今回の子守では、初日に叱って泣かせたせいで関係が悪化したため、イマイチ甥っ子が懐かず、あまり可愛いと思えなかった。 だって抱っこしていたら、私の眼鏡を取ろうとするんだもの。眼鏡屋さんに寄って歪みを直して貰ったばかりなのに! 前回は、遊びながら食べていて口の中の物を噴き出したので、食事中は駄目!とペチンと叩いて叱ったら、その後やらなくなったのだが、今回は叱り方の何を間違ったのだろう。 難しいな。
しかし最終日は、午後から、がっつり一緒に遊んでやった。 と言っても、ハイハイで追いかけっこして、室内干しの洗濯物をカーテン代わりにいないいないばあをしただけだが。 甥っ子は、ばあ!とやるのが気に入ったらしい。とても楽しそうに「ばあ!」と言うのは良いのだが、「いないいない」から間髪を容れずに「ばあ」をやってしまうところがまだまだである。 妹には、「見ているだけで疲れる……おねえちゃん、全力で遊んでくれるんだもの」と言われた。そんなに全力だった覚えは無いのだが。 でも、子供が一所懸命なのに、こちらが手抜きをするのも如何なものかと思うのだ。 適当にあしらうのは、仮令相手が子供でも失礼と言うか。 尤も、こちらの体調が万全でないと、とても相手など出来ないけれど。 午前中は妹が仕事だったので、甥っ子は保育所にお願いして、私はいつものように留守番をしながら掃除と洗濯。 湿度はかなり高かったが、風のお蔭で洗濯物が乾くのが早かったので、3回も洗濯機を回した。 それと昼食の支度。こんな事やってないで、自分の家の掃除と洗濯もしなきゃならないし、早く帰りたいんだけど……と思いながら。 昼になって妹と甥っ子が帰宅したので、まずは甥っ子の昼食から。 しかしこれがなかなか進まない。早く食べ終わってくれないと大人チームも昼食を摂れないし、そうすると私の帰りが遅くなるんだけど……。 やっと飯にありつけたと思ったら、今度は甥っ子がフリーダム。構いながらの食事なので、どうしても遅くなってしまう。 やっと食べ終わったので、さて汗かいたし、シャワー浴びてから帰るわーと風呂場に向かおうとしたら、宅急便が到着。 あんまり家の中の物を増やしたくないと渋る妹を、冷房つけたくないならこれはせめて必要だよ!甥っ子のためだよ!と説得して、ネットで買わせた扇風機であった。 子供にも安全な羽無しタイプなので値段は張るが、妹の買い物なので私の懐は痛まない。 汗を流す前にこっちが先だな……と甥っ子に邪魔されながら組み立てた。 さて今度こそシャワー!と浴室で汗を流していると、妹がやって来て、、 「今うんこしたから、序でに洗ってやって〜」 と甥っ子を置いて行った……私の帰宅が益々遅くなるんですが、そこは無視ですかね。 そしてやっぱり洗髪の途中で眠りにつく甥っ子。
妹の車で駅まで送って貰う予定だったが、折角寝た子を起こすのは忍びないので、バスで帰る事にした。 なんだか都合良く扱き使われた気がしないでもないが、しかも帰宅が物凄く遅くなってしまったが、謝礼を弾ませたので良しとしよう(現金)
甥っ子は、今週から給食デビューした。 給食と言っても、離乳食である。 これまでは少量だったので弁当で持たせていたのだが、給食となれば毎朝の準備が楽になるので、妹は喜んでいた。 そして初日から完食。私がお迎えに行ったのだが、保母さんから、 「残さず美味しそうに食べてくれました。流石まもる君(仮)!って皆で言ってたんですよ〜」 と報告されてしまった。流石って……。 そう言えば、離乳食弁当のきっかけも、 「ミルクは飲んでいるんですけれど、他のお友達が給食を食べているのを見て、泣くんですよ。可哀相なので、明日からお弁当を持たせてあげてください」 だったらしい。 お昼で早上がりの時は、皆が給食を食べているのを見て、自分も一緒に食べているつもりで口だけモグモグさせていたので、不憫に思った保母さんがおやつ(ハイハインみたいなのを毎日持たせている)を与えてくれたと言う。 という訳で、保育所ではすっかり食いしん坊として認識されているようである。
まだ喉の奥がゼエゼエ言う事があるので、今回も小児科に連れて行った。 保育所と小児科は土足禁止で、いちいち靴を履き替えなければならないので、私はそのために靴まで買った。最近ではスリッポンスニーカーと言うのか、紐の付いていない所謂ズックである。海外メーカーのB幅(スタンダード幅だが日本の標準よりも細い)を、偶々立ち寄ったセールで買えるなんてラッキー! 小児科では気管支の調子が悪化していると言われて、更に強い薬を処方されてしまった。 そして吸入デビュー。 まだ小さいので、鼻と口の所に蒸気を当てる程度でいいですよーと言われたが、試しに吸入器を咥えさせてみると、嫌がらずに大人しく咥えていた。 まあ、なんておりこうさん!と看護助手さんに褒められる。甥っ子が。 ちょっとガジガジ齧ってしまったが、大丈夫ですよーと言われたので安心した。良かった、歯型程度なら弁償にならないらしい。 吸入の後は再び診察。 甥っ子は今回もふえぇ……と泣きかけたが、保護者に対してはぶっきらぼうな担当医は、「本当にまもちゃんは可愛いなあ〜」と目尻を下げていた。
私と違って、睫毛が長くてお目目ぱっちりで色白な甥っ子は、色んな人に可愛いと言われる。 保育所では年上の女の子達に人気で、ほっぺにチューされた事もあるらしい。 でも私に言わせれば、妹の赤ん坊の頃の方がずっと可愛かった。甥っ子はそこまでのレベルではないので、残念ながら粗が目立つ。 とは言え親子なので、妹が赤ん坊の頃に「可愛い」を使い果たしてしまったのと同様、甥っ子も今のうちが花なのかな……と思うと益々不憫でならない。
2015年07月23日(木) |
お前も簀巻きにしてやろうかシャー |
妹宅滞在中に、宇都宮市で無認可保育所の関係者が逮捕されたニュースを見た。 1年前に、3泊4日で預けられた生後9箇月の赤ん坊が死んでしまい、しかも子供はその時体調が悪かったというのに両親揃って旅行かよと散々叩かれていた、あの事件の続報である。 旅行ではなくて実は夫婦2人で会社を経営しており、そのための出張だったという事だが、新しい記者会見を見た限り、母親は当時の自分の判断を非常に悔いており、自分の非も認めていたので、そこまで駄目な人ではなさそうと言う気がした。 ただ、幾ら悔やんでも謝っても、死者は蘇らない。自分の安全を自分で守れないのだから、子供は不憫である。 それはさておき、今回明らかにされた保育所内部の衝撃映像が凄かった。 毛布で簀巻きにされ、床の上に転がる小さな子供達。 自力移動を始めた子供に手を焼くのはわかる。 私も甥っ子を紐で柱に縛り付けようかと思ったけれど(しかし今時のアパートに柱は無いので困る)、流石にこの発想は無かった。 身体の自由を完全に奪うのは、子供の発育上、問題があるし、汗っかきの甥っ子は簀巻きなんかにしたらすぐに茹で上がりそうである。 というか、こんな育てられ方をしたら、後々人格に歪みが出そうで恐ろしい。
件の保育施設では、ケチって冷房もつけなかったらしいが、甥っ子の通う保育所はとてもちゃんとしていて、いつ訪れても適温である。 月々こんなにかかるよ……と請求書を見て妹は嘆いていたが、何を言うか。 寧ろ私に渡す謝礼を考えれば、月々これだけの金額で済むなんて、格安であろう。(私が搾取し過ぎという話は無しで) 快適な環境でちゃんと面倒を見て貰えて、しかも色んな人に可愛がって貰えて、お前は本当に良かったなあと話しかけると、甥っ子はキョトンとしていた。
今月の子守は4泊5日。 1箇月振りに会った赤ん坊は、後ろ足が使えるようになっており、ハイハイのスピードが格段に上がっていた。 んきゃきゃきゃ!と笑うとターボがかかる仕組みになっているらしく、興奮した時の加速が凄い。 そればかりか、掴まり立ちまでするように!まだ早いぞ! 益々目が離せなくなってしまうので、もう少しゆっくり成長して頂きたい。 それに脚が変形するのも困るし。男の子でもやっぱりO脚とか格好悪いじゃない。うちの主人がそれで、とてもみっともない。 そしてあろう事か、バウンサーが役に立たなくなった。 妹が赤ん坊を床にお座りさせたまま食事を与えていたので、 「何でバウンサーに座らせないの」 と咎めたら 「え、だってお姉ちゃんがバウンサーから下ろしたんでしょ?」 と答えるので、いやアンタが下ろしたんでしょと押し問答になり、バウンサーを確認するとベルトは嵌まったままだったので、赤ん坊が自力で縄抜けしたと判明した。 どうしよう、ベビーシート並みに肩からがっちり固定出来る椅子に替えなきゃならないのか。
妹が赤ん坊だった頃にはバウンサーなんて無かったけれど、これは赤ん坊を括り付けておくのに実に便利で、発明した人にはノーベル賞をあげてもいいと思う。少なくともオバマよりは受賞する権利がある。 食事の時は勿論、一人で風呂に入れなきゃならない時にも重宝する。 ハイハイ前の赤ん坊なら脱衣場に玩具と一緒に転がして置けば良かったが、あちこち動き回るようになるとそうも行かない。 タオルや着替えやおしめをきっちり準備しておいてから、赤ん坊をバウンサーに座らせ、録画しておいた「いないいないばあっ!」を再生。15分間でトイレと入浴を済ませる。 「おかあさんといっしょ」ならもう少し時間に余裕が出来るが、これは赤ん坊が興味を示さないコーナーもあるので、余り向かない。 再生が終わる頃にバスタオルを体に巻いて、居間に赤ん坊を迎えに行き、それから一緒に風呂に戻って赤ん坊を洗いにかかる。 この時期は暑いからか疲れが出るのか、結構な割合で、赤ん坊は洗髪中に眠ってしまっていた。 体が脱力しているので多少扱い辛いが、あちこち動こうとして邪魔をする事も無いので、寝てくれると割と楽である。
そんな訳で、「いないいないばあっ!」には助けられている。 ワンワンと一緒に司会進行を務めるゆきちゃんが、可愛いだけでなく、凄い。 ゆきちゃん自身がほんの一寸前までよちよち歩きだっただろうに、よちよち歩きの子供達と一緒に上手に番組をやっている。 私があの年頃だったら、周りの事なんて目に入らずに、幼児達にぶつかって転ばせて泣かせていただろう。いや大人になった今も大して変わらないか。 そしてこの番組を作っているNHK凄い。0歳児が夢中になる番組なんて、他に無いんじゃないか。 NHK受信料を払わない事を当然の権利のように言う人もいるが、少なくともこの番組を子供達に見せている親は、受信料を支払うべきである。 支払わないのは、給食費を払わない親と同じだ。
2015年07月21日(火) |
とあるレストランにて |
妹宅に向かう途中、腹が減ったので、ふらりとレストランに寄った。 何の下調べもしなかったのでこんな所に店がある事すら知らなかったが、有名な牧場の直営店らしい。 なら味は間違い無い筈と思い、店に入ろうとしたら、入り口に客が並んで待っていた。 あれ、窓から見える店内の様子ではまだ空席があるようだけれど……と訝しんでいると、待っていたおばちゃん達が、「私達は1時半からだから、そうじゃなかったらどうぞ入っていいのよ」と声をかけてくれた。 後10分、1時半から何があるのか一寸気になったが、腹が減っていたのでさっさと入店してしまった。 しかし後で知ったのだが、13時半からなら特別メニューを特別価格で食べられるとの事。私が臍を噛んだのは言うまでもない。 下調べって大事だ。或いはおばちゃん達に訊けば良かったのだ。
その時点ではそれを知らなかったため、普通のメニューを普通に頼んでしまった訳だが、隣の席は、身綺麗な30歳ぐらいの母親と小学校低学年ぐらいの男の子の2人連れであった。 男の子は地面に着かない足を空中でブラブラさせ、頻りに母親に話しかけている。 しかし母親はろくすっぽ返事もせず、スマホを弄ってばかり。 料理が来ても箸を付けず、写真撮影をして文字を入力している。 男の子は母親の注意を惹きたくて、つい声高になるものだから、煩くて仕方無い。 これが店内を走り回るような餓鬼だったら容赦無く母親を叱り付けただろうが、そこまで迷惑を蒙っている訳ではないので、取り敢えず黙っておいた。 男の子が半分食べたあたりで、母親も漸くスマホを置いて、すっかり冷めてしまった食事に手を付け、男の子ともちゃんと受け答えするようになったが、何だかなあと思ってしまったのだった。 子供から見たら、母親が小さな器械に夢中で、自分の事なんか完全に無視しているのって、どう感じるんだろう。 傍から見て、とても不気味であった。
老後にマンションを買って住むなら、角部屋がいいなあと私が言ったら、主人が反対したので、理由を訊いてみた。 「何で? 両方の壁を他所のおうちに挟まれるよりも、気楽でいいじゃない」 「だって、角部屋は幽霊が出るよ」 え……何それ。 初めて聞いたんですけれど。 というか、今住んでいる所も角部屋なんですけれど。 「こ、この部屋にも何か出たの……?」 と恐る恐る尋ねると、 「いや、特別無いけれど。ただ、この前ベッドの下から寝息がするって言ったじゃん」 な……何それ。 「覚えてない! そんな話、あったの!?」 「え、シオンに言ったよ。『シオン寝たの?』って訊いたら『ううん、まだ起きてる』って言うから、『ベッドの下から寝息が聞こえたんだけど』って言ったら、シオンが『やめてえええええええ怖いよ怖くて眠れなくなるでしょ!』としがみ付いて来て、すぐにスピーって寝ちゃってたけど」
全く記憶に無いんですけどー!
2015年07月13日(月) |
綻びが出つつあります |
朝の6時半、妹からの電話で起こされた。 甥っ子が腹を下したが、今日の仕事は休めない、こっちに来て見てもらえないかという事だったが、
無理無理無理無理
最短でも片道2時間半かかるのに、今から出かけても始業時間に間に合う訳がない。 そもそも下痢おむつの交換が私に出来る訳がない。 という事で、諦めて貰った。 つーか休めない仕事の時には予めヘルプ呼んどけよと。 当日呼び付けるとか馬鹿かと。
結局甥っ子は午前中は保育園に預けられ、午後から病院に行ったという。 そして保育園ではうんこしなかったらしい。 流石空気の読める子!と思ったが、家ではおむつ交換の最中に逃げ出し、床を排泄物で汚したという……。 うわーもう行きたくねえ! ちゃんと漂白剤で床を消毒しない限り、私は行かないからなと言っておいた。
2015年07月10日(金) |
憧れのピンピンコロリ |
午後からは、先日の通夜・葬儀に参列出来なかった主人と連れ立って、親戚の家に行って来た。 お線香を上げて、話を聞くと、どうやら幸せな最後だったらしい。 ずっと元気で、入院したのは最後の3箇月ほど、直前3日までは頭もしっかりしていて、頑張って自力でトイレにも行っていたという。 自宅には戻れなかったが、遠方に住む子供や孫を呼び寄せてからの死だったので、ちゃんと話も出来たし、最期も看取れたという。 家族は延命治療を求めなかったし、ある意味自然な死である。 正直、羨ましいと思った。
しかし残された配偶者は、どうやら少々ボケている様子。 被害妄想も入っているので、厄介である。 実は親族内で一寸したいざこざがあったのだが、どうやらこの人の痴呆が誤解を招いていた模様。 面倒なので、ハイハイそうですねと流しておいたけれど、子供達はこれから大変だろうなあ。
主人の両親も最近、度を越した物忘れが目立って来た。 これからどうするのだろう。 実子である主人とその兄弟で決めればいいと思うけれど、お願いだから、こっちに迷惑かけないでね。
まーた苛めによる自殺だそうで。 岩手は盛岡のベッドタウン矢巾町という土地らしいが、聞いた話によるとあの辺りの学校は、田舎なのに昔から荒れているらしい。 恐らく、外に出て行けない或いは外に出たものの出戻ったもといUターンした土着DQN共の子供達が多い地区と言う事なのだろう。 そんな所に他所から新参者が来たら、格好の餌食になるだろう。 そしてそんな掃き溜め中学校に勤務する教員。情熱ある人なら兎も角、取り敢えず今年度をやり過ごして次の担任にバトンタッチしたいという不届き者もいるだろう。 しかし不幸な事に、この子の担任は後者だったらしい。 基本的に、子供同士のトラブルは子供同士で解決させるべきで、よっぽどの事がなければ大人が介入すべきではない。 最近は一寸した子供の喧嘩にも親がしゃしゃり出て来るが、あれは宜しくない。子供が自分で考えてトラブルを解決する術を学ぶ機会を奪う事になるのだ。 但し全てを子供に丸投げするのではなく、大人が様子を見ながら、場合によっては助け舟を出さなければならない。それが教育だ。 なのに、死んだ生徒とのやり取りを記録した日誌によると、この担任はそれを放棄していた様子である。これでは教員失格と言われても仕方無い。 が、不思議なのは何故その「生活記録ノート」がマスコミに公開されたのか。 自殺の背景を調べるために警察が押収したものらしいが、それを警察が勝手に公開して良いものだろうか。 学校側を庇い立てするつもりはないが、岩手県警も変だ。
子供の自殺は心が痛む。 苛めは嫌だっただろうし、担任はまるで役に立たない。 両親の離婚に際して自分から言い出して父親に付いて岩手に来たからには、今更親にも相談出来ない。 誰も助けてくれない。死にたいぐらい辛かったのだろう。 だが、電車に飛び込むのは駄目だ。 自分が苦しいからって、大勢の他人に迷惑かけるなよ。 いや、岩手の在来線だから「大勢」ではないか……しかし苛めに全く関係していない人々に迷惑をかけた事には変わりない。 苛めは犯罪ではないが、列車往来妨害は立派な犯罪だ。 JR東日本は安っぽい世論に流される事なく、この迷惑な死に方をした中学生の親に、きっちりと損害賠償請求をして欲しい。
この子は悩んで苦しんだ末に死を選んだのかも知れないが、死ねば簡単に皆から可哀相がって貰える最近の風潮が、私は気に食わない。
葬儀と言うか何と言うのかわからないが、主人の親戚の出棺から火葬までに参加して来た。 火葬場での集合時間しか聞いていなかったのだが、早めに家を出て連絡を入れたお蔭で、何とか出棺に間に合った。 しかし、かなりの高齢で最後は痴呆も入っていたのに、身内はあんなに悲しむのか……と驚いた。 若い人なら兎も角、老人の葬式って、もっとあっけらかんとしたものだと思っていたのに。 それって、私の身内だけなのか……そうなのか?
自分の親だったら、どうだろう。 両親は老いていて、物忘れはあるもののそれは昔からだし、まだ足腰も比較的しっかりしていて、日常生活に支障は無いし、父もちゃんと働いている。 この状態で死んだら、まだ先がある気がするから悲しいけれど、ボケてヨイヨイで施設で世話して貰っていたなら、そこまで悲しまない気がする。だって歳だし。 家に帰りたかっただろうとか言って遺族は泣いていたが、じゃあボケた老人の世話を家で見られたの?と思うと、それも何だかねえ。 流石の私もそんな事は口にしなかったけれど、綺麗事と言うか、幸せな人達だなあと思った。 家庭によって様々だなと知る、良い機会であった。 暫く会っていなかった主人の親戚にも会えたし。 ちょこまかしていた小さな女の子が、もう大学生だってよ。そりゃ私もババアになる筈だわ。
昨日は主人にとって大事な日だったのだが、良い結果が出ず、打ちひしがれて帰って来た。 例年なら私も行ってこっそり物陰から見守るのだが、今年は主人が車に乗って行ってしまったので、お家でお留守番。 その気になれば電車とバスで行けなくもないので、様子を見に行こうかなと思ったのだが、結局家でお片付けをしていて、主人からのダメールで結果を知った次第である。 全部お前のせいだと思いました。言わなかったけれど! それは本人が一番良くわかっていたようで、珍しく夕食を残していた。 病気の時でもご飯だけはきっちり食べるのに、何と言う珍事! 凹み具合がわかって面白かったが、主人は自業自得だけれど、他の人が大迷惑なのだよな。 あー本当に気の毒。主人じゃなくて他の人達が。 なんとお詫びを言って良いやら……みたいな事を言っていたので、じゃあ切腹でもしたらー?と思いました。言わなかったけれど!
そんな訳で昨夜の主人はお通夜モードだったのだが、今度はリアルでお通夜。 主人の親戚が死んだそうで。 もう80過ぎだから、そんなもんだろうと主人は言うが、うちの親父もとっくに80過ぎてたんだっけ、そう言えば。 うちの親は孫が可愛くてまだまだ死ねない様子だが、心の準備はしておかないとな。 しかし心の準備の前に物の準備だ。葬式参列グッズを押入れから引っ張り出さないと。
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