moonshine  エミ




2003年01月31日(金)  行かないよ

 金曜日、監査法人とうちのチームで新年会(今ごろ・・・)
 先輩と一緒に行こうと思ってたら、
「え? おれ? 歩いていくよ。
 4月から医療費も上がるっちゃけん、歩いて健康な体をつくらな!」
 と、言う。
 いや、あたしも歩くのは嫌いじゃないけど、会社が終わったあと、(あんまり行きたくない)会社の飲み会のために、25分も歩くのはちょっと・・・。
「地下鉄で行きましょうよ〜〜〜一緒に〜〜〜地下鉄で〜〜〜」
 と、口説き落とす。成功。

 食べ物はおいしく、ビールをコップ2杯ほどにとどめてその後はウーロン茶、まあ無難に一次会をこなして、カラオケに・・・といういつもの流れになる。
「あ、私は、お先に失礼しま〜す」
 と言うと、
「ハッ? 何言ってんの?」
 と怒号(やや、大げさ・・・)。

 先輩の顔に「ウラギリ者!!!」と書いてあって、ごめんね〜とちょっと胸が痛んだけど、やっぱり帰ってきた。 
 部署の人たちは基本的に好きなんだけど、多少つきあいが悪いと思われても、もういいんです。

 TSUTAYAに寄った。
 最近、レンタルビデオ屋さんも、やれフェアだとか何だとかで安いので、今日、準新作を定価で借りると、なんだか高く感じた。

 さて、うちのHPですが、
 もうすぐカウンタが20000ヒットです。
 そのあたりを踏んだ方は、気づいたら、教えてくださいな。
 いつもROMってくれてる方も、はじめての方も、どうぞ気が向いたら掲示板に書き込んでみてくださいな。どんなことでも。大喜びします。
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2003年01月30日(木)  とある日、雑感。

 まあ日常生活に重大な影響を及ぼすほどではないにしても、
 腸が弱くておなかをこわしやすいとか、腰痛もちだとか、雨が降ると古傷がいたむとか、
 人それぞれ、何かしらウィークポイントってあるんじゃないかと思うけど、
 私にも幾つかあります。
 その一つが、肌。肌が弱いんです。どこもかしこも。
 それが、母も姉もなんだよね。聞くと、母方の祖母(故人で私には記憶ナシ)もそうだったらしい。
 ちょっと異常に敏感。
 困ったモンです。

 ちなみに、偏頭痛に悩まされることもけっこう多かったのだけれど、
 これは何だか、最近、解消傾向にある。
 はて。
 それがどうも、週末ランニングを始めてから、痛くなる頻度が激減した気がするのです。
 もちろんこれは全くの素人判断、なんの根拠もないけど、
 まあ、適度で楽しめる運動が健康にいいのは多分ほんとだから、いいとしましょう。

 帰りに、ちょっと寄り道。
 いま欲しいもの、
 ・斜めがけバッグ(なかなか売ってない・・・)
 ・小さな観葉植物(葉っぱが大きいの)
 ・春になったら履く靴
 ちょこちょこ探してるんだけど、なかなか「これ!」ってのが見つからない。

 メジャーデビューシングルでヒットチャートに躍り出た175Rというバンド、
 福岡出身です。
 福岡といっても、北九州市のほうだけどね。
 だからって、私はほとんど彼らの曲を聴いたことないし、
 テレビでちらっと聞いた感じじゃ、それほどピンときてないんだけど、ね。
 でも、彼ら、福岡から出たバンドです。
(ま、彼らや北九州ののバンドマン・ファンたちは、「北九州のバンドだ!」というかもしれないけど。)

 パソコン使いの職業病。
 夕方にもなると、めっきり上半身がぴきぴきだ。
 先輩と、「肘ざぶとん欲しいよね」と言い合う。

 数日前から、また新聞を毎日読むことにした。
 うちでは、地方紙の「西日本新聞」と「日本経済新聞」の二紙をとってます。
 どちらも、夕刊もとっているので、ざっとめくるだけでも全部となるとかなり大変。私はとりあえず、朝刊のみ。
 父親は全てに目を通しているようだけど、たぶん一時間近くかけてるんじゃなかろうか。
 
 日経に、ディスクロージャーについての識者インタビューが載っていた。
 私の部署は、まさにその担当をしている。
 IR情報、ディスクローズ、適時開示、それはもちろん大切で必要なこと。
 でも、担当すると、これ、かなり大変なんですよ。
 情報を開示するって、ただポンと見せればいいように思うかもしれないけれど、
 正しく、しかもなるべく効果的に開示するための検討や戦略、その準備は、
 見るがわが思っているよりずっとハードです。
 情報開示の量や質は、ここ数年で急激に大きなものを求められるようになってきて、今後もますますそうなるけれど、
 だからといって、人員をその分、増やしたり、それだけ大きなコストをかける余裕や体力が、今の日本の企業すべてにあるわけでは当然ありません。
 我が社もしかり。
 もちろん、それが仕事だから、やるしかないんだけど・・・。
 今日の記事では、「IRコスト」についてもけっこう深く切り込んでて、おもしろかった。
 
 でも、なんていうんだろう、
「社会人なんだから、新聞くらい読んであたりまえ。新聞は基本です!」
 っていうのは、ちょっと違う気がするんです。
 新聞に過剰な権威があるような気もするし・・・。 
 なんでも、咀嚼する力、というのが必要だなあ、と。
 
 「美女か野獣」。
 白石美帆ちゃん、かわいいなあ。
 今日の古袋くん(佐々木蔵之介)は、いい味だしてた。 
 あの番組、「イブニングニュース」だっけ? 視聴率上がってるんでしょうか。
 私、視聴率UPのためには、桜木さんを降板させるのが必須のような気がするんですけど・・・。
 いや、もちろん、児玉清、好きなんだけどさ。
 なんか、華がないじゃない。ねぇ。
 松嶋菜々子のスタンスでいったら、違うキャスターにしてるはずなんだけどなあ。
 まあ、どうでもいいけどさ、ほんと。

 加納朋子『掌の中の小鳥』を読み終わった。
 初めて読んだ、この人の作品。
 日常の中にある非日常のミステリー、て感じの連作短編集。
 主人公カップルがちょっとどうかなー、って思いつつも、まあ、楽しく読めた。
 ええ、小説の舞台として重要な意味を持ってるのが、
「エッグスタンド」というバーだったのが、購入を決めたポイントですとも!
 色の書き方がうまいなあ、と思った。
 最初と最後の短編が、いちばん好きだった。

 今週、寝る前には村上春樹の16、7年前のエッセイ『村上朝日堂』を読んでいる。
 軽くてね。ベッドの中でちょっと読むのに、いいんです。
 あんまり数を読んどうわけやないけど、今んとこ、春樹は小説よりもエッセイのほうが好みやんね。
 そういえば、この「朝日堂」シリーズに、
「デビューしたころ、村上といえば龍、春樹といえば角川で、しょぼくれてた」
 みたいなことが書いてあったけど(ちょっと違うかも・・・)、
 今では、春樹といって角川、という人は、少なくなってきたんじゃないでしょうか。
「村上、という姓の作家」と聞いても、龍と春樹は同じくらいの割合なんじゃ?
 いやー、『海辺のカフカ』の売れ行きもすごいみたいだし(私はまだ読む予定ナシ)、春樹くんの存在も大きいよね。

 また長くなってしまった・・・。
 まだ書きたいことがいくつかあったんだけど、明日にしよう。
 オフラインの友人でこの日記を読んでいる人に、
「よく毎日書くことがあるね〜」と言われることがしばしばだけど、
 書くネタというのは尽きないものだ。
 生活してく限り。
 日々いろいろあるけど、日記を書いてるうちは、ま、それなりに元気なんでしょう。





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2003年01月29日(水)  隗より始めよ

 雪の朝。
 細かい雪が強風で斜めに降っていて、視界が白く、町全体がぼんやりとけぶっているよう。
 鹿児島でも愛媛でも、じゃんじゃん降ったらしい。
 
 会社の帰りに紀伊国屋に行く。
 探している『殿下の料理番』(小学館文庫)、ここでも見当たらない。
 もう、自分の書店で買っちゃうぞ〜〜〜!
 別の本を2冊ほど、一生懸命に立ち読みする。バッグと傘を持ったままグッと集中して読んでいて、棚に戻して「さあ、帰ろうか・・・」というときには、何だか妙に脱力感というか、疲れを感じた。
 
 やっぱり、もっと自分を追いつめて煮詰まって行動しないと、みすみす後悔するかも、と思った。
 自分自身ととことん向き合うのは、意外と難しい。

 珍しく、自己啓発ぽい本を買って、帰途に着く・・・と、なんとJRさんがまたまたまた!遅れている。
 いや、雪だしさ・・・。確かに、JRは私鉄と違って、路線も長いし複雑だしさ・・・。大変なのかもしれないけどさ・・・。
 でもさー、毎回毎回、どうにかならんのかねーーー!!
「45分の遅れ」と、平然と(?)電光で表示されてる。
 頭にきて、猛然とタクシーに乗ろうかとすら思ったが、一瞬後にお財布の寒さを思い出す。すごすごとバスと私鉄で迂回して、帰る。

 まず隗より始めよ。
 という、故事成語がありますね。
 高校の漢文の授業で習った。確か、宮城谷昌光の小説『重耳』でも紹介されたエピソードじゃないかな。
 ちょっと前までの私は、会社の幹部とか横柄な男性社員とかに対して怒りでみちみちていて、
「ったく、隗より始めよってんだ!」
 といつも腹の中で叫んでいたけれど、
 最近はそうじゃない。
 業務が落ち着いているというのもあるけど、私自身が、あんまりがんばってないから。
「こんなとこで、まあいっか・・・。早く帰ろう」という感じでさっさと切り上げて、プラスアルファの意欲を出してない。
 関係ねーや、そう思えば、これほど楽なことってない。 
 ほんと、会社が「薄い」のなんの。
 会社生活も長くなれば、情熱の方向が変わってきたり、ガスの抜き方もわかってくるものだろうから、
 2年目が終わろうとしている私の今の感じってのは、まあそれほど珍しい心境じゃないのかもしれないけど、
 あんまり良くないなって、自分のこと思う。
 でも、かといって、会社や他の人の悪いところばっかりあげつらってた自分も、良くなかった。
 というか、それは、乗り越えなきゃいかんとこ。
 
 じゃあ、自分はどうなの? どう思ってる? これからどうするの?
 悪口ばっかり言って、不満の原因を外にばかり見つけても、状況はなんにも変わらないよ。
 心に軋みを感じたときに、その問題点を「自分の内側」に求められるかどうか。
 単純に自分のほうを責めればいいって意味じゃないよ。
「あれが悪い、これが気にくわない」って、言い捨てるのは簡単なこと。
 本当に“自分の問題として”とらえることが出来るかどうか?
 
 や、ちょっと固かこと書いとらすね。
 ま、ま、そげな感じに、思えるごとなってきたごたぁったい。
 いやー、むずかしかばってんね。
 
 あ、日記に書いとうことは、私自身の問題についてやけん、
 他の人のいろんなシチュエーションにも絶対あてはまるとは、いえんことやけん。
 やっぱ、人の話とか聞きよったら、
「そらァあんたは、どげんもこげんもしよんのなかたい。
 はがいかろうばってん、ガマンするしかなかたい、今は。
 ちかっぱ愚痴って、気ィば晴らしんしゃい」
 ってことも、あるけんねー。

 まぁとにかく私の場合は、「隗より始めよ」の「隗」は、自分なのだ。きっと。





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2003年01月28日(火)  強い強い風

 まあ何にせよ、平和な日々だ。
 だからといってこの場所にいつまでも留まっていたくはないんだけど、
 さて、どの方向に動こうか。
 もっと考えなければいけないような気もするし、どんなに考えたって動いてみないことには何もわからない気もするし。

 雪が降ったりやんだり。
 風の強いこと、強いこと。

 ちょっとしたきっかけで「暗く考えるところあり」だった今日、
 それについて書こうかな〜、前から書こうとしてたし・・・と思ったけれど、
 夕ごはんのあとにふと、『竜馬がゆく』(司馬遼太郎 文春文庫)を手に取り、とある場面を読んだら何だか浮上した。
「まったく、この子は・・・歯みがきしながらまで、本を読まんでもいいやろ」
 と母は呆れていたが、まあよくあることです。

 これまでにも何度も読んだことのある、大好きな場面。
『もう、だまっちょれ。ここからさきは、言葉などは無用の世界じゃ』
 可笑しい。
 こんなこと、言われてみたいなあ。いや、言うがわでもいいし。

 結局、「持つ者は持つことを」「持たざる者は持たないことを」武器にしていくしかないよなぁ。
 と、中学生の頃にマンガで読んだ言葉を、また思い出す。
 選べないものも、人生にはいろいろ、あるんだもんね。

「人生、なにごとも前向きに!」
 なんて言葉、素直に頷けやしない。
 落ち込んでひとりウジウジ考えるのって、必要だと思う。
 楽しいことが続いてるときじゃなくて、
 悩んだり、落ち込んでから這い上がろうとしてるときに、人間は成長するものだし。
 苦労もたぶん、したほうがいい。
 失敗したことのある人、悲しいことをたくさん知ってる人はステキだ。
 でも、苦労が顔に滲み出てる人のそばには、あんまりずっといたくないよね。
 笑える人のほうがかっこいいよね。
 そういうこと。


 日曜日にネットサーフィンしてて見つけた「週刊レビュー」というサイト。
 おもしろい。よくできてるなー、と思う。
 デザインがかっこいいし、点数化するってのが、奇抜ではないけどかなりポイント高いアイデア。
 面白い人に集まってもらって、何人かで(しかも非営利で)こういうことをやるの、楽しそうだなあ。やってみたい。

 新聞の下のほうに載ってる雑誌や新刊の広告みるの、好きです。
 今週号の「AERA」が面白そうだったので、帰りに本屋に寄って立ち読みしてみたが、実際はそうでもなかった。
 
 ゆうべは寝る前に、『なぜ仕事するの?』(松永真理 角川文庫)の一部分を読み返し。
 ちょっとドキリとした。
 木の葉がある日、はらりと落ちるように。。。かァ。

 最近では、ボブ・サップを見ると何だかもういたたまれない。
 消費されてる・・・という感じがして。ボブにはいいブレーン、ついてるのかなあ。





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2003年01月27日(月)  ♪闇に隠れて生きる〜

 あー、いい音楽が流れてるな。
 ネットジュークボックス「ラプソディ」。

 ゆうきちゃんは腰痛だといっていたが、私は最近、肩こりがひどいのですよ。
 肩から腕にかけてが、重くてしかたがない。

 えーと。
 ひたすら机に向かって仕事してたりしたら、お約束のように、一日一度は来ますね。
 睡魔という悪魔!
 一応もがいてはみるけど、
 たいていの場合、相手が圧倒的に強い。
 意識がモーローとして、自分がどこで何やってるのかもわかんなくなります。
 つま先から髪の毛まで、眠い。
 ほんと、体の欲求や痛みがひとたび訴えだせば、向上心だとか克己心だとか、ふっとびます。
 
 てっとりばやくこの睡魔をやっつけるために、
 私は席を立って、いったんドアから出ます。
 お手洗いへ。
 個室に入って、しゃがみます。
 あ、うちのトイレは洋式ですよ。したがってこの場合「しゃがむ」とは便器に腰掛けることではない。
 
 ちゃんと脚は閉じて、便器の脇にしゃがんで、頭を伏せて膝を抱える。
 目を閉じて・・・そう、寝るのです。
 
 これ、かなり効果的です。
 さすがに会社内(しかもトイレ・・・)なので、きちんと5-10分で目は覚めます。
 ちょっと寝覚めが悪いときもありますが、伸びをして体のあちこちをほぐし、冷たい水で手を洗って席に戻り、少しすると頭が冴えてきます。
(最初から寝ずに、伸びと手洗いで目を覚ませ、とは言わないで。)

 眠い、でも、寝ちゃだめ、ああ、でも、眠い・・・寝ちゃだめー。
 と、苦しい葛藤をしながらよりは、よほど効率がいいように思うっちゃんね。
 社内でタバコを吸うわけでもないので、しょっちゅう一服、とかって立つわけでもないし。一日一回くらい許されるんじゃないかな?と思って。
 もちろん、席をはずすタイミングってのはあるけど・・・。 
 短時間の昼寝が効率をあげるのは、科学的にも実証済みのはずだよねえ。

 そんなわけで。
 今日、いつものように午後2時半ごろか、個室の中でつかの間の安息を貪っていた私は、10分弱で目が覚めたとき、驚いた。
 トイレ内、真っ暗だったのである。
 節電を励行している我が社、トイレを出るときに誰もいなければ、電気を消すのです。そして、トイレは陽光なんてまったく入らないようなつくりになってる。
 私のあとにトイレ(の別の個室)に入った人が、私より先に出るとき、おそらくトイレ内の気配のなさに、電気を消したんでしょう。
 その人もさあ、気づいてよ、いるよココに!!って感じだけど、
 まぁ、急に真っ暗になっても全く気づかないくらいに、トイレの中で熟睡している私も私だな・・・。
 
 なんにせよ、その後は目の前の重い霧も晴れ、仕事に復活しました。
 めでたし、めでたし・・・かな?





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2003年01月26日(日)  言魂〜コトダマ〜

 特にこれといった理由もないが最近はいていないズボンがある。 
 3年以上前に買って、けっこう気に入ってて季節なんかに関係なく愛用してたのだけど、ここのところ、どうしてか遠ざかっていた。
 今朝の夢に、そのズボンが出てきた。
 脚をとおしてみて、びっくりした。
 ズボンは、擦り切れたように生地がうす〜くなっていて、裾とかいろんなところが破れてて、急に色あせていたのだ。
 
 目が覚めてみると、そこんとこしか覚えてない。
 
 ビデオに録っておいた『千と千尋の神隠し』を、母親と見た。
 おととしの夏に劇場で見て話の筋は覚えていたけど、2回目だから自分の中で納得いく解釈ができたところもいくつか。
 まだよくわかんないところもいくつか。
 いや、別にいいんです。わかんなくても。わかっても。
 おもしろいよねー、この映画。
 そしてオドロオドロしい。
 かなり寓話っぽいけど、あんまりお説教くさく感じないんだ、私は。
 
 風邪っぽいかも。

 アイスクリームマンのCDを、MDにダビングする。
 明日の通勤はこれに決定! うわーい。

 くじらに『ヴェロナァル』という曲がある。
 
「ざわめきだけがはばたく
 闇に飛ぶよ つばめたち
 話の予感があるのに 僕は眠ってしまうの
 もう何も語らずに もう歌うことは忘れて
 おまえは小さいのだから
 おまえは小さいのだから」

 考え始めると、なんだか難しい詩。
 ギターのベース音に、すごい重みがある。
 ・・・ちょっと怖いんだよねぇ。
 優しいんだけどコワい、みたいな。そこがこの歌の好きなとこでもある。
 初めて聞いたとき、ぞくっとした。
 
 タイトルの『ヴェロナァル』って、なんだろう?とは前から思っていて、マーブルに
「睡眠薬の名前」
 と聞いた瞬間、またまたゾクッとした。
 そう、そうだった! 芥川龍之介も用いた睡眠薬だ・・・!  
 芥川はベロナールとヂャールを大量に飲んで、自殺した。
 北村薫の『六の宮の姫君』を何度も読んで、知っていたはずなのに。
 ああ、杉林さん、これはどういう詩なのォ?!
 いや、自殺とかに関係ある詩だとは全然思わないんだけど、妙に、妙にゾクゾクするよー!

 数日前に読んだ芥川の『芋粥』、やっぱり、すごい。
 泣き笑いしそうな小説だ。
 芥川の文章は、怖いくらいにピンとしてる。
「芋粥」を書いたのも、24歳。
 やっぱりこれが天才というものか・・・。





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2003年01月25日(土)  霧が晴れる

 いろんな友だちや本や音楽、自分を支えてくれるものたちの存在を強く感じる土曜日、何だか明るい気持ちになる。

 目が覚めてちょっとパソコンを開きながら、昨日もらったアイスクリームマンのCDを聞く。
 メンバー紹介の歌にフフッと笑い、
『物語は繰り返し』を聞いて、朝からちょっと泣きそうになる。
 そしてこの期に及んでも自家製餅入り味噌汁を食べて、出かける。
 
 くじら応援団マーブルに誘われて、くじらの貴重な音源をジャズ喫茶で聞こうという試み。
 もちろん、天神へ出るまでのMDウォークマンにはくじらをセット。
 静かに期待とテンションが高まってわくわくだ。
 
 マーブルとひろのぶくん、それに、昔からくじらを応援してる坂田さんと一緒に喫茶店に。
 15年くらい前の、バンドでのくじらのライブ音源を聞いた。
 これがすごくいいんだわ!
 坂田さんは「ひとりくじら(杉林さんの弾き語り)と、バンドとは、まったく別物と思っていいですよ」と言ってたけど、それも一理ある。
 弾けてて音がとてもよくて、聞くだけで楽しいライブだった。
 メンバーもまだ若い頃で、とっても、「やんちゃしてる!」て雰囲気。
 落ち着いた感じの今のひとりくじらとはまたひと味ちがって、
 杉林さんの声もいちだんとみずみずしく、コーラスもすごくよくて、きっと見たことないようなライブだったんだろうな〜と思った。
 かなり心ひかれたよ。

 去年ふと知り合ったマーブルとひろのぶくん、二人の音楽観(音楽感覚?)もとても好きで、共通の好きなバンドもいろいろあるけれど、
 マーブルに薦められて聞いたのがくじらでなかったら、こうも好きになっただろうか?
 くじらって本当に魅力的。どんどん知りたくなる。
 マーブルが持ってきた雑誌の、杉林さんインタビューもすごく良かった。
 11月に実際に見たライブ、とても素敵だったけれど、
 これまでにいろんな好きなことやってきて、それで今の、あの彼らがいるんだなー。
 やっぱり、好きなことをやること、やり続けることって、本当に大事だなあと改めて思う。
 初めてお話した坂田さんも、私たちの親といってもいいくらいのお年なのだろうけど、すごく感じが良くて、不思議に楽しい人だった。
 どんどんいろんな話が出てくる。
 いろんな仕事でいろんな人と知り合って、それが全部つながってる、そんな人って感じ。
 「モノ」ってなんだろう?てまた考えた。モノはモノだ。永遠に手に入れられるなんて、ない。それでも欲しい。あああ。
 喫茶店のある春吉は、大学時代の私にとっての、ほろ苦い思い出の町。それもまた、なつかしかった。

 夜はシズラーっ子と飲み会。
 猛烈におなかがすいていて、たくさん食べる。
 ちょっと隠れ家っぽくて、とても繁盛していて、こじゃれたお店。
 それぞれにいろんな地焼酎を頼んで、試す。
 焼酎の味に鋭くは全然ないけれど、飲み比べてあーだこーだ言い合うのがけっこう好き。笑
 坂田さんが言ってた、とっても美味しく入れてくれる人の焼酎、どんなのかなぁ。
 とりとめのないおしゃべり、最近どうも定番になりつつある「結婚て。。。」なんて話、いくつか写真も撮った。
 来月、なっちゃんちでまた鍋大会をしようね、と言って、チャリ組と別れ、きくちんとプチ二次会。
 きくちんのクールに見せかけて実はシャイなのがありありと分かる性格がけっこう好きで、おもしろく、いろいろとしゃべる。
 きくちんとしんちゃんは同じ学科。二人とも春から愛知に行く予定。きくちんはしんちゃんに会ってみたいと言う。それも面白そうだ。

 おうちに帰ると、土曜日だからか、数人のお友だちからパソコンのほうにメールが届いていた。
 ちょっと胸が熱くなるようなメールも。
 ありがとう。





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2003年01月24日(金)  道のり、道ゆき。

 なんとなーくパッとしない、というその理由が、わかりかけてきた気がする今日この頃。
 そう、これは・・・靴が窮屈になってきた、とでも言おうか。
 いや、これはちょっと、自分をごまかしてるたとえかも。
 逆に、皮を剥いて顔を出したい、という感じか・・・?
 でも、皮は厚くて、剥いたらちょっと痛そうだし、痛いのはイヤだし、
 なんだかんだ言ったってこの皮はぬるま湯のようにあったかいし、
 でも、皮を剥かないとほんとに気持ちよくないし、膿がたまってそうなんだよなぁ、みたいな。
 そんな感じ。なんのたとえだ? 笑

 さて、今夜はJAJAでライブを見ました。
 フラッシュバック9。
 一ヶ月ぶりなんだけど、何だかちょっと、「よっ、待ってました!」という気持ち。
 そして、すごくいいライブだった。
 受け止め方、って部分もあるかもしれないけれど、今日は本当に良かった、と思う。
 彼らの、明るい感じとちょっと内にこもった感じ、キレる感じ、どれも好きで。
 フラッシュバック9、これだから好きなんだよなー、というとこがいろいろ、見られた。
 あッ、ここの音のためにライブを見に来てる・・・という箇所が、いくつもあった。
 久しぶりの気がする「のびたの決意」と「鳥飼」、じんときた。

 鳥飼・・・。
 かれこれ4、5年前にもなりますが、連れのしんちゃんは鳥飼の片隅に住んでおりまして。
 「おしゃれ」とか「きれい」とかいう言葉からはとんと程遠い、日当たりが悪く冷暖房もなく散らかってて万年床の部屋でした。学生街からは少し離れていて、夜は静かで暗かった。
 でもそこでいろんな時間を過ごした。盛り上がったりつまらなかったりケンカしたり、あったまったりした。あぶく銭を稼ぐ日々。かなりすさんだ気持ちがあった。しんちゃんとも、よくも悪くも濃密だった。
 うーん、青い時間!!
 しんみりそんなことを思い出しながら、聞いてた。

 私にもみんなにも、これまでそれぞれ歩いてきた道があって、
 これからも続いてく。坂をくだったり上ったり。
 ただそれだけのあたりまえのこと、嬉しいことも悲しいことも。
 変わっていくことも。

 さて、いつものステージ衣装を脱ぎ捨てたフラッシュバック9の三人は、ちょっと男っぽく見えた。
 首に巻き物(?)をしてることが多いフラッシュさんのむきだしの首が案外たくましいことに気づいた。
 腕も。
 えっと、男の人の体でどこが好き?というアンケートをすると、たぶん「手(てのひら)」とか「背中」という答えが多いような気がするけど、
 私は首と腕が好きです。セクシーだよねぇ。腕も、力こぶの二の腕より、むしろ、肘から手首までが好き。変かな?

 次、ボボデリック。
 濃い〜! こゆかった。
 長身で痩せてて、真っ黒で背中まである髪にバンダナぐるりと巻いたギターボーカルのボボさん・・・。ああ、2003年とは思えないその風貌!
 好きな感じのこゆさ。音が重い。音がデカッ! 声がデカッ! 
 で、こゆくてハードなロックだけど、グルーブの波がぐわんぐわんと体に気持ちよい。
 しゃべりも短くていいんだよ。
「ん〜〜〜〜今年もセックスしたい、みたいな歌」
 とか言って。それで始まる歌がもうめちゃかっこよくて。
 ジミヘンの「マニック ディプレッション」を思い出すリフの曲、よかったなあ。
 ボボさんのボーカルは、ギタリストらしい感じで、こういうボーカルも好き。ギター? 当然ばりうま。音が太い。
 音で躍らせる。体に響く。
 今度、ウーララと対バンでやるって言ってた。これまたこゆそうだなあ。見たい。

 ひろのぶ氏に、ボガンボスとかアイスクリームマンとかのCD−Rを焼いてもらった!
 4枚も! ううう、ほんっとうに、うれしい。この音をずっと聞きたかったのです。
 曲名も全部手書きしてくれてて、なんかマジで感動モン。けっこう面倒な作業だと思うのに。
 何かお返ししたいなぁ。でも、何かあるかなぁ。

 ライブ後、ゆうきちゃんとお茶して、フラッシュバック9のこととか、近況や心のもやもやとかを話す。
 ゆうきちゃん、ほんとに逞しく、しなやかになったと思う。(体は相変わらず華奢だ)





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2003年01月23日(木)  アシメトリーまたはフリークス

 長いマフラーを背中に垂らすなら、左右の長さをバラバラに。
 膝が見える細身フレアのスカートにも、ざっくりゆるゆるのセーターを。
 そんなアンバランスで楽しみたい感じ。

 まっすぐなものに憧れて見上げるときもあるけれど、
 歪んでねじれて欠けたものに心は寄り添う。
 いつだって。

 いろんな気持ちがあるよねえ。

 無難なものなんてクソくらえ!
 と思うのが、奇妙だなんてことはない。
 正しいことしか知らない人になんて惹かれない。
 スタイルなんて決めなくていい。

◆◇◆

 月イチ役席会議の資料が、いつものように回覧で廻ってきた。
 各銀行との交渉経過がまとめられた資料があった。これまで添付されていなかった資料だ。
 目を皿のようにして(って、言いたいことはわかるけど、なんで皿なんだろう?)読んだ。
 ドキドキした。
 そっか、そうだよな・・・。と、思った。
 営業と財務は会社の両輪。だけど営業に比べて、財務のなんと孤独なことか。がんばれ、課長!!

 村上龍「eメールの達人になる」(集英社新書)
 鷺沢萠「海の鳥 空の魚」(角川文庫)
 読み返し、おわり。書店に並べてます。
 
 電車本は、花村萬月「あとひき萬月辞典」(光文社文庫)
 ゆうべ寝る前には、芥川龍之介の短編を読んだ。
 芥川が好きになるとは思わなかったなあ、中高生の頃は。
 今夜もこれからベッドで、彼の「芋粥」を読む予定。 

 ドラマ「美女か野獣」
 すごく健全な娯楽。安全なドキドキ。いやー、おもしろい。
 平和な夜です。





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2003年01月22日(水)  努力する才能

 なんというか、あまり気が晴れない、ここんとこ。
 何があったというわけでもないけど。
 仕事は定時に終わってるけど、夜の時間はあっという間。
 早く寒い冬が終わって春になって欲しいけど、春になったらまた決算。
 夜の時間なんてなくなるも同然だ。しんちゃんは多分、愛知だし・・・(というか、福岡にいたら大笑いだ。)
 
 有休とりたいなあ。今のうちに。
 こっそり母校に忍び込んで、文学系の授業を聴講したいという野望があったのだが、もうすぐテスト期間だし、もう無理かな。
(そういう問題じゃない?!)

 森博嗣『臨機応答・変問自在』(集英社新書)を読み返す。
 森の大学の授業のやり方は、Q&A形式。
 学生に紙を配って、質問を書かせ、森の答えとともにプリントにまとめて、次の授業で解説する。
 質問はなんでもいい。その質問で、成績を評価する。

 高校までの教育では、問題が提示され、それに答える技術が伝授される。
 でも、本当に大切なのは、問題を発見する力を身につけること。
 問題を見つける行為は、問題を解決する行為よりも難しい。

 人は、どう答えるかではなく、何を問うかで評価される。

 これが森博嗣の教育ポリシー。 
 ポンと膝を打っちゃうよなあ。ほんと、その通りだと思うよね。

 以下、引用。
 Qは学生の質問、Aは森の解答。


Q:99%は努力、1%は才能だといいますが、先生は才能というものが存在すると思いますか?

A:思います。努力できることが才能。だから、成功は100%才能だと思う。
  才能は持って生まれれたものではなく、思い立ったときに、あるいは、やる気があるときに生まれるもので、いつでも消える。
  自分自身をどれだけコントロールできるかが才能です。


Q:友人が繰り返しの毎日に不安と不満を持ち始め、自分の存在価値と目標を見失いがちなのですが、どうすればいいでしょうか?
  先生もそういう時期がありましたか? こういうことをきくのは馬鹿馬鹿しいですか?

A:後ろから答えましょう。馬鹿馬鹿しくはない。誰にもそういう経験はあると思う。森の経験則では、次のことが言えます。
 「何かに悩んでいる人は、解決策を知らないのではなく、最良の解決策を面倒でしたくないだけだ。」
  その友人には、まず、自分の部屋を片付けることをすすめましょう。


Q:今日は久しぶりに頭を使いました。他にも面白そうな問題があったら教えてください。

A:もう少し頭を使って生きてください。問題は山のようにある。問題を見つけることが一番の問題です。
  人は、餌を待っている飼い犬ではありません。


 こういう先生の授業うけたら、多分、ムカつくこともあるだろうなあ・・・。
 でも、うむ。
 気持ちをピリッとさせよう。
 
 がんばらなきゃいけない、って思うだけじゃあ、なんにも進まない。
 どうやって頑張るか、ちゃんと言えないようだったら、考えてないのと一緒だ。
 考えてないことを実行できるわけがない。
 よね。
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2003年01月21日(火)  土俵ぎわ

 別に相撲ファンじゃないけど、貴乃花の引退、ちょっとしみじみした。
「ひとつの時代が終わった・・・」
 とかって陳腐な言い回し、いろんな場面で聞くけれど、ほんと、そんな感じがしなくもないよ。

 千代の富士が引退したときのこと、よく覚えてる。
 '91年だっていうから、もう、10年以上も前のことなんだね。 
 タオルみたいなので、涙の顔を拭いながらの記者会見。
 貴花田に負けたのが、最後の一番だった。
 そのときも、「昭和の大横綱、引退! 一時代が終わった・・・」なんてマスコミが報道して、
 あんなに強かった人がかわいそうに、さみしいことだなあ。
 と子供ごころに思ったものだけれど、別の気持ちは、確かに少しワクワクしてた。
 10代だった若貴兄弟。
 新しい時代がやってくる、という感じがした。
(でも、今回のことがあって、千代の富士の現役時代の映像もよく流れてるけど、
 ほんとあの人の体はすごいよなあ。筋肉が・・・。スモウ“レスラー”って呼び名がぴったり! ウルフー!!)

 それから10年以上。
 りえちゃんとのこととか、「不撓不屈」の大関昇進、結婚、「不惜身命」の横綱昇進、
 「まーた貴乃花が優勝か・・・・!」と、飽きられるほどに強くて優勝しまくってた時期、
 兄弟横綱の誕生、兄弟の確執に花田家のいざこざ、小泉さんの「感動した!」発言、けが、休場休場休場・・・・
 いやはや、なんだかんだと、貴乃花、見てきた。

 こういう、つぼみがふくらみ、花が咲いて散っていく、その一部始終を見届けた、というとき。
 引退のこととか、全盛期のところとかの一部分だけじゃなくて、長い道のり、最初から最後まで知ってる自分に気づいたとき。
 私ももう、いい年した大人になったんだなあ、と思う。
 それは、なんとなく切ない感じ。

 全部見たわけじゃないけど、引退会見、すごかったねぇ。
 なんか透徹としてたよね。彼には「不惑」という言葉をささげたい。孔子でさえ、40歳よ?! 
 
 やっぱり、一流のスポーツ選手を見るのって、誰にしろ、好きだなあ。
 野茂もイチローも松井も、中田も、武豊も、やわらちゃんも好き。
 硬軟それぞれタイプは違っても、どこかストイックなところ、前向きなところがあるよね。
 発することばにも力がある。
 貴乃花は山のような力士だった。

 でも、まだ30歳なんだもんね。
 そう、孔子だってやっと「立った」年齢。
 この先が余生なんかじゃないよね。
 

♪劣等生でじゅうぶんだ 
 はみだし者でかまわない

 ブルーハーツの『ロクデナシ』が最近のお気に入り。
 ブルーハーツ(特に初期)、この人たちもなんてストイックな。

 今日の仕事、二の腕が疲れた。
 かなりくたびれた。
 
 本屋さん、ちょこちょこ更新中。 





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2003年01月20日(月)  『Trainspoting』 俺たちに明日はない

『Trainspoting』、これ、むちゃくちゃ面白かったよ!

 観る前は、
 自主制作っぽいダルダルさとか、
「話のつじつまなんて、クソくらえ!」みたいな、ある意味つくった側の独りよがり的なところのある映画だろう・・・
 と、予想してた。
 そういうとこも含めて楽しめたら、それでまあいっか、と思ってもいたし。

 でも、でもね、これ、すごくしっかりしてる!
 意味があるんだかないんだか、監督の趣味で入れただけのシーン・・・?
 て思えるようなシーンが連続したりするけど、実はぜーんぶ必然。
 すごく説得力のある展開!
 しかも、スピーディー! 90分ちょっとしかないんです。
 これ、素晴らしいと思った。タイトに、締まってた。
「ギャング・オブ・ニューヨーク」や「タイタニック」の半分よ!(←と、見てないのにこんな言い方で比較するのは、やめましょうね。)
 ま、単に制作費が足りなくて、長く出来なかったのかもしれんけど。
 そうだとしても、この過不足ない感じはすごい。

「陽気で悲惨な青春映画」というキャッチコピー、まさにその通り。
 大きな挫折もないのに、仕事にも就かず、ドラッグに溺れる登場人物たち、でも、全然暗くない。
 だからといって、麻薬やってオレたちハッピー♪みたいな、投げやりな若さで煽る映画でも、ない。

 まじめに働いて、大きなテレビや家を買って、家庭をもって、それが幸せか?という疑問で映画は始まる。
 ヘロインでハイになっても、なんかダメ。
 セックスすら、救いにならない。
 家族や友達がいるのに、ちゃんとできない。
 スコットランドという国を誇りたいけれど、誇れない。
 自分にも自分のバックボーンにも、なにひとつ拠りどころがないんだね。
 主人公は途中で麻薬絶ちをするんだけど、「ドラッグをやめて、これで本当に退屈で刺激のない日々が始まった」というシーンがある。
 そう、ドラッグをやめたって、それで新しい道が開けたりしないのだ。
 そして、また中毒。
 仲間たちがドラッグに耽溺している間に、溜まり場にいた赤ん坊は誰にも世話されずに、死んでしまう。
 それを見てショックを受けて、ショックから逃避するために、またヘロインを打つ。
 この循環。なんていう、救いのなさ!  
 途中、仲間の一人がドラッグが元で死ぬけど、死ななかった奴らが幸せだとも思えないような、あの描き方。
 
 ラストもすごく良かった。
 主人公レントンは、一見、愚かで愛すべき青春に別れを告げて、新しいステージに走って行ったように見える。
「Trainspoting」という言葉には、「チャンスをつかむ!」というような意味もあるらしい。
 でも、ラストのレントンは友だちを出し抜いて、チャンスをつかんだ。
“美しい友情!”なんてわかりやすい薄っぺらい友だち関係は、この映画では全然えがかれないのだけど、
 ドラッグ中毒だったり、暴力癖があったり、どーも頭が足りなかったり、それでも
「しかたないよな。友だちだもん」
 という印象的なセリフを繰り返し言って、付き合ってきた友だちを裏切って、大金を手に入れたのだ。
 
 それが素晴らしい出発なのか? 
 それとも、そういうふうにズルくなることこそが、大人になるってことなのか?
 考えナシにやったことで、また仲間をふりきれずに逆戻りして、ドラッグやっちゃうんじゃないか?
「これからは俺も、大きなテレビを買って住宅ローンを組んで・・・」
 それでふつうの人々のような生活をするのだ、という最後の独白、 
 でも、それが本当に幸せなことなのか?
 映画を見てる私たちが、幸せって思い込んでる固定観念、
 まともだって思い込んでやってる、この今の生活って、どうなんだ?
 
 いろんな疑問が湧いてきて、
 とうてい単純にめでたしめでたし、なんて安心させてくれない終わり方だった。
 でも、妙にすがすがしい、見終わった感じのこれってナニ?
 
 悲惨。でも、暗くない。滑稽で、ばかばかしいけど、なんだかいとおしい。
 声高にメッセージなんて叫ばない、なんの主張もしない、
 安易な感動路線にも流れない、
 でも余韻を残して、ぼんやり何かを、ふだん考えない何かを感じさせる映画だった。
 
 これ、公開当時、話題になったよね。
 私は確か大学に入るか入らないかの頃だった。
 大学で出来た新しい友達が、かなりこの映画が好きで、その友だちが当時付き合っていた彼氏は、この映画のユアン・マクレガー風に頭を刈ったんだよね。
 そんな若い思い出もなつかしく切なく思い出した。

 さて、昨夜このビデオを見て興奮に浸ったため、またしても寝不足の月曜日だったが、今日は予想外の急ぎの仕事が入り、バタバタ。
 でも、なんとか時間内に片付けることができた。
(というか、時間内でひと段落着いたので、残りを先のばしにした)
 今日はちょっとでも早く、寝よう・・・。





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2003年01月19日(日)  時間、買いたいよ。

 信じられないかもしれませんが、我が家ではまだ毎朝のようにお雑煮を食べています。
 三が日も鏡開きも、どこ吹く風。
 
 お雑煮、というか、普通のお味噌汁に小松菜やしいたけなどと一緒に、お餅を入れるんですけど。
 うちには、電動もちつき機?があって、もち米からついたお餅は、確かに市販で買うものよりもおいしい。
(ちなみに、つくのは機械、ちぎって丸めるのは人間。)
 でも、私は日曜日の一食目は12時ごろなんだけど、
「お雑煮にする? それとも、きなこ餅?」
 なんて当たり前のように聞かれると、何だか「これでいいのか・・・」という気持ちになってしまいます。
 きなこ餅にしましたけど。
 
 ちなみに、夕方ごろとか「おなかがすいたよー」なんて台所に行くと、「お餅をチンして、醤油つけて食べたら?」という答えが返ってきます。
 
 さて、私はinfoseekのぺたろうというのをデスクトップ上の付箋として愛用してます。
 ちょっとかわいいんですよ。
 ゆうべも寝る前に、今日やりたいことバババッと書いて、ぺったんしておきました。
 今日はそれに基づいて、何人かの友達にメールやハガキを書いたり、たまりっぱなしの受信トレイにフォルダを設けてメール整理したり、ちょこちょこした書き物をしたりなどなど、です。

 夕方前に、ランニングにも行きました。
 天候も調子も良かったので、距離を伸ばして7.8キロ。
 今日はそれでも余裕があったんだけど、体の声は、慎重に聞かなきゃいかんよね、と思う。
 亡くなった高円宮殿下ではないが、突然死とか、けっこう多いようだしさ。
「ちょっとぐらい気力で・・・」と押し切ってたら、いけませんな。日常的にスポーツとかしてる人のほうが、こう思いがちだと思うし。



(↑この◆の打ち方は、ただいま再読中の『eメールの達人になる』(村上龍)の影響をモロに受けております 笑)

 いくつかメールマガジンを購読しているが、
 そのひとつ『経営戦略考』の中に、ちょっと面白い文を見つけた。

『お金で時間が買えるとしたら、購入した時間を何に費やしたいと考えているだろうか。
 購入にかかった費用以上のリターンが得られるものがすぐに思い浮かぶだろうか。
 もし思い浮かばないとしたら、人生で何を成し遂げたいのかがよくわかっていないのかも知れない。』

 こういうの、いちいち眉間に皺よせて真剣に考えるってことはないけど、
 ちょっと心に留めておくのが、私は好き。

 それでは今から、今日のぺたろうくんの、最後に書いてある「ビデオ見る」を実行します。
 今夜は、「Trainspotting」。おー、6年以上まえか。





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2003年01月18日(土)  ぺこっと空腹ま夜中

 木曜放送の「美女か野獣」第2回をビデオで見た。
 やっぱりどう考えてもベタなんだよね、ストーリーは。でも、おもしろいんだよなあ。

『夢見通りの人々』(宮本輝 新潮文庫)の読み返し終了。
 号泣の第2章以降は、比較的落ち着いた気持ちで読めた。よかったー。
 あんなに心を揺さぶられるものに出会っているのは幸せだけど、
 感情の起伏は続きすぎるとくたびれるものだ。
 やっぱり、第2章は突出して悲しすぎるよなあ。最後の一文もすごい。漱石の「坊ちゃん」を思い出す飛躍だけど、あれと違って突き放してる。
 ほんと、甘さのない小説だ。
 でも、読後感はどんよりしないのが、宮本輝の本のすごいとこ。この人の、人間を見る目ってすごすぎる。

 プレアデスで、ライブを見た。
 本日の私には最初の二つが良かった。
 ねじ式、彼らのやりたいことがちゃんと伝わって爽快だった。
 曲名が「妖怪マーチ」とかとか「菊と刀」とか。
「電卓坊や」という曲は、
 「♪電卓坊やはソロバン3級」 て歌詞で始まり、
「ハットリくん」では、「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」なんて連呼する。音もそんな奇妙さにぴったりで、おもしろかった。

 apple fish Mondayは、見たいと思ってたバンド。
 うわさで聞いてたとおり、バンド名の通りに、ポップに弾けた音楽だった。
 カラフルなポップな自分たちの色ができてて、5人編成だけど音がごちゃごちゃしてなくて、メリハリあって、コーラスもいい感じで、曲も良くて、気持ちよかった! 
「ビールコーヒー」って曲がいちばん印象に残った。こんなタイトルつけられたら、もう、ねえ? シンプルでいい曲だった。
 あと、「カフェを出た後で」ね。
 また福岡に来たときは見に行こう。
 
 CDとビデオをレンタルして帰ってきた。


 映画について、ぶらぶらネットサーフィン。
『マイノリティ・リポート』は、スピルバーグのヒッチコックへのオマージュ的部分が随所に見られる、とか、
『ショコラ』の、チョコレートショップの扉に象徴されることについての考察など、興味深く、感心しつつ、読む。  

 今日の電車本は『あとひき萬月辞典』(花村萬月 光文社文庫)。だらだらに見せかけて、ときどきズブッと刺してくるエッセイ。
 これから、一年ほど前?に買った『eメールの達人になる』(村上龍 集英社新書)を読みながら寝ます。
 明日もやろうと思ってることがいろいろあり、やる気の問われるところ。
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2003年01月17日(金)  会社がちょっと楽しかった日

 今後の打ち合わせのために、午前中、監査法人の事務所へ。
 普段はめっきり会社に引きこもっているので、代理が私を気晴らしに連れて行ってくれた、という感じ。
 わざわざ私服に着替えて、出かけた。打ち合わせが終わったら、寄り道しようという魂胆だ。
 たまの外出は楽しい。
 おりしも今日は久々の青空、空気もあったかい。

 向こうの主任と代理の話を、横で聞く。
 なかなか報われない仕事の打ち合わせだ。
 大変そう。あんまりやりたくないなぁ。やるけど。
 
 いつもはうちの会社でばかり会っている向こうの主任さんは、若いけれどかなり出世頭で、人当たりが柔らかく、如才ない。
 でも、確かに切れモノなのだ。
 あんまりセカセカして見えないけれど、相当な量の仕事をこなしてる。
 というのが、よくわかる。
 向こうの事務所で会ったのは今日が初めてで、ますます「切れモノ・・・」に見えた。
 一つ一つのしぐさ、話の進め方、どれをとっても、いやみなくカッコいい。すてきだなあ。 

 打ち合わせを終えて、岩田屋でやってる「花まるマーケット」の“おめざフェア”に寄った。
 試食のお菓子を、ちょこちょこつまみながら、迷子になりそうになりながら、まわる。
 何故おめざフェア?というと、
 私の隣の席の先輩(34歳男、既婚、子ども二人あり。)に、
「豆源」の塩おかきを買ってきて、と頼まれていたのだ。
 彼は食べ物にとっても詳しい。私なんかよりもずっと、おいしいお菓子のお店をたくさん知ってて、おいしいものを心底愛している。かわいいなあ。
 でも、彼も仕事ではエキスパート。うちのチームの屋台骨だ。

 塩おかきと、うちへのお土産に「花豆」を買って、会社に戻る。
 
 私を今日の外出に連れて行ってくれた代理は、たぶん後輩を教育するのが好きな人。
 それでたぶん、私のことも(後輩として)けっこう好きでかわいがってくれている、と、思う。
 行き帰り、会社ではできない会社の話など、いろいろ聞かせてくれる。私もあれこれ、話した。
 おしつけがましくないし、年の離れた後輩の言うことも、まずは肯定しようという雰囲気にあふれていて、意見を引き出すのが上手なのだ。

 会社に戻り、さっそく打ち合わせをふまえて、仕事にかか(らされ)る。
 先週のハイペースが効を奏して、今週はヒマを謳歌していたが、この仕事が本格的に始まるとまたちょっと厄介だな。
 まあ、今月中はまだのんびりだろう。
 1時間ほど残業して、今日のところの予定はクリア。
 
 夕方、隣の席の塩おかきの先輩が、
「明日、実家に帰るから(正月は帰っていなかった)、実家への手みやげにお菓子を買いに行く」
 と、言う。
「ええっいいなー、私にも買ってきてくださいよー」
 と、すかさず頼む。
 おいしいものを愛するがゆえに、
 おいしいものを愛する人にまで同じように愛情をかけてしまう彼は、
 すごい量のおせんべい(というのかな?)を買ってきてくれた。
 私が彼に頼まれて買ってきた、ちょびっとの塩おかきと交換する。
 これは儲けたかも。ほくほく。 

 もう一方の隣の席には後輩の女の子が座っていて、
 彼女からは社内メールで長い愚痴が届く。
 愚痴とはいえ、彼女、なかなかの文才で、ちゃんとオチもついており、思わず席で笑いそうになりながら、楽しく読んだ。
 退社前に、返信メール。

 検定の合格証を提出し、自己啓発奨励金を受け取る。
 5000円ではあるけど、資金繰りの厳しい給料日前なので、たいへん助かります。





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2003年01月16日(木)  悲しみの同行者

 ゆうべは、大変だった。
 日記も書いて、明日の洋服も決め、さあベッドで少し本を読んで寝よう。
 と、いつもの幸せなパターンをなぞったのだが、
 しばらく本棚で眠っていて、最近、妙に気になっていた本
『夢見通りの人々』(宮本輝 新潮文庫)
 を手に取ってしまったものだから、もうもうもう。
 号泣だった。
 感動して涙が・・・ということは、映像にしろ本にしろ、割とよくあるんだけど、この本はもう、違うの。
 涙で文字が見えないどころか、ちょっと落ち着こうと思って本を置いて、タオルで顔を拭っても拭っても、涙があとからあとから泉のように。
 小さい子が、泣き終わってもヒックヒック言って止まらないような、そういう泣き方になる。
 嗚咽しながら寝た。
「夢見通り」という商店街を舞台にした連作長編。
 メルヘンで幸せそうな名前とは裏腹に、大阪の下町の、さびれて生活感にあふれてる、小さくてコキタナい商店街。
 貧乏で生活にくたびれた、人間だれでも持っている汚い心を、容赦なく描いていて、それでいてあたたかく、圧倒的に哀しい。
 そう、哀しいのよ!!
 第2章「燕の巣」という話、短いんだけど、すごい。
 人生ってなんて悲しいんだろう、それでも命ある限り生きていかなきゃならなくて、それはなんて悲しく、ひとかけらの喜びさえも、なんて儚いんだろう。
 ぐるぐるぐるぐる、考えた。
 この地味な小説に魔力のような鋭さがあるのは重々わかっていたので、覚悟して読み返しを始めたけれど、とてもじゃないけど平静な気持ちでは読めなかった。
 いや、悲しい。悲しいよ。生きていくのが嫌になるくらい。
 本は、私の道連れ。すなわち人生の同行者。
 沢山の道ゆきを同じくするものたちの中でも特別な位置にあるもののひとつ、『夢見通りの人々』。
 ゆうべは2章まででやめといたけど、また必ず続きを読むよ。覚悟して、タオルも用意して。

 今夜は同僚と食事に行った。
 わーっと騒ぐのも面白いけど、のんびりおしゃべりしながら過ごす時間も好き。
 いろいろ話して、話しながらまた考え、含蓄ある夜だった。
 話したこと、考えたこと。
 それはまた、次のお話。





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2003年01月15日(水)  街の中の公園

 パソコン上で日記を書き始めて、もうだいぶ経つ。
 原稿用紙に換算したら、どれくらい書いたことになるんやろ?
 いい加減、自分の文章がイヤになってくるときがある。
 イヤっていうか・・・飽きるんだよね。自分の語彙に。展開もパターン化されてるし・・・。
 こう、(自分にとって)目新しい、ハッとするような語彙が、ここぞ!というところで使えないものだろうか。
 かといって、人の文章を読んで「あ、このフレーズ、いい感じ」と思っても、それを自分のモノにしないうちにそのまま使うのも、なんか面白くないし・・・。
 語彙とか文体って、積み重ねだよねー。
 なにも難しい語彙、奇をてらうようなボキャブラリーが欲しいんじゃなくて、平明でも、こう、ハッとしてグーって感じの、ピシャリくる語彙が欲しいのよ。もっと。もっと。
 
 ああ、くだらないこと書いてるな。

 いま、家で読んでる本は、『天皇家の人々』(神一行 角川文庫)
 電車本は、『海の鳥 空の魚』(鷺沢萠 角川文庫)
 どちらも読み返し。

 昼間、検定の合格証を受け取るために、商工会議所まで歩いて行った。
 朝がたに、みぞれでもあられでもない、でも水分の多そうな雪が降ったけれど、会社を出ると青空も覗いてた。それほど寒くもない。でも、制服の上からコートを着込み、しっかりマフラーも巻いて、外へ出た。
 目的地までは、会社から、徒歩10分あまりだ。
 道々。大通りには、みんな耳にしたことがあるような会社の名前が入った大きなビル。そこから一本、道を中に入ると、無数の雑居ビル。大小いろいろな会社や、会社員向けの居酒屋や定食屋や喫茶店が入ってる。
 生活の匂いのあまりない、まして子どもの気配なんてない町だ。
 ぽつんと、小さな公園があった。
 なにげなく突っ切ろうとして、私は背が低いくせにけっこう猫背で、視線はいつも地面なので、ふと、気づいた。
 公園、ベージュに舗装された地面に嵌め込まれて一体化した、枕くらいの大きさの石。童謡が刻まれていた。
「ゆきやこんこ あられやこんこ・・・」
 あら、今朝、福岡では珍しい雪が降ったばかりなのに。なんで雪のこと?こんな偶然って?
 そうして、今度は視界を広くもって、ゆっくり公園を歩いてみた。
 いろんな石に、いろんな歌の刻印があった。
 なんだかじんわりした。
 公園イコールいいものだ、なんて、そんなふうに割り切れるものじゃないとしても。
 こうやって、見つけた人がほんの少し、優しい気持ちになることを、ほんの少しくらいは願われて作られたんだろう。
 でも、午後2時、冬のちょっとの晴れ間でも、相変わらず子どもの姿とか、のんびり日なたぼっこする人とかはいなくて、公園はしんとしてる。
 青いビニールやダンボールが、ここに住んでいる人がいるって、教えてるけれど。
 何枚かシャッターを切って、会社に戻った。





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2003年01月14日(火)  そのときあなたが問われている。

 今日はシズラーっ子、ありさのお誕生日だったので、お友達4人で中華の食べ放題に行きました。
 プレゼントには、アロマキャンドルライトのセットをあげ、
 シズラーっ子恒例の、カードを添えました。
 いつもの仲間と、いつものようにたくさん食べて、しゃべって、楽しくて、
 でも、私たちも大人になってきたなあ、と、ふと思います。
 友達はみんな、いい道を歩いているので救われますが、いつまでも、「あのときのまま」ということはない。
 肌質も変わってくるはずです。(これは、関係ないけど・・・)
 変わることも変わらないことも、あたりまえに、自然に受けいれられたらと思います。
 

 最近、つらつらと考えるのは、
 その人の“人となり”を知っていれば、その人の行動には矛盾を感じないものだ、ということです。
 いいとか悪いとかに関係なく。
 逆に言えば、“人となり”を知らない人の行動が、一見、理解できないのは当たり前です。
 理解できないのは、自分の尺度でその人を測っているから。
 人だけでなく。物事についても、同じ。
 感覚的に「理解できない」と思ったことを、どのように受け止めるか。
 というのは、その人の咀嚼力が問われるところだと、思います。
 抽象的すぎましたかね。覚えがきです。
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2003年01月13日(月)  スローライフでいきまっしょい。

 制服のブラウスにアイロンをかけていると、
「フー明日から仕事かぁ」
 という気分になります。

 さて、先日の日記でチラリと書いた、「スローライフ」について。
 この言葉、もうしばらく前からよく耳にするようになったよね。
 これからは、何でも「はやく」「効率よく」が素晴らしいとされる時代じゃあない、と。
 今月の日経WOMANのスローライフ特集、面白そうだったので買った。
 
 糸井重里氏によると、
「『スローライフとは〜だ』『スローライフは〜しなければ』
 と考えると、かえって大変になる。
 ギチギチに定義づけせずに、
 自分にとって気持ちいいと思うことをすればいいんだよ
 
 おお、この部分、まさにクリスマス付近に、ゆうきちゃんと話してたこと! 
 自分にとっての気持ちいいやり方を見つけること。

 さらに、
「同世代への羨望は、嫉妬を生み、勝負を挑むか真似で終わってしまう。
 それは建設的ではない。
 それより、まだ自分が到達していない、年上の世代に憧れて、
 自分の目標にするほうがいいのでじゃないか


 おお!!
 花の40代の人々を仰ぐ私は、なかなか建設的だってこと?
 
 スローキャリアについての記事。
「じっくり時間をかけて、自分だけのオリジナルテーマを見つけていく」ということ。

 これを実現できる人は、
自分がなりたいイメージをもっている(アイデンティティー)
 自分のキャリアに向き合う基準が明確で、逆風も跳ね返すパワーがある人。
周りに支援を求めるアクションを起こせる(社会性)
 周囲を巻き込む力は不可欠。
 ピンチのときなど、周囲の力を借りるよう、自分から働きかけられる柔軟性がある人。
じっくりガマンできるタフさがある(精神的安定)
 失敗したとき、必要以上に自分を責め、または他人を責めず、 
 冷静に問題解決できる力がある人。

 なんですって。
 なるほどねぇ。
 自分ってもんを、しっかり持つ。
 でも、自分の殻に閉じこもらず、積極的に他人に働きかける。
 そして、自分を責めるのでもなく、他人を責めるのでもない、
「無罰型」の人間になって、客観的に問題を解決していく。
 ってことね。
 これは、難しいね。
 しかと、心に留めよう。うむ。

 2003年の初はしり。
 6.5キロ。これくらいがちょうどいいみたい。
 今日はランニングには、ちょっと暑かった。

 本屋さん、更新したばい!





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2003年01月12日(日)  『ショコラ』 誰もかれも解放されうる

 休みの日、会社がある博多駅で降りずに、二つ先の箱崎まで乗っている電車は、何となくいい感じ。
 しんちゃんの家へ行く。
 シンザン記念などぼうっと見ながら、そのまま、何となく寝入ってしまう。
 時間がもったいないような気もするけど、しんちゃんちでする少しの昼寝は何だか心地いい。
 
 ビデオで『ショコラ』を見た。
 フランスの小さな田舎の村、強い北風の日に赤いマントを羽織った母娘がやってきて、チョコレートショップを始める。
 最初のほうで、すぐに「よその者(革新)―そこの者(保守)」のような対立の図が見え、その先の和解、という筋まで想像できるつくり。
 ヴィアンヌ、という名前からしてセクシーな、美しい未婚の母。
 壁に緑のペンキを塗り、呪いの道具のような民族調の置物を置き、魔法のように美味しそうなチョコレート菓子を作って、古くからの慣習に縛られて生きる人々の心を掴む彼女は、さながら魔女。
 でも、この物語のキモは、村から村へとさすらってきた母娘が、この村に腰を据えると決めるところで、
 それが和解でも母の勝利でもなく、解放だってことなんだろうな〜、と思った。

 定住しないから、しがらみや掟など関係なく自由に生きてきたヴィアンヌ自身も、
「さすらい」という生き方に囚われていた、ということ。

 このヴィアンヌの解放によって、大家のおばあさんや、暴力亭主に悩まされた妻や、急にラブラブになった夫婦、恋するおじいちゃんなどが、やけにあっさりヴィアンヌの術中にハマったのに、ぐんと説得力が増す、というか。
 ヴィアンヌは魔女でも伝道師でもなかったんだなー、てこと。
 外圧であれ内圧であれ、みんな、何か不自由なものに捕らわれている。
 そして誰でも、それから解放される可能性があるのだ。
 チョコレートとヴィアンヌは、ほんのちょっと、そのきっかけになっただけ。
「はじめから、何もかも元のままよ」
 村を出て行こうとしてそう言ったヴィアンヌも、村人に解放のきっかけをもらう。
 甘い美味しいチョコレートは、すばらしいだけの魔法の道具じゃない。
 良くあるきれいなおとぎ話のように見せかけといて、なかなかリアルな、骨のある物語でした。

 川から川を流れていくジプシーみたいな役のジョニー・デップ、すごくすごくかっこよかった。惚れる。ギターも良かった。
 でも、いちばん、必要性に疑問のある登場人物だったかも。
 娘の心のお友達、カンガルーの扱い方とかは、さすがによくできてるな〜と思った。

 この作品、私の大好きな『サイダーハウス・ルール』のラッセル・ハルストロム監督で、画面の雰囲気は良く似てたけど、サイダーハウス・ルールほどに胸が詰まる感じはなかったな。
 広い世界に出て行って、知らなかった世界を知り、純粋でも無垢でもなくなって、哀しくもなお美しい『サイダーハウス・ルール』。
 小さな村の小さな出来事の数々を通じて、人々の心が解放される『ショコラ』。
 やっぱり、青っぽいのって、せつなくて眩しいよね。
 うん、でも、この監督の作品は、好きだなあと思う。

 見終わった後で、しん氏がすぐに
「チョコレートってとこがミソやね。これが暴力ってのはよくあるけど」
 と言ったのも面白かった。最初、意味がよくわかんなかったけど、そう言われればそうだよね。こういうことを言ってくれるからしんちゃんがいないとつまんないよなー。
 
 夜は御島のちゃんこ鍋、いつもは鶏だしを頼むのだが、今日は味噌唐辛子のだしにしてみた。
 辛くて熱くておいしかった。





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2003年01月11日(土)  派生 derivation

 興味が広がっていくのは、深まっていくのと同じくらいに面白い。

『徳川慶喜家の子ども部屋』読み返し終了。
 最後の将軍の摘孫の姫君として、お屋敷で無邪気に過ごした少女時代。
「お召し(着るもののことをこう言っていたらしい)を自分でたたむような家には、嫁にやらないよ」
 と母に言われていたというからすごい。
 ちなみに、母は「おかあさま」でも「母上」でもなく、「おたたさま」です。
 姉妹でも、小さな頃から「喜佐さま」「久美さま」と呼び合っていたというのもすごい。
 でも、木登りや冒険ごっこが大好きで、愛読書は少年雑誌。
 昭和15年、譜代大名であった高田の藩主、榊原家に嫁ぐ。
 夫は陸軍中尉。
 夫婦で政治についてなどもよく語り合っていたようで、戦中の日記はすごい。
「アメリカの空母によりも国内の癌に体当たりせんと我思ひをり」
 激しい。
 東京大空襲の日に、一歳の娘が気管支炎で息を引き取ったくだりは、抑えた筆致だけに何度読んでも涙が出る。

 次の読み返しに入った。
『菊と葵のものがたり』(中公文庫)
 去年の今頃に買った本だったと思う。
「徳川慶喜家の子ども部屋」の著者、榊原喜佐子の姉にして、
 幼い頃から「雲の上に上がる」ことが決まっていた、高松宮妃喜久子の著。
 葵の徳川家に生まれ、菊の皇室に入った人。
 いま、70ページほど。これまた面白い。

 それから、並行して
『天皇家の人々』(神一行 角川文庫)
『祈り 美智子皇后』(宮原安春 文春文庫)
『雅子妃の新しい皇室づくり』(松崎敏弥 講談社+α文庫)
『昭和史が面白い』(半藤一利・編 文春文庫)
『良子皇太后』(河原敏明 文春文庫)
 なども、関連するところなど、ところどころ拾って、読み返していきたい。
 基本的に歴史に関係する書物は好き。
 いろいろ、持ってるものです。

 今は持っていないけれど、関連してこれから読みたい本として、
「明治天皇」(ドナルド・キーン 新潮社)、「殿様と私」(榊原喜佐子 草思社)、「二十歳のころ」(立花隆 新潮文庫)
 など、次々に思い浮かぶ。

 そもそも、『徳川慶喜家の子ども部屋』を読み返そうと思ったきっかけは、お正月に読んだ『退屈姫君伝』(米村圭伍 新潮文庫)だ。
 江戸時代の架空の藩を舞台にしたこの滑稽小説が、何だかお正月とぴったりマッチングしていたのだ。
 それで、「次も時期とリンクした本を」と思って何となく買ったのが、『初ものがたり』(宮部みゆき 新潮文庫)
 江戸のお正月ごろから始まるこの小説も冬休みの読書にぴったりだった。
 こうなると、また「年明けシリーズ」を読みたい気分が高まるのが、人情(?)ってもんでしょう。
 それで目に留まったのが、本棚にあった『徳川慶喜家の子ども部屋』だったというわけだ。
 古き良き華族の風習を守る、夢のような少女時代が綴られているこの本は、
 年明けの何だかおめでたいような、晴れがましい、すがすがしいものを求めていた私の手に、すっぽり心地よくおさまった。

 そして今は、皇室や近代史・昭和の風俗や傑人について書いたものを読み返したり、新たに読んだりしたい気持ちでいっぱい。
 こうやって、派生していく興味の方向をどんどん追っていくのって、すごく面白いんだよなぁ。
 そう、そこに、目的なんてないのです。

『研究そのものが面白いんだ。
 目的を見失うのが研究の真髄なんだ』(「詩的私的ジャック」森博嗣 講談社文庫)
 
 これって、わかるよなあ。
 役に立てようとか、まして、人に褒められたいとか認められたいとか、いっさい関係ない。
 ただ、読んでる今が、おもしろくてたまらないだけ。
 面白いから読んでる、それだけ。
 いつか何かの役に立つことも、あるかもしれないけれど。それはあくまで、副産物なのだ。

 今日、しんちゃんが見たという夢の話、笑った笑った。

 歯医者に行った。春からは社会保険料も上がるし、その前に一度行っとこうと思ってたのだ。
 すっきりした。きちんと磨いてるつもりでも、どうしたって歯石って、たまっちゃうものです(私だけ?)。
 親知らずについてのアドバイスや、現在の歯茎の状態(幸い、まあまあ良かった。)を教えてもらう。
 今後も一年に一回くらい、行こうと思う。
 
 雑誌「日経WOMAN」がスローライフの特集だったので、買ってじっくり読む。
 これ、面白かったので、また連休中くらいにちょっと詳しく書こうっと。

 夜は親と近所のとんかつ屋さんでお腹いっぱい食べる。

 最近3ヶ月ほどの自分の日記、書き出しの部分だけ読み返す。
「書き出し、書き終わりって工夫したいな」
 という気持ちが、普段から少しだけある。
 自分の書いたものだけに、けっこう面白かった。





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2003年01月10日(金)  金曜日仲間内新年会

 金曜日。
 定時でサックリと上がって、会社の女の子三人で新年会。
 ふたりとも先輩なのだが、このメンバーでは
「ほんとは、こう思ってるんだよね。
 でも、こういうことって、人前で言うと、一般的に、反感かうかも」
 ってことも言えたりして、おもしろい。
 ビールとカクテルをくいっと飲んで、そのあとワインを3人で2本あけた。
 ほどよく酔っ払って帰宅。
 お風呂に入り、まだほろ酔いの頭で『徳川慶喜家の子ども部屋』の続きを少し読み、寝る。

 と、これを書いている今は、土曜日の午後3時。
 また夜、今日の日記を書きます。
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2003年01月09日(木)  KISS or FIGHT?

 先ほど、『美女か野獣』を見終わったところ。
 夜の時間にはやりたいことがいっぱいあって、見るかどうかかなり迷ったけど、おもしろかった!
 キャスティングといい、テンポといい、群像劇の遊びの部分といい、うーんこれは狙ってきてるな。
 華のある主演と、個性派俳優たちと重鎮・アイドルで脇を固めて、群像劇ふうで。 
 パッパッとテンポ良く進んでいって、ラスト盛り上がりのとこだけ、ゆっくりと見せる。
 ここんとこのドラマのヒットの王道。狙ってるけど面白い。(そしてまんまと泣かされた私。) 
 でも、野獣ってだれ? 福山は野獣というほどに暴れるのか?
 あ、パパイヤ鈴木のこと?
 
 それでこのドラマのプロデューサーはだれ?
 と思ってスタッフを調べてみました。
  脚本:吉田智子 
     「整形美人」「ビューティー7」など。
     なんと「メイプルタウン物語」も出てきた。
  演出:西谷弘
     「女子アナ」「天体観測」など。
  
 そして、企画の石原隆は
「白鳥麗子でございます」「ラヂオの時間」「踊る大捜査線」「ホワイトアウト」などなど。ヒットメーカーなのね。
 なるほどねー。力、入ってるな。

 今日のタイトルは、「美女か野獣」の公式HPより。
 てっきり、「ビューティー or ビースト」と出てくるかと思ったら、こう出てきました。むむむ。一本。
 
 福山雅治ってほんと、かわいかっこいいよなー。
 好きです。
 演技がうまいってわけでもないのに。
 やっぱり華だなー。
 歌さえ歌わなきゃな。

 それから、このドラマ。
 佐々木蔵之介が出てたことにちょっと感激!
 朝の連続テレビ小説「オードリー」で、幹幸太郎という大スターの役だった人。ときめいたものだ、あのドラマでは。
 今回は、冴えないオタク肌のスタッフの役。期待しとるけんね。

 仕事、忙しいなあ。
 でも、この調子だと、月後半は楽チンになるな。
 有休とろうかな。
 なんて。
 捕らぬ狸のシュビドゥババ。
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2003年01月08日(水)  燦たり筑紫 我らが母校

 本棚の一角に、中身の入っていないフラットファイルが何冊も保管してある。
 ふと見ると、背表紙に私の字で「カウントダウン」と鉛筆書きされているファイルがあって、
 一瞬「はて?」と首をひねった。
 思い出した。
「センター入試までのカウントダウン」の日々に、高校で配られていたプリントを綴じていたものだった。
 確かラスト100日から始まって、5教科それぞれ、先生たちが精選してきたのだろう問題を、授業で、あるいは宿題として解いていたのだ。
 なつかしい。
 私の高校は進学する人のための学校だった。
 ちょっとした田舎にある公立高で、その近所から通う生徒が多く、予備校に通っている人は少なかった。
(そもそも予備校が近くにないのだ。)
 地元では、けっこう教育方針が厳しい学校として認識されているけれど、
 実際に制服もダサいし、
 集合時間とか挨拶とか言葉遣いとかを徹底的にきちんとさせられて最初は戸惑うのだけれど、
 抜き打ちの風紀検査とかは一切なくて、それは抜き打ちをする必要がないってことで、
 つまり先生と生徒との信頼関係がきちんとあった。
 厳しくても、きちんと面倒をみてくれた。誠意と責任感のある先生が多かった。
 そういう学校の姿勢は、高校生にもなれば生徒側にもきちんと分かるものだ。
 学校には活気があった。体育祭も文化祭も合唱コンクールも寒稽古も、行事は何でも盛り上がった。
 近辺の公立高校と比べて、受験間近になって、模試などでの学校の平均点がグーンと上がることにも定評があった。
 その理由の一つに、学年ぐるみで取り組んでいた「カウントダウン」と銘打たれたプリント問題もあったんだろう。
 励ましあったり刺激しあえる雰囲気があった。さあ、あと100日!となってからの集中力があった。
 私は高校時代、校則で禁止されていたアルバイトを、こそこそと、でもかなりハードにやっていたので、
 部活もしてなければ、心に後ろめたいところがあり、学校にどっぷり浸かってはいなかったのだが、
 それでも、いい高校だよな。と、在学中も素直に思ってた。
 なのになァ・・・人気、ないんだよな。
 11人受験したら、10人は合格するくらいの倍率なんですもの。
 やっぱり、「いなか、校則と勉強に厳しい」って評判が効いてるな。
 まあ、かくいう私も、何でその高校を受験したかというと、
“中学3年生のときに片思いしていた、同じクラスのN君が、その高校を受けるから”
 なんだけど・・・(^ー^;
 違う公立高校の願書を既に書いて中学に提出していたのに、
“N君、第一志望C高らしいよ!”と友人から聞いて、
 その晩、当時の担任の家に電話をかけて、
「あの願書、取り消してください! C高を受けます!」
 と意気揚々と言ったのだった。
 いや〜、一途やね。かわいいったら。
 こういう、無鉄砲な行動で、さまざまな成功を収め、さまざまな失敗を犯してきた私です。

 今日は定時で上がったので、バーゲンによって、3点お買い上げ♪
 気に入ったのが買えて、とっても嬉しい。
 とっても嬉しいけど、ちょっとだけ、虚しいのよね。
 モノを増やすのって(お金はかかるけど)簡単なんだよな・・・。

 ちなみにタイトルは、校歌の歌詞で。
 3番まであって、それぞれ
「燦たり 凛たり 冠たり」
 という詞になってます。けっこう気に入ってました。





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2003年01月07日(火)  子供にも大人にも。

 ゆうべは寝たのがほとんど2時だった。
 新年早々、予想以上に仕事が濃いので、日中は集中。
 さすがに夜になると眠気でだるい。
 
 本。
 今は、2冊読んでいるところ。どちらも読み返し。

『月の砂漠をさばさばと』北村薫(新潮文庫)
 小学校低学年の少女サキちゃんと、お母さんの物語。
 おーなり由子の絵もかわいく、各章が短くて読みやすく、心がほんわか。
 だけど、ホンワカだけじゃないのが、このお話のいいところ。
 不条理ややるせなさへの扉が、ところどころで開く。
 
『徳川慶喜家の子ども部屋』榊原喜佐子(角川文庫)
 著者は、最後の将軍慶喜公の孫娘。
 華族の四季折々の暮らしが、著者の少女時代の日記をもとに綴られる。
 広大なお屋敷、7段どころじゃないお雛壇、雲上人となった姉君(高松宮妃)など、
 想像するべくもない世界だけれど、なぜだか心が安らぐのがこの本。
 こういうときに、「あ〜私も日本人だなあ」と思うなあ。

 どちらも、小学生にでも読める内容だと思う。
(確か、『徳川慶喜家の・・・』、単行本のときは子供も読めるように、たくさんルビがふってあった。)
 やさしい気持ちになれる本。
 そして甘いだけじゃない。
 かなしみや、さみしさ、そういう感情は子供にもたくさんある。
 子供が読んで、ほんのりわかる負の感情が、書かれた本。
 大人が読むと、甘酸っぱい気持ち。
 疲れてるときに読むのもいいかも。

 日本人だなあ、といえば、今日は母が七草粥を作っていた。
 どちらかというと薄味好みではあるいけれど、それにしたって現代っ子の私にとっては、お菜が入っていても七草粥はうすい。
 でも、おかわりした。
 そういうものだ。
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2003年01月06日(月)  役に立つ、それが何?

 2003年の初出勤。
 予想通りの寒い朝。0度近かったはずだ。
 JR博多駅の信号故障でダイヤが乱れきって、慌てて迂回して私鉄とバスを乗り継ぐ。
 私はけっこう会社が近いので遅刻せずにすんだけれど、年始の朝礼に間に合わなかった人も何人もいた。
 ったく、JRさんよ〜。
 夕刊によると、25,000人も迷惑したらしいぞ!!
 
 仕事のほうでは、4時半くらいになって、予期せぬ、そして私たちでは防止しようがなかった問題が発見される。
 さすがに早く帰る人が多い中、初日から2時間の残業。
 急なトラブルなんて、仕事につきものだけれどさ。
 何も今日でなくたって。
「ちぇ〜〜〜」という感じだ。

 ま、小さな谷だろう。

 さて、ネットでお知り合いになって、もう2−3年は経つお友だちに、むぎさんという方がいらっしゃって。
 今日の彼女の日記に、大共感!
(ここでその文章にリンクを貼りたいのだけれど、
 ご本人の承諾も得ないうちに、そこまでするのは失礼かな?と思うので控えます。
 私のHPのリンクページに、むぎさんのサイト、載せてます。
 彼女の今日の日記はもちろん、静かで凛とした「むぎ写真」を是非ごらんあれ!)

 社会に出て即、生かせる勉強を大学においてすること、
 それこそが正しくて素晴らしい、という風潮って、あるよなあ、と思う。

 もちろん、実践的な勉強だってすばらしい。
 でもそればかりが、もてはやされているような気がする。

 その背景には、大学という最高学府であるはずのところで学んできた人間が、必ずしも実社会に出たときに活躍しない、
 もっと言えば、「役に立たない」ってシチュエーションがあるのだろうということも、よくわかるのだけれど。

 私は文学部出身なので、在学中も、社会に出てからも、
「大学で勉強することなんて、役に立たんよ」
 とか、
「文学部? 学校の先生になろうと思わんかったん?」
 とか、さんざん言われてきた。
 
 ええ、大学の講義や演習が、直接、この仕事に役立った!なんてこと、ないよ。
 わかってる。
 そう、大学で習わないことで、
 人間として身につけるべきこと、経験したほうがいいこと、たくさんあるよ。
 あたりまえに、身にしみて知ってるよ。そんなこと。
 
 でも、「社会で役に立つ」学問のほうが、そんなにエライの?
 だいたい、そんな学問、あるのかなって気もするけど。

 こういうことについては、おなじみ森博嗣が書いたシリーズの主要登場人物の一人、犀川先生(大学の助教授という設定。)が、面白いことをいくつも言っているので以下に引用しちゃおう。

『僕ら研究者は、何も生産していない、
 無責任さだけが取り柄だからね。
 でも、百年、二百年さきのことを考えられるのは、僕らだけなんだよ』

(「コンピュータばかりが増えてしまって、
  人間は何をしたらいいんですか?」という問いに対して)
『何かをしなくちゃいけないなんて、それこそ幻想だ。
 (中略)仕事をすることが人間の本質ではない。
 ぶらぶらしてるほうが、ずっと創造的だ。
 それが文化だと思うよ、僕は』

(学生に、数学は何の役に立つのか、と聞かれたら?という問いに)
『なぜ、役に立たなくちゃいけないのかって、きき返す。
 だいたい、役に立たないものの方が楽しいじゃないか。
 音楽だって、芸術だって、何の役にも立たない。
 最も役に立たないということが、
 数学が一番人間的で純粋な学問である証拠です。
 人間だけが役に立たないことを考えるんですからね』

『研究ってね。
 何かに興味があるからできるというものじゃないんだよ。
 研究そのものが面白いんだ。
 目的を見失うのが研究の真髄なんだ。
 君が今、殺人事件(の解決、つまり犯人さがし)に夢中なのと同じ。
 君だって、殺人が好きなわけじゃないだろう?』

 音楽だって芸術だって、気持ちを豊かにするという意味では「役に立つ」けど、
 ここでの「役に立つ」は、きっとそういう意味じゃないし。
 前後の文脈がないので、ちょっとニュアンスが正しく伝わらないかもしれないけど、
 引用した言葉、その意志を感じるだけで、私は楽しくて嬉しい。
 
「役に立つ」っていうのは、結果であって。
 それは人間の人生の目的の一つかもしれないけど、全てじゃないと思うんだ。
 
 生まれてきて、学校に行って勉強したり友達できたりして。
 仕事だってして。
(私だって学生時代もさんざん労働したし、
 今は実務家のヒヨコなんだし、仕事、実務の難しさや素晴らしさはよくわかってます。)
 スポーツをしたり歌を歌ったり旅をしたり。恋に落ちたり。子供を育てたり。
 そういう、もろもろ、いーっぱいの経験があって、一人の人間ができていくわけでさ。
 そして、友だちや子供や顧客に直接、あるいは間接的に、仕事を通して社会や産業に対して影響を与えたり、与えられたりして、みんな生きてるのが当たり前でしょ。

 これこれに役立つから、この勉強をしなさい。
 なんて、大学で、そんな直接的な勉強をするほうがエライの?
 効率がいいから?
 効率がいいって、人生においてそんなに大事なこと? 

 何を勉強したって、しなくたって、それで役に立つとか立たないとかって、
 全然、問題にするようなことじゃないと思うんだけど。
 
 いきなり書き始めたから、まとまらないな。長いし。もう深夜1時だ。
 とにかく、
「そんな勉強して何になるの?」とか、
「大学で勉強したことなんて」とか、
 そういうつまんないこと言う大人にはなりたくないな。
 自分よりずっと年上の人が、そういう瑣末なことを言うのを聞くと、がっかりするし嫌気がさす。
 学校の勉強がすべてじゃないなんて、小学生だって知ってるよ。 

 学校だろうが社会だろうが、
 どこで勉強した事だって、感じたこと・考えたことだって、人生でたくさん学ぶことの一つ。
 何だって、生かせる人は生かせる。
 どのように生かすか、いつ生かすかだって、その人しだい。
 たいして興味もないことを、
「就職に有利だから」「会社に入って役に立つから」勉強しなさい、なんてさ。、
 そんなことばかりに大人が価値をおいちゃいけない。
 すぐに役に立つことばっかり学ぶ必要はないよ。
 人生は長いし、君の人生は君のものなんだから。
 大人だったら、そういうふうにデーンと構えてほしいよね。

 ちなみに私は、小学校中学校の勉強は、できるだけしっかりやったほうがいいと思ってるんだけどさ。基礎だから。道具と同じ。
 もちろん、それを考えること学ぶことの面白さがわかるように、興味深いように教えるのが大事で、難しいんだろうけど。





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2003年01月05日(日)  のんびりのび子ちゃん。

 私の理想のお正月、それは「寝正月」。
 たいして外出もせず、のんびりすること。
 まっとうした。
 クリスマスウィークが「動」だとしたら、まさしくお正月ウィークは「静」だった。
 なんせ、飲み友達の誘いも久々の友達の誘いも断ってまでの、
 気合の入ったのんびりだ。
 友達なくさなきゃいいけど(^ー^;
 お部屋もきれいになったし、本も読めたし。HPにも手を加えられたし。
 親とゆっくりテレビやビデオを見るなんてことも、ほんと久しぶりだった。
 高校大学と、アルバイトで盆や正月など世間様が休んでいるときは忙しく働いていたので、こうのんびり過ごせるってのは、とてもありがたい。
 
 冬休み最後の今日も、のんびりを貪った。
 起きて、ネットサーフィンして、お雑煮を食べて
(我が家ではまだまだお雑煮が続いています。餅家族なのだ・・・)
 昨日の分の日記を書いて、
 母親のかわりにスーパーでお買い物をして、コンビニと本屋にも寄り道して。

 ちらりと・・・
 と、読み始めた宮部みゆきの『初ものがたり』、
 おもしろかったのでついつい一気読み。
 連作短編みたいな形で、岡っ引の茂七親分が、町の事件を解決していく。
 ひとつひとつの事件は、別に派手なつくりでは全然ないんだけど、
 うまいなーって感じだった。
 タイトルどおり、旬の「初もの」がそれぞれの章に絡んでる。白魚とか、柿とか、鮭とか。うまいよなあ。
 いわくありげな親父が屋台をやってるんだけど、そこで出す食べ物がまた、おいしそうでねぇ。
 宮部みゆきの本は、以前『淋しい狩人』だけ読んだことがあるんだけど、
 それよりもずーっと良かったな。
 
 さてもさても、寒いこと。
 刺すような、とはこのことだ。
 こんな中、早起きして会社に行く日々がまた始まっちまうとは。
 
 でも、カッと熱くなるような人事が発表されたりして。
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2003年01月04日(土)  『マイノリティ・リポート』 世界を支配する目

 こんなに寒いのに雪まで降ってるのに、やっぱり天神は人が多い。
 バーゲン中のファッションビルを覗いてみるも、すごい混雑。
「ああ、私にはこの中から気に入ったものを見つける情熱は、ないな」
 と、すごすご退却。

 天神東宝にて、『マイノリティ・リポート』を見る。しんちゃんと。
 前売りペア券を、安く手に入る友達から融通してもらっていたのでした。
 
「最初の30分に集中すべし」
 テレビでおすぎが言ったというその言葉を胸に、スクリーンにかぶりつく(あの、比喩です。)
 どきどき続きの2時間ちょっとなので、伏線を心に刻む余裕もなかなかない。
 とにかく興奮に集中(って変な言葉だな)。

 エンタテイメント超大作、と呼ぶにふさわしい。
 二段落構成のストーリーでは、適度に見る者の予想を裏切りもし、
 適度にカタルシスを途中にも織り込みもし、飽きさせない。

 スマートでわくわくさせる未来の機械や車といった小物設定、
(でも、警察が乗るカタツムリみたいな空飛ぶ乗り物だけ、ダサいの。
 なんで?わざと?)

 追い詰められ苦悩する姿も絵になる、
 でもむちゃくちゃに強い主人公トム・クルーズ、

 どこまで人格があるのかイマイチ分かんないけど、
 なんとなく人間ばなれしてる感じで震撼させる「プリコグ」の設定、

「いやー、そりゃー、さすがに無理やろ」 
 とどうしても突っ込みたくなる、
 でもそこまでやってくれないと面白くない、っていう超人アクションで、 理屈なんて関係なしにハラハラ、スカッとさせつつも、
 ちゃんと観客に対して問題提起がしてあって、 
 物語全体がひとつの寓話でもある。
 
 見終わったあと、しん氏と記憶をさぐりあって、キメ細やかな伏線を確認したりした。
 こういう反芻作業が好きな私である(笑)
 
 目。
 とにかく「目」ですよ。この作品のキーワード。
 映画の中の未来では、網膜走査によってセキュリティ管理が完璧になされ、
 『プリコグ』と呼ばれる予知能力者が抱くイメージをも
 可視化するシステムをつくって犯罪防止が行われてる。
 目によって人々は安全と快適を享受し、 
 目によって管理される。
 映像ファイルとわかっていながらも、
 そのときだけは目に映る死んだ息子の姿を繰り返し見ずにはいられない。
 両ほうの目がない覚醒剤のディーラーは言う、
「片目の者が王者になる」、その意味。
 そして人間の目は錯覚する。
 いつでも完璧に、ありのままを正しく判断できるわけではない。

 この映画、いつごろから構想を練られて、どういう順番でつくられていったか知らないけど、
「アメリカの正義」「世界の覇者、警察官アメリカ」
 なんて感じがなかったのがよかった。
 タイトルからして『マイノリティ・リポート』だ。
 少数の報告、
 小さいから数が少ないから見逃され、
 あるいは見落とされるように「故意に」仕向けられているもの。
 どう扱っていますか、それを?
 どう扱うべきですか?
 ジェットコースターに乗ってるみたいに、
 何も考えずにただハラハラドキドキさせるハリウッド特有のスケール、スピードで楽しませるこの映画に、
 スピルバーグがそういう反骨精神をちょっと込めて・・・
 いたりするのかな。
 それとも「そういう精神性をも表現する監督」と思わせることこそが、  作戦かいな。
 まあどっちでもいい。
 手ごたえのある映画だった!!

 正月から大繁盛、
 本年の隆盛も約束されたような「あ・うん」一族
(福岡にそういう居酒屋の一派があるのです。)のお安いほう、 
「ぬくぬく屋」にて、しんちゃんと新年の盃。
 帰りは、雪をかぶった道を、そろりそろりと踏みしめて歩いた。





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2003年01月03日(金)  凛々たり明治人・勇気りんりんハリー・ポッター

 今日あたり初走りしようかな〜と思ったが、つめた〜い雨が降ってきたので、近所の本屋までてくてく歩くに留めました。
 週刊文春・AERAなど、雑誌を立ち読み。AERAの表紙は浜崎あゆみだった。
 それでなんとなく、タレント本コーナーで、あゆ本をじっくり読んでしまった。3分の1ほど。
 意外と好きだったりする。浜崎あゆみ。
 人気絶頂期間が、もう結構長く続いてる。なんだかんだいっても、すごいなあと思うのです。同い年だし。同郷だしね。

 それで買ったのは、宮部みゆきの『初ものがたり』。
 新年初購入の本に、ふさわしい感じでしょ? 死体はいっぱい出てくるやろうけど・・・(^-^;A
 読み返してる本がいくつかあるので、まあ、ゆっくり読もうと思う。
 
 ゆうべは『明治流星雨』というマンガを読んだ。
 年をまたいで、人から借りてる本。 
 もうだいぶ前になるが、手塚治虫賞を受賞している。
“我々が想像するより、明治ははるかに多忙であった”
 というキャッチコピーもかっこいい。
 漱石・鷗外・啄木といった文学人、
 元老山縣有朋、軍人乃木希典、
 思想人幸徳秋水や革命家菅野須賀子など、
 明治を彩った才人たちが、歴史に忠実に、ひとつの物語を織りなす。
 文学も政治も軍事も思想も、互いが互いに直接、多大な影響を与え合っていた時代。

 本日の午後は、ハリー・ポッターを観た。
 といっても、一作目の『賢者の石』のほうです。
「どうせ子供にもいっぱい見せるために、毒にも薬にもならないように安全につくってあるんでしょ〜」
 なんて、やや敬遠していたのだが、先月来日したダニエルくんにイチコロノックアウト(死語連発・・・)されたのですもの。
 へびのシーンとか、こわかったな〜。
 あれ、私が子供のとき映画館で見たら号泣絶叫だよ。子供の頃から筋金入りの怖がり。
 内容は、まあ、確かに毒にも薬にも・・・なんだけど、ハリーだけでもレンタル代の元はとれたね。
 ただ見るだけで、かわい〜(*^o^*)って、ホヨンとさせてくれる、これぞスターの力だよなー。

 魔法学校の細かい設定とか、小説ではもっと楽しませてくれるんだろうな、とも思った。
 小学校低学年のころ、私の愛読書はポプラ社文庫の少女向け小説だったんだけど、
 寮生活の規則とか、外国っぽい日常の習慣とか、そういうのに胸をときめかしてたよな〜と思い出しました。
「おちゃめなふたご」に「すてきなケティ」シリーズ、
 読んでた人いたら、語りましょうよ! いないか・・・・。
 たま〜に読み返すけど、今でもおもろいんだ、これが。
 思えば、あの頃がこれまでの人生で一番、翻訳小説を読んでた時期かもしれないなあ(笑) 

 さて、昨日から、ちょこちょこと、でも結構集中してHPをいじっておりました。
 新春ぽくした掲示板(さあ、新しい文字色で書き込みませう!)でしょ、
 同じく新春の写真コーナーでしょ、
 本屋さん「春秋の道連れ」では昨年のマイベスト10冊を選びましたし、
 そしてアナタがいま見てくれてる日記のデザインも、ちと変わったでしょ! 
 タグの切り貼り、私には骨の折れる作業でございました・・・。
 でも、エンピツって(このレンタル日記サイトですよ。)、すごい! 
 この私でもできたんですもの。ちょっと感激〜。

 そして↓は、投票ボタンになってて、こんな小技まで会得しました。
 これ、押してもらえるとボタンのコメントが変わるのよ。私をいたわると思って、押してみてくだされ♪





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2003年01月02日(木)  『ピストルオペラ』 荒涼として極彩色の映像世界

 ゆうべ、年末にレンタルしておいたビデオ『ピストルオペラ』を見た。
 うん。おもしろかった。

 何を楽しむかって言ったら、映像。
 黒い和服にショートブーツを履き、ふくらはぎや太ももを見せながらピストルさばきを見せる江角マキコは素直にカッコイイ。
 ショムニのOL姿よりよっぽどいいよ。
 着衣や花の極彩色と、大正か昭和初期みたいなのどかな風景。
 スリリングなアクションシーンと、気まぐれのように挿入される非現実的な世界。
 そういう対比をじゅうぶん楽しませるかのように、ストーリーは“秘密暗殺組織の内部争い”と、一見、単純化してあるのかな。
 いかにもミニシアター系の、アヴァンギャルド(?)な作品なので、新進気鋭の監督が撮ったのかな?と思ったら、鈴木清順て、もう80歳近いじーちゃんなんだって?! 驚きだ。

 江角や山口小夜子(知らなかったけど有名なモデルだったらしい)、樹木希林、それに少女役の子も、女優たちは、総じてすごく魅力的。
 車椅子に乗った殺し屋(このアクションがかっこいいんだこれが)や、頭の足りないっぽい外人の殺し屋も、すごくキュートだった。
 対して、永瀬正敏・平幹二朗・沢田研二といった男優陣は、いま一つ素敵に描かれていない。
 そこらへんも、「きっとこのじいちゃん、老若問わず女性と、どこかフリークスな人々がすっごく好きなんだろうな〜」と思えて、何だかニンマリ。
 脚本は、わざとなのかちょっとたどたどしいかも・・・。
 三人の女優が、それぞれ見た「奇妙でちょっと気持ち悪い夢」について延々と語るシーンがすごく印象的だった。

 どういう意図なのか・・・?
 なんて、一つ一つのシーンを吟味して辻褄あわせしようとするのはナンセンスなのかも。
 なんたって、タイトルが『ピストルオペラ』。
 歌劇で歌にウットリするように、ピストルを中心とした映像世界を純粋に楽しめばいいのです。
 緊張感あって、ダレなかったよ。
 
 見る者、聴く者に歩み寄って、わかりやすく安全につくられたものじゃない。
 この映画を「大傑作!!」とは思わなかったけど、奔放につくられた研ぎ澄まされたものを見るのは、楽しいよなあ。
 もちろん、家族団らんのときに見るのは、オススメしません(^ー^;





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2003年01月01日(水)  言祝ぐお正月2003

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。

 お屠蘇って、アレ絶対、薬の味だよねぇ!
 神社のお神酒はめちゃくちゃ美味しい。
「ささ、もう一献」という展開がないのが惜しいことよ。
 
 家族して初詣に行きましたが、おみくじは引きませんでした。
 その代わりに神社のくじを引いた。
 当たったのは、福枡。
(私に「今年も飲めよ」と神さま自ら・・・)

 以前、同僚と
「お正月は神社でクジやりようとよ。」
 という話をしてて、そのときは
「えー神社のクセに! 商業主義〜」
 なんて言ってたんだけど、よく考えたら神社で「富くじ」をやるのは伝統ですよね。
 
 神社なんてそんなに神韻縹渺としたものではなくて、富くじにしろ縁日にしろ、もともと庶民的なものだったんでしょう。テレビもパソコンもない時代の、人々の楽しみ。そして神さまや仏さまを戴く人々が、お金や権力のために影にひなたに争ってきたのもこれまた歴史が証明するところ。
 気楽に参るのがよろしかろう。
 なんたって、今年最初のお参りをするのに、あんなにも路上駐車の列。(我が家も例に洩れず。)
 これでご加護があったらビックリです。
 まあ、年中行事とは気がすむことが目的なのかも。

 新年、恭賀、はつはるのお慶び。
 これでもかとばかりに重ねられる言ほぎの数々に、やっぱりいい気持ちになっちゃったりして。
 言霊の国ニッポンよ。

 あけましておめでとうございます。
 今年も皆様に幸多からんことを、心からお祈り申し上げます。
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