moonshine  エミ




2003年05月31日(土)  第1回メガネロックフェスティバル in 福岡

 みんなメガネが大好き。
 みんなロックが大好き。

 今夜はお祭り。
 メガネ・ロックフェスティバルです。
 出演バンドも客もスタッフも全員メガネていうアイデア、
 これまでの二十何年間か、すごい量の音楽を聴いてきて、
 これまでの一年間、すごい数のライブに行って、
 いっぱいのつながりを作ってきたマーブルの企画ライブなのだから、
 もう絶対成功まちがいなし!とは思ってたけど、
 いやー満員御礼大入袋乱発、桜吹雪にメガネも舞い昇る、
 ホンモノの嵐だって呼んでみたけど、オイラの出番じゃねぇッス、と逃げてったぜ、という、
(福岡は台風の影響、少なかったです。あなたのお住まいはどうでした?)
 たぐひまれなるロックパァティーになつたのでした。

 プレアデスっていう天神のライブハウスであったんだけど、
 小学校の教室よりも小さなあの場所に、あんなに人がひしめきあったのは初めて見たよ。
 チビッコエミを気遣って、一緒に行ったゆうきちゃんが
「エミちゃん、この上に乗ったら?」
 なんてソファをすすめてくれるも、
「いや、乗ったが最後、二度と降りられなくなりそうだから・・・」
 と辞退するような人口密度、
 と言ったらおわかりいただけますでしょうか。
 
 簡単に、今日の出演者の紹介を。

◆apple fish Monday
 今日はオノくんとジェリーちゃんの二人編成。
 ジェリーちゃんのピアニカのなんとかわいらしいこと!
 ポップでキッチュでキュートな曲たち! 
「初恋果実」なんて、もうタイトル聞くだけでメロメロになるような、センスあふれるミュージック。

◆ムラサキヤッコ
 ぜひ見てみたかった人。
 弾き語り。ギターがまじりけない、いい音で。
 いろんなものを洗い流すような、伸びる声。
 光が射してくるような。

 と、この二組はいわゆる「前座」で(なんて豪華な!!)
 ここからが今日の本編。

◆魚座
 関西ツアーからお帰りなさい第一弾ライブ。
 今日はなんか、音がクリアでとてもよかった。
「カスタネット狂い」は快感。
「穴」は初めて聞いた。本当に、短編小説を読むような味わい。
 最近練習してたとblogに書いてあった似非ファンク(? 藤井さん本人談)なかなかかっこよかった。
 そして「時間が過ぎる」のもの悲しさ、「夜の二人乗り」の狂おしさ、あの世界観が本当に好き。

◆骨皮ぷに夫
 ・・・なんていかがわしい名前!
 ヘップニッパーズっていうかっこいいバンドがあって、そのメンバーが(今日のために?)組んだ別バンド。(だから、ぷに なのです)
 名前にたがわず、いかがわしさ満点のおもしろさ。
 メンバーは制服、詰襟の学ラン、セーラー服。もちろん全員メガネ着用。
 音はシンプルロック。確信犯的もたつきと壊れっぷりに感嘆。

◆チキュウ人 
 これまた、噂には聞いてたけど、すごかったー!
 打ち込みで、トランスというのかテクノというのか私は疎いんだけど、
 ピコピコ、キュイーン、ドフドフ、と体の芯に響いてくる音、踊った。
 ここまでやってくれると気持ちいい!
 メンバーは、チキュウ人オトコと、チキュウ人オンナの二人。
 MCも妙で、ほんと、何言ってもハコじゅう大爆笑。

◆BABOOON!
 こちらも初めて見た。
 おそろいの、赤い太縁メガネと、前面メガネ、背面視力検査のTシャツ。
 ルックスもグッドな男の子4人。
 すごい、演奏うまかった! 音のまとまりがすごい。あのスピードなのに。歯切れがめちゃくちゃいい。
 ボーカルの人のガラガラ大声もステキだった。口元が、すっごくボーカリストらしいのね。
 音楽的には、家ではふだん聞かないようなジャンル(つまりどちらかというと好みではない)けど、うまい人たちのを生で見ると、やっぱりすごい、楽しい!

◆JBF
 本日の大トリ、JBF。こちらも初めて。すごい人気だって聞いてたけど。
 いやああああ、大好き! すごい好き!
 わたし好みのタテノリファンク!!! こんなバンドが福岡におったとは!
 MCまこちんさんの、華やかさといったら!
 セクシーできっぷがよくて、パワフル。扇子が似合う!
 いい女、という形容がピッタリ! しかもママだぜ! 赤ちゃんも超かわいい!!
「ィ山笠があるけん博多たい!」とかいう叫びが、ものっすご、かっこよくて鳥肌立つくらいだった。

 そしてライブ後、抽選会とか「ナイスメガネスト」の表彰とかもあり、主催者マーブルに惜しみない拍手の嵐が降って、本編終了。
 打ち上げも参加したかったけど、明朝、試験なので退散。
 ・・・てか、こんな日記書いてて大丈夫かいな。
 ほんとは、興奮冷めやらぬ今の勢いで、もっとコトコマカに書いときたいんだけどね。
 損益分岐点の公式くらい覚えたほうがいいかしら・・・
(何度覚えてもすぐ忘れるっちゃんね。
 ・・・て、あたし、ほんとに合格できるのか?! 笑)
 いや、もう寝よう。そうしよう。





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2003年05月30日(金)  too fine life

 目覚ましテレビで、ココリコ田中の記者会見をちらと見る。
 好きなんだよねえ、田中。
 あのキラキラした目とアヒルっぽい口元、
 落ち着かない挙措が、いたいけじゃないの。
 かわいげがある人って、いいなあ。

 なんとなく、
 エレファントカシマシのMDで出勤。
 初期のベスト盤。

「この先 何が起こるやら 
 悪いようにはならないと
 疲れた体 無理やりに 何かいいことを探す
 明るい未来よ 暗き今日よ
 トゥトゥル トゥトゥルトゥル・・・」

 あああ、いつ聞いても泣ける、『too fine life』。
 ちっともfineじゃないような、不安定な歌声、
 だけどそこが、これでも悪くないさ、って感じがするのだよ。

 月末、仕事はマイペース。
 一区切りついた書類や資料をファイリング、
 机の中が少しスッキリした。
 
 日曜日の午前中、試験だ。
 昨日も今日もゼロ勉強。
 順当に実力を発揮すれば、合格はするのです。
 60点以上やからね。
 高得点で合格しようという意欲は、あんまりなし。
 しかし、私って・・・会社に入ってから、けっこう勉強してるような気がする・・・でも、やってる人はもっとやってるんだろうな。
 安住しない。 
 
 国民生活白書で、フリーター急増に警鐘だって。
 うーん。
 確かに、国家としては、好ましい状況じゃないのかも。
 まあ、個人レベルで考えれば、向上心をなくした会社員だって、目標に向かって具体的に行動してるフリーターだっているように、どっちがいいなんて言えっこないわけだけど。
 
 今の仕事をやりだして、経済欄に書いてあることがこれまでよりグンとわかるようになったのは、とっても嬉しい。
 学生の頃は、増収増益、と、増収減益、の違いも知らんかったし、
 そんなこと、知らんでいいやとも思ってた。私には関係ない、と。
 でも、今はね、違う。
 知らなければ、考えようがない。
 知ることは、おもしろい。
 企業のホームページに行ったら、IR情報やニュースリリースの欄をクリックしたい、クリックして内容を見たら、なんとなく情報が得られる、それは純粋におもしろいことだ。
 おもしろいと思えば、その世界はどんどん広がっていく。
 経済のこと、もっと学校で教えればいいと思うんだけどね。
 きっかけがないと、考えないことでしょう。
 しかし、悲しいのは、自分の会社のIR情報を見ても、いい材料があんまりないことだな・・・。
 
 さて、しんちゃんも出てるビデオでも見て、寝るか。





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2003年05月29日(木)  しめって わらって サヨナラ

 有休明け。
 アレのゲラを一日じゅうかかって、見る。
 ぐったり。
 でも、主な修正は、先輩がやってくれていた。
 ラッキー、とも思ったし、拍子抜けもした。
 やろうと思えば、そんなことくらい一日もかからずにできるのだ、先輩ってやつは。
 10年以上もキャリアが違うんだから、あたりまえなのだが。
 無能な先輩より優秀な先輩のほうがステキに決まっているが。
 
 しん氏、アレステッド・デベロップメントの曲に、
 どう聞いても、ベースラインが『アレステッド・デベロップメント』と聞こえるものがある、と言う。オモロいね、奴ら。
 そのCDは、最近、ハードオフで980円にて入手したらしい。
「ハード・オフでソフトを買った」ということだ。
 きのうは、大学の先輩のやまださんと名古屋で飲んだらしい。
「しんちゃん、好き!!」と久しぶりに本人へ向かって断言した。
 もうすぐ私に現物支給してくれるのだ。 
  

 んと、ここからは、ひとりごと、しめりごと、くもりまなこやけん、
 それでもいいって人だけ読んでね。
 しかも話し言葉やけん。イマドキの博多ッ子エミのしゃべりことば。

 フラッシュバック9、きのうで最後やったって。
 きのうの深夜だか今日だかに、HPで公表されとったみたい。
 昨日のライブ中も、ライブのあとフラッシュさんとしゃべったときも、
 そんなこと一言もなかったけんね、客の誰にも(たぶん)。

 HP見た瞬間は、
「おお、そうくるかコイツらーーーー!!」
 て感じやった。
 驚かしてくれるやん、みたいな。
 その反面、いろんな風の噂もないわけやなかったけん、
「ついに・・・」とか「やっぱり・・・」て気持ちもあって、
 全部まとめると「そっかーそうなんだー ふーん・・・」と。
 どうしてだか、動揺したらいかんなーって気がした。

 ちょっと時間が経って、
「でもさーやっぱり待てよ? なんか悲しくない?」て気持ちになってきた。
 これまでFB9を応援してきた人たちのWEBとか日記とか見てたら、
 めちゃ共感してさらに釈然とせんくなってきた。

 ものわかりよく解釈するのは簡単と。
 さりげなく終わりたかったっちゃろうね。とか
 言わんのもつらかったやろうね。とか
 まだ説明できるような状態やないのかも。とか。
 
 解散すること自体はさみしいけど別にいいと。
 自然なことやもん。
 新しい夢に覚めていくものだもん、みんな。
 解散の理由とか言ってくれんでもいいと。
 見てるがわが知りようもない、いろんなことがあるやろうし。

 けどさー、やっぱ、なんかさみしいよね。
 いきなり、あれで最後でした、て言われるとさ。
 いや、別にファンに気を遣えとは言わんけどさ、
 地元のちっちゃいライブハウスで何度もライブ見たり、アンケート書いたり、そうやって、ある意味おんなじ空間を共有してきたっちゃけんさ、
 最後も、ひとことでも、ライブの前か、せめてライブ中に言ってくれればいいやん、と思うっちゃん。
 まさか最後とか思わんけん、きのう来んかった人だっておったろう。
 なんか様子が変やけど、これからどうなるとかいな、と気をもんだり、やっぱり続けるんだな、と安心したりして、心が忙しかった私のような人もほかにもおったろう。
 解散ライブ!みたいなのは確かにFB9らしくないけどさ、
 やっぱり最後は、「おつかれさまーまたね!」て感じでみんなで見送りたかった気持ちもあるよ。声に出さんでも、そういう雰囲気で。

 一言で言うとね、「水くせえじゃねえかよ!」て感じやね。

 でもさでもね、
 さよならも言わんで終わっちゃうようなFB9やけん、
 こんなに好きやったっちゃん、とも思うよね。
 言えばいいのにね〜言わんっちゃけん。
 3人とも音楽続けるんやったら、ファンをスッキリさせてFB9終わったほうが、今後の活動にもスムースやったのかもしれんよ。
 でも、ま、あの終わり方は、ほんと、らしいっちゃ、らしいもんな。
 それにね、バンドとしては「教えてくれたってー!」て気持ちもあるけど、人間として(?て大げさ)の3人さんのことは、そっとしてあげたい、みたいな気持ちもあるしね(なんかようわからん)

 そして結局言いたいことは、
 ありがとう、それにこれからも見に行くよ。ってことやもんね。
 見よる私たちのために音楽やりようわけやないけど、
 いろんなこと感じさせてくれて、楽しませてくれて感動させてくれてありがとう、って、なんかお礼言いたいみたいな気持ちになるし。
 これからだって見たいし。
 ひとりのフラッシュさんもすごい好きやし、
 きのうほんとに素晴らしかったバックさんは、ひとりが予想つかないこともあって、ある意味いちばん楽しみやし、
 ナインさんのドラムもほんと好きやしなあ。
 それにほんと、バンドって形にとらわれないで、気が向いたときに都合のつく人が集まってライブやる、今のくじらみたいな自由自在な形態だって、いつかまたとれるかもしれんしね。
 
 だいたい、いくら私が感激しやすいたちやけんって、
 もういい年して、こんなに一喜一憂する感じで好きなのって、すごいよ。
 こんなふうに思わせるなんて、すごいよね。

 まさに、
「♪惚れた僕の負けよ〜 惚れられた君の勝ちさ〜」
 て『これが愛なのね』(BY FRASHBACK9)の世界やね。
 はい、負けました。

 それで、こんなことウダウダ書かんほうが、ぜったい見栄えいいと思うっちゃけど、かっこ悪くてもいいけん、こういう強い気持ちの揺れを持ったことを、書き残しとくよ。





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2003年05月28日(水)  またいい夢を

 神さまホトケさま部長サマ先輩がた、ステキな有休をありがとう☆
(明日は覚悟して仕事に行きまふ・・・)

 1時に家を出て、8時までウロウロしてた。
 本当はKBCシネマで観たい映画があったが、時間が足りず断念。
 ひとりで何をそんなにやってたかって、もうイロイロ。楽しいよ。ひいこらです。
 しかし、基本的に、無駄に歩きすぎる傾向にあるようだ(←笑えないほど方向オンチ)。
 大名とか今泉とか、「こないだ行った(あるいは通りかかった)あの店に・・・」と思っても、なっかなか辿りつけない。
 おとなしく地図で下調べをしないといけん、この体が憎らしい。
 闇雲に歩いても、そこはラビリンス。

 ここ数日、先週ばんびーるで見た美和けんじさんの「Boy & Girl」という歌が頭でしょっちゅう鳴っていて、
「一回しか聴いてないのに、なんでこれ?」
 と思っていたのだが、今日、ふと、気づいた。
 マディ・ウォーターズの『SUGAR SWEET』と多分ほとんど同じコード、似たメロディーだったんだ!!(ブルースの基本みたいなコードだからね。) 
 そうだそうだ。あースッキリ。

 さて、8時過ぎにJAJAへ。
 マーブル(本をありがとう。)やひろのふさんが来てて、自転車なのになぜかヘルメットを手にゆうきちゃんも登場し、ちいさんとも初めまして、さちゑちゃんものちに到着。みなみくんやたなかまさんもいたし、お顔を見たことある方もちらほら、FB9ライブらしい光景。

 最初は、Arkride。
 かっこいい3ピースバンド。
 ほぼ想像どおりの感じだった、みずみずしく、若々しく、ストイックで、
 激しい曲や逆にスローな曲やっても、なんだろう、フレッシュな印象。
 ギターボーカルの方、やや高めの声なのに、ふしぎに響きがあるんだね。
「雨上がりの鐘」という曲が、3人ともすごーく良かった。
 気持ちを感じたね。弾いたり叩いたりする姿、3人とも歯を食いしばるような顔、それもステキで見入った・・・。
 あの一曲だけ見たとしても、もう一度見たい。と思ったことでしょう。
 スロウな曲も、一瞬のブランクのあと音が出るとか、時々、息づまるような緊張感があって、それもすごく「水しぶき弾ける」って感じで若々しかった。

 そいでフラッシュバック9。
 すごく新しい顔を見せてくれたフラッシュバック9。ありがとう。
 いやいや、ほんと、バックさんの偉大さを感じた! 
 ああいう存在感のバンドマンも珍しい。
「エンピツが落ちてもボールペンが落ちてもわかるような静けさの中やってますが・・・」て言い出したとこなんか、もうびっくりするほどステキでした。
 それに、私、彼のベースがとても好きなのよね! ベースライン自体もそうだし、なんかバックさんのベースの音が好き。

 曲は、『ビールと君を』『半径30cmライフ』『してやったり』と、おお!私の好きな曲ばかり!!と喜んでいたら、
 その次に始まった新曲(?)2曲が、これまたすごかった。
 特に、「歯ぎしりの歌」(タイトルを言わなかったので勝手にそう呼ぶ)の良さといったら、いったいどうなんでしょう。
 長い坂、転がることなんてできやしないし苔は生えっぱなし。
 歯ぎしりする日々を生きてゆく、歌いながら。
 自分にしか歌えない歌を歌いながら。
 そんな歌。
 やっぱり何かを脱ぎ捨てたみたいだ、と思った。
 そんなに長い時間ではないはずだけど、たぶんいろんなことがあったのかな?という、ここ数か月のフラッシュさんバックさんの日々を(勝手に)思わずにいられんかった。
 ナインさんがいないフラッシュバック9、JAJAにはなるとさんがいなくなった。そう、しんちゃんも福岡から去った。
 時間はどんどん過ぎる。いろんなことが変わってく。
 古い夢を置いて、また新しい夢を見る。
 それが生きてくってことなんだなー、なんて、次の曲とも合わせて、ちょっとしんみり思った。じんわり、少し涙が出そうになった。
 やっぱりフラッシュさんの歌、胸打たれる。

 最後、ぱるこ。
 最近30歳になったという男の人の弾き語り。
 半年ぶり2回目に、見た。
 前に見たときとだいたい同じ歌をやってて、1回目より2回目のほうが良く感じるのは、うん、この人の歌に味があるからでしょう。
 そしてやっぱり、「街」が彼のキーワード。だと思う。
 街で生きて、夜に家に帰っていく、街はせわしかったりもするけど、ぼんやり自分のペースで歌ったりもする。すこし哀しげで、だからこそ少しの幸せがいとおしいものだったりする世界。

 帰り道、しん氏よりメールが入る。
“おやすみなさい。トイレに行っていい夢を”
 と。
 ・・・・わかってるなー、あいつ。
(なので今夜の夢の主役は彼にまかせます。)





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2003年05月27日(火)  足を活かす(再)

 誰ですか誰ですか、「今日と明日は仕事の谷間」なんてのたまってたヒトは。
 たいへんな一日やった。
 でもやりとげたよ、あたしゃあ!!(って資料整理だけど・・・)
 会社を出ると22時10分すぎ。
 21分の電車に間に合うかどうか微妙。けれどそれを逃すと、次は15分後。
 ええい、迷っているヒマはない!!
 
 ・・・・と、この展開にどこかひっかかった方がいらっしゃったら、
 心から御礼申し上げます。

 そう、そのお心あたりは気のせいではありません。
 2002年9月5日の日記、「足を活かす」。
 こちらでお確かめください。

 華奢めの黒いミュールを片手に持って、走った走ったよ裸足で。
 アスファルトに硝子の欠片なんか落ちてないこと祈りながら。
 こんなことで怪我したら馬鹿らしいので、こんなのあんまり良くないとは思うのだけど。とにかく早く帰りたかった。
 やっぱり通勤にはペタンコ靴が一番だな。いや、走らないのが一番なのだが・・・。

 そして間に合いました。

 電車の中で、山田詠美の『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』を開き、最初の短編「WHAT'S GOING ON」を読む。
 彼女の恋愛小説は気分がノらないときはまったく受け付けないのだが、
 たまーに、一年か一年半くらいに一度、読み返したくなる。
 ごくたまに、わざときつい香水をつけたくなるような感じか・・・とはいえ、私は香水なんて全然つかわないけれど。
 ゆうべ、バッグに入れて行くものを探して本棚を物色しているとき、久しぶりに目に留まった。「今なら読みたいかも。」 
 そうして今夜。やっぱりグッときた。
 すごくキレがいい。なのに情緒がある。





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2003年05月26日(月)  シヴァ神も真っ青。

 今日と明日は、つかのまの仕事の谷間。
 ・・・とはいえ、やることはいっぱいあるのだが、アレから逃避できる幸せを噛みしめる。
 実は水曜日は有休で、木曜日からはまた2週間くらい、がっぷりアレと四つに組み合うのだ。
 
 主要簿(お、簿記用語だ。)をはじめとする各種の資料を整理する時期で、
 昔の資料を見るたびに、尊敬と畏怖。
 今より格段にローテクだし、手書きの資料だってある。
 おそろしや〜おそろしや。迷わず成仏してくだせえ。
 と唱えながら、今日は10年以上前の資料を5000枚くらい(←誇張ニアラズ。)シュレッダーにかけた。
 いくら会社のシュレッダーが40枚くらい一気に飲み込んでくれる大食漢だからといって、
 これは時間がかかります。しかもシュレッダー屑の始末は意外に重労働。
 通りかかった人々に口々に同情されましたが、シュレッダーは、単純作業の中では楽しいほうだよね。
 なんたって、破壊行為だもん。

 そういえば今日は、35枚、3枚、1枚、1枚をワンセットで、50部。
 というコピーもしたのでした。これも時間がかかったなあ。
 シュレッダーとあわせて、これこそ破壊と創造(違う。)

(きのうのエレメンタル、行けばよかったぁぁぁ!!!)
 と、こっそり嘆く。

 マドンナの最新アルバム、なかなかいい感じです。
 リリース間もないアルバムを最近聞いてなかったから、それだけでも新鮮やね。アメリカン・ライフ、いい歌やね。

 うすうす気づいてはいたのだが、あえて直視しないようにしていたのだが、
 今週と来週はすごく忙しいのかもしれない。
 ひいこら言う忙しさも、ひとり没頭する作業も、ニコニコ楽しむ予定も、わー、いろいろあるぞ。要するに仕事と勉強と趣味と遊びです。
 気が進まないことをやるのも大事。がんばりまっす。





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2003年05月25日(日)  だらりつらりと日曜日。

 日曜日にはあれをやろうこれをやろう、と平日は勇んで考えていたものの、
 いざその日となるとなんだか、ごろごろだらだらむしゃむしゃとしてしまった。

 司馬遼太郎『燃えよ剣』(きのうの演劇の感動をさらに深める。)
 森博嗣『浮遊研究室』(軽くてシャープな読みごたえが欲しいときに。)
 川上弘美『椰子・椰子』(こんな嘘ばかりの文章を私も書いてみたい。)

 など、触手の動くままに次々とぱらぱら読んでいると、しん氏より“なんしよーと?”と携帯にメールが入る。
“だらー と、しとる。”と返すと、さっそく電話がかかってきて、
「ヒマー たいくつー さみしー」
 と開口一番に三連発。楽しい慰めの言葉をさがしていると、
「あ、ヒマと退屈はいっしょか」
 とまあ、寂しげながらも、そこそこにのん気ではある。
 会社の寮狭い部屋に住んでいる彼、
「うーん・・・冷蔵庫ぎみのものを買おうかどうしようか・・・」と悩んでいた。冷蔵庫のことではないらしい。

 きのうさんざん歩いたので、今日はランニングはお休み。

 夕方になって少しやる気を発掘し、
 近所に買い物に出たり(ううっお金使った。)
 つらつらと勉強したり(そう、日記に書いたことはなかったと思うが、来週の金曜日にとある検定試験を受けます。)、
 ラジオを聴いたり(やる気とどう関係が?)、
 こまこま書く作業をしたり(本屋さん、やっとこ更新しました。トップも。)

 どうでもいいけど初めて「動物奇想天外」という番組を20分ほど見た。
 プードルかわいかったー。羊、凶暴すぎ。
 カラテカという芸人も、初めて見ました。





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2003年05月24日(土)  胸に咲いた小さな花

 12時半にゆうきちゃんと待ち合わせ。

 早良市民センターにて、劇団SAKURA前線『サンセット・シンドローム』を見る。
 先週の劇団GIGA『化わりもの』のアングラさ加減とはこれがまあ、面白いほどに対照的な正当派の劇であった。
 感動的だった。事実、後半は会場じゅう、すすり泣きの声に包まれていた。
 わかりやすさ、素直な展開が、多少天の邪鬼な私の目にも「うすっぺら〜い」なんて思わせることもなく、いや、むしろ非常に好もしく映った。鬼の目にも涙とはこのことか(違う。) 情緒ある内容だった。
 現代と幕末が交差する新撰組モノで、そう、この劇団SAKURA前線のウリは、チャンバラなのである。さすがに迫力あった。

 沖田総司を演じたのは女性だったのだけれど、目元の涼やかな白皙の美少年、しかも剣の腕は天才的という、総司の一般的イメージ(実際は、色黒でエラが張った、美しくもない若者だったらしいよ。)をぴったり見事に演じてらした。華があり、言葉が心に一直線に斬りこんでくる。ひきこまれてしまった。

 周知の通り、沖田総司は若くして結核で命を落とすんだよね。
『「総司のやつはどうして、ああ明るいのだろう。
  あの若さであれほど死に対して悟りきった男もいない」
 と(近藤勇は)感心するよりも、むしろその明るさを悲しんだというが、
 沖田には(中略)天性、生命が、
 そういうぐあいにできているところがあった。』
 とは、司馬遼太郎『新撰組血風録』所収の短編「菊一文字」の一節であるが、
 そういう明るい性根、そして凛とした芯が、すごくステキ☆な演技だった、なあ。

 土方歳三のニヒル(これって死語だなあ)さ、原田左之助の鷹揚さもイメージどおり。
 伊東甲子太郎の扱いはひどいものながらも、ウケた。
 そして藤堂平助! 涙涙の役どころ。 
 総じてみんな、愛すべき人物として描かれていたな。
 
 そう、私は大学時代に司馬遼太郎の『燃えよ剣』を読んで、ひところ新撰組にハマってたのだ。有名な隊士のことは一通り知っている。京都に旅したときは壬生寺にも行きました。
「こ、ここで、総司が近所の子供たちと遊んでたのね・・・」とか言って。

 あえて難をあげるとすれば音楽で、笑わせる目的で西城ヒデキが流れるのはともかく、チャンバラの場面でB'zとか流れてくると、ちょっと萎えます。

 それはさておき、
「あー余韻に浸っちゃうね」と言いながら会場を出て、感動を語り合いながら、その勢いで藤崎から天神まで歩いてしまった。一時間以上かけて。
 若いなあ。
 
 喫茶店でゆうきちゃんのデザイン作品を見て感動。意欲あふれる数々の作品であった。我々、いまちょっと一緒に楽しい遊びに取り組んでいる。改めてやる気が出た。

 大名のギャラリーに立ち寄り、若い女の子の絵や人形などの作品を見る。
 描き手のあたたかさ、かわいらしさにみちた小さな空間ができあがっていた。これまた感動。許可を得て、写真を撮らせてもらう。そのうちUPします。

 古着屋さんやTシャツ屋さんなどで、楽しく見るだけショッピング。
 一時間だけカラオケに行く。沢田研二の名曲の数々にチャレンジ。

 九州の遅い夕暮れも過ぎて、赤坂でまりちゃん・みかちゃんと合流し、食事。
 おいしくて安い大人気の店だった。大皿いっぱいのサラダが100円。
 みかちゃんはこの4月に福岡に戻ってきて、会うのは1年半ぶりくらいだった。相変わらず、小鹿のようにかわいい。
 まりちゃんは、きのう仕事で遠足(!)に行って筋肉痛だった。
 大学の研究室が同じだった我々4人なのだが、みんな見事にバラッバラの環境で仕事をしていて面白い。
 ゆうきちゃん、ジントニック1杯で酔っぱらってヘラヘラ。
 あの酔い方はいい感じだなあ。
 
 帰宅後、新撰組関連の書籍を本棚からひっぱりだして、パラパラ拾い読み。再び余韻に浸る。
 で、これから、司馬遼太郎の『沖田総司の恋』という短編を読もうかというところ。
 あら、もう2時半だわー。

 今日のタイトル。スピッツの歌に確か、こんなタイトルあったと思う。
 ずっと聞いてないけど、なんとなく思いだした。あの歌のような感じの今日だった。小さな花が数々。





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2003年05月23日(金)  目に青葉 山ほととぎす 初鰹

 暑い〜。
 団扇を出した。

『稚拙な小説ですが、嫌いになれません。』(アムリタ)
『今はまだ、何が何だか形になっていないけれども、後で振りかえると、この作品は未熟すぎるけれどきっと大切で、愛しいものになると確信しています。』(哀しい予感)
『いつもいつも自分が間違っているような気がして、でも第一歩はいつもそういうところから始まる、ような感じがするのです。』(N・P)
 それぞれの作品のあとがきに書かれた、吉本ばななの言葉。

 自分のサイト、この日記についてぼんやり考えていたら、ふと思い出しました。
 なんせ、少女期にばななの薫陶を受けた世代ですから。

 えーと。
 正しいことを書くための日記じゃない。
 ま、言ってみれば、模索の過程の一つといいますか。足がかりのひとつといいますか。
 たいしたもんじゃないですよ。是非を問うたり、確たる意味づけをするようなものじゃないです。
 自分の時間を、スポーツをして過ごす人、旅を楽しみにしている人、音楽をやってる人、テレビを見てる人、お酒を飲む人、
 みんなそれぞれ、自分にとって一番気持ちのいい、comfortableな過ごし方をしているわけで。
 私にとってその一つが、こうして飽きもせず日記を毎日書くという過ごし方であって。
 なにひとつ、特別なことではありません。
 前向きな日、暗い日、青い日、いろんな日があるように、日記もまた。
 これが全てではない、かといってまるきり馬鹿げたことでもない。もちろん、そのほかのことに比べて優れているわけでもない。
 一生懸命に書いたこっぱずかしい日の文章、鼻歌まじりにフンフンと軽くキーボードを打った日の文章、どちらにもそれぞれ、良くも悪くも自分がいます。
 面白がって、そういうことをやってます。

 えと、えと。
 その他、日記というものについては、
 「なんのための日記?」
   や、
 「花も嵐も」
 などでも言及しています。
 なんにせよ、楽しくて続けてるだけのこと。
 それでいてどんどん、そう、新しい夢に覚めていくのです。(BY フラッシュさん)
 価値観てものを一つに決めてしまおうとも思ってないし。

 今夜は残業のあと、おいしいお酒とおいしいご飯をごちそうになった。
 フクロウがたくさんいるお店で。
 若い女の店長さんが途中から表に出てくると、ぱっと店全体が明るくなったようだった。元気で、声がよくとおり、おしゃべりも気持ちがよく。
 
 そして驚いたことは、同席した人に
「目に青葉 山ほととぎす 初鰹」
 という句の存在を、教えてもらったこと。
 山口素堂という人が書いた有名なものらしい。
 
 何が驚いたかって、私が夢中になっている北九州のバンド「魚座」の名曲『夏の踊り子』のサビの歌詞が、

 「♪あたしは夏の生まれだから 緑の道を歩きましょう
   山ほほとぎすと目に青葉
   ああけれどね あなたのことはきっと忘れられないよ」

 というものなのです。
 さすが藤井くん、文学派! 
 有名なフレーズをサラリと取り入れて自分のモノにするセンス、すばらしい。
 そんなわけで、ぶりっと太いかつをのたたきをいただきました。
 もうすぐ夏ですね。暑いです。
 夏は好きです。





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2003年05月22日(木)  世界じゅうに花束を


 今日はうれしいお給料日。
 いそいそとATMの列に並ぶ。
 私のすぐ前に並んでいたお姉さん、
「わたし、たくさん記帳するので、お先にどうぞ」
 と優しく順番を譲ってくれる。
「わー、すいません」
 なんて言って、もうすぐ順番だーとお財布をひらいて気づいた。
 キャッシュカードを家に置いてきていた。
 すごすごと退散。

 昨日のライブのことを少し書き足しておこう。
 ゆうべの日記は酒が入っとってちょっとお恥ずかしい。
 ま、文章を書くなんて恥ずかしい行為だもんねーどっちみち。ある意味。
 
 ばんびーるの昨日のラインナップは弾き語りの男の人ばかり5人、
 フラッシュさんはトリで登場。
 メトロノーム(メトロフラッシュ。)を台の上に置いて、カチッカチッと鳴らしながら、『ブランコ』が始まった。
 小さめボディのペペというスパニッシュギター(ペペフラッシュ。)で。
 ギターの音色も声も軽く、どことなくもの悲しく始まった。
 弾き語りの人は座ってやることが多い気がするけど、フラッシュさんはこの日も立ってやってた。
 あー、フラッシュさんだー、とじんわり。
「・・・こんな感じでユルーくやりたいと思いマス」と。
 ほの寂しい『朝食が遅すぎた夕暮れ』、激しくないけど何となくぐっとくる『裸になりたい』は初めて聞いた。
 『幸せの回収宣言』は、バンドよりも弾き語りのほうが好きだなあ、と思った。

 
『してやったり』はとても好きな歌。弾き語りでは初めて聞く。イントロのギターだけでもう、かっこいい。
 「♪全ての人が愛し合えるにはさ 
   ジョン・レノン並みの想像力が必要だ」
 ああ、この歌いだしの詞、もう何度も日記に書いた気がするな。
  
 お客さんはほんと、少なかった。純粋にライブを見てるのは、3−4人。
 フラッシュさんの直前に演った美和けんじさん、お店のバイトの男の子は、ノリノリで聞いてた。こういうのうれしい。
 そのほかに、男女3人組がいた。
 この人たちは、ごはんとおしゃべりに夢中になっていたけれど、フラッシュさんが歌いだすとやっぱり興味をひかれた様子で、
 曲の合間に「すいません、リクエストいいですかー?」なんて言い出した。おばちゃんが。
「なんでしょう、スタンダードはほとんど何にもできませんが」と、びっくりした様子でフラッシュさん。
「長渕」と言われて、『巡恋歌』のさわりをチラっとやったフラッシュさんが、すごく照れくさそうで恥ずかしげで、もうもうもう、すばらしくかわいらしかった。
「じゃあ、尾崎は?」と言われて、ジャンボ尾崎のマネ(?)なんてしてかわしたり。
 こんなこと、普段のライブではまずありえんので、興味深くてねぇ。

『ビールと君を』では私ともう一人、女の子に鈴が手渡されてジャンジャン鳴らして、大変たのしくて。
 美和けんじさんもカズーで即興参加。
 いつのまにか、さっきまでいなかった女の子たちがライブを見ていて、すごくニコニコしながら聞いていたので、あ、フラッシュさんを好きで見に来た人たちなんだな。と思っていたら、
 全然そうではなくて、ライブスペースではないほうで食事をしていた人たちが、音につられてやってきていたらしい。すごいな、フラッシュさん。本当に楽しげに聞いている女の子たち、こっちまで嬉しくなってまた鈴をジャンジャン鳴らす。

『いい夢をみたいなら』がはじまる。
 本当にいい歌、だけどコレを聞くと、あーライブも終わりだーと遠足の最後の子どものようにシュンとなる。
 でも、この日はそのあとに『本日閉店』もやってくれた。
 CDでしか聞いたことがなかったので、おトクでした。

 やっぱり馴染みでない場所でやるからか、お客さんが少なかったのは寂しかったし、フラッシュさんも寂しいだろうなー、と思うと悲しかったけれど、
 それでもいい歌を聞かせてくれるフラッシュさんがすごくうれしかった。
「やっぱり歌は楽しいですね。」と、blogに書いてたフラッシュさん。
 そうよね。楽しいよね。
 今朝になっても幸せ気分がぬけきらず、でもそうやってボンヤリしてるバアイではないなので、2倍くらい集中して(当人比。)まじめな顔を作って仕事。
 ああ、世界中の人たちに花束あげたいくらい、幸せな気分だー。
 と、心の中では思っていた。
 でも、花束なんかよりも、ご飯が、お水が欲しい人だって、世界にはたくさんいるんだよなあ。とか、考えはいつもそうやってズレていって。

 きのうは本当に幸せな日だったなあ。
 最近の楽しい日、ベスト何位にチャートインかなあ。
 などとボンヤリ考える。
 すると、楽しかった日が、次から次に、たくさん思い出された。
 いろんな人の顔が思い浮かんだ。ひとりの時間を楽しんだ思い出も。
 この日も、あの日も楽しかった。もちろん昨日も!  
 順番なんてつけられない。
 
「こんなことやあんなことで、何だか楽しくやってます。」
 何日か前、そんなふうに、福岡を離れた大学時代の友人に近況メールを書いているときにも思った。
 そう、楽しい。
 なんだかんだで、楽しくやっている毎日なのだ。
 仕事の繁忙期もだんだん終わりに近づいている。
 今週末も来週末も再来週もけっこう先のこと考えても、
 楽しみな予定やこれからやりたいことがいっぱいある。
 やりきれるかなぁこんなに?というくらい。
 
 帰りの電車で、浅田次郎の短編『月のしずく』を読んだ。
 思ったとおりに切ない話。
 涙が出そうで困った。





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2003年05月21日(水)  久しぶりのフラッシュさん

 ふう、いまは深夜2時にもなろうかというところ。。
 今夜は4ヶ月ぶりにもなろうかというフラッシュさんのライブでした。
 なんだろ? なんか、久しぶりにフラッシュさんが見れると思うと、胸がはちきれそうなほど楽しみだったのでした。
 本日は中洲のばんびーるにて。
 しん氏に聞いていたとおり、客の少ないところだった。
 が、フラッシュさんはとてもいいライブを見せてくれた。
 長い時間をかけてビールやらワインやらを飲みつつ、とても気分が良くなった私はフラッシュさんから手渡された鈴を手放さず自分のものにしつつ、楽しく歌ってリンシャンと鳴らして、最後にはフラッシュさんも少しお酒を飲んで、なんだか楽しい時間を過ごした。
 お客さんが少ないことに、やるほうがどう感じたかはわからないけれども。
 小さな場所、ぱらぱらのお客さん、音は小さめだったけれども、フラッシュさんの声はすごく懐かしく楽しく、なんだか泣きたくなるようなものが伝わってくる。
 それは声の力だろうか? フラッシュさんを何度も見て、何かを期待している自分の受け皿のせいだろうか?
 ともかく、声をはりあげるとか、ギターを激しくかき鳴らすとか、そういう次元を超えた伝え方をしてくれるフラッシュさん、ありがとう。
 伝わるってなんだろうね? とまた考えた。
 声がいいとかギターがうまいとか詩がいいとか、それはもちろんだけど、それだけでは胸が震えるってことはないんだもん。
 なんなんだろう? 
 お客さんが少ないのは寂しいけれど、なんだか必要以上に飲んでくつろぎました。
「のびた」とか、「キスミー」とか「メガネ」とかはもちろんフラッシュバック9の看板の曲だけど、
 それ以外では「ビールと君を」とか「幸せの回収宣言」とかよりも私は「してやったり」が好きで、初めてその弾き語りバージョンを聞けたのもうれしかった。ぐるぐるの歌。強いんだか弱いんだか。
 ともかく、何だかぐっと精悍に見えたフラッシュさんでした。
 トリのフラッシュさんが終わったあとは、ギターパンダのCDがフロアで鳴っていた。
 ああ。
 わたし、やっぱり歌が好き。フラッシュさんの歌が好き。





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2003年05月20日(火)  冬も夏も君といたのにね

 この「moonshine」、何ヶ月か前のログを読み返してみた。
 すごく面白い。
 というのは、もちろん私の日記に何か普遍的な価値があるわけではなく、
 これが自分の日記だからです。
 あー、あったあった、そんなこと、という感じで、ともすればすぐに記憶の底に沈んでいくような、日々のちょっとした出来事とか感想とかを思い出して、くすり、と微笑む心境。

 ああ、箱崎に住んでた大学生のころも、日記を毎日書いておけばよかったなあ、とちょっと思った。
 時々はノートにつけていたのだけれど、それをたまに読み返しても、やっぱりすごくおもしろい。しん氏との思い出。

 真冬の真夜中に、珍しく雪が積もったのではしゃいで眠るのがもったいなくなり、
 真新しい雪に足跡をつけながら、もやしラーメンを食べに行ったり。

 クーラーのない真夏の部屋に「もーガマンならん!!」と逆上して、
 明日は泳ぎに行くぞ! えーい、それならいっそ、今夜は涼しいところに泊まっちゃえーー!
 と、思い立つがまま夜10時、水着を持って電車に乗って西戸崎に行って、
 降ってくるような星空の下を一時間も歩いてやっとホテルを探し出したり。
 
 ささやかなむこうみずな日々を書き残しとけばよかったな。
 でも、言葉にした以外の思い出もまたいいものなのでしょう。

 なんでこんなことを書いてるかというと、
 ゆうべから仕事をはさんで今夜にかけて、一気に小説を一冊読んでしまったからで、
 その小説がまあなんともアレでさぁ。
 つまりね、熱い熱い恋の話だったのですよ。 
 恋愛メインの映画や小説にはあまり触手を伸ばさないのだが、なんとなく最近、恋愛に凝っている。
 いや、まちがえた、恋愛モノに凝っている。凝っているというほどでもないが・・・。
 それにしても、夢中になって読んでしまったことであるよ。
 ちょっぴり自分がむなしい。
 完全な、娯楽快作である。トレンディードラマなんのその、ハリウッドムービーだってへともしない、読者を想定して気分よくさせるために書かれたような小説。
 もちろん、すごくよくできている。本国でもベストセラー作家らしいし、商業小説なんて軽んじるつもりはない。夢中でページをめくらせる筆力みたいなものがあるのだね。
 おもしろかった。あとに何かが残るわけではないが。。。それがこの一抹のむなしさの原因か?
 純粋に娯楽を求めて読んだ、といえば字面はいいけれど、なんとなく、非常に自己本位な、夢見る夢子ちゃんみたいなエッチをした感じ、ガーン。
 ゆうべもけっこう遅くまで読んだし、今日も仕事が終わるの遅かったし、今夜はすごく眠いよ。
  
 ああ、だらしなくて気ままな現実のしんちゃんに会いたい。
 恋は現実の、生身の人間とするもんだ。





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2003年05月19日(月)  そんな時代もありました

 8時で仕事がちょうどひと区切りついて、それで帰ることにした。
 今日は電車も間違えず、まっすぐ帰宅。
「早いやん!」と驚く家族。は、はやいかな・・・。

 ごはんを食べながら「東京ラブ・シネマ」を15分ほど見る。
 仕事がこんな時期じゃなかったら、毎週見たかもしれない(いや、見ないかもしれない。)
 どことなく、トレンディドラマっぽい。
 現実からは遠い世界で、登場人物が浮き沈み、泣き笑い。 
 視聴者は、遊園地のジェットコースターみたいに、刺激はあるけど安全が保障されてる心境で見てる。
 なんか、そういう感じがなつかしく、シンプルに面白い。
『気持ちいい恋したい!』とか思い出す。安田成美と吉田栄作の・・・・。

 さて、このドラマに出てる鷲尾いさ子って、顔変わらんかった? 
 でも、おうつくしくあらせられる。首が細い!
 昔は、顔全体が目みたいだったのに、今は戸田菜穂系の顔になった。
 戸田菜穂の顔、好きだ。さらっとしてて、ちょっと左右対称じゃない、唇の端が歪んでるような顔。
 ドラマの中で、いさ子と豊原功輔が付き合ってるんだけど、昔の恋人は江口洋介。
 エリート豊原に江口が頭を下げ下げ仕事をとりつけようとするシーンがあって、
 そのあといさ子と豊原が二人きりで会社のエレベーターに乗る。

  豊原「あんな男と付き合ってたのか」

 このセリフに、しびれた。

 豊原功輔けっこう好きだったんだー、と、思い出した。
 もう何年も前、月曜10時に山崎まさよしと松下由樹が主演した、『奇跡の人』というドラマで初めて見て、惚れた。
 
 人と話すとつくづく思うのだが、
 子供の頃の私は割とテレビっ子だったようだ。
 特にドラマ。ドラマに関する記憶がものすごく残ってる(←むだに脳の記憶領域を使っている)。
 そして、今思うと、小さい頃から 
「好きになる」
 という気持ちが好きで多くて強かったらしく、
 俳優の名前とかドラマのタイトルとか、
 固有名詞に関する記憶もけっこう強い。
 だからなんだというわけでもない話です。
 今は、ほんっと、テレビ見ない。たまに早く帰ると、その曜日のその時間に何があってるのかもよくわからん。
「あいのり」も「ガチンコ」も「スイジュー(?)」も、一度も見たことなし。
 いつのまにか、自分の中での優先順位が下がったのね。特にそれで不自由も感じず。
 でも、のんびりテレビ見るのって、楽しいんだけどね。
 特に深夜番組。






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2003年05月18日(日)  凪の夜

 何日か前までは雨の予報になっていた日曜日、降らないでありがとう。
 出かけてきました。
 博多やら天神やら大名やら今泉やら。
 よく歩きました。
 一人だったけれど、今日は何だかたくさんの人たちに会いました。
 本当に好きなものを売っている人、
 たっぷりのお化粧を施したおばちゃん、
 こっそりこちらをうかがってだんだん近づいてくる小さい子も、
 メガネ売りのお兄ちゃんも、
 ほかにもたくさん、やさしい人たち。
 ゆうきちゃんとお母さんにもぱったり会いました。
 最近、町には自分が思っていたのよりずっとたくさんの路地があって、
 そしてそれらがひょんと繋がっていることをよく感じます。

 なつかしい思い出のある人に
『特に用事はないけど、元気?』
 とメールをすると、
『スルドイな。実は盲腸の手術をして今日退院だ』
 との返事。
 しんちゃんは、お休みの日は何だか少しさびしそうです。
 仲間と離れているのですものね。
 
 私はおうちに帰ってからも、せっせせっせ、です。
 しかしたくさんのことを一日でするのは難しく。
 あーもう寝なきゃ。寝る前には少し本が読みたい。
 日曜日の夜は穏やかに終わりたい。

 ところで。
「長崎物語」はいつまで続くのでしょうね・・・?





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2003年05月17日(土)  エログロB級演劇(?)『化わりもの』

 お休み。うーん、休みはいいですな。うんうん。
 天神へ。バッグとサンダルを買う。
 
 夜は劇団GIGAの演劇『化わりもの』を見に行く。ちーちゃんが誘ってくれた。
 ワンコインシアターと銘打っての、500円で見られる企画の第一回だったらしい。

 開演ギリギリに入ったら、小さな会場はお客さんでいっぱい。
 用意されていたパイプ椅子なんかとうに満席、
 小さくしつらえられた前の桟敷席もギュウギュウ、
 私たちは急遽置かれたらしい小さなハコ椅子に座った。立ち見まで出ている盛況ぶりだ。驚く。
 客席の真ん中あたりの私とちーちゃんの椅子の間には、
 立派な青年の年の男性がテレンとしたTシャツに短パン、
 野球帽を反対にかぶって、床に座り込んでいる。
 なんと、すっぱだかのバービー人形を弄びながら。
(ハハーン、役者さんなのだな・・・)と興味津々。
 音楽は、アコギとちょっと変わったドラムセットと、おもちゃのピアノや笛での生演奏。

 内容はといえば、エロ・グロ・ポップ・ナンセンスなB級ホラー(宣伝文句より)。
 ばかげてて(←ほめことば)、迫力あって、かなり面白かった! 
 役者さんてスゴイ! ちょっと衝撃だった。
 こんな世界もあるのね。こんなことしてる人たちもいるのね。
 いろんなところでいろんな人たちがいろんな活動してるんだねー。
 
 暴力やセックスの描写も多いんだけど、からりとユーモラスでありつつ、たっぷりの皮肉がふりかけてあって、ハハッと笑いながらうーむ。と思わせられるような感じ。
 ホラー、というほどではないけど、ちょっとオドロオドロしかった。
 ちーちゃん曰く「狂気の沙汰」。この言い方にも笑ったね。
 自分の都合のいいようにしか他者と交われない人たちの話。
 でも、それを責めるとか憂えるとか批判する雰囲気はなくて、とにかくおもしろい。
 ただ、心の隅で「これって他人事のように笑える?!」とちょっと自問しちゃう、そういう心の動きって普段はあんまりないことだから、すごく新鮮。
 おもしろかった。また見たい。かなり、良かった。ハマるかも。
 お父さん役の人、かっこよかったしなー。

 そうそう、この人たち、今度自主制作の映画を公開するらしいのだが、その仮題が『メガネッ子フェスティバル』。
 メガネを好きな人も多いんだな〜とニヤリ。
 わたし、再来週、メガネロックフェスというイベントに行くのです。

 お芝居には全然くわしくない私なのだが、偶然というのは重なるものか、来週も見に行く。劇団SAKURA前線という人たちの。これも楽しみ。

 そしてちーちゃんと大名の「虎夢」でごはんを食べる。ここはいい店。料理は凝ってておいしいしかなりこじゃれてるけど、おしゃれ感を主張しすぎてない感じが好き。
 『月の中』(宮崎・芋)を飲み、次にお気に入りの『山ねこ』を・・・と思ったら、今日は山ねこはありませんと言われたので、『山せみ』という米焼酎にした。飲みやすい。
 一時期は日本酒に流れてたけど、この頃はまた焼酎が好き。おいしい。
 ちーちゃんの最近の活動は一部予想どおりで、一部は予想を超えたもの。いつでもわが道をゆく友だちの一人だ。





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2003年05月16日(金)  信じーられなーいーことばかーりーあるーのー

 今日は9時過ぎには会社を出てみた。
 昨日より一時間近く早いなーなんて思いながら。
 今にもドアが閉まりそうだった、ギュウギュウの車内へ駆け込む。
 一杯やってきたらしい、真後ろのサラリーマンが携帯でしゃべりだした。
「ああ、オレオレ。いま博多を出たけん、千鳥まで迎えにきて」
 は?
 千鳥ってアンタ、逆方向やん。こォの、酔っ払い!
 お決まりのダミ声で車掌がしゃべりだした。
「次はァ、吉塚ァ、吉塚ァ」
(・・・・・・?!)
 逆方向の電車に乗ってしまったのは、私のほうだったのだ。
 これで二日連続。

 しかしいいこともあるもので、予定変更。
 明日は休みになった!
 ・・・とはいえ、来週ラクをするためには、明日、人の少ない会社で仕事をしたほうが断然いいのだが。
 目先のラクをとるのだ。
 だ、だいじょうぶかな・・・。いや、休むのだ。

「たけしの誰でもピカソ」を久しぶりに見る。
 指揮者の小沢セイジが出てた。
 少年のようなこの人が好きだ。
 確か、新潮だか文春だかの文庫で、本を出してるんだよね。
 今度さがしてみよう。

 ビールを一缶飲んだら、ぐったり眠くてたまんなくなった。
 風邪っぴきのしん氏に電話してみた。鼻声だ。咳もしている。元気そうだった。研修でプログラムを作っているのが、なかなか面白いらしい。
「計算してて気づいたんやけどさー、
 2の7乗から2の5乗を引いて2の2乗をたすと、100になるっちゃね。すごいや」
 と、うれしそうに言っていた。
 





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2003年05月15日(木)  殻をやぶる

 忙しいわ何だわで、頭がいっぱいいっぱいになりすぎてむしろカラッポになって何も考えられなくなるような一日。
 飽和状態、という言葉が浮かぶ。

 大方の予想通り、週後半に入り追い込みの時期
 今週のヤマバは何と、土曜の夕方だ(泣)
 おそらく夕方に会計士の先生方とレビューだ。
 19時前に友だちと落ち合う約束なの、お願い、間に合わせて!!
 
 非常にデリケートかつ大量の資料作成に追われている。
 外部にも発表するし新聞にも載るもの。
 もちろん私ひとりで完成させるわけではないが、
 先輩にチェックしてもらっている30ページに及ぶ草稿には、
 まるでカーテンが風に舞うようにひらひらと、大量の付箋が貼ってある(涙)
 あれが全部はがれるまで修正に次ぐ修正の日々だ・・・。

 横でチェックしてもらっている傍ら、次の資料も作っている。
 80ページにもなる、永久に保存されるもの。専門書店にも並ぶ。
 ああああん。
 
 皮を剥く、殻をやぶるためには、もう一歩踏み込まないといけないな、と感じる。
 実務に追われて、目の前のことをなんとかかんとか形にするので精一杯だ。
 膨大な商法や税法や会計規則、
 どこから手をつけていいのかも分からないくらいで、
 ついつい「前年、こういう書き方してるから・・・」という感覚で資料を作ってしまうが、
 全てには根拠となる基準があり、そのうえで、
 会社としてこういう情報、数字を発表していく、という方針を定めていくのだ。
 一項目だって、適当に書かれてあるものはない。
 最近、ようやく手許に「企業会計規則」を置いて、めくりながら仕事をするよう心がけるようになった。
 千里の道のようだが、やっぱりあの先輩たちだって、一歩から始めたに違いないのだ。適性やセンスは劣るかもしれないけど、私は。
 やらないでやめちゃうのはやっぱりもったいない。

 昨日の日記、きつかったかなあ?
 すべてを前向きに考えられない日もあるし、憂鬱になるだけだから毎日の日記には書いてないような、イヤゴトも日々それなりにあるし、
 自分としては「こんな日もあるさ」という感じで、それもわかってくれてるかもしれないけど、
 なんかちょっと、切なくなった。
 他人のことも自分のことも責めたいわけじゃないんだよ。
 全部をネットの文章で伝えることは難しいな。

 部長が部員にコーヒーをテイクアウトしてきてくれた。
 個人でやってる、少し本格的な喫茶店から。(たぶん)
 ブレンド、エスプレッソ、モカ、ラテの中から、
 エスプレッソを頼んだ。
 コーヒーは好きだけれど会社では何となく、ほとんど飲まない。
 熱い苦いエスプレッソ、すごくおいしかった。
 冷めてもおいしい苦みだった。

 それで「ESPRESSO」という歌を思い出した。
 一聴するとポップなんだけど、リズムのせいかな、不思議に力強い歌なんだ。
 曲の終わりに
「Nobody Wants Such Sweet Espresso」
 というフレーズを繰り返すのが印象的で、カギって気がするけど、
 歌詞は少し難しくって、イマイチ具体的なイメージが湧かなかった。
 家に帰って久しぶりに歌詞カードを見ながらCDを聞いてみると、
 すごい、ビビビッ、てわかった。初めて。
 少しは大人になっているのだろうか、わたし。
 やっぱりしんちゃんと離れてるからかな。

  『なにも変わらないよ どんなに時間が過ぎても
   虹が消えるように途切れたストーリーは
   こんなふうに戻るはずさ
   思い出せる だいじょうぶさ!』 
 と言うの。
 そんな甘いエスプレッソ、誰も飲みゃしないよ。
 その意味も。

 くったりとして会社を出ると、10時寸前。
 違う部署の先輩が少し待っていてくれた。
 何だかわかってくれているようだった、いろんなことを。
 ゴハンに誘ってくれようとしたみたいだけど、もう少しゆっくりしたときにいろいろお話したかったので帰ることにして、
 ・・・・・
 なのに、ああ、電車に乗り間違えてしまった! オーノーッ!!
 まあ、時間のロスにしたら10分程度だったけど、
 酒も飲んでないのに通勤の電車を間違えるなんて、ありえないでしょうあんまり。
 やっぱり疲れてるのだなーと、思ったことでした。





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2003年05月14日(水)  あなたの線

 仲間の中ではニコニコ明るくてとっても優しいのに、
 仲間でない人のことはものすごい勢いで悪口を言ったり。

 この人ダメだ、と一度思ったら、もう二度と違う目で見られなかったり。

 線を引くのは簡単だし、
 攻撃対象を自分の中に持っているほうが楽だ。
 
 定職についていない者を落伍者のように見る会社員。
 組織に縛られる者の人生を退屈で夢がないと蔑むフリーター。
 
 同じ会社の者どうしでは同業他社の文句を言い合い、
 社内の同じ部門の者どうしになると他部門にケチをつける。

 自分が属している狭い世界しか認められないなら、どっちに属してたって同じ、
 しょせん似たりよったりのレベルじゃないか。

 ・・・なーんてね。
 エラそうなことを言える清らかな人間じゃあ、全然ないけれども、わたし。

 今日、ボーナスの話が出た。
「洋服を買って、旅行して、エステに行きたい。」
 まあ何と、OLさんの典型のような発言だな、とか。
 
 今夜、外でゴハンを食べた。
 あれは嫌い、これはパス、という同席のある人。
 何でも食べられないなんて、かわいそうだな、とか。

 あたしは楽しいことが起きるのを待ったり、誰かが与えてくれるのを待ったりしない。
 型にハマったものからだけ選んだりしない。
 狭い世界の価値観に染まりたくない。 

 そんなことを思う自分だって、チンケな優越感に侵されているのだろうきっと。

 とかくこの世は難しい。
 ・・・なーんてね。漱石だっけ。
 
 どうだっていいさ。
 背筋を伸ばして生きよう。
 安易なポジティブ思考にも、自己防衛のための排他主義にも流されない。
 そのときそのとき、自分に問おう。
 それでいいじゃない。

 どこで線を引くか?
 ということで、その人を見ちゃう部分はあるな。
 じっくり話したい人、いま、いっぱいいるな。





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2003年05月13日(火)  春雨じゃ、濡れていこう

 このセリフ、月形半平太でしたっけね。

 会社の引き出しの中は、あれやこれやの資料でいっぱい。
 いちお、出したいものはすぐ出てくるような状態には(なんとか)なっているが、あー、時間つくって整理しないとなあ。
 引き出しを開けるのが、重い重い。

 ひと息入れたい6時すぎ、
「君が昨日買いたかったのはこれだろ」
 と、先輩がチョコレートをいくつかくれる。
 実は違ったのだけれど、とてもおいしかったので、
「ギブ・ミー・チョコレート プリーズ」
 と言ってさらにいくつか、せしめる。
 
 それで気をとりなおして、がんばった。
 何か、新しいドアを開けた! ・・・気がする。
 この部署に来たからには、これができるまでは辞めたくないなあ、と前から漠然と思っていた仕事があって、
 それは現在、別の先輩がやっているのだが、ちょっとそれを覗きつつ、自分の担当の資料を作った。9時までかかったけど、完成。
 頭がパンパンになった。ちょっと、孤独に面白かった。
 
「風邪ひいた」としん氏よりメール。

 冷たくはない小さな雨の中を帰る。
 傘はさしたが。

 そして家に帰ると、部屋の机の上には、本とCDが積み上がっている。
 片付けないとなあ。
 と思うそばから、次々に棚から出してしまうのだ。

 坂口安吾の『堕落論』に収められている、『不良少年とキリスト』を久しぶりにパラパラめくった。
 久しぶりといっても、半年も経ってないけど。
 何度読んでも小気味よい。太宰も芥川も自死した。でも、安吾は生きる。

 えーと、突然ですが、ここをご覧になっていたら、吉祥寺さん。
 あなたのことが気になっています。お言葉なりと、おうかがいしてみたいものです。


 保坂和志『草の上の朝食』(中公文庫)読み返し終了。
 ものすごく楽しめた!
 やっぱり、私、小説だったら、春樹よりこっちが好きかも。
 春樹の小説の主人公って、「意味なんてないさ」というポーズでありながら、そこに過剰な意味をつけたがっているような気がするところがある。
 保坂のほうは、始終いろんなことを考えているように書きながら、意味を与えることを必要としてない感じ。 

 でも、もちろん圧倒的に春樹のほうが売れている。
 春樹が今でもあんなに売れているのも私にはちょっと不思議で、
 春樹にそれだけの価値がないと思っているわけでは全然なくって、
 あんな内省的な作品群にあれだけの共感が集まるなんて、やっぱり、現代の人間って自分探ししてるのかなあみんな、と思う。
 それにしても、『草の上の朝食』(および、その前作の『プレーンソング』)での、
 仕事というものに対しての意欲のなさ、というより興味のなさ、
 会社というものがちっとも描かれていないところは、すごい。すばらしい。

 石川忠司の解説も良かった。プラトンの饗宴も読みたくなったし、 あんなに淡白なこの作品の世界を実は支配している、性欲についての言及など、目からウロコ。


  くれなゐの
   二尺のびたる
    ばらの芽の
     針やはらかに
      春雨の降る 
        ・・・・正岡子規





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2003年05月12日(月)  バカな恋だっていいじゃない

 まいにちまいにち、せっせせっせと日記を書いているワタクシですが
 それと同時に、いろーんな人のWEB日記を読んでおります。
 おもしろいねえ。

 頭が良くって人望が篤いあの人の日記。
 今日も小憎らしいほど、性格悪いのとカッコイイのの絶妙なバランスで、書いてあった。
 あー意地悪な人と恋に落ちて、つきあってみたいな〜とふと思ったね。
 善良な人間(←私のことですよ。)の運命なのか、
 これまで付き合ってきた人は、みんないい人ばっかり。
 意地悪されて、「もー、あの人やっぱり、何考えてるかわかんない!!」とか言ってみたいなぁ。「でも、そのあと、チュッてしてくれたの・・・☆」なんて。
 はっはっは、おっかし〜。ありえひんかねーヤパーリ。
 
 あ、いま、昔の恋を思い出した。
 一生懸命で若くて甘かった私。
 傍若無人だったひと。

 さてさて、今日の仕事は、たいへんでした。
 些細なことをチクチクチクチク注文され修正して印刷して差し替えて、一進一退。す、すすませてくれ・・・。
 気をとりなおそうと6時半にコンビニに行って(最近これが恒例。)、サクサクなチョコバーを買ったつもりが、歯にねっとり粘りつくキャラメルの入ったチョコレートだった。

(銀紙を開ける私を見て先輩)
「うれしそーな顔しとるねー」
(ひとくちかじった私を見て先輩)
「あ、間違えた!て思ったやろ?」

 そんなにわかりやすいですかあたし。
 とにかく、気を取りなおせなかった私は、8時にエイッと退社。
 まだ月曜日だもんね〜、明日またやればいいや〜、なんて大船に乗ったつもりでいたらそれは泥舟だった、というわかりやすいオチが目に浮かぶようではあるが。

 そして夜にはちょっとしたお誘いが舞い込み、いろいろ面白いことを考えてワーッと楽しくなった勢いで、友だちに電話してしゃべった。
 大胆に、細心の注意を払って、楽しくやっちゃおう。オー!





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2003年05月11日(日)  このわがままな僕たちを

 はい。今日も日記の時間です。
 
 今日はね、基本的に、おうちにいました。
 でも、何だか忙しいこと忙しいこと。
 あっという間に夜になってしまいましたよ。
 
 アイロンがけって平日は溜め込んでて、たいてい週末にするんですが、
 決して楽しいものじゃないけど、少しだけ面白い。
 せっかちでおおざっぱーな自分を、辛抱強く矯正していく作業のような気がする。(なかなか矯正されないのだけど)
 
 自転車に乗って夕食のお買い物に行ったら、ついでにTSUTAYAに寄ってしまい、
 なんか本とかCDとかCD−ROM10枚組とか買っちゃって、それだけで4000円以上も使ってしまいまひた。母の日だったのでおいしげなお菓子とかも買っちゃって、さらにお金を使ってしまいまひた。ええん。
 本はね、

1.リンダ・ハワード『天使のせせらぎ』
 有名な娯楽作家(?)らしく、前から気になってはいた人です。
 どうも激しいラブストーリーっぽい。 
 恋愛を軸にした小説ってあんまり読まないんですが、
 何でこんなもの買っちゃったかというと、
 最近、珍しくオンライン小説でアマチュアの方が書いたものなんて読んで、
 しかも読破してしまいまして。
 それが、アマチュアならではの、女の子の理想を完全に体現した、
 カッコイイ男の人が出てくる少女漫画みたいな恋愛小説だったんですがね。
 なんか、面白かったんですよ。新鮮で。
 で、これもその流れで購入したのです。

2.浅田次郎『月のしずく』
 浅田次郎は、小説を買うのはこれが初めてです。
(競馬関係のエッセイは何冊か持っている 爆)
 なんたって、「鉄道員(ぽっぽや)」の作者ですからねえ。
 私エミ、天の邪鬼の虫をお腹の中に飼っているようで、
 “切なさを前面に押し出して売る音楽”(例:平井堅)やら
 “とにかく感動作!泣ける!というレッテルがついた映画”(例:アイ・アム・サム)
 やらは、どうしても避けてしまうという傾向にあるんです。
 それが悪いといってるわけじゃなくて、ま、嗜好の問題と思ってね。
 それは本も同じで、
 いかにも泣けそう!と読む前から分かってるものは、あんまり買いません。
 が、いかにも泣けそうなこの本を買ってしまったのは、
『ピエタ』という短編が収めてあったから。
 もう何年も前のことだけれど、
 宝塚を退団してしばらく経った天海祐希が、これをひとり芝居でやったんだよね。
 で、それのほんのワンシーンが、テレビでちらりと流れた、と。
 時間にしておそらく1分。
 何の心構えもなかったのに、その1分、たったワンシーンで、泣けてしまったんだよ! 
 すごいシーンだった、なんか。
 その原作が読みたかったのです。

3.川上弘美『椰子・椰子』
 この人も、前から読もう読もうと思っていた人なのです。
 『センセイの鞄』は、いつか(というのはつまり、文庫化されたら)必ず読むだろうな。
 先に文庫になったこの本を購入。
 なんか、ヘンテコな日記らしいです、どうも。
 山口マオさんという人(有名なんでしょうきっと。)が絵を書いているコラボレーション作品です。
 ふしぎでぶきみなの。

 CDは、スモーキン・ブギの『情熱のハイウェイ★スター』を。
 TSUTAYA、なんとF-musicの販売棚(福岡のインディーズ中心ね。)ができていた。
 なんと、3枚聞ける試聴機まであった。すごいっ!
 見つけた感激で、思わず買ってしまいました。

 夕方、走りに行きました。
 なんか、体が軽い軽い。
 先週は、チョビッとしかお酒を飲まなかったからかなあ?
 とうことで、いつもより少し多く、7.2キロ走ってみました。
 私はいつも同じコースを走っているのですが、
 いやー最近、水辺の草の伸びがすごい。青々としとります。
 冬は枯れ枯れだったのに。生命ですね。

 ゆうべしん氏と電話で話したこと。
エミ「今日は楽しかったよー。
   ひとり遊びがどんどん上手くなりそう。困るなあ」
しん「俺も今日はひとりでいろいろ行ったよ。
   自転車で往復20キロは走ったね」
エミ「に、20キロ。どこまで行ったと」
しん「駅のちょっと先」
エミ「駅って最寄の駅の?」
しん「うん」
エミ「・・・遠いねえ。」
しん「うん。いろいろ、買い物したよ」
エミ「へえ、何を?」
しん「ブックオフと、ハードオフでね。合計300円やった」
 ・・・・しんちゃん、何歳だ、おまえ?!
 あ、よくよく聞くと、携帯の機種変更もしたそうです。
 20キロ自転車こいで、中古屋で300円の買い物だけってねえ、変だよねえ。
 しん氏は自称「スペック人間」だそうで、
 絶対使いそうにないGPS機能(なんか、現在地とかわかるやつ?)とかもついてる、
 スペックが大きいのがぜひとも欲しかったらしいのです。
「ああ、使わんよ。でも、それがいいと!」
 ということで無事購入したようで。
 お祝いに、写真を一枚送ってあげました。  

 HPを、あちこち、更新してみました。
 写真のとこ。
 本屋のとこ。(不完全。)
 moonshineおぼえがき。
 トップページには、敬愛するヒデの言葉をのっけてみました。
 遊びに来てね。

 そうそう、とあるお友だちのBBSに書き込みをしたら、
「もー、しょうがないなあ、わがままなんだから。
 じゃあコッソリ教えるね」
 なんてレスがついてたんだけど、
 好意をもってる人に言われる「もう、わがままなんだから」って言葉、
 そのうえで、こちらが望むことを叶えてもらうのって、
 なんとも言えず嬉しい感じだよなあ、と思いました。
 よそゆきじゃない、そのままの自分を受け容れてもらえてる感じ。
 そしてワガママは増幅。笑

 そんなわけで、タイトルは、銀色夏生の初期詩集からです。





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2003年05月10日(土)  ひとり遊びと、『ベッカムに恋して』 ガールズ・キック・オーバー・サリー

 天気の良い土曜日。
 昼過ぎから、ひとりふらふら出歩く。
 電車に乗ろうとしたら、沿線の駅でちょうど人身事故が発生した直後だったらしく、上下線とも不通。
 なんと人身事故の多いことか、JR九州鹿児島本線!!
 先月、友人と飲んでいる途中に先輩から『事故で電車止まってるぞ』と携帯メールが入り、「またかよ!」と怒り狂っていたら、後日、線路に飛び出した1歳の赤ちゃんを追ってお母さんが飛び込んだところに列車がきて、親子とも亡くなるという事故だったと聞き言葉を失ったが、今日はなんだったのだろう。
 ともかく、駅を少し離れて公園で待機。1時間ほど時間をつぶして、ようやく博多へ。そしてまた、博多近辺の公園で小一時間。楽しい。楽しいぞ。ヤヴァイぞ。

 かねてより狙っていた映画を見る。
 イギリス映画『ベッカムに恋して』。
 というタイトルを聞いただけで、思わず敬遠しそうになったアナタの気持ちは分かるが、先入観を捨ててよくよく宣伝を見てみると、これがオモシロそうだったのだよ。
 そして、予想比150%くらいは軽くいってるオモシロさだったのだよ。
 
 イギリスに住むインド人の女子高生、ジェスミンダ。
 サッカーが大好き。
 同じくサッカー大好き少女ジェールズに誘われ、女子チームに入る。
 そこの監督は、なんだかカッコよくて優しくて、少しだけ影があって☆☆☆。
 だけど、厳格なインドの両親は、
「女の子がサッカーなんてトンデモナイ!
 人前で、足を見せるなんてトンデモナイ!
 インド人以外の男と結婚するなんてトンデモナイ!
 おとなしくしなさいお勉強しなさいババジ(インドの宗教の聖者)を敬いなさい・・・・」 
 と超保守的なのである。
 さあ、ジェスミンダは家族の反対を押しのけ、どうやって夢を叶えるのか?!
 どうやって恋を実らせるのか?! 

 なんて、そう、青春映画の王道なんだけど、
 この映画にみなぎる青春のパワーはもンのすごい。
 登場人物だけを取り上げてみても、
 
  夢に向かい、恋を知ってどんどん美しくなるジェス、
  親友のイギリス人少女、すらりときれいなジェールズ、
  やや軽薄だけど、理解者であるジェスの姉ピンキー、
  サッカーも大好きなインド人の男友達トニー、
  娘たちに伝統を守らせたい、でも愛にあふれたジェスの両親、
  ぶっ飛んだジェールズのお母さん(もう後半は彼女が出てくるだけで笑える)、
 
 みんながみんな、すごく生き生きしてて、表情豊か。
 
 恋のお相手であるジョナサン・リース・マイヤースは、『ベルベット・ゴールドマイン』でデビッド・ボウイ役(笑)を演じてた人なんだね!
 あまりにも爽やかなんで気づかんかった。
 彼がどこでどうジェスを好きになったのかはよく分からないのだが、
 いや、恋なんて、そんなもんなんだ、とすんなり納得できるのよ。

 画面には生命力がみなぎっている。
 女子サッカーチームの面々の、引き締まった肉体がピッチを躍動するさまといったら、
 もう壮観である。
 今すぐ自分も走り出したくなるくらい。こんな贅肉つけてる場合じゃないよ!
 そして、途中で挿入されるお姉ちゃんの結婚式とパーティーでは、
 インド人の活力がすごい。食えや歌えや踊れや!!
 お父さんもお母さんもおばあちゃんたちも踊る踊る!!
 未婚のジェスに
「インドの男は、みんな大型エンジンで馬なみよ」  
 だもんねー、おばあちゃんたちのパワーはすごいし、そんな高齢の人たちを敬うインドの伝統はやっぱり美しい。
 
 いろんな問題が提示されてる映画でもある。
 人種問題、男女差別、親子の問題、友情と恋の板ばさみ、夢と家庭の板ばさみ、
 考え出したら深いものばかりなんだけど、この映画はパワーがあるからサラッとしてる。
 
 ちょっとしたやりすぎ感、最後ちょっと冗長かな?という感もあるのだけど、
 その頃には見てるこっちが 
 もっともっと見せて! まだ終わんないで! 
 と思ってるのだからオッケー。
 スクリーンに向かってる自分の顔がニコニコしてるのにびっくりだ。
 一人で見てるときって、基本的に無表情で見るよね、場面場面で笑ったり泣いたりはあっても。
 それがもう、歯ァ出して、にっこり見てたもんね、ハハハ。
 音楽も元気でよかった。サントラ買いたいくらい。

 さて、問題はこれなのよ。
 そんな最高の映画だったのに、シネ・リーブルったら、私を含めて6人しかいなかったのよ客が! しかも、みんな一人で見に来てる人(しかも男)ばっかり!
 これってどうよ?! 土曜の夜に、遊び相手のいない寂しい人々だけにしか受け容れられないような映画じゃないよ、これは?!
 もちろん、場所がシネ・リーブルだからってのもあるし(単館系)、封切られてからけっこう日が経ってるってのもある。
 でも、この映画の最大の弱点は、そう、タイトルであろう。
『ベッカムに恋して』
 このタイトルで、ベッカムに恋心を抱く夢見る夢子ちゃんだったミーハー少女が、いつしか現実に目覚め、本当の恋を見つける・・・
 なんて陳腐な二流・三流な展開を一瞬のうちに思い描いて拒否反応を起こす人々、何百万人もいたはずだ。

「どうしてみんな、いいものを見ないんだ、
 評判のいいシカゴを何の迷いもなく見て、『うーんイマイチだったかも』
 なんて言ってるくせに、どうしてもっと選択肢を広げないんだ、
 あんなに面白かったのに。『ベッカムに恋して』どうして客がいないんだ・・・」
 と憤りながら帰り道、それじゃあ!と自分でこの映画のタイトルを考えてみた。

  『ガールズ・キック・オーバー・サリー』(←インドの民族衣装のことね)
  『シュート!』(あ、こんな少年マンガあったな・・・)
  『フットボールに恋して』(ベッカムを抜いただけ)
  うーむ、やっぱり客は来そうにないな(^ー^;

 それでこの映画でのベッカム様のご登場といえば、ほんの些細なもの。
 でも、やっぱり重要。
 ベッカムは女性にサッカーを広めたスターであり、スターゆえに持たれる偏見と対峙する人間であり、家族を大事にするフェミニスト(?)でもあるわけで。
 やはり、『ベッカムに恋して』でいいのかな。
 作品中、本当にベッカムに恋する子が出てくるんだけど、それが誰かは、見てのお楽しみ。
 家族で見ても、恋人と見ても、女の子同士で見ても、もちろん一人で見ても。
 万能型のお薦めができる映画だったな。
 まだ余韻に浸っている私。

 それで、にっこりしながらおうちに帰る途中、夜の公園に寄ってまた小一時間。 
 あー、ひとり遊びって楽しい☆
 日光を浴びるって、すごくエネルギーを使うことなのかもね。
 なんか、健康的に疲れて、日記が書けずぐっすり寝ちゃったよ。
 また行こう。雨がちになったり、暑くなったりする前に。
 ひとり遊びじゃない遊び、友だちと行く楽しげなイベントも続々と決定しつつある。
 今月の終わりから来月にかけて、楽しめそうだ。
 夏になったら、季節労働者(←私のこと)は解放されるしね!





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2003年05月09日(金)  彼を好きな理由

 なんだかんだと今日もお仕事は遅くなり
 9時59分の電車に乗るんだ! 急げ!!と、
 会社を出てダッシュし始めたところで、うちのお姉様からお電話が。
「あと2分であんたの会社の前通るけど、乗って帰る?」
 乗って帰りますとも〜〜〜!
 神さま・・・と呟きたくなるようなタイミング。
 車中で銀行の宝くじ付き定期預金など、どーでもいい話をニコニコご機嫌でペラペラしゃべる。
 
 今日は面倒みてもらってる隣の先輩のことについて少し考えた。
 どうして彼を好もしく思ってるんだろう?
 もちろん優秀で数字に強く教え方がうまい
 ありがとう とか ごくろうさま とか
 その都度きもちよく言ってくれる
 子どもネタが面白い
 安いものから高いものまでお菓子にすごく詳しい
 かるた協会の委員をつとめている(!)
 そして彼は嫌な感じの愚痴を言わない 人の文句もほとんど言わない
 たまに言うときの言い方がユーモアに満ち溢れてて笑っちゃう
 会社に希望なんてもってないんだけど、
 こういう人に出会えたって、やっぱり面白いことだな。

 明日はお休みだ。
 あさってもお休みだ。
 幸せな夜。
 よっしゃ、寝る前に本読むぞー! わーい! これよ、これ!!

 写真のレンタルサーバーが復活を遂げたので、しん連載(んふふ)開始。
「長崎物語」





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2003年05月08日(木)  どっちがいいとか

 なんですか、急に寒くなりましたね。

そんな夜にパクつく


 東京出張のお土産にと、同僚が麻布十番で買って来てくれた豆。 
 いろいろ種類があったけど、名前で決めました。
 以前は、やっぱり名前で「おのろけ豆」を選びました。「花豆」も。
 うちのチームの男らは豆に目がない。(We call them MAMEOTOKO.)
 「豆源の豆を効率よく購入するためにシンジケートを組もう」と言っていた。
 そして私もいつしか豆の虜に。

 明日はもう金曜日だ。
 週末が嫌なわけはないけど、仕事の進捗を思うと不安はつのる。
 最近、仕事のどこが嫌いなのか、考えている。
 といってもうじうじしてるわけじゃなくて、乗り越えるためのことです。
 
 考えることと考えないことの間には、そんなに差はないと思うんだよこのごろは。
 少なくとも、どっちが価値があるとかって問題じゃない。

 しかし時間が欲しいね。お金も欲しいけど時間だね。
 予定のないウィークデイには、せめて8時くらいには家に帰って、12時くらいにはベッドに入って本など読んで、1時くらいまでには寝たいなあ。
 そんな生活まであと一ヶ月かな。





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2003年05月07日(水)  めぐりて夏が

 夏の夜です。
 むしむしむしむし。
 
 村上春樹の『風の歌を聴け』(文春文庫)のあと、次は何を読もうかなーと少し考えて、新しい本を仕入れに行くヒマもないので、ひとまず部屋の本棚を物色して、読み返しを。
 保坂和志『草の上の朝食』(中公文庫)。
 '90年代前半に、
「意味なんて何もないのさ」 
 とフリッパーズ・ギターが歌ったことを思い出すようなこの本は、ちょうどその曲が入ったアルバムと発表年が同じの、いっぷう変わった青春小説だ。
 軽い。そして、ぜーんぜん一生懸命じゃない。かといって、ふざけてない。青みもない。それでいて、青春としか言いようのない雰囲気が漂っているのだから、好きだ。
 濃厚な夏の夜が、だんだん涼しくなっていく季節の感じもいい。

 一種哲学的ともいえるような思索や会話が繰り返されるのが特徴のこの著者なので、苦手な人は苦手だろうが、
 面白いのは、そんなこの本の中に出てくるゴンタという青年である。
 彼は、四六時中一年中、日常の中で8mmビデオを回し続けている。
 しかも、人の行動とか、しゃべってる人にカメラを向けるのではなく、
 ただその場の雰囲気を撮り続けるんだ。
 アキラがしゃべってる声はテープに入ってるけど、画面に映るのは全然関係ない部屋の壁、みたいな、そんな撮り方。

 そのゴンタが言う言葉。
「映像を抜きにして言葉をつなげてっちゃうと、
 言葉っていうのは本当に都合のいい方に流れていっちゃう、
 って、最近よく思うから」
 なんか、この言葉にぴかっと小さな真実の明かりみたいなのを感じて、
 そのページに栞をはさんだ。
 言葉を扱う職業でありながら、こういう姿勢がこの作者にはある。
 そこが好きなんだと思う。

 言葉だけじゃ都合のいいほうにばかり。
 ・・・・だからというわけじゃないけど、

空と光と緑と


 本来の写真日記「a day with camera」で借りてるサーバーが、調子が悪くて落ちっぱなしなので、最近は日記本体のほうに写真をのっけています。
 ・・・これはこれで面白いかも。

 今朝、起きてもゆうべのやる気は衰えていなかった。
 今日はなかなかシャキッと働いた。がんばった、おれ。
 夜、9時半に会社を出て、10時前に家に着いた(電車にうまく乗れたのさ。)のも、うれしかった。
 なんか大変ー忙しくなりそー、と言いながらも、どこか弾んだ声で電話してくるしん氏もかわいかった。仕事に希望をもっている、そんな時期だなー、と思った。
 九州でのゴールデンウィークがものすごく楽しかったらしく、
 愛知に戻ったすぐは福岡シックにかかっていたようだけど、仕事は仕事で、きついながらも面白そうだもんね。

 そういえば、今朝はMDウォークマンで「熱帯夜」を聴いたな。





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2003年05月06日(火)  どっかよろけながら、が、かっこいい。

 うー楽しく終わった一日!
 西新JAJAでスモーキン・ブギのライブを見た。

 仕事が終わってJAJAに着いたら9時45分、
 もちろん今日のイベントはとっくに始まっている。
 メンバーが持ってる前売りチケットも、
 フロアの椅子も今日はもうなかった。
(それに、知らない間にマネージャー成人さんが辞めてた!
 おもしろくて厳しかった人。
 永遠にJAJAにいるとさえ思えてた人だったのに。)
 でも、そのかわりいっぱいの人人人ー!
 ほんと今日は、いっぱいの人がいた。
 もちろん知らない人がいっぱい。
 それでも、知ってる人やよく見る人もいっぱいいた。
 さちゑちゃんもちょうど同じ頃着いたみたい。
 もう、次に始まるのがトリのスモブギだ。(対バン、二つとも見たかったのに〜 涙涙。)
 熱気の中でぐいっとビール飲んだ。

 音が鳴りだしたら、ドドッていうか、ワッていうか、
 前、バンドからも、うしろ、客からも、同時に波がきた。
 かわいい女の子たちがニコニコしながら踊ってる。
 重くてキレがあるスモブギの音。
 ストレートなロックはもちろん、
『ガールフレンド』みたく、メロディーはポップな曲でも、
 ギターのリフベースもドラムもゴリゴリロックで踊らせる。首振りたくなる。うあー楽しい!
「みんな楽しそうで、俺はもう・・・感動です!!!」
 とシマゼンさんのヘンなMCもうける。
 『さよなら』しっとりした曲でも、ロックに吠える。
 そのまま次の曲が始まって、風のラブレターだったのかな?
 イントロでぐっときた。じわっと。
 せつない。けど横にも後にもいっぱい人がおっておんなじライブを見よる。楽しい。泣き笑いみたいな気分になった。

 今日はどうもピリッとせん一日やったんだ。
 こうして書くとなんかくだらんことなんだが、
 うちのチームで3連休の休みボケ引きずってるのは女の子である私だけ、
 先輩らはアクセル全開だ。
 というのも、彼ら、ブレーキをかけてない。連休も働いてたのだ。
「まさか、まだできんよね・・・」
 と思ってた数字も、ガンガン、整然と上がってる。
 もちろん、自分も連休中に仕事をしてたんなら、それはそれでブーたれるんだろうが、自分だけ休んでて週明けこんなのって、ちょっとヘコむ。
 そんなこんなで、明日からキツそうだし、イベントのスタートにももう全然間に合わんし、今夜はもう帰って早く寝ようかとも思ったのだが、やっぱ来てよかった。と思った。
 というか、頭で考えたんじゃなくて、やっぱ来てよかった!!と、なんか、ビリっと、感じた。
 
 。。。のが、このイントロが始まった瞬間だった。
「いつになったら 人にやさしく 笑えるだろう?」
 そんなことを歌ってた(あ、この曲じゃなかったかな・・・)
 スモーキン・ブギって、演奏は凄いしパフォーマンスも一流やし、
 理屈ぬきに楽しませてくれる。
 詞もどれもうまいと思うんだけど、
 なんっか、大人になりきれない感じ、不器用なままな雰囲気がしてるのが、
 すごく好きなとこかも。 
 シマゼンさんのギター弾く指とか、すごく安定してるし、音もゴリっと太いし、声もデカいしよく吠えるけど、なーんか切なくなる。
 よろけながら走っていく感じ。
「ついてこい!」ていうのとはちょっと違う感じがする。
 すごく近くにいる感じのライブだった(実際、一番前にいたわけだが 笑)。すごく短く感じた。
 
 帰り、びっくりしちゃうことに、ママチカのまいこさんが博多駅まで送ってくれた。こないだ初対面で、お話したの2回目だったのに。
 なんか、それでまた、すごーく嬉しくなった。
 ママチカ結成秘話(?)にもびっくり。魚座のこと絶賛した。
 で、帰ってきて、いま1時半過ぎてるんだけど、あんまり眠くないのだね、これが。
 もちろん、これから寝るのだけど。
 明日はピリッとしよう。よろけながらでもいいから。
 と思っている。朝になっても、思えてたらいいけど・・・。





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2003年05月05日(月)  動物園にて

 ゆうべのへにゃ日記について、ご自分の日記で触れてくれたお友だち、ありがとう。
 なんかうれしいものです。

 あの日記を書いたあと、村上春樹『風の歌を聴け』を読了。
 長い小説ではないし、調子が出たら一気に読んでしまった。
 すごく面白かった。
 ほんと、風が吹いてるようでした。
 1979年に書かれたもの。
 同年代に書かれた、龍のほうの『限りなく透明に近いブルー』もそうだったけど、
 すごくクールな感じ。いい意味で、重さがない。
 この系統を受け継いだのが、保坂和志かなあ。

 4月のはじめに、サニイサイドのかしわいさんが、
 こないだのみどりの日には、マーブルが、
 福岡市動物園に行ったとそれぞれのHPで書いていたが、
 はからずも私も、本日、行ってきました。
 シズラーッ子5人、よりちゃん、かなちゃん、みなちゃん、ありちゃん、えみちゃんで。
 そういえば昨年の春にも、別のシズラーッ子たちと佐世保の動物園に行ったのだった。
 ちょっと怖いような、深い光景も見たのだった。
「猿の心、人知らず」

 大人になってから行く動物園って、とても興味深い。
 童心に帰ってはしゃぐ部分と、
 醒めた目で見てしまう部分と両方。
 元気なく寝そべって、毛づやも悪い動物って結構いるのだが、
 あんな狭い場所で一生を過ごすなんて、どうなんだろう。
 と思わずにいられん。しかし、見に来た人間にそんな同情されても、動物達も大きなお世話だろう。

 ツルがさかんに鳴いていた。
 メスライオンの顔は優しかった。
 ゾウの後ろ姿のしわしわを見て、つい○○の××を思い浮かべた。
 さんざ迷った挙句、爬虫類館には入るのをよした。子供が泣いてるか、見たかったんだけどな。
 フクロウはやっぱり、神韻縹渺。
 ふれあい広場のヤギも、神さびている。
 オラウータンときたら哲学者然。
 
 
 生まれてまだ間もないだろう、ごっつ小さくてやんちゃで、
 めいっぱい動き回り、大人ザルに絡んで子ザルを見て、
ありさ「なんか岡村(@ナイナイ)っぽい」

 ひときわ歓声高い、縞模様も堂堂たる大トラの檻の前、カメラをかまえながら
「ああ、この檻が邪魔なんだよねえ」という私に、
「いや、えみちゃん、檻なかったら怖すぎるって」とよりちゃん。
 
 そんなよりちゃんは、巨大なカバにひときわご執心であった。

ありさに「ひからびすぎやない?!」と言われたゾウガメ

 この子もそりゃーでかかった。寒がりなんだって。
 
 併設の植物園のほうで、野っぱらにビニールシートを敷いて、
 スーパーで買ってきたおやつを食べて、ひとときのんびり。
 バラがたくさん咲いていた。
 天気もいいし子どもの日だしで、たくさんの人がごろごろ寝転んだり、
 子どもたちが元気いっぱい走り回ったり、えんえん泣き叫んだり。
 今日思ったのは、若いお母さんて、多いんだなーということ。
 どう見ても私と同年代、みたいな夫婦が小さい子を連れてるのをたくさん見た。そうだよねー、そういう年頃さね。私らも。
 誰でもいいから、10年ぶりくらいのかつての同級生が子どもを連れてて、バッタリ会って、なんて面白いことないかなー、なんて思ったがそれはなし。

 ひととおり廻った後、
 ありさがもう一回ペンギンと白くまを見たいというので、行った。 
 確かに、ずっと見てても、飽きない。
 結局「閉園でーす」と言われるまで、そこにいた。
 
 ちょっとおしゃれな浄水通りを下り、ロイヤルホストで夕ごはん。
 シズラー(=ロイヤル系列)の仲間とファミレスに行くときは、検討することもなく、当然のようにロイホになるものです。
 そういうのって、ちょっと面白い。

 よう出歩いた11日間であった。
 そして連休最後の夜は、締め切りを控えた通信講座の課題を必死にやった。
 ぐすん・・・。ちゃんと提出しないと、自腹になるのです。(ちゃんとやったら、会社もち。)
 まだ終わらない。ぐすん。





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2003年05月04日(日)  血縁

 家族して、母方の祖父母の墓参りに行った。
 今日は、祖母の祥月命日であったらしい。
 らしい、というのは、それが23年前のことだからだ。
 私は1歳と8ヶ月。物心もついてないよね、さすがに。
 昭和55年の5月3日、私たち家族や他の親戚も祖母の家に集まったのだが、夜には散会になった。
 祖母は元気だった。
 が、4日の朝に亡くなってしまった。心不全だったのでしょう。
 それでも78歳だったのだから大往生といえるだろうし、病床に伏すこともなかった潔さがうらやましい、などと母は言う。

 祖父母というのは誰にでも(死別や離別にかかわらず)必ず4人いるわけだが、私には一人の記憶もない。
 23年前の今日に亡くなったおばあちゃんが、最後の一人だった。
 私の母は6人兄弟姉妹の末っ子、父にいたっては8人兄弟姉妹の末っ子である。
 自然、両親ともに、自分の親と死別するのが早かった。
 私の両親も比較的晩婚ということもあるし、そのうえ姉と5歳年の離れた子供なので、私は父方母方ともに従兄妹の中でも末っ子だ。
 いとこは女の子の比率がものすごく高く、みなそれぞれにお嫁に行っているので、自然、親戚づきあいというのもだんだん疎遠になる。

 そう、我が家は、かなりの核家族。
 双方の実家ともたいした家柄でもないので、伝承すべき家訓とか土地とか歴史もそんなにない。
 それはそれでサッパリしたものであるが、時々、「私のルーツって?」と思うことがあるのもまた事実。
 なにしろ、「お母さんは佐賀で生まれたけど、お母さんのお父さんはどこで生まれたの?」なんて試しに聞いてみても、
「・・・うーん、さあねえ、広島だったような気がするけど、よくわかんない」という答え。これが末っ子の大らかさであろうか。
 母は、祖父母が40歳をとうに越して生まれた子供であるので(そんな高齢出産が当時(=戦後ですらない)大成功していることすら結構オドロキである)、両親どころか兄姉すら数人は早く失っていて、自分のルーツを知る由もない、という部分もある。父もまた似たようなものだろう。父の部屋に飾ってある父の父の写真は、信じられないほど古いものなのだ。
 まあ、どちらにしろ、声高に誇れるような万世一系(?)の家系でないことは明らかだ。
 そして、あまりに少ないご先祖様の情報を寂しく思うことはあれ、それでも逞しく地面に根を張って生きてきた両親を、逆に強いと思ったりする。
 実家の母に子供を預けて・・・なんてこと、ありえなかった我が家庭だ。
 実家もない、学もない両親、そんな中で育てられてきたのが私たちだ。父親だってサラリーマンですらない。
(そういえば、父親の職業なんて、この日記で書いたことすらないよね。うちは零細自営業です。)

 お墓参りも久しぶりだった。
 そのお寺が何宗であるかさえ知らなかった。この前に参ったときはそういうことにすら興味を抱かなかった年頃だったということだ。なんたることか、今日になって祖父の名前がこういう漢字を書くんだ(タケシ、とは知っていたが、猛であることは知らなかった。)、ということすら初めて知った私である。ちなみに、おばあちゃんは綾子。
 祖父母のお骨が納めてある近くには、親戚のお墓もまたあった。
 俗名 音市・静馬などと書いてある。
「音市おじさんは、お母さんのお父さんの弟よ。お母さんが子供の頃は、まだ生きとんしゃったもんねえ」
 と言う母、そりゃー母が子供の頃に母の父の弟が生きているのは当然といえば当然なのだが・・・。
 同じお墓の「静馬」氏は音市さんの息子であるという。享年二十八才と記されている。
「昭和二十年 八月十六日 戦死」と。
 母の従兄にあたる人。終戦の翌日に戦死したなんて、国内で亡くなったのではないのであろう。大陸か、あるいは南洋の島か。母に聞いてももちろん知らなかった。

 お墓をきれいにして、お供え物をささげ、お寺で飲み食いする(酒は飲んでません)。
 そういう作業が新鮮だった。
 そういう作業を、流れるようにする両親が新鮮だった。
 私なんて、お線香のあげ方さえろくに知らなかったのだ。
 ほろ酔っている今だからこんなこと書くのかもしれないけど、
 うちの家庭は大きな海に浮かぶちっぽけな島だ、と思うことがある。
 祖父母の記憶もない、親戚づきあいにも疎い私たち。父母がいずれ失われれば、私と姉には何が残されるだろう? 家系の記憶も頼るべき縁戚もない。
 それでも、血縁というのは確かにある、もう失われていてしまっていても、私にも祖父母がいたし、父母にも叔父や伯母や祖父母がいたし、その記憶が失われているから何だというのだろう、
 人間が生きた証なんて、たかが何十年かの差があるだけで、いつか必ず風化する、それはたいして寂しいことじゃないはずだ。
 そんなことが頭をよぎった日。
 アルバムに、祖母に抱かれた1歳の私がいる。一面のれんげ畑で。





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2003年05月03日(土)  ゆうきちゃん邸、魚座、サニイサイドなど

 三連休の始まり。よいお天気。暑いほど。
 春ももう長くないなと思い、女学生テイストの春格好で家を出る。
 浮かれた花柄のブラウスと、若草色のスカート。
 スカートは最近新調した。友だちは「かわいい」と言ってくれるが母親には
「なんね、その制服みたいなハコヒダは?」と酷評されてるもの。
 しかもアイロンをかけるのが超めんどくさい。

 博多のゴールデンウィークといえばどんたくで、
 しかし博多区在住の私だが未だにどんたくというものがよくわからないのである。
 というか、「こんなもの」と言えないのがどんたくなのだ。
 パレードには、花笠しゃもじのオバサンだけでなく、ちんどん屋さんもいるし、
 リオのカーニバルみたいな一団もいるし、
 阿波踊りしてる人たちも・・・というように、
 なんでもありの、とにかく踊らんね歌わんねの、懐のふかーいお祭りなのである。
 そして、中心地天神の各地に特設ステージがあり、パレードも中央の通りでやってるので、
「どこからどこまでがどんたく!」という境目が非常に曖昧で、
 毎年、日本のGWいちばんの人出はどんたく!なんて全国ニュースでもやってるけど、
 お休みなので天神にショッピングに来た〜、とかいうだけの人たちも、余裕で「どんたくの人出」にカウントされてる。絶対。
 そんな、自由かつ大雑把なブラボォなお祭りです。


今日は三越の中もどんたくです


 どんたくを横目で見ながら、けやき通りを通って赤坂へ。
 ゆうきちゃん邸に遊びに行く。
 いい環境! 天神まで徒歩20分以内で、緑が多くて、アパートの奥にはお地蔵さん?たちがいて。(註:お自動さんではありません)
 お布団が干してあるベランダには、ニョキニョキと竹が、私の背竹(まちがえた。背丈)よりも高く伸びている。
 広さを感じる居心地のいい部屋。
 いろいろ、二人で画策。格闘。共謀。
 
 喫茶店でサンドウィッチを食べて、ライブハウスへ。
 ゴールデンウィーク万歳の、ナイスブッキングなプレアデス。
 入り口に魚座の藤井さんが立ってた。両手にスーパーの袋を抱えて。
 中には、ものすごたくさんの、缶詰。
「・・・なんですか、それ?」
「差し入れでもらいました。」
 だってー。さすが。

ライスボウル
 初めて見たライスボウル。
 とてもいい声のボーカル。
 若者らしいセンシティヴな歌。
 すごいインパクトがあったわけではないけど(なにしろ次が魚座だったからね)
 また見たいと思った人たちだった。

魚座
 久しぶりに見た魚座。
 演奏中、誰一人にこりともしない4人組。
 クールというのとも違って、無愛想。
 それでいて、詩情に溢れる歌の数々。ああ、これが魚座!
 感動の『夏の踊り子』!
 声がよく聞こえて歌詞がはっきり聞き取れて、涙モノのせつなさだった。
 ああ、ああ、これを聞くだけでもライブ代の元はとれるってもんだ。
 今日は『寺を燃やす』で暗ァく始まり、
 中盤に『夏の踊り子』や『海』といったメロディアスなサビでキュンとさせ、
『(俺の)春』や『夜の二人乗り』で轟音の中で壊れて(いい意味ね。)終わった魚座。
「夜の二人乗り」は、これまで見た中でいちばん壊れ度が高かったかも。
 初めて見たゆうきちゃんも、いたく感激したようす。
 ライブ後、CDを買った。
 アルバムタイトルは『小さな怒りの季節』。ったく、やるなー藤井くんて人は!

 ライブ後。
藤井 「メガネロックフェスのチケット買った?」
エミ 「あーマーブルから買った。売れてます?」
藤井 「いや、まだ一枚も」
エミ 「えーっ、売りましょうよー」
藤井 「マーブルと客層かぶってんだよね」
エミ 「あ、じゃあ、ゆうきちゃん、前売りで買っとく?いま」
藤井 「いや、今日、チケット持ってきてないから」
 ・・・藤井さん・・・やる気って・・・。 

サニイサイド
 お気に入りのサニイサイド。
 魚座とは対照的に、みんなニコニコで演奏のサニイサイド。
 今日はかしわいさんがアロハシャツじゃなくて普通のTシャツだった。
 今日はたなかまさんがウッドベースじゃなくて普通のベースだった。
 今日はみなみくんが・・・えーと?
 みなみくんのドラムが力強かった。ハイハットだけ叩いててもカッコイイ。
 サニイサイドは本当に音楽が好きなんだなあって感じがする。
 そんな音が出てる。
 独特の存在感で、最初は「エ?」て思うんだけどハマッたら一直線。
 何度も聞きたいバンド。噛めば噛むほど味が出るのよ。
 今日は半分くらいが耳馴染みのない歌だった。
 今日知らなかった歌も、もっともっと聞きたいもんだ。
 ♪君から電話がこないこないと思ってたけど、
 ♪よく考えたら、三年前から仲良くなかった〜
 と、「三年前から○○だった」というフレーズ繰り返す歌が面白かった!
 「ロックな曲を」といって、ゴリゴリいい音で始まった「ここで会いましょう」も良かった!
 たなかまさんが、わたしとゆうきちゃんの研究室の先輩にあたることが判明。(在学期間はかぶってない)
 言語学専攻だったんだー! なんとなく理系のイメージがあったのだが、
 そう言われると、あの日記の過不足ない言語感覚に納得いった。

博多・ザ・ブリスコ
 博多のシーンに君臨し続けるブリスコ。
 年齢のこと言うのはなんだけど、御齢40歳にしてあんなに暴れまくるジャガーさんという人のエネルギーにはいつも呆れる。これは感服するという最高にいい意味。
 暴れまくるというのは文字通りで、
 椅子を倒す、椅子に乗る、机に乗る、客に乗る(私の膝にも乗っていった 笑)。
 走る、ジャンプする、滑りこむ、倒れこむ。
 そういえば今日のプレアデスはお客さんが少なかったので、
 ステージの領域を存分に拡大して、どこまでも暴れにいくジャガーさんであった。
 ベースのわちさんの指使いはいつまで見てても飽きない。
 ドラムのCHEEさんはいつもにも増してかわいかった。見るたびごとにドラムうまくなってる気がするし。
 しかし、男客が少ないブリスコは、ちと寂しいものだ。プレアデス、立って聞く人少ないしね・・・。
 終わったあと、「いろいろやってごめんねー」とジャガーさんに頭を撫でられる。
 トチ狂った私は「いや、うれしかったです」とわけのわからん答えを。

 同じ楽器でも、こうもいろんな表現ができるんだね。
 という、すばらしーいパフォーマンスをする各バンド、各メンバーのひと夜。





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2003年05月02日(金)  懐かしむ愛おしむ夜

 今日で、三週間連続の監査が終了。
 解放感に弾ける瞬間を待ち侘びて朝から、元気元気。
 MDウォークマンに合わせてサニーデー・サービス『青春狂想曲』を口ずさむ通勤の道、後ろから来た会社の人に「もしもし?」と顔の目の前で手を振られる。
「今、歌ってたやろ」
 ええ歌ってましたとも。

 9時前に会社を引き揚げる。
 明日から三日間、完全に休むのだ。
 4月は土日を休んだのも一回きりだった。三日間なんて貧弱なGWだが、私にはありがたいありがたいものだ。
 この週末感、なんだか久しぶりのような気がする。

 先輩に声をかけられ、角打ちのお店へ。
 ラーメン屋さんみたいな内装の明るい店内、角打ちですから立ったまま飲むのです。
 店員さんはオジサマ二人。
 大きなテレビが置いてあって、テレビ東京系の音楽番組みたいなのと、ハリソン・フォードが出てる『逃亡者』を見た。
 本当に、テレビといえば「目覚ましテレビ」と「ニュースステーション」以外ほとんど見ない日々なので、ぼんやり見るともなく見るのがものすごく新鮮でなんだか面白かった。先輩もお店の人も、みんな一緒になってテレビを見ながら、「これ誰だっけ?」とか「荻野目洋子のほうがいいねえ」とか他愛もない感想を口々に言い合って。
 CMも、見たことないものばかり。
 バーボンを2杯。すごくおいしかった。
 そして、素朴といえば素朴すぎるそういうお店の雰囲気が、私はとても好きなのだった。
 無目的っぽい酒の場所、それを生活の糧にする人たち。だからこそ優しくて、少し寂しげで、なんの飾り気もない。
 言いようのないなつかしさ。

 それで、家に帰ってまたテレビを見た。
 ウッチャンナンチャンの「気分は上々」
 これも、久しぶりだ。学生のころ、それこそしんちゃんと、よく一緒に見ていた。
 そのしんちゃんは、今夜のバスで愛知へ戻った。10時間もかかるのだ。 
 いま、これを書きながら、下町のナポレオンこと麦焼酎いいちこを飲んでる。
 家で飲むのなんて久しぶり。
 そう、一人で、部屋でちびちび飲むのも、私はとても好きなのだった。
 久しぶりに思い出した。

 ものすごい疲労感の週末の夜。
 今週も、たくさん仕事したし、たくさん遊んだ。
 考えてみれば先週の金曜日から8日間のうちで、2日しかおうちでご飯を食べてない。
 きついはずだ・・・。
 だけど明日は、休みだもん。





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2003年05月01日(木)  感動の串揚げを食す夜

 なんだかんだと雑用(も仕事のうちだけどサ)が入って、仕事が予定通り進まない。
 というか、仕事とはそういうものだと最初から認識すべきなんだろう。
 時間にしたら七時半ごろなので今日はそれほど長く働いたわけではないが、ぐったりと疲れた今日だった。
 ああ、明日やる仕事をピックアップしていくとダルい・・・。
 
 ヨドバシカメラにて、しんちゃんと待ち合わせる。
 昨晩は友だちたくさんですき焼きパーティーをしたらしい。
 エフェクターはエツジひとりのが完成し、また明日も続きを作るという。いい年した男ン子3人で。
 工作少年たちやね。
 パソコンや携帯やヘッドホンやコンポやカメラ、
 いろんなものを見てはあれこれ言うしん氏。
 私に話しかけるでもなく「た〜のし〜ィ♪」と呟いている姿が面白かった。
 電化製品ずきのしんちゃん。

 夜ご飯に串揚げを食べる。
 おまかせコース。
 感動的なおいしさだった。
 ごぼうにアスパラ、海老に田楽。
 もちろん、魚の白身やヒレカツや牛ロースも。
 いちご大福まで、揚げてあった(これがまた美味しい!)
 最後には、すっきり味のシャーベットもいただきました。
 食べているあいだ、
「しあわせ・・・」とか「至福やねぇ・・・」とか、そういう言葉が何度とびかったことか。
 ビールもエビス。ちょっとの贅沢が楽しい。

 低めに流れるBGMは、有名どころの洋楽カバー。
 スティービー・ワンダーの『トーキング・ブック』に入っている最初の曲が流れ始める。
「さっきから、歌ってる人は同じよねえ」というと、しんちゃん
「小野リサやろ。」と。
 店を出た後も、
「ああ、まだ感動の余韻が・・・」とうっとり。
 可能性の広がりを感じるのはこういうときだね。

 鏡を見ると、頬が面白いくらいに赤かった。
 あんまり顔には出ないほうなのに。あれくらいの酒で。
 やっぱり、疲れているのかなあと思った。
 でも、とてもいい気分だった。
 ヘラヘラしながら店を出て、ロイホに行こうとしたら何と店じまい(?)でなくなってて、引き返して違う店に入った。
 また少し飲む。

 最後は電車に遅れそうで、走りぎみに別れた。
 じゃあね、しんちゃん。また会う日まで。





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