つたないことば
pastwill


2002年04月25日(木)  

私、あなたに釣り合うために一生懸命がんばった
勉強も忍術も、ちょっと苦手だけど体術も、たくさん、たくさん練習したわ
スリーマンセルで一緒の班になったとき、どれだけ嬉しかったか判る?
私が嬉しくて泣いたなんて、あなたは考えもつかないんでしょうね
同じ時間を過ごせるだけで、幸せだなんて、馬鹿らしいと思うんでしょうね
でもね、私、気づいたの
あなたがとてつもなく遠い存在ということ
あなたへの想いが好意ではなかったこと
本当はね、何処かで気づいてた
判ってたの
でも気づかないフリしてた
私、理由がほしかったんだわ
がんばるための理由が
あなたに求めたのはあなたの存在だったの


2002年04月17日(水)  温かな手

温かい、とても温かい手だった。
僕はその温もりが大好きだった。
伝わる気持ち、流れる命ぜんぶ教えてくれる手だった。
ある日突然その手は冷たくなった。
そうしたのは他でもない、その温もりを与えてくれる一人だった。
手は冷たくなって、何も伝わらなくなって、命も流れてなくて、
その人の手は赤くなって、赤く赤く、
温もりは消えてしまった。
いつかきっとなくなってしまうものだった。
あの人はそれが怖かったのかもしれない。
消える前に自分で終わらせた。
何の前触れもなく消えることを恐れて。
弱い弱い自分を守るために。

温かい手だった。
もう冷たくなった。
もう消えてしまった。
あの手は赤く染まっていた。
僕は泣いていた。
伝えようと思った。
流し続けようと思った。
温かな手を求めて。


2002年04月10日(水)  

風が窓に雨粒を叩きつけていた
ぼくは呆然と外を眺める
ああ、流されてゆく
家の壁に跳ね返った泥も
葉についた埃も
道端に落ちた血も

僕も洗い流してほしい
心も
体も

全部

流して


2002年04月01日(月)  涙

涙なんていくら流しても枯れなかった
それはいくらでもいくらでも身体の中から沸いてきて
何度も何度も流れて
いつまでも忘れさせてくれなかった
流れた分だけ心が軽くなることもなかった
大事だったって
好きだったて
それだけ言ってくれれば良かったのに
その言葉だけで捨ててくれれば良かったのに
嘘でもいいから
冗談でもいいから

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