不断なわけではなくて、
 奴は服装に無頓着な男、めったに洋服など買おうとしないのです。
 なんせ、赤札の数字に
 「安い・・・! これがバーゲンというものなのか・・・!」
 と驚いていたひとである。
 ショップのクリアランスとかセールなんてどこ吹く風、の生きざま。)

 しかし、思ったね。わたし、男の買い物に付き合うのって、好きだ。
 いや、付き合うばかりでなく、しんちゃんの服を買う、という行為に快感を覚えるのかも。
 もちろんお金は出しません。

 連休初日に志したとおり、再び一風堂でラーメンを食す。
 替え玉一丁!
 よく麺類を食べた三日間だった。
 と、いうか、とにかくよく食べた三日間だった。これが、男と過ごすということかも・・・。

 めがねうらを見に、プレアデスへ。
 圧倒的なライブだった。
 息づまるように激しく緻密につくられてる音、どこに連れてかれるのか、一筋縄ではいかない曲の展開、声のせいかメロディなのか、どこか懐かしい感触、
 背筋を伸ばして食い入るように見据えたいような音楽でもあるけど、
 ビールを飲んで焼酎を飲んで、うっとりと漂い泳ぐように聞くのも、これが存外と気持ちいいのだった。
 あーふくもとくん、すごい弾いてるなあ・・・顔でも・・・とか、ぼんやり思って楽しくなったりしながら。
 演奏うまいし、安心して身をまかせられる。
『傘がない』のカバーも初めて聞いた。似合う・・・。

 その前に出たBABOOOON!もすごかった。
 感想を言葉で書くのなんて何の意味もないな、と思わせる、
 問答無用の勢い、楽しい楽しいライブ。
 ドラムがすごく好き! 全員歌えるのも強い!
 演奏する4人の姿をテレビとかで流したら、今すぐ大人気になりそう。
 CDよりも絶対ライブな人たち。

 それよりさらに前にでた、長野美佳子さんの弾き語りもよかった。
 中低音の響きが印象的、つらいこといろいろありながら、潔く生きてく女の歌だった。長野さんすごく元気な人で、打ち上げのしゃべりを聞いてても、すごい割舌いいのね。

 総じて、放出量がすごいなー!!!というライブだった。
 終わったあと、
「ああ、浴びたなあ。」
 と思った。

 流れに乗って、打ち上げにも参加。
 ぎゅうぎゅう詰めで座って飲み合う。
 初めてお話しする人たちもみなさん優しくてありがとう。おもしろいよあんたたちゃあ!
 お酒がおいしかった。
 終電で、みなさんより一足先に(・・・と思っていたが、聞くと明け方までプレアデスにいたらしい。)帰宅。
 しんちゃんが酔いが廻りそうな飲み方をしていたのが気になって、夜中に何度も目が覚めてしまった。
 私がやきもきすることでもないのだが、最後の夜に悪酔いして吐いたりして最悪な気分で帰途についてほしくなかったのだ、なんとなく。





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2003年07月20日(日)  TALK・TOUCH・EAT

 海の日。
 昨晩は、しん氏持参のMP3プレイヤーでアレステッド・デベロップメント(スピーチ)やビートルズのホワイトアルバムを聴きながら、いつの間にか寝てしまった。
 最近気に入っているという「I'm so tired」を弾いてくれたしん氏である。いい曲だ! 
 私、しんちゃんがすすめる音楽が好きだなあ。しんちゃんの弾くギターが、やっぱり好きだなあ。押尾コータローがすごい、と目を輝かせるしんちゃんが好きだ。これを、“ひいきのひきたおし”(from まおちゃん語彙)というのかしら。ひいき大好きだ、私も。

 水没の名残がそこここに残る博多駅を経由し、キャナルシティへ。
 久しぶりの牧うどんでゴリっとたくわえる。
 そして映画を見た。『踊る大捜査線2』。
 かなり期待してたけど、かなり期待以上だった。
 もうすっかり前提のあるキャラクターが生き生きしてるし、笑いとシリアスのバランスも好き。
 何より、元気の出てくるような、希望がみちあふれてくるような、
 日本、日本人って捨てたもんじゃないよな!と楽しくさせるのがすばらしかった。
 湯水のようにお金が使われてる。会話や展開が気が利いてる。テクノロジーを感じる。まだまだ開発途上にある臨海副都心お台場の勢い。迷いのない役者たち。
“世界に誇る”日本映画って、どうしてもしみったれがちだけど、こんなこともできるんだよ。
 メッセージや泣かせどころもあるけど、基本は娯楽。エンターテイメントだ。
  

 おいしい中華を、長い時間をかけて食べる。飲む。
「あの、深津絵里の手!! 良かったよね!!」
 しんちゃん、とても近くにいる人だけれど離れたところで生活するようになった。私たちにももう長い前提があるけど、話すことを忘れたらいけないな、と思う。
 わかったふりをしないこと。
 わかってもらっている気にならないこと。
 いちいち、ってくらいに伝えていくこと。
 話してよかった、と思える日だった。

 恋に限らず好きな人と気持ちをあたためあう行為って、
 話すこと、触れること、そして食べることだなあ、とつくづく思う。
 これらを共有することだ。
 しかし、しんちゃん、あんなに銀杏(ギンナン)が苦手だとは・・・。





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2003年07月19日(土)  プラザホテルにて

(7月19日(土)22時45分)

 いま、私はプラザホテル天神1222号室でこの日記を書いている。
 やってみたかったのだ、こういうこと。こういうタイトル。
 旅先で書く日記。
 旅?
 天神だけどね。
 しかしここは、れっきとした旅先である。
 ホテルだもん。
 ホテルに宿泊するって、旅気分が盛り上がるよねえ。
 シングルのツイン扱いって感じで部屋は広くないけど、窓から見えるのは路地裏の町だけど、とても気に入りました。
 清潔で、こじんまりと、少しこじゃれた感じで、大名のローソンが目の前です。
『旅の窓口』サイトから予約しました。

 そうそう、しんちゃん。(いま、風呂。)
 愛知からの道のりは大変だったようだ。
 昨晩からの大雨で、福岡は中枢部も大打撃。
 JRのダイヤが乱れるのはもう毎度のこととなっているが、
 博多駅は地下街など広く浸水、そして空港から天神まで(正確に言うと中洲川端まで)の地下鉄まで止まってしまった。土砂崩れだとかで、バスまで不通。
 そのほか、愛知でもいくつかのアクシデントに見舞われたというしん氏である。いやー、公衆トイレに魚肉ソーセージは・・・痛い・・・。
 おつかれさまでした。
 よくいらっしゃいました。
 
 アクシデントといえば、些細なことではあるけれど、
 昼下がりに一緒に一風堂でラーメンを食べたのだが、しんちゃんしか食べていない替え玉の料金を二人分徴収されてしまった。
 懲りずに、また連休中に行こうと思っています。
 そういえば外でラーメンを食べるのは久しぶりだったなあ。
 前回。西新の『しばらく』だ。しんちゃんと。
 去年のクリスマスイブの、ライブ前にね。
 ラーメンへの愛情が少し甦った気のした、クリスマスイブでした。

□■□
(ホテルのメモ帳みたいなのに書いた日記に、少し加筆修正。
 紙にペンで自分の文章を書くって・・・久しぶり・・・書きにくい・・・)





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2003年07月18日(金)  綾なす愛憎で結ばれている

 また、雨の金曜日。
 今日は母の誕生日であったので、一年のうち数えるほどしかない、家族でのちょっとした夕食会を外で催した。
 姉が別居しているからというだけでなく、我が家ではもう長いこと「家族そろって食を摂る」という概念がないので(しかしそういう一事で物事の良し悪しを判断なさらないでいただきたい処。)、4人で顔を合わせて食べるというのは新鮮なような、あらたまってしまってむず痒いような、妙な心持ちである。食べ物はおいしかったです。

 早くも還暦を迎えた母を前にして思うのは、私ってやっぱり親孝行な娘じゃないよなあ、ということ。一緒に住んでいても親と全然重ならない生活をしている。連れ立って外出することは無論、毎日の出来事も日々考えていることもほとんど話さないし、家事なども私は母と一緒にではなくて一人でやりたいタイプ。まあ、これはもう、ある種しかたのないことのような気もする。であるからして、私はむしろ親とは離れて暮らすのが向いているように思うのだが、親のほうはそれでも子供と一緒に暮らしたいようだ。その気持ちもまたよく分かる。
 
 大学のころ自活していた(ここが密かなポイントで、私は仕送りをしてもらっていなかった。)ので、「離れて初めて親のありがたみが分かる」という定型句もよく理解できるのだが、しかし離れているほうが真に親孝行な気持ちになるかというと必ずしもそうでないことも身をもって知っている。

 一緒に暮らしていない、イコール、してあげられないことが多い、ということから不安や心配が募ることは多い。だが逆をいえば、心配や不安の気持ちを心中で温めていればそれでよいということでもある。私が家族と離れて暮らしている間、実家では姉と夫が不仲になり、小さな子供を手放してまで離婚するという(家族にとっての)大事件が時間をかけて進行していた。私への電話口で母が泣いたことも何度もあった。もちろん私も胸を痛めていたが、その一方で私は日常の大半で大学生活を謳歌し、親の目を憚らずアルバイトや遊びに精を出していたのである。あの時期に実家にいたなら、そうはいかなかっただろう。私もまた何かしら、家族の荷物を背負って生活しなければならなかったはずだ。
 
 再び実家暮らしをしている今、親にいろいろなことをしてもらっている。
 いつでも何でも話し合い睦み合うような間柄ではないが、うちの両親はたいへん愛情深い性質だし、そうやって育てられた私たちもそれなりに愛情深いタチのつもりである。うちは基本的に寄るべない核家族だから、各場面、それなりに助け合ってもいる。
 が、同時に、実家暮らしであるがゆえの面倒もそれなりにある。
 大げさな物言いだが、家族同士でも相容れない部分というのも、やはりある。離れて暮らしていれば目をつぶれるようなことも、一緒に暮らしていると、お互いに不満がたまることもあるのだ。
 まあしかし、そんなものかもしれない。
 家族というのは、美しい愛情だけでなく、もっと濃い、どろどろした、生活にまみれた、こもごもの愛憎でしっかりと結ばれているものだ、というのが実感かな。
 
 何をだらだら書いているんでしょうね。
 兎にも角にも、私にとって、家族というものは結構なウイークポイントであり、且つアイデンティティー(そんなもんがあるのかどうか分からんが。)最大のルーツなのではないかと。うちは、ギリギリ平凡といって差し支えないかな、くらいの、けっこう波瀾万丈な家庭なのです。 
 まあ、平凡な家庭なんて、ないものかもしれないが。 

□■□

 さて、『一年前の日記を読み返す』企画、静かに実行中。

 一年前の今日は、前日に見た映画「スパイダーマン」の感動を反芻中。
 だから一年前の昨日は、有休をとって「スパーダーマン」を見て感動爆発長文を書いている。
 ちなみに、一年前の一昨日は、会社の上役においしい焼肉をごちそうになっていた。

□■□

 さて、明日、しん氏が福岡に帰ってくる。
 どんな連休になりますことやら。
 ていうか、いま、すごい雷雨です。怖いんですけど。
 飛行機とぶんでしょうねー、明日の朝。





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2003年07月17日(木)  消費税に(消極的)反対

 消費税の問題、というのがあります。
 
 払わなくてよけりゃ勿論それに越したことはないけど、
 所得というものに税をかけると、経費と称して様々な節税が行われ、
 法人税だとかの申告書なんてあんな分かりにくいものができてしまう。
 消費する人が税を負担する、というのは、
 ある意味とても明快なのかもしれない。
 お金持ちの人はたくさん消費するわけで。
 お金持ちの人がたくさん税を負担するのは、所得税や法人税と同じ考え方だし。
 所得税や法人税をチョロまかしてる団体というのはたくさんあるでしょうが、
 消費税ならその場で厳然と払わなければいけませんからね。
 海外旅行とかブランド品とかに、
 もっともっと高い税率をかけたっていいんじゃないかと思いますが
(ええ、わたし、貧乏人ですから。)

 なんて、よくわかってもないのに適当なことを書いてみました。
 適当なので、論破しようとしなくていいですよ。
 
 本題はそれじゃ、ないのです。
 消費税というものとは、
「些少な金額を負担する一市民としてだけ」
 関わっていればいいものとこれまで思っていましたが、とんだ落とし穴が。

 会社で行う様々な相手先への支払い、これにも当然、消費税が伴います。
 また、会社というところは事業を行っているのですから、
 収入を得る際には、取引先から消費税も同時にいただいているわけです。
 この、会社が払った消費税、受け取った消費税は、どうなるか。
 ・・・そのままにしておくわけにゃ、いかんよね。

 ということで、払った消費税と受け取った消費税はきちんと集計して、
 税務署に申告しないといけないのです。
 これがもう、面倒で面倒で。
 会社では様々な部門で様々な計算が行われていますし、
 私の部署なんてその名も「主計」なんていったくらいだから
 日々是計算なんですが、
 この消費税申告のための下準備。
 叫びだしたくなるほどに苦しい。
 ボリュームのある計算や、とんでもなく頭を使う計算は他にも多々あるけど、
 消費税申告・・・キライだ・・・・。
 なくなれーーー!!!
(かといって、法人税申告のほうがもっと煩雑でしょうがね。
 それは私の仕事じゃないもん)

□■□

 芥川賞、直木賞発表。
 石田衣良、ちょうどそろそろ読もうと思ってたんだ、「池袋ウエストゲートパーク」。
 村山由佳も、ついに獲ったね。
 高校の頃に、何冊か読んだなあ。初期の作品。
 性の取扱いが好きじゃなくて引いたんだよなあ。





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2003年07月16日(水)  飛躍の前段階

 今日も朝夕の涼しさは維持されています。
 よしよし。
 
 今夜はおいしい食事をごちそうになり、ゴキゲンです。
 骨董屋さんみたいな風情あるお店、「おぬし、只者ではないな」という匂いがそこはかとなく漂う店主。
 燻製料理をたくさん食べました。
 胃も復調してきたようだ。おいしく食べられて、飲めて、よかった。
 でも量的にはまだ本調子でない(というか、それぐらいでちょうどいいのかも。)

 お店の場所もすごく好きでした。
 西中洲、春吉、好きなんです。
 その昔、よく行ってました。
 一時はもう足を踏み入れたくないくらいだったけど。
 ああ、西中洲で泥酔したこともありました。4年前の夏。やっぱり夏だ。
 しんちゃんとエツやんが、救出に来てくれたのでした。
 思い切り逆走しつつ来てくれた、とか・・・。その節はありがとう。
 しかし私も進歩しないなあ。

 みんな、いろんな思いを胸に抱えて生きているのですね。
 いや、大げさですが。
 ほんとにそう思います。私も悩んでます。
 家族や友だち、恋人、かけがえのない人はたくさんいます。
 でも、誰にも救えないことというのは必ずあるよね。
 自分の気持ちの面倒は、自分で見るしかないわけです。
 しなやかに生きてる人の心の中の葛藤を垣間見たとき、
 しょせん外からではあるけれど、
 心から応援したいと、
 それぞれの人の誇りを守りたいと。
 そう思います。
 悩める人が私は好きです。





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2003年07月15日(火)  remains unchanged

 博多駅のデジタル温度計は28度を示すも、湿度が低いのか非常に快適な夕方。
 電車を降りて、家のそば、水辺の公園を少し余分に歩いてみる。
 空が青く、木々の緑がゆさゆさ揺れて、歩道が白い。
 いろんなものの色がくっきりと濃く、涼しい風が吹いている。
 夕日がやたらと光線を出しながら沈もうとしている、そのオレンジが水面に照り映えている。
 ゆっくり歩く。イヤホンで聞くはサニイサイド。
 神の祝福か?!とさえ思うような美しい夕暮れどき。
 こんな心地いい日は、二日と続かないんじゃないかな、と思うけどね。
 またすぐに雨が降るか、肌がじめつく暑さが来るか。
 そういう島に住んでいる。

 何があったというわけでなくとも、だるかったりテンションが上がらなかったりする日というのは、ある。やっぱり胃も気持ち悪い感じ。
 そういう日もほとんど欠かさず日記を書いてきたよなあ、
 誰に強制されているわけでもないのに、書きたくないって日はあんまりないよなあ、と思うと、なんだか妙な気持ちになった。
 ふと、今日から、ちょうど一年きっかり前の日記を毎日読み返そう。
 と意味なく決めて、早速2002年の7月15日の日記を見てみる。
 ・・・22時まで残業して、それでも終わらずに仕事を家に持ち帰ってやった日だった。
 思い出しただけで、げんなりだ。

 しん氏と電話。
 彼が最近気に入っているのは、ビートルズの、
『むっちゃ疲れた、疲れて何していいかわかんない、酒でも飲むか・・』
 のようなことを言ってる歌。(対訳がないらしいので、ニュアンス。) 
 それと、同じくビートルズの、ジュリア?とかいう歌。
 つらつら気ままにしゃべりながら、相変わらずそうだなあ、しんちゃん。と思った。
 私も相変わらずです。
 人なんて、そんなに急に変わんないもんだ。
 明るい気持ちでそう思う。





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2003年07月14日(月)  陽のあたるほう。

 久しぶりの雨あがり、最近私は調子が悪い。
 ちょっと貧血ぽいし、何より胃が弱っているもよう。(そんなに飲んでません!)
 なんか良くなる方法ないかなー、と思い、昼休みの同僚(←胃痛に詳しい)に
「ねー胃洗浄ってしたことある? よく聞くよね」
 と聞くと、目をパチクリ。
 ほかの子も聞いたことがない、と言う。
 あれ?と、帰ってネットで検索したところ、
 胃洗浄って、中毒とか自殺とかで薬物を飲みすぎた人などに施すものじゃないか!
 チガウチガウチガウチガウゥゥゥ!!
 私が求めているものとは。

□■□

「これで、仕掛けますよ。これから」
 ひとつの音源を手に、青写真をチラリと聞かされた。
 聞いてみると、いい歌、でも何かが飛びぬけているのかどうか私にはわからない。
 何げなく使ってるんだろうけど、“仕掛け”という言葉が生々しかった。
 希望とか、志とか、計画ですらない。
 そうやって仕掛けられていくものなんだ。
 それが嫌とかいうのとは違って、ちょっとびっくりしただけ。

□■□

 気づかないうちにケイタイにメールを受信していた。
 そこには、事実になるのも時間の問題の、予定事項。
(仕事のことです)
 うわーん、いやだー!と、思わず電話をかけた。
 いやだ、と思えることは、すばらしいと思ったけれど。
 まだるっこしい書き方でごめんなさい。

□■□

 サニイサイド。
 陽のあたるほう。(でも、ライブはいつも雨、だって。)
 土曜日に入手したアルバムを聞いている。
 
 先週飲んだとき、
「フラッシュバック9とか、魚座とかねー、
 すごくいい意味で、『ずるい!』て思うんだ」
 ちひろちゃんの言葉にすごく共感した。
 もう、ずるっこい!て曲だ。感じないわけないじゃん、そんな曲やられたら、てなもんだ。

 サニイサイド。
 彼らもまた、そうだ。
 ずるい、というより、この人たちは、『憎らしい』。
 小憎らしい感じで好きだ。
 こんなアレンジ、どうやって考えるんだろ。

 ライブ中にはポツリポツリと捉えていた詞を改めて見ると、これまた小憎らしい。
 
「喜怒哀楽なら どれか選ぶなら 哀しみをください」
   ・・・『ラッキーとアンラッキー』

「蛇足ばかりを頭に入れ そんなあなたはどこ吹く風」
   ・・・『Something happens』

「行き先知らずの君は行く 気づいたら また元通り」
   ・・・『道しるべ』

「マチユケバ ハナカヲル
 無頼の道はまだ遠い 町は桜の花模様
 急ぐなら 旅の行方は 風まかせ
 晴れわたれ どこへ行く」
   ・・・『旅の唄』

 おすましさんなコトバ、人を食ったフレーズもよく似合うし、
 唐突なようですごくつながってる一曲一曲の雰囲気も好きだし、
 花香り、風吹き、ふらり旅に出る感じを自然に味あわしてくれる人たち。

 でも、なんといってもいちばん好きなのは、

「夢うつつ いい気分 と、思いきや奈落の底」
   ・・・『裸の君と空っぽな僕』

 これやね。 
 なんだそれ!!って。
 でも、あるよね〜。ってな、詞。
 笑っちゃっていいのか泣いちゃうとこなのかわかんない、
 でもこれをサラリと真面目ににっこりと歌うかしわいさんがステキ。

 そして一曲通しては、『恋文』と『happy birthday』がこのアルバムでは二大★好きな曲。
 恋文なんてびっくりするくらいの曲です。





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2003年07月13日(日)  強くなったり弱くなったりしながら

 今日もよく降った。
 毎日、雨傘を持っている。邪魔だ。靴や服など身に着けるものにも気を遣う。
 でも、梅雨がもうすぐ明けることを私たちは知っている。

 イムズで、ショート・ショートフィルム祭を見る。
 1プログラム、6本。
 きくちんはデンマークの『Election Night』が一番好きだったという、私は見ていて息苦しかった。言いたいことはよくわかるし、そのテーマ自体はむしろ好きなのだが、あの表現は、ちょっと救いがない。
 私が好きだったドイツの『I Want to Be』も悲しい話だったけど、人間への愛情を感じたんだよなー。あの話の中の人間、スクリーンを見ている観客、そして人間そのもの、みんなに対して。

 ショート・ショートの映画って初めて見たけど、やっぱり短編小説を読むように面白かった。
 シンプルで、余白がある。
 好みもはっきり分かれそうだ。
 あの人だったら、どれが好きかな・・・と友人たちの顔を思い浮かべる。
 濱マイクのことなども思い出し、やはり毎週見ていたというきくちんと意見交換。好きだった回(毎週、違う監督が撮っていた)はだいたい同じだった。

 箱崎方面に行ったので、私はアンシャンテでゴハンを食べようかと思ったが、きくちんに連れられて馬出のほうにいく。
 いつも自転車で通っていたはずなのに、初めて存在を知った店だった。
 馬出っぽい、とてもいい店だった。天神でも大名でも箱崎でもない感じ。メニューがたくさんあって、蛙のから揚げを食べてみようかと思ったが、やっぱりやめる。
 ふくもとくんがバイトしていた。
 どうもどうも、と驚き、なんとなく楽しくなる。
 福岡って、やっぱり小さな町なのか。
 別々だと思っていたことがら、重ならないと思っていた人の輪が、あっさりつながったりするものだ。そういうの、とても楽しい。
 何もないつもりでも、ずっと暮らしてきた福岡では、やっぱり元々もっているものがある。
 それがないところに行くのは・・・どうだろう?
 意外と面白いかもしれない、と思う。
 ゼロから始めている人たちを見て。

 しん氏と同じく愛知人になり、同じようなところに就職したきくちんの話は興味深い。
 ふたりの仕事は、意外とけっこう違うようだ。
 しかし、愛知・・・。好きになれたらいいけど・・・。
 そして、仲の良い友人というのは、時に痛いところを突いてくる。
 今さらながら、ちょっと考えさせられそう、これから。
 大人だな、きくちん・・・。

 日曜日なので早めに帰宅。
(この、早い遅いの基準って、私の年齢だとおおいに個人差がありそう。)
 少し本でも読みましょうか。





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2003年07月12日(土)  雨にうたえば

 本日、公衆の面前でシャツをうしろまえに着用していた時間、約5時間。
 ああ、ああ、ああ。
 でも、ミラクルもありました。(五分の一って、ミラクルって言ってもいいかな・・・。いや、すごいよ!やっぱり。)
 あと、手首の骨を褒められて、とっても得意になりました。

 しかしニッポンの梅雨は人間の精というものを吸い尽くすのだろうか。
 体調を崩している人が多いようで。
 どうか、好きな人たちに晴れやかな日が早く来ますように。

 JAJAへ。
 幕があく前、サニイサイドを見るのが久しぶりのような気がして、
「すごい楽しみだー」
 というと、
「鼻血出るよ!」
 と、ゾッコンなかわいいりえちゃん。
 音がいつもと少し違う気がした。なんだろ? 気のせいかな。ギターかな。
 ぜんぶぜんぶ良かった。
『死ぬ前に』がぞくぞくするほど良かった。なんていい歌なんだろう。
 サニイサイドの曲って、どれも、なんて三人の持ち味を生かしてることだろう。 
 ニコニコしながら、三人とも、なんて情熱的な演奏をすることでしょう。
 くまのTシャツは、なんて笑顔が映えることでしょう。
 レコーディング中とのことなのでこれまでジッとしていたが、もう我慢ならん!ということで、ライブ後に1stを買う。
 さちゑちゃんは3曲入りのほうを買って、おまけ缶をゲットしていた。
 
 Dr.Toshのマジックトッシュルームは、さすがのマッサージ効果。
 ふにゃーと体の力が抜けていくようです。
『見返り不美人』も聞けて、満足満足。ストロベリーでした。
 でもさ、もっともっとベースを弾いて欲しいなって感じはした。
 弾くともう、ほんとハッとするほど上手いんだもん。
 JAJAも、打ち込みの音響がすんごくいいわけじゃないからね。
 そうだー、やっぱり、騒音寺NABEさんよりも、Dr.Toshのほうが大きいかな。
 マイクスタンドがありえないくらいに高い位置に。

 好きな音楽を聴いて、わーっ、てなってるときって、なんかとっても、肯定的な感じだよね。自分のことを肯定してる。
 あ、それが「楽しい」ってことなのか。





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2003年07月11日(金)  彼と私の打ち合わせ。

□■
 ラーメン屋には客がいなかった。退屈そうに深夜番組をTVで見ていた主人が、つまらなさそうに立ち上がり注文を取った。
「タンタンメンと耳。ロバちゃんは?」
「ぼくもタンタンメンというのと、耳」
「耳は置いてません」
 あっさりと鼻白む主人であった。
「耳って餃子のことだよ」
 主人は、あきらめたように肩をすくめて、餃子を焼き始めた。
「ついつい、ゆり、ロバ語を使っちゃったね」
「うん」
■□
 
 山田詠美『ラビット病』(新潮文庫)より。

 仲間うちでだけ通じるコトバって、あるものだ。
 
 入社して数ヶ月経ったころ、当時の部署の飲み会で幹事役だった先輩が
「ここのお金はあとで徴求します」
 と言ったときに笑ってしまった、まだ初々しい私と同期であった。
 “徴収”と言わないのが、当社ふう。

 学生時代にアルバイトをしていたレストランでは、トイレで抜けるとき
「三番に行ってきます」
 というのがならわしだった。
 職場を離れても、アルバイト仲間で遊ぶときはみんな言っていた。
「ごめん、ちょっと三番」。
 ちなみに三越でアルバイトをしていた友人は、「それは百番だ。」と言っていた。
 
 さて、私と相方・しん氏であるが、
 この二人の歴史もまた、数々の身内コトバで彩られている。
 一日限りの盛り上がりを示した語、
 息長く根付き、辞書で言ったら太字で書いてあるくらいに常用されているもの、
 全然乗り気でないしん氏に私がくどくどと言い続け、
 ついに市民権(市民はふたり。笑)を獲得したもの、とさまざまであるが、
 ここ二年ほどだろうか、
「詳しくは、追って連絡します」
 という定型文が、静かに愛されてきた。
 主にメールか電話で用いる。意味はまんまその通りである。

「んで、どーする、今度の土曜? 行く? 映画。」
「行こう。」
「行くね?」
「うん。」
「よーし決まりだね。」
「何時にどこ?」
「それは追って連絡する。」
「はーい。じゃ、また明日にでも」

 てな感じです。
 ・・・・わかりませんね。
 このコトバには、楽しい予定を控え、
 それだけではなく、
 楽しい予定についての計画を立てるという楽しい作業、
 それもまだ控えているという、
 ダブルの楽しさを共有しているワクワクが秘められているのです。
 どーせ、たいした計画なんて立てないくせに。
 ま、「また電話するよ!」ていうのを、わざと硬く言っておもしろがってる、つーくらいかね。
 身内コトバというのは、概して、外にいる人には全く面白くもないものなのです。

 800キロの距離ができてからというもの、
 めっきり聞くこともなくなったその言葉であったのだ、が。

 ゆうべ、しん氏よりメール。
 「行きますーん。
  詳細は追って連絡します」

 キタ――――(・▽・)
 思わず、ケイタイに向かってにっこりだ。
 しんちゃんがやってくるのである。
 仕事やなんかの都合で、これまで不確定だった来福、決定だ。
 こういう連絡を待つのは、なんと胸躍るものだろう。
 
 そして今夜、いそいそと詳細を話し合う私たちであった。
 しんちゃん、タトゥーしないでね。
 
●◎●◎●◎
 
 先ごろ購入した新しいソフトに入れるデータの整備をしていた。ひとまず終了。
 今後はその業務は、ソフトを用いて違う部署でなされる。
 うまくいくといいけど。
 疲れたよー。

 しかしすごかった。
 豪雨って、あれだ。
 ビルの中から見る窓の向こうの世界、強風にあおられた大量の雨は、カーテンが暴れているみたいに見えた。
 にわか雨というには降り続きすぎたので、
 会社の人と飲もうか、と言っていたのも、なんだか気を削がれて中止。
 しかし帰るころにはパッタリと止む。
 なので、ひとりでアイリッシュウイスキーを飲んで帰った。
 一杯だけだったけど、帰りのバスの中で(JRが大幅に遅れていたので迂回しました。)吸い込まれるように寝入ってしまった。
 週末前のからだには、酒はききすぎる。

 バス停がちょうどいいところで止まったので、本屋兼レンタルショップをうろついた。
 久しぶりに「日経エンタテインメント」を買う。
 あの雑誌の「テレビ証券」というコーナー、ほんと好きなんです。
 テレビっ子は必見。
 ドラマ『Dr.コトー研究所』のことを、『南の国から』と言っていた。ベタだけどさ・・・。すきなの。そういうの。
 ほんとにテレビが好きな人が書いてるなー、という気がする。
 テレビにそれほど愛情ない私だけど、愛情にみちたものを見ると面白いものです。
 
 CDも2枚借りた。
 何げなく選んだけど、偶然どちらも2枚組だったので、計4枚。
 山崎まさよしのライブアルバム、「Transit Time」に入っている「心拍数」はサイコーです。





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2003年07月10日(木)  酒にまみれて激白する乙女ゴコロとは。

 恥の多い人生を送ってきました。

 ・・・と書いたのは、太宰治だったか。『人間失格』だったか?
 ああ、なんて耳の痛いタイトルだろう。
 ちなみに私は幸か不幸か、この年まで太宰は『走れメロス』以外読んでいない。メロスの文章は大好きだった。そこを授業でやっているわけでもないのに、いつもメロスのページを開けて、こっそり読んでいた。何度も何度も。
 人間失格は、10代で読んだらかなり影響を受けてしまったに違いない。大人になった今は安心して読めそうだ。いつか読もう。
 恥が多い人生なんてみんなそうだって、今はもうわかってる。
 
 先ほど、私の泥酔に途中まで付き合わされた友人、きくちんに電話をかけた。
 迷惑をかけた。お詫び申し上げる。
 そして意を決して質問。
 ええもう全く記憶は欠落しているのだが、酔っ払ったラッタタラランな私は、ずいぶんな乙女ごころを激白していたというのだ。
(ふだん男友だちには、良くいえばサバサバした、ぶっちゃければガサツな女と思われているだろう私。)
 いったい何を口走っていたのだろうか。やはり気になる。

 彼が私の世迷いごとの一端を口にした瞬間、
「ああっ、もう、いいっ、それ以上いわんでぇ!」
 絶叫した私であった。
 乙女ごころっていうか・・・それって・・・むしろ・・(ああ、これ以上書けない。)

 私が止めなくても、
「ちょっとお互いシラフじゃ、おれも言えんよーもっといろいろあるけど」
 と相手だって恥じらいを見せていた。
 本当に、お酒って、お酒って、お酒って怖い!!!(でも飲む。)
 きくちんに愛想つかされなくて、良かったあ。

 これから、「お酒飲めるの?」という問いには、「飲めません。」と言おう。
 お酒は好きだけど、強くない、私は。
 と、認識することにする。

 ・・・気をとりなおして。 
 昨日の『六月の蛇』は余韻の残るいい映画だった。
 テーマはエロス。
 ギリギリ、芸術作品なんかにならないところ、エロ映画といっても差しつかえないところに踏みとどまってるのが、ステキだった。
 塚本晋也という人、きっと羞恥心のある人に違いない。
 エロスはとりわけ、恥じらいとか滑稽さとかを抜きにして語らないでほしいと思うのだ。
 サイトを見ていて思い出したのだが、そういえばテレビ版「濱マイク」に一回、殺し屋か何かの役で出演していた人だった。変な役だったなあ、あれも。もうあれから一年近く経っているというのも感慨深い。
 
 明日は金曜日。
 長らくやっている仕事にケリをつけるべく、がんばろう。
 まったくキリがないんだもんさ。





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2003年07月09日(水)  お楽しみはこれからだ

 掲示板のほうにも書きましたが、今日は会社が休みでして。
 まったく夏びよりのようでしたが、私は夕方から出かけました。

 『六月の蛇』@シネリーブル博多

 レディース・デイのゆうべはまあまあな人出、
 面白い映画でした。
 貧乏人ではありますが・・・なんというか、「これ、面白いよ!」て太鼓判を押されているものではなくて、
 おもしろいかどうかは不明なれど、自分が気になったものを見るのを大切にしたい、と思っている今日この頃だったりする。
 終盤が少しわかりにくかったのを除けば、胸に迫る蒼い映像が印象的な映画でありました。いや、終盤がわかりにくいのって、どうかとは思うんだけどね。
 美しいことはすばらしい。

 その後、天神に移動して、最近サイニイサイドのライブをきっかけにお友だちになったちひろちゃんと初デイト。
 ドキドキもすごく楽しいゆうべでありました。
 音楽の話とかしてても、すごい「同い年」感。
 存分な刺激を受けました。
 酔っ払ったけど、だいじょうぶ。今日は。
 自由を楽しむということ。
 自由ってなんだ?て考えはじめたらキリはないけど、
 なんか・・・もてあまさない人ってステキだと思う。
 つながりのある時間でした。

 HP、いろいろ更新してます。





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2003年07月08日(火)  グリーンピースって発音しないよね

 「グリンピース」という短編を読んでいた今。
 無理にキリをつけてガバッとベッドから起き上がった。
 あまりに面白い!
 日記を終えて、落ち着いて一気に読みたい。

 吉田修一という作家、わたし、好きだ。確信。
 一年ほど前に『最後の息子』という短編集を読んだときも
 わけのわからない好きさを感じて興奮したものだったが、
 やっぱり私この人が好きなんだ。
「グリンピース」の前に収められている『熱帯魚』(表題作。文春文庫)も大好きだった。
 特に後半。たたみかけられる。
 文学だなあ。難しくないけど、娯楽じゃない。
 明るいとも暗いともいえない作風。
 そして新しい風が吹いてる。21世紀文学だ!!
 このひと、これからもたくさん書ける人だ。
 これからもいい作品をいっぱい書く人だ。

 角田光代の中編集『みどりの月』(集英社文庫)
 これも日曜日に読み終わった。
 初めて読んだこの人の小説、少し驚いた。
 もっとサラリとしているものだと勝手に思っていた。
 まあドロリというよりはサラリ、といえばそうだけど、
 イライラや不快感というものをちょっと怖いまでに丁寧に書く人だった。
 ほんの少し肩の力が抜けるラストに、心底ほっとした。

 どうしてサラリだと思い込んでいたかというと、
 「みどりの月」というなんとなく涼やかなタイトルもそうだけど、
 文庫本の装丁だ。
 薄い色合いの写真、飾り気のないフォントに白い背表紙。
 
 文庫本の装丁も、最近はほんとに凝っててしゃれてるなー、と思う。
 装丁に目が留まって手に取ることって、絶対、あるもんな。 
 でも、ほんとは、昔の新潮文庫のような、そっけない装丁も好きだ。
 文庫、って感じがするから。
 安くて薄っぺらい、紙の少し黄ばんだ文庫、
 そんなものに感じる限りない愛情と畏れ、
 コマコマ本なんて読む人間にふさわしい小さな歪みじゃないですか。
 レコードやCDのジャケットはアートでいいけど、
 本、それも文庫本に限っては、装丁なんかなくたっていい、
 むしろ、ないのが真の姿じゃないかと思ってるんです。
 
 いや、どうしてこんなこと急に書くかっていったら、
 2ちゃんねるで本の装丁に関するスレッドを読んだから。
 ほかにも、国語教科書スレッド、時代小説スレッド、銀色夏生スレッドなども、読んだ。
 久しぶりに見たけど、やっぱ2ちゃんは面白いねえ。

 帰宅途中にHMVに寄る。
 探していたものはナシ。ネットで頼むか。
 クレイジーケンバンド?のニューアルバムを試聴。
 ケータイかなんかのCM?でクリスマスがすかんとかなんとか?
 の歌がヒットしてブレイク?とか聞いてるけど、
 テレビっ子でない私の耳に入ったことはなし。
 やんちゃなファンクを勝手にイメージしてたら、
 なんのなんの、大人の音楽じゃありませんか。
 ハイクオリティーなのね。
   
 先週の試聴タイムにはエヴァネッセンスに一撃くらったけど、
 今日はオーシャン・カラー・シーンとやらに聞き入る。
 やっぱ、好みって、あるよねえ。
 どちらも買ってないけど・・・。
 今日も通勤は、騒音寺。
 家ではアレステッド・デベロップメント。
 これ、買ったばかりというわけでもないのに、
 最近になって「どーした?!」て勢いで聞いている。

 浅野ゆう子・・・。
「大奥総取締役、瀧山でございます」
 すわ、極道の女だ。
 時代考証なんてなんのその、の破天荒ぶりに磨きがかかっている第二部。 かなり風呂敷が広がっている・・・
 すごい勢いで最後に収拾つけるんだろうな・・・。
 
 すっかりムシムシのにっぽんの夏ですが、
 帰り道に「はーーーー」と大きく息を吐き、
 続いて「ふーーーー」と大きく息を吸い込んだらその拍子、
 蚊(と思しき小虫)が一直線に喉奥に飛び込み、
 それきり出てきませんでした。





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2003年07月07日(月)  七月七日

 今夜は多忙であった。
 日記も書けそうにありませぬ。
 ぐす、ぐすり。
 強靭な肉体が欲しい。
 動じない心と。
 ああ、欲しいものを挙げるのはやめよう。
 むなしいばかり。

 雨なので恋人には会えず。
 
 気ぜわしい気持ちでレスしたくないので、また明日。
 書き込みしてくれた人、
「気ィ悪くせんといてやー!」
(↑BY 騒音寺。今日ももちろん聞いてます)
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2003年07月06日(日)  今日も明日も好き

 金曜日からちょっと日付が錯綜しているが、日曜日の日記に土曜日の話をもう少し。
 研修が終わった後、しん氏に電話して、泥酔を告白。
 
 そう、土曜日、JAJAに行くかどうか、ちょっとギリギリまで迷ってたんだ。
 体力も低下してたし、何より、ビンボー、わたし。
 しんちゃんもいなくなったというのに、なんだかんだで、よく遊んでる。
 泥酔しながらもお金は払ってたようで、しかも、けっこう払ったのか、予定より夏目氏が2、3人少なくなってて、かなり迷った。
 が、友人エツジ日記の文中
「まぁ、金は使うためにある。はず。」というフレーズが決め手となり、出陣したのだった。
 私は、ボーナスが出たから日ごろの自分にご褒美を・・・とか、リフレッシュするために年に一度は大きな旅行を・・・とかってお金の使い方はあんまりしないほうだ。
 使いたいときに使う。お金はそのためにある。あるから、使うんじゃない。
 その単価はもちろん分相応だが、小刻みに使うので、やっぱりビンボー。
 エツジ日記といえば、「ミキが美味しいって言って元気良く食べてた。」って表現がかなり好きだったー。元気よく食べる。って、すごく、感じが伝わる。私もどこかで、使っちゃいたい!
 
 そしてJAJAから帰るとしん氏より電話あり。
 飲み帰りだったようだ。
 もちろん泥酔はしていないものの、適度に気持ちよくなっていたようで、ぺらぺらしゃべってた。
 何かねじでも回した?ってほどに面白いことを次々と。
 音楽のこと、仕事のこと、友だちのこと、サークル仲間のこと、愛知のこと。
 話す内容といい、話題の飛び方といい、表現といい、まったく見事で、途中で「メモとりながら聞けばよかったーーー!」と思ったほどだった。
 自分は素面なのに、ほろ酔いびとを相手に、頭をフル回転してた私である。
 こんなしんちゃんをみんなに見せてみたい。

「ほんとねー800キロあるんやけんね」
 と、しんちゃん、言う。愛知―福岡間。
「泥酔して電話してきても、行けんとよ、そこまで」
 と。
 夕方電話してきたときは、呆れつつも笑ってた彼だったので、それを聞いてまた反省。

 飲みに行ったり遊びに行ったりする前に、彼氏(または彼女)に行き先を告げる、という暗黙の約束ごともない私たちだ。(もちろん、絶対言わない!というわけじゃない。)
「彼氏に心配かけちゃだめよ」
 なんてことを他人に言われると
「は? しんちゃんはあたしの親じゃないし。」
 と反発してみたくもなる。
 私も、しんちゃんが合コンに行こうと女の子とドライブに行こうと、止めはしない。

 いつになってもオドロキある関係ではいたいものの、やはり、泥酔で驚かせるのはフェアじゃないなー、と。
 いちいち相手の居場所を把握しておかなくていいってのは、やっぱりそれなりの信頼関係があるってことだもんね。

 さて、日曜日も騒音寺びたりの私。
 CDを聞き、関係サイトを巡る。
 公式サイトのほかに、ボーカルNABE氏のインタビューを発見。

「ちょっと怖いもん見たさとかな、そういうのはすごく大事やと思う。
 特にもうロックンロールに関して言えばそう。」

「(目の隈取りのことを聞かれて)
 やっぱりステージ、お金払って来るねんから
 普段着のヤツとか見たくないやろ。俺はイヤやもん。」

「10代の目に合わせて曲を作るんじゃなくて、
 僕らが分かりやすいように僕らの世代の色々を歌で示してあげて
 それをお客さんが背伸びして聞いて、
 後々『あーいいこと歌ってたんやなー。すごくいいバンドやった』
 っていうふうに言われる存在でありたいな。
 だから高校生に合わせてコンビニがケータイが言うてたらダメ」

 かーーーーっ。
 てな感じだね。
 かっこいい。  

 ほかにもいろいろ書きたいことはあれど、長くなるのでセイグッバーイ。





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2003年07月05日(土)  京の騒音寺

 さて土曜日、朝は来たれども酔いは醒めず。

 自己嫌悪をアルコールで割ってややハイのまま、会社へ。
 今日は3年目までの女子社員の研修です。
 土曜日に研修なんて、とみんな相当ブーブー言ってたけど、私、実はそれほどでもなかったんだよね。
 だって、代休はちゃんとあるし。
 5時でちゃんと終わるし、いいやん?とか思って。
 やっぱ、決算のとき土曜出社してるからかなー。
「土曜日ハ神聖ナル休日ニシテ侵スベカラズ」
 と、ほかのみんなは思ってたみたいだね。

 31歳で起業して、現在45歳になるバリバリの女社長が1時間半ほど講演していかれたんだけど、おもしろかった。
「あたしなんて履歴書に趣味は“貯金”て書いて、それが面白がられてテレビ局に受かったようなものなんですけどね」
「宅建をとって、まったくなんちゃって資格なんだけど、夏になったら山売りにいってたのよ昔は」
 なーんてとこ、もうおかしくてくすくす笑ってしまった。
 軽妙。
 やっぱりユーモアだなあ人間。
 と、心のふんどしを、締めなおす。

 キャリア。
「キャリアとはなんだと思いますか?」と、外部講師がひとりひとりに聞いた。
「経歴です」
 と私は答えた。
 その人がそれまで、何をやってきたかということ。
 私もキャリアが欲しい。
 これをやってます、と胸を張って言えるようなこと。
 を、しなくちゃいけない。
 でもそれは、会社員としてのキャリア、ではないような気が、する。
 しかしながら、仕事をするのは、基本的に嫌いじゃない。とは、思う。
 揺れるなあ。

 さて、研修のあとは、久しぶりの同期会。
 ・・・を辞退して、西新へ。
 同期会って、全員そろわないのもまたいいものではないでしょうか、もう。
 と、かわいくないことを言ってみるテスト(from2ちゃんねる)
 いや、うん、迷ったんだけど・・・。

 だって京都から騒音寺が来る日だったんだもん!!
 騒音寺、騒音寺。
 噂しか知らないけど、絶対見たかった騒音寺。
 見逃せないよ。
 しかも対バンは、ウーララと博多・ザ・ブリスコだよ。
 ファンキーナイトだよ!!
 酔っ払いながらも、朝、カバンに詰めていってたスカートを引っ張り出して、ズボンと着替えて、JAJAへ。
 
 そしてお初にお目にかかった騒音寺、もう、好きすぎた・・・。
 ファンク、ロック、ブルージー。
 みんな、踊ってたよ。楽しそうに。
 私も踊ったよー。
 ピシャリ演奏。
 ベースの人の動きと表情がすごいニコニコしてて、たぶんみんなひそかにくぎづけ。
 5人バンドなのに、音が大きく聞こえないのも、またイカしてた。
 いや、じゅうぶん大きい音だと思うんだけどね、うるさいって感じが全然ないんだもん。
 あれを「バランスがいい」というのかしら?

 ボーカルのNABEさん、たぶん190センチくらいあるんじゃない?ていう、大男。
 Dr.Tosh(アクアボム)もそうだけど、おっきいフロントマンって、かっこいいねえ。あのふたり、どっちがおっきいかな。
 メガネを忘れていったので細かい顔の造作とかまでわかんなかったけど、
NABEさんは目に黒い隈取りをしてた。
 異形。
 そう、彼は、カブキもんだった。相当の、バサラもん。
 声はもちろん、かっこいくてね。 
 高音がステキなボーカリストって割と多いけど、
 NABEさんたら、低音が・・・! もう、ほれぼれした。
 ひくーくなるとこを待っている自分がいた。
 そういえば好きなバンドってほとんどギターボーカルだけど、立ちボーカルをかっこよくキメてくれると、うれしい。なかなかいない。
 世良公則とかかなあ・・・。
 マイクパフォーマンス。z
 THE WHOのロジャー・ダルトリーとかね!
 
 音はゴリゴリのロック。コード進行といい泥っぽいブルージーな感じもあるんだけど、譜割りっていうんですかね、シロウトなのでわからんけど、詞の音符の載せ方が妙に日本的だったりして、総じて雰囲気は「和モノ」。
 『狐か狸か』て曲の詞なんて、すごいよー!!
 びっくりした。
 こんなロックに、こんな詞を載せて、熱い演奏、ちょっと背筋がぞっとする怖い感じ。
 これぞ日本の「怪し」の心だよ。
 京都って今も、魔界都市なんだなあ。
 と思ったことでした。
 ライブ後、即、アルバム「狐か狸か」購入。こんなこと私には珍しい。
 あーやっぱりCDもカッコイイ。
 でも、断然ライブ。ライブバンドだ。
 またライブが見たい!

 騒音寺が盛り上がりすぎたので、次に出てきたウーララ、最初ちょっとやりにくそうかなーと思ったけど、まあ赤星さんはいつもあんな感じとも言える。
 なーんかもう一か所、どっか水門をあければなあ、と思ったり、
 客が少ないときのほうがウーララって面白い、もしかして?
 なんて不届きなことを考えている間に、ウーララは尻上がりに調子がよくなって、
 それはつまり、異様なほどの粘っこさが出現してきたってことで、ぐんぐん面白くなった。
 会場を右サイド、左サイド、正面と三つに分けて、
 裏声で「ティリスティッティッティ・・・」と客にハミングを強要するのをまたやってたけど、
 私たちサイドはボーカリストかしわいさんもおったし、ちひろちゃんやFさんや勿論わたしも盛り上がってたので、バッチリだった★

 で、最後、博多・ザ・ブリスコ。
 今日はお客さんも多いし、そういうときのブリスコは盛り上がるんで全編見たかったけど、ゆうべがゆうべだったので、本日はほどほどで帰ろっかね、と思い、3曲で帰路につくことに。
 出口におったかしわいさんに「気をつけてね」と言われたのが聞き取れず、3回も言わせた。ぐぐぐ・・・。

 続けて今夜は日曜日の日記も書きます。
(泥酔の関係で、日記が一日遅れになっておるのを取り戻すのだ。)





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2003年07月04日(金)  酔弱記、アウト オブ コントロール

 やっちゃいました酔っちゃいました。
 
 シズラーッ子(=学生時代のバイト仲間)きくちんが、仕事のため二ヶ月ほど帰福。ということで、早速飲みにいく。
 スーツ姿のきくちんは、なんかセンスいいネクタイをしててイカしてた。そうだ、この人、おしゃれな人だった。と、思い出した。

 サシ飲みしても何の心配もない気心の知れた男友だちって、良い。
 男の子、男の人って、やっぱり女友だちとはまた違った良さがある。
 むしろある種の女の子と話すより、よっぽど気を遣わないなーと思うときがある。
 きくちんと私は不思議に仲良し。
 話が弾み、お酒がすすむ。

 ワインのボトルが一本なくなりそうになる前に、
「これなくなったら、わたし『もう一本飲みたい』って言い出しそうだけど、止めてね。ぜったい。
 わたし、明日(土曜日)も朝から会社やけんさ。」
 と念を押した。

 が、その後、結局もう一本頼んだのか、どうなのか。

 すっぱり記憶がない。

 お勘定をした記憶も、お店を出た記憶も、駅まで歩いた記憶も、きくちんとバイバイした記憶も、電車に乗った記憶もない。
 
 はっと気づくと、私が降りるべき駅より一つ手前の駅前の路上で、寝てた。
 とても気持ちよく、寝てた。
 足を伸ばして座った姿勢から、上半身を横に倒して。

「ちょっとちょっとー。こんなところで寝てたら、危ないよ。」
 と、起こされた。3人組の、若い(でも私よりは年上そうな)男の人たちに。
 12時45分だった。一時間ばかり寝てたみたい。
「だって眠いんだもーん」
 酔っ払い継続中の私は、むにゃむにゃそんなことを答えた、と、思う。
 起こされてもまた、倒れこんで寝ようとしてた。
「危ないってばー。家、どこ?」
 そんなやりとりをしばらくしたあと、またしばらく記憶が途切れる。
 
 ふと気づくと、3人組の中の一人の人と、深夜の道を歩いてた。家まで。
 社名の入った作業服を着て、自転車を押しながら、私に合わせて歩いてくれるお兄さん。
 酔っ払い全開の私は、へらへらしたり急に立ち止まったりしながらてれんぱれんと歩いてる。

 エミ「何歳ですかー? ねえねえ。」
兄さん「31だってば。それ、5回目だよ聞くの」
 エミ「明日、仕事なんですよー。9時から」
兄さん「おれ、朝6時から」 
 エミ「水が飲みたい」
兄さん「・・・・」
 コンビニで水を買ってくれる。その間、私はコンビニの駐車場に座り込んで待っている。

 あたしの馬鹿! バカバカーーー!!
 自分をボコボコにしてやりたい。

 30分か40分くらい歩いて、家のほど近くまで着た。
「あーっ、わかったー、ここ、あたしんちの近くだー」
 というと、お兄さんは、「気ぃ付けてな」なんて鮮やかな引き際で帰っていった。

 ・・・酔っ払いながらも「あーこれって下心あるのかなー。今なら簡単だこんなオンナ、なんて思っててもおかしくないよなー」と思っていたのに、なんか全然そんな気配がなかった。
 家にたどりついて鏡を見たら、もんのすごく不細工だった。飲みすぎた顔。
 こりゃ下心も起きないよな、と納得。
 でも、深夜の妙な散歩をお兄さんも楽しんでたようでは、あった。私も、けっこう楽しくもあった。(楽しんでる場合じゃない!!)

 だいぶ歩いて少し正気にもどり、お風呂に入り、パソコンを開いて、くったりと寝る。

 朝。
 起きると、気分悪し。
 きくちんにも迷惑をかけただろうとメールすると
「えっそんなに酔ってたの? しっかりしてるみたいだったのに・・・」
 と驚いた様子。
 私、かわいい乙女心を次々と激白してたらしい。
 いったい、何を言ったんだろう・・・。
 まったく覚えていない。こわい。
 乙女人間ぶりが意外だと、きくちんはひたすら面白がっていたけど。
 ほんと、何を言ったんだろう!!

 食欲なく、お茶を飲んで歯を磨いていると、うっ・・・ときて、トイレへ。吐く。
 翌日に吐くのは、当日の夜に吐くのよりも、よほど苦しい気がする。

 猛反省。
 やっぱり一年に一度くらい、こんなことが起きてしまう。
 夏だ。夏は危険だ。
 前回、路上で寝たのは去年の8月。
 2万円以上入った財布をなくして、カード類も免許証も消えた。ついでにMDウォークマンも消えていた。
 今回は何もなくさなかったし、なんとなく人のいいヒトに拾われたけど、
 目が覚めたら輸送船に乗っていて、陸に下りたら違う国だった、なんてことになってても本当におかしくない状況。
 起きたら見知らぬベッドで横に見知らぬ男が・・・とか。しゃれになりません。
 
 泥酔するときは、さっきまで普通だったのに、あっという間に境を越えてしまう感じ。急に、くる。
 量の問題じゃない気もする。昨日はそれほど速いペースで飲んだわけでもない。ただ、体はけっこう疲れていたなあ。
 あー、こんな年して、泥酔っぱらいなんて。
 各方面に申し訳なく、恥ずかしく、もう、明るい道は歩けません、ってな気分になる。





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2003年07月03日(木)  曇った空に

 朝顔を見た。
 フェンスに蔓を絡ませていた。
 濃い濃い青が、いかにも野生という感じだった。わずかに、白のふちどり。一輪だった。
 もちろん朝の話である。
 だから電車を逃さないようにと立ち止まらなかったし、私は近眼でクリアな視界を持っているわけではない、もしかしたらそうあってほしいという無意識も作用してるかもしれないけれど。
 それにしても凛とした咲き方だった。と、思う。
 明日の朝も、見られるかなあ。

 空は雲って、昼には降りだしてしまったけれど、あの青。
 もう、夏だ。

 朝顔。
 ひとり一鉢をもらって育てた小学生一年生の頃、もう、18年も前か。
 ぱあっと咲いてくれたのは覚えているけど、その花びらが何色だったのかどうしても思い出せない。
 夏休みが始まる前に鉢を家に持って帰らなければいけなくて、それが重くて重くて、お友だちと一緒に少し歩いては下ろし、歩いては下ろししながら帰った記憶は鮮明なのに。

 そういえば、『源氏物語』に「朝顔の姫君」という登場人物がいる。
 高貴な宮家のお生まれ、お育ちで、物静かだけれど芯の強いひと。
 あまたの光源氏の恋のお相手の中で、色好みの彼の誘いに乗って夜を共に過ごさなかった女人は、この朝顔の姫君と、あともう一人だけである。
 千年の昔から、その花のイメージはやはり清冽なものだったのだろうか。

 ちなみに、“あともう一人”が誰だったか、少し考えて思い出した。
 そうそう、玉鬘の姫君だ。
 この姫は、夕顔の君の娘、忘れ形見なんだよね。
 夕顔の君というのは光源氏がまだ若い頃の恋人で、風になびくように源氏に身をまかせるのだけれど、ご存知、嫉妬に狂った別の恋人(六条御息所)の物の怪に殺されてしまうのだ。
 朝顔、夕顔、その娘。
 ちょっと面白いな、とひとり考えるわたくしでした。

◇◆◇
 さて、先日、『ふくろう』での演技で、大竹しのぶがモスクワ国際映画祭最優秀女優賞に選ばれた。
 その『ふくろう』、新藤兼人の監督作品であるという。
 がぜん、見たくなった。
 新藤兼人といえば、一昨年のマイベストビデオ『おもちゃ』の監督である。続けて3回見た。小説も買った。
 清らかさとみだらさ、明るさと物悲しさ、そりゃもうステキな映画だった。
 しかし、新藤さんて91才なんだって。監督って・・・できるんだ・・・。すごいなあ・・・。





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2003年07月02日(水)  フレンチキッス

 届けものがあり、珍しく平日昼間の天神へ行く。
 通りでティッシュを配るひとりの女の子を、しげしげと見てしまった。
 ひとりひとりに笑顔を見せて、声をかけながら手渡している。
 武富士やアイフルのお姉さんのティッシュ配りのように、ルーティンワーク感を漂わせつつ、ちょっとだけ媚をまぶしたような感じの良さとは全く違って、
 とにかく元気で、声がよく通って、パチンパチンと弾けるようなさわやかさ。
 とあるバンドでドラムを叩いてる女の子だった。
 私よりもちっちゃい子。でも、びっくりしない人はいない!と断言できるほどにおっそろしくパワフル、かつ感情のこもったドラムを叩く子。
 いつ見ても元気な子だなーとは思っていたけど、まさかティッシュ配りのときまでこうだとは、まったく、おそれいった。
 いつでも誰にでも誠実に正面きってあたっていってるんだなー。
 だからこそ、いつもあんなふうに胸を張っていられるのかも。
 ちょっと、感動的だった。

 仕事のあと、映画を見に行った。
『NOVO』
 説明が少なく少なくされていたのですっきり解決というわけではなく、
 登場人物たちの心の動きすらつかみにくく、
 終わってから疑問点を反芻してみたら後から後から湧いてくるのだが、わからないにしても後味のいい映画。
 後味だけじゃなくて、見ている間もとても楽しかった。
 深いものはないんだけどね、出てくる人がみんなコケティッシュで、セクシーさにいい意味で妖しさがない。
 フランス映画ってけだるいイメージあったけど、最近はライトなのも多いのかな。
 あ、でも、「フレンチキス」と言えば、チュッ、てやるかわいいやつのことだよね。





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2003年07月01日(火)  ラミパスラミパス

 今日から7月である。
 しかし、朝っぱらから何故か(と、ちゃんと理由はわかってるけど、敢えてとぼけてみる。)、部署では来年の4月、5月のスケジュールについての話になる。

「来年も決算スケジュールはタイトだなあ。
 5月は5連休か。うん、2連休くらいの気持ちでおってね」
 ・・・それってただの土日じゃないですかー。
 
 来年の春も、私たちは決算に追われてるいんだろうか。
 部署の顔ぶれは変わるような予感があるが。
 私はいつまでこうしているんだろうか。

 宵越しで持続する程のときめき、そのあとには軽い憂鬱がやってくることにも前から気づいてた。
 中学生とか、高校生くらいのときからそうだった。
 その憂鬱は、日常に浸かればじきにやり過ごせる、これまでずっとそうしてきたけれど。
 やり過ごさない方法も実践してみたい。

 ときめき、この、かわいらしくて、イマドキではない、ちょっと懐かしいコトバ。
 ときめきを忘れて日々を過ごしている人の前でうっかり口に出したら、笑われてしまいそうなこのコトバ。

 魚座の藤井くんが日記に書いていた。

『何かにときめくには一生懸命じゃないといけないようだ。』
 
 ときめきある人生を。

 ということで(?)、これから日記は、魔法のコンパクトにしたいなあ、と思う。
 思ってはみるんですけどね。
 日記を書くのは楽しいんだけどね。





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