衛澤のどーでもよさげ。
2009年02月27日(金) 少量で。

今日は、寒い雨の日です。シャツの上にフリースを着込んで、ズボンの下にはヒートテックタイツをはいて、コートを着て出掛けました。つい三日ほど前まで平均気温三五度の街にいたことがうそのようです。

帰国後はじめて、心療科の主治医に会いに行きました。心療科の薬を服んでいないといろいろしんどいからなのですが、実際に診察室に通して貰って主治医先生から「どうですか?」と訊かれるまで、「しんどいながらも何とかなっている」ことに気付かないでいました。
眠剤がないために眠れないのはひどくつらかったし、生活用品を買いに出掛けても小一時間以内に自室に戻らないと目眩が起こって危なかった。考えは巧くまとまらないし、「会話」のための言葉がなかなか口から出てこなかった。薬をきちんと服んでいたときは、そんなことはほとんどなかった。
だから薬はぼくにとって必要不可欠なものだと思っていました。

しかし主治医先生は「何とかなっているのなら、薬は服まない方がいいかもしれませんね」と仰いました。心療科の薬を服まない生活。一五年も前の生活に立ち返るということ。そんな日が二度と来るとは思ってもみませんでした。
怖かったのかもしれません。ぼくは「眠れない」ことと「気力が甚だ乏しいこと」を訴えて、少しだけ薬を出して貰いました。

■新しい処方
・夕食後
ジェイゾロフト25mg×1錠
ノリトレン25mg×1錠
・眠前
リボトリール1mg×1錠

リボトリールはバンコク滞在時に受診したラーマ九世病院の精神科で処方された薬です。眠剤がなくて眠れないのがあまりにつらかったところアテンダンス業者が病院の手配をしてくれたのです。
■ラーマ九世病院のDr.WITTAYAの処方
・朝食後
EFFEXOR XR 75mg×1cap
LICARB 300mg×1cap
・眠前
LICARB 300mg×1cap
RIVOTRIL 2mg×1tab

EFFEXORという薬は、日本国内では入手できない薬です。日本で出まわっているパキシルトレドミンを合わせたような効能だそうです。パキシルもトレドミンも服んだことがあり、どちらにも大変助けられましたが、パキシルは断薬が難しい薬なので、前回の手術以来遠ざけています。
LICARBという薬は謎で、主治医先生もおくすり事典などで調べてくれましたが、実態が判らないままです。服んだ感想としては、やたら眠いです。

この処方の流れで眠前薬はリボリトールになってしまったのですが、ほんとうはハルシオンがよかったなー、と思ってもいます。この一五年ずっと服んできたので信頼感があります。
新しい処方は先ず一週間分なので、一週間服んでみてしっくり来なかったらハルシオンに戻して貰おうかなと思います。

診察の終わりに、主治医先生は私を見て「お顔つきがだいぶ変わりましたね」と仰いました。帰国した日に会った私の実母も「だいぶ顔が引き締まったんと違う?」と言いました。私自身は半月前とも一箇月前とも変わりがないつもりでいるのですが、暑い国での二週間(半分は病院のベッドの上だったけど)は私を幾らか変えてくれたのでしょうか。

2009年02月25日(水) 帰ってきました。

本日早朝にバンコクから帰国しました。身体の至る所に傷をつけて帰ってきた訳ですが、取り敢えず元気です。
留守中に連絡くだすっていたみなさまにはこれから順を追って返信差し上げますのでもう暫くお待ちください。



写真は、まだ何かを明かさないままに、なかなか痛そうなものを。入院中私が最も吃驚した部分でもあります。

2009年02月09日(月) 告知。

2009年2月9日〜2009年2月25日の間、衛澤は性同一性障碍の外科的治療のためバンコク(タイ)に渡ります。
そのためその間のサイトの更新、メールの返信などが滞ります。御了承くださいませ。
渡航中に頂きましたメールその他の御連絡につきましては帰国次第、順次返信差し上げますので、暫くお待ちください。

3月を過ぎてもメールの返信もサイト(特にこの頁)の更新も一切ない場合は、帰国できない何かがあったと考えてください。

2009年02月06日(金) では。

散髪に行ってきました。
私が住んでいる周辺は理髪店が少なく、バスに乗って10分ほど行かなければなりません。バスに乗れば理髪店の傍まで行けるし、散髪なんてすわって待っていれば30分ほどで終わってしまうのですが、無事に行って帰ってこられる自信がまったくありませんでした。常用薬を服まなくなったいま、常に体調はよろしくなく、外出したらいつ動けなくなって道端にすわり込んでしまうか判らないからです。

出掛けられる自信がなかったので、どうしても駄目な場合は出張理髪師さんに自宅まで来て頂こうとさえ考えていました。「散髪しない」という選択肢はありません。手で頭をさわると指が髪の間に入ってしまうほど髪は伸び放題で、これは私にしてみれば耐え難い不快だったからです。
昨夜、割りと長い時間眠れたので今日は少し気分がよろしく、気分がよろしいうちにさっさと行って帰ってこようと出掛けて帰宅するまで約2時間。何とか行ってこられました。
荷造りも済み、現地で支払う費用も銀行から出してきて、身支度も整いました。あとは9日に荷物を持って空港へ向かうだけです。

断薬生活も14日めになりました。状態は10日めとたいして変わりません。気になるのは身体が弱っていることが日常の端々で感じられるのが多少の不安になっていることくらいです。背筋が弱っていて身体を支えきれずに頬杖が多くなったとか、動けない上に不適切な内容の食事を摂らざるを得ないために目に見えて筋肉が減り脂肪が増えて身体が重くなり動きづらいとか、肥ってきたために食事中に口腔内を頻繁に(しかも相当な力で)噛んでしまって痛くてならないとか、些末なことではありますが。

身体はしんどくて当たり前、横になっていればそれは幾分緩和されるということで安定しています。疲れなければ精神症状は出なくて済んでいます。この状態はおそらく渡航日まで変わりはないでしょうから、【記録】と付いた記事はもう書かないと思います。次回の当記事は、無事帰国したら。

断薬をはじめて動けなくなってから、何人かがそれぞれに土産を持って見舞いに来てくれました。動けなくなったら自分では身の周りのことができなくなります。真っ先に影響を受けるのが食事です。その辺りのことをよく判っているのか、見舞いに来てくれた人はみんな食料品を差し入れてくれました。
「鬱病」なんて、病名を聞いただけで怖ろしがって接触しなくなってしまう人や不発弾にさわるような本人の不安をあおる接し方をする人が幾らでも現れる病気です。そのような人たちが無造作に沢山いる世の中にあって、私の友人や家族はそんな人たちが世の中にはいるということを忘れてしまうほどの接し方をしてくれます。必要だけど入手しづらいものを差し入れてくれて、重要度は低いけど愉しい話を適当にして、「また会いましょう」と。

私はやらずぶったくりで生きてきました。それなのに私の周辺の人たちは私に惜しみなく与えてくれます。10代20代の頃の捻じくれた私ならそこに悪意を感じさえしたものですが、ただいま現在の私は素直に有難く思っています。誰にも何にもあげたことがないのに貰ってばかりで御免ねとも思います。
今年一杯。今年一杯やらずぶったくりさせて頂いて、手術がすべて終わって体調が整ったら、今度はお返しすることに徐々にシフトしていきたいと思います。一生かかってすべて返せるかどうかは判りませんが、できるだけ。

顔写真分析」というのを見つけたのでちょっとやってみました。実際の自分の顔写真をアップロードして分析して貰う仕組みになっています。
分析結果は以下の通り。
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顔写真の68%はケイン・コスギに似ています
顔写真の21%は松田翔太に似ています
顔写真の4%は谷原章介に似ています
顔写真の4%は大澄賢也に似ています
顔写真の3%は武田真治に似ています
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キレイなカオの男性ばかり名前を連ねていますが……これは、アレですね。減法混色と同じ理屈でしょう。絵の具のそれぞれの色はそれぞれにとてもきれいですが、全部混ぜるとやたら濁った黒になっちゃうという。

2009年02月02日(月) 【記録】断薬10日め。

今年は表題に【記録】と付けた記事を幾つか書くことにします。幾つ書くかは未定です。思い立ったときに書きます。後にまとめて別の記事に仕立てます。
【記録】と付けた記事は飽くまで「記録」として書くので、読み手に対する配慮はほとんどないと思ってください。読んで愉しくなくても怒らないでください。そのように書いています。

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浅く短い眠りをつぎはぎすることは以前と変わらないが、ときどき覚醒しながらもまとまった時間(3〜6時間程度)眠れるようになってきた。依然としていつ眠くなるかは判らないのだが、眠くなったら直ぐに横になって眠る態勢を取れるようにしておけば眠り損ねる確率は低くなる。
長い時間をかけて充分な睡眠を取ることができたときは、起きて動けるようになってから(覚醒直後30分くらいは全身がずっしりと重くて起き上がれない)最大1時間の間なら外出もできなくもない。ただ、移動距離は短い方がいいし、可能な限り短時間で済むようにしなければ、帰宅後にどっと疲れが出て動けなくなる可能性もある。

充分な睡眠が安定して取れるようになってくると、食欲が帰ってくる。これまではとにかく身体及び生命維持のための栄養をどんなかたちであっても摂取しなければと、食べたい食べたくないに関わらず定期的に喉を通るものを摂るだけだった。しかしここ2〜3日は「あれを食べたい」「これを食べたい」と食べたい品を具体的に挙げることができるようになった。食べて「旨い」と感じるようになった。いい傾向だ。
よく寝てよく喰えば不調はましになる。しんどくないということはそれだけで倖せだ。

契約したアテンダンス業者から1/31付でメールが届く。以下、本文を貼り付け。
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継続的なホルモン治療を止めて下さい。
錠剤は術前2週間、注射の場合は4週間から中止してください。
ホルモン投与を停止する事で、血栓のリスクを減らす事が出来ます。

また喫煙、飲酒、アスピリン、イブプロフェン、ビタミンEの服用を最低2週間前から止めて下さい。
喫煙等は出血が止まりにくくなり、傷口の回復を遅らせます。手術後も1ヶ月はお止め下さい。

特に喫煙の影響で血管が細くなり手術が出来ない場合もございます。マイクロサージェリー等顕微鏡下で行われる手術の場合も、血流不足で組織が壊死する場合もございます。
万が一喫煙等の影響でトラブルが起きましても弊社では一切責任を負いかねますので充分ご注意ください。
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私は「前回」の経験があるので、予め薬物摂取や喫煙飲酒をきっぱりやめておかなければならないことを知っていて、だからそのようにしていたから実害はない。しかし、「4週間前から」やめるようにという指示を与えなければならないのなら、このようなメールは術日4週間前までに送っておくべきではないだろうか。
このメールが私の手許に来たのは術日10日前。断薬が必要であることを知らないでいたら「いま更そんなことを言われても!」ということになっていただろう。お知らせしてくれるのは有難いが遅すぎる。

出国1週間前。薬を減らしたら碌に動けなくなることは判っていたので昨年のうちに荷造りは済ませておいた。出国日になったらそれを担いで出ればいいようにしておいたつもりだが、何を詰めたかはっきりと憶えていない。
頭がまともに働いているときに必要なものを揃えたのだから、必要なものは入っているだろう。もし足りないものがあったとしても、大抵は現地で調達可能だ。何とかなるだろう。


エンピツユニオン


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