駄文
蒼海 零



 (呼ぶ。)


眠れなくて。
名前を呼んだ。
小さく、小さく呼んだ。

切なさに、眠れなくて。

真っ暗な夜に。





傷が、突然薄くなっているように感じたのは。
気のせいだろうか。
最近、ことに小畑先生の事をよく考える。
そのせいか。
もし小畑先生を思うことで傷が塞がりかけているのなら(有り得ないけど)、
私は私を許さない。
絶対に。




Because I couldn't fall asleep,
I called your name so quietly.
The reason why I couldn't was
that you were not here,didn't stand by me.
Because I couldn't fall asleep with painful,
I kept on calling your name so quietly.
Dear, I do miss your words, your voices, your hearts, your...
in the darkest night like tonight.



2001年12月24日(月)



 (先生。)

どこに、いますか。

元気で、いますか。

また、痛みをこらえて、笑っているのではないですか。

その心の裏に、燃え上がる憎しみを隠して、

幾重もの言葉でもって抑えつけていませんか。


先生。

2001年12月22日(土)



 (誰かを求めた所で・・・。)

心が張り裂けるかと思った。

誰よりも会いたいに決まってる。

何も無ければきっと全速力でそっちに戻ってた。

会いたいよ、会いたかったよ。

・・・・でも、会う訳にはいかないから・・・・・・



危なかった。
先週だったら、上まで行ってたのに。

会いたい。悔しい。先生。先生、先生!!

1度だけ聞いた、電話越しの声が低く耳に残って・・・離れない。


先生。何で塾なんかに来たの。
会いたかった。
何で来たの。

先生。

2001年12月18日(火)



 (もしも。)

もしもね、あたしが貴方の隣に飛んで行ったら・・・
貴方はどんなカオをしてくれる?
困った様に微笑むかな?
迷惑そうに唇を歪め、「どうした」と聞き返すかな?
驚いた顔をして、その一瞬後にあのほっとする笑顔を見せてくれたら。
・・・・・・幻想かな・・・

会いたいよ。会いたい。会いたい。



2001年12月17日(月)



 (妄想1。)

スガハラが怒りを湛えてこちらを見据える。

「言えよ」

視線を合わせるのは苦手なのだが、彼はこちらを睨んで凄みをきかせる。
目を見返さざるを得なかった。

「誰があれ書いたんか、言えや」

あたしは、軽く笑みを浮かべて答えた。

「・・・・そう言って、あたしが言うと思う?」
「・・・何でや」

衝動を懸命に内で殺しているのかもしれない。
スガハラは、再び問った。
視線を足下に落とし、あたしは溜め息と共に言葉を吐き出す。

「・・・・別に、その子を庇う恩も義理も無いんやけど」

(むしろうちかってそいつを問い詰めたいぐらいムカついてるんやけど、)
と心の中で付け加えながらあたしは続ける。

「あれを読んで、先生達に怒りを向けずにまだ塾を守ろうとするあんたの姿勢が
 気にくわへん。」

「は?」

今度はしっかりと彼の目を見据えて言い放つ。

「そら人それぞれ色んな意見を持ってるし、否定する気はさらさらないけど、
 とりあえずうちはあんたの考え方が気にくわへん」

「・・・・」

「やから、うちはあんたに協力する気は無い」


→もし『うちが発信源を知ってる』ってことが口から出てしまったら、な状況。
あぁっ言ってやりたい!!!
・・・でも、平穏が1番。原くんのためにも、大人しく放置しておきます。(むむ)

自分の手で塾をつぶすつもりは無いけど。
やって、これから高3になる子とか、他他いっぱいの生徒達が可哀想やから。
でも、存続させたい人に協力しないってことは、塾崩壊を加速させていることになるんやろうか。
そやけど、今現在何十人かの放り出される生徒達よりも、これから被害に遭うかもしれへん
何人かの女の子達を助けたい、と思うのは・・・・間違ってるやろか。
そう思うならとっとと潰してしまえ、と言われるかもしれへん。
でも、でも、今いる友達のことを考えると・・・・・踏みきれない。
「あたしのせいで」生徒が放り出されるのではなく、
「塾と先生達のせいで」生徒が放り出されるように仕向けたいということか。
最悪や。いや、どんな形になっても、実際後者は当たってるんやけど。
でも・・・あたしのせいで誰かが迷惑を被るのは・・・二度とゴメンや・・・・・・!




「本当は、最初はエスクに足を踏み入れるんも嫌やってん」

「授業を受けるなんてもっての外やったし、実際何回か吐きかけたこともある」

「・・・やけど、小畑先生がいたから」

「・・・・・やから、堪えられた。ほんまに感謝してる。ありがとう。」


事実。

2001年12月06日(木)



 (ゴミ袋。)


一点だけ穴を穿ったゴミ袋の内側から外を覗いているようだった。
今宵の月は。

ばら蒔かれて尚ひどく煌々とした小粒の結晶を従え、ただ強く、真っ直ぐこちらを突き刺して来る。
その真白な光線にとても直視できず、私はその迷惑な眩しさを目を細めて睨みつけるしか無かった。
・・・何故、泣きそうになってしまったのか。
言い訳の代わりに、善良な彼をひどく憎んだ。




なあんて、ね。(笑)

何であいつはあれを読んで、まず発信源に怒りを向けるんだろう?
私が女で、あいつが男だからだろうか。

どうして、先生達に「何とも思わない」などと言えるんだろう・・・・・
そんなのはマイナスにならないくらい、先生達が好きだといった感じだった。

分からない。分からない。



2001年12月05日(水)
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