つたないことば
pastwill


2003年06月23日(月)  雑踏

高らかになる車のクラクション
足早に歩くサラリーマン
楽しげに会話する女子高生

ざわざわ
ざわざわ

たくさんの音の中で
僕はひとりぼっちだった

雑踏の静寂の中で
僕は立ち止まることもできなくて

耳をふさいで
目をそむけて

流されていた
みんな流されていた

その流れに乗って逃げていたのは
紛れもなく僕自身だった


2003年06月05日(木)  

いがみあう
つきはなす
ぼくらはそうやってつながりつづける


2003年06月04日(水)  限りなく願いに近い謳

ただ青い空
太陽のつよい光
大地に落ちた黒い影
降りそそぐ鉄の雨
コンクリートに咲いた赤い花
僕たちは謳う
この焼け野原で
いつか訪れる終わりまで
限りなく願いに近いうたを
僕たちは謳う


2003年06月03日(火)  

あんたはあたしが喜ぶだろうと思って
たくさん贈り物をくれるのね

ある日あんたがくれた花束は
寒い夜にきれいに焼いたの

ある日あんたがくれた指輪は
深い深い湖に捨てたの

両手いっぱいの花束も
煌びやかな宝石もいらないわ
深い愛情は邪魔なだけよ
ほんのひとときあたしを慰める
温もりだけがほしいのよ

繋ぎ止めるものはいらないの
永遠なんかいらないわ
今だけがほしいのよ
あんたのひとときの温もりだけがほしいの


2003年06月02日(月)  

もうなくすものなんかないと思ってたんだ
だってあんなに一度にたくさんなくしたのに
それでも気づけば大切なものが増えて
捨てられなくなって
地を引きずる足枷のように
身を削るようになって
自分で自分を刺し殺すように
なあいつかその手で終わらせてくれるんだろ
俺があんたのそばから離れて
遠くへ行ってしまわないように
大切なものをくれたその手で
終わりにしてくれるんだろ
やさしくなんかしなくていいんだ
おまえなんて嫌いだといって
一突きで殺して
笑ってあんたの顔だけを見て目を閉じるから


2003年06月01日(日)  

太陽が高くなって、木々の下に黒い影を落した午後
ぼんやりと外を眺める君がいた
なんだかひどく遠いところを見ているような
それとも本当にただぼんやりしているだけなのか
ほんの少ししか離れていない僕の存在すら
気づいていないようだった
きみはいつまでも遠くを眺めて
たまにため息をついたりして
それでも目は遠くを見ていて
僕もずっときみを見ていた
君の黒い眸に何が映っているのか
僕にはわからないけれど
君には見えていたんだね
僕が見えなくなってしまったものを
君には感じられたんだね
僕が忘れてしまったことを

昼下がりの日の光
木々の落とした黒い影

僕はいつしかその中にとける



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