2014年09月30日(火) |
ぶらりローカル線の旅 |
素晴らしい秋晴れだったのと、特に予定も無かったので、思い立って出掛けてみた。 私は別段鉄道好きでも列車好きでもないのだが、主人が他所に異動になったら、思い入れの無いこの土地に来る事は二度とあるまい。だったらここに住んでいる間に一寸足を伸ばしてみるのも良いかも知れない。 予てよりそう思っていたが、基本的に出不精なのでなかなか重い腰が上がらなかったのを、本日漸く実行に移してみた次第である。
乗ってみて思い出した。結婚前に主人の実家に挨拶に行く途中で乗ったのも、こんな感じの列車であった。 ドアの開閉は釦式だし、車輌は短いし、線路の上に電線のような物が無くて見晴らしが良い。電車じゃないのだ。 そして勿論単線。ただの単線なら学生時代によく乗ったが、あれは電車だったし、風景がまるで違う。 鬱蒼とした森の中や山間の田圃を抜け、採石場の横を通り、渓谷を渡るのだ。 風景は美しいし、偶に観光客として訪れるなら素晴らしい所だろう。 しかし、私が今住んでいる町もかなり田舎だが、こんな所に転勤になる可能性もあるのか……と思ったら、気が遠くなった。
途中で降りてみようか迷ったが、結局終点まで行ってしまった。 海を見たかったのだ。 しかし、終着駅から海までが遠過ぎて辿り着けず。面倒で下調べをしなかったのでバスもわからないし、タクシーなんて贅沢は敵と思って歩き始めたが、思いの外遠かった。 高台に上って海のある方を見下ろすと、平らに均された土地を土埃を上げて、多くの工事車輌が行き交っていた。 津波を被ってから3年半、まだこんな事をやっている。 そしてこれだけの金と時間をかけて土地を整えたとしても、いずれまた波を被るのだ。 あれは千年に一度の大津波だったのだから次は千年後か精精数百年後だろうと人は言うが、明日来ない保障は無い。海辺の平地に街を整えたとしても、いつ来るかわからぬ津波に怯えて、同じ場所で過ごすのか。 お決まりの「がんばろう○○」も「復興」も、私には馬鹿馬鹿しく思えた。 せめて主人に何か土産を買って行こうと思ったが、干物をひっくり返してみたら「北海道産」と書いてあったので、これも馬鹿馬鹿しくなって止めた。 現地産の冷凍物は欲しかったのだが、持ち帰りに不安があったので、また別の機会に。
帰りの列車には、高校生が多かった。下校時間帯と重なってしまったらしい。 ベスト眺望の席を取ったのに、正面の窓との間に集団で立たれては、景色が見えない。 もう1本早い便にすれば良かったなあと思いつつ、可愛い子を物色する変態であった。
出掛けた先の待合室で本を読んでいると、女性2人の会話が聞こえて来た。 1人は訛りの強い地元民、もう1人も訛ってはいるものの聞き取れる程度の方言で、老婦人の扮装をしたエリック・アイドル(@モンティ・パイソン)のように矢鱈と声のトーンが高かったので、2人連れの老女と見た。 私は本から顔を上げず、聞くともなく2人の会話を聞いていたのだが(声が大きいので自然と耳に入る)、兎に角セブン・イレブンがお気に入りらしく、あそこのおにぎりは上等だと言っているのが聞こえた。 時々呂律が回らないので、田舎の老人はカタカナが苦手だなあと思っていたら、今度は話題がコンビニからファッションに移った模様。 甲高い声の方(ほう)が、 「オレンジの服が……」 と言うのを聞いて、おや?と思った。 私が着ているのはまさにブラッディ・オレンジ色のカフタン・シャツ。この場では人目に付く。 顔を上げると、声の主と目が合った。
老女じゃなかった。
私より若い、太った女性。 身形の構わなさと、会話の内容から推察して、軽い知的障害があるのだろう。 なるほど、同じ会話を繰り返すのは、年のせいではなかったのか。 もう1人の訛りの強い方は、母親なのか祖母なのかわからないが、身内と思われる。こちらもやはり知的障害がありそうだ。 まあそれは、構わない。こちらに実害が無い限りは。 ただ、彼女はオレンジ色の服がかなり気になるようで、その場を離れるまで3度は「オレンジの服」という言葉を発していた……。
帰宅して主人にその話をすると、 「やっぱりお仲間と思われたんじゃ」 て、またかよ!
どこから探して来たのか、こんなのあるよと主人が教えてくれた。
何じゃこりゃ! 可愛い〜欲しい〜!と言ったら、え、欲しいの……?と呆れ顔で言われた。 そりゃ欲しいに決まっとるではないか! ただ、問題は置き場所が無い事……広いおうちに住みたいよう。
昨夜は特に夜更かしした訳でもないのに、起きたら正午になっていた。 半日も眠っちゃったよ。 その前に9時半頃、膀胱が満タンになったため一度トイレに起きたのだが、どうしても眠くて眠くて、「団地ともお」が始まってしまう……と思いながら再び寝床に戻ってしまったのだった。
もそもそと掃除と洗濯をして、部屋の片付けなどをしていたら、休日出勤の主人が帰宅して、 「凄いね、噴火したね」 と言われても何の事かわからず。 テレビをつけて初めて御嶽山の噴火を知った次第である。 私が眠っていた間に、世の中では凄い事が起きていたのだなあ。
山も海も怖い。 我が家はインドア派で良かった。 でも少しは外に出ないと、このままでは脚が萎えてしまう。
主人から、寝る場所を換わって欲しいと申し入れがあった。 別にいいけれど、何で?と訊いたら、
「2晩連続でシオンに殴られたから」
と言う……またやったのか、私! 全く身に覚えは無いのだが、これまでにも何度か、寝返りを打ちざまに主人を殴った事が事があるらしい。 「最近のシオンは、僕側の手を頭の下に入れるのがブームみたいで、そうすると肘がこっちを向くんだよね。その姿勢で向こうを向いていて、こちら側に寝返りを打つと、そのまま勢いで肘がガツンと。 一寸当たったぐらいならまだしも、一昨日は眉間、昨夜なんかは目に当たったもんだから、痛いの痛くないの。 目の周りにパンダみたいな痣が出来たんじゃないかと思って、起き出して洗面所の鏡で確認しちゃったよ。結果何とも無かったけどさ」 そんな事があったのか……ちっとも知らなかったよ。 「それだけの目に遭っておきながら、何故私を起こさなかったの」 と主人に訊いたら、 「スピーと気持ち良さそうに寝ている人を、わざわざ起こす事も無いじゃん」 だそうで。 逆の立場だったら、私なら絶対に起こす自信があるわ。しかも切れながら。 つくづく、うちの主人は凄い人だなあと感心した。
ハッ、まさか、全て主人の作り話なんて事は……。
いつも行くスーパーの一角に、宝籤売り場がある。 そこを通りかかると、最近は特にわくわくする。 何故なら、スーザの行進曲「自由の鐘」がエンドレスで流れているから。 どうやら、今年のオータム・ジャンボのテーマ曲のようである。 ついついIt's!と叫んだり、最後にムギュっと何かを踏み付けたくなってしまう。大人なのでやらないけれど。
先月NHK−BSで2回に分けて放送していたモンティ・パイソンの最後の舞台は、録画をまだ消せないでいる。 1回見たのだけれど、あと2回は見たい。そして笑いたい。 どうせ年寄りの最後の一花だろうと高を括っていたが、あそこまでやるとは。 甘く見ていた。本当にすみませんでした。 素晴らしいセットに、まさかのゲスト。予想以上の楽しさであった。 これを機に、主人のコレクションDVDを最初からちゃんと観たいのだが、録画機のハードディスクが一杯一杯で、そちらの消化に追われる日々である。
自由の鐘といえば、先週とある番組で、スコットランド独立運動に関する報道のBGMに使われていた。 作曲者はアメリカ人なのに、何故そのチョイス? モンティ・パイソン風にスコットランドを馬鹿にしているのだろうか、と訝しく思っていたら、主人が一言。 「曲のタイトルが『自由』の鐘だからだろ」 あーあ、なるほど! 自由=独立な訳ね、全然思い付かなかったよ。
2014年09月23日(火) |
自負と(妻に対する)偏見 |
海外ドラマを見ていたら、 「お母さん、貴女の子供に生まれた事を、僕は誇りに思います」というような台詞が出て来た。 それを聞いた主人が、 「うわー、絶対そんな風に思わないわ」 と吐き捨てるように言ったので、 「じゃあ私の夫である事はどうよ。誇りに思わない? 少なくとも、『シオンの夫やってる俺って凄い』ぐらいは思ってるでしょ」 と訊いてみた。 「そうだね……シオンの夫が務まるのは僕ぐらいだろうけれど、同時に、『何故僕じゃなきゃならなかったんだろう』という気がする」 そうニヤリと言い残して、主人はトイレに逃げ込んでしまった。
いちいちムカつく……!
食卓と椅子を買い換えたので、要らなくなった古いのを粗大ごみに出して来た。 序でに、壊れたハンガー・ラックも一緒に。 これも本当は、新しいのが欲しい。私は場所を取らずに移動し易いポール型が欲しいのだが、主人は鉄棒型が良いと言う。 意見が纏まらないので、もう暫く考えてから買おうと思う。 お金無いしね……。
郊外のごみ処理施設に行くのは、確かこれで3度目。 今回は燃える粗大ごみ(椅子)が含まれていたので、隣接する燃えるごみ処理場にも初めて回されたが、実に臭かった。 1分も居なかったのに、自分の体に匂いが移りそうなほど。 帰りの車内では匂いが充満している気がして、窓を開けたまま車を走らせた。 あそこで働いている人は大変だ。頭が下がる思いがした。 我々の日々の生活は、人目に付かない所で働いている人々に支えられているのだなあ。
この週末は、ジャズを聴いて来た。 主人の予定も空いていたし、券も買えたので、2人で出かけた。 会場は、見事にジジババばっかり。 でも、ジジババ達もそれなりに楽しんでいたようで良かった良かった。 しかしジジババは見事に裏拍が苦手で、油断すると手拍子がいつの間にか表拍にひっくり返る。 そしてリズム感の無い私は、それに釣られそうになるのだ。 盛り上がり過ぎたのか、斜め前のジジイが携帯を取り出してステージを撮影し始めたので、肩を小突いて止めさせた。 何故ジジイの隣りのババアも、ジジイの真後ろのうちの主人も、何もしないのか。 こういう役回りっていつも私だよね! マナーの悪い奴には勿論ムカつくが、それを見て見ぬ振りの連中にも同じ位ムカつく。
楽しかったし行って良かったのだが、お客が少ないのが何とも残念。 田舎では文化的な音楽イベントには人が集まらないのか?とも思ったが、ジャンルによっては人が集まるらしいので、何だかなあ。 学校を通して申し込めば、教育委員会からの助成があったりするので、教員がどんどん生徒に呼びかければいいのに。 合唱やってる子も、吹奏楽やってる子も、自分がやっているジャンルだけじゃなく、色んな音楽を聴くべきだ。 世界が広がるかも知れないのに、勿体無いなあと思う。
「独立はお試し別居ではない。痛みを伴う離婚だ」と演説したキャメロン首相の熱意が伝わったのかどうかは兎も角、スコットランドの独立は住民投票で否決された。 取り敢えず、良かった。
イギリスには行った事が無いし、私には関係無いし、独立に関しては基本的にそこの住民が決めれば良いとは思うけれど、スコットランドは独立しない方がいいんじゃないかなあと私は思っていた。 だって面倒臭いじゃん。(え、そこ?) ポンドを使えなくなるじゃ新しい通貨が必要になる訳で、そのためには通貨の名前だけではなく、硬貨もお札も新しく作らなきゃならない。 地名国名が変わるという事はそこかしこの表記も変わる訳で、今まで使っていた物を破棄して、全て新しくしなければならない。膨大な無駄が出るのだ。 金も手間も時間もかかるなんて、考えただけで面倒になると思うのだが、果たして独立賛成派は、そこまで考えて独立を叫んでいたのだろうか。 言語も文化も宗教も違うのなら、狭い地域でも独立已む無しとは思うが、特にトラブルも無く300年も一緒に過ごして来たのだから、何を今更。 「今更」。浅丘ルリ子も確か離婚会見でそう言っていたっけ。何も今になって離婚しなくても。 石坂浩二のように他の人と一緒になりたいのなら兎も角、現状が苦痛というほどではないのなら、今のままで良いと思うの。
結果として現状は変わらないとしても、投票自体は無意味ではなかったと思う。スコットランド人にとっても、他国民である我々にとっても。 スコットランド独立の機運を高めたのは北海の油田であった。この油田があれば、俺達独立してもやって行けるんじゃね?と。 冷静な独立反対派達は「油田なんてあと何年持つかわからん不確かなものに頼るなんてナンセンス」と言っていて、それを聞いて私は安心したが、これが日本で起きたら? もし北の大地で油田が出て、北海道が独立を言い出したらどうする? 南の海からナントカガスが大量に出て、沖縄が独立を言い出したらどうする? 北からはロシアが、南は中国が攻めて来て、あっという間に獲られちゃうだろうな……と容易に想像出来た。 だからどちらも日本人が統治している限り、独立する事態にはならないと思うが、これが大阪のように特定外国人が多い地域だったらどうなるか。 そのような不測の事態を防ぐためにも、ちゃんとした日本人が地方を含めた日本を治め、国を自分の力で守れるようにしておかなければならないのではないだろうか。 なんだか、そんな事を考えてしまった。
2014年09月17日(水) |
冬のボーナス終了(またかよ |
2箇月振りに通帳記入してみて吃驚した。 残高ヤバい。
結婚したばかりの頃は、毎月順調にお金が貯まっていた。 家賃は今より2万円も安かったし、ド田舎暮らしで、必要な物以外は買わなかったから。 まあ、贅沢を覚えた私が悪いんですけれどね……。 最近は、ガタの来ていた食卓を買い替えて、それに合わせて食卓より高い椅子(これこそ本当に寿命だったので仕方ないが、家具屋に行ってあれこれ試し座りさせたら、主人が「これが一番快適」と言うんだもの……一番高い椅子だもの、そりゃ快適だよ)を買って、更には秋の花粉症で苦しむ主人のために、とうとう空気清浄機を購入した。 私にはさっぱりわからないが、主人によると、清浄機が稼動している部屋にいるととっても楽!だそうで。 部屋から一歩廊下に出た途端、くしゃみに襲われてるもんなあ。可哀相に。
そんな訳で、買った物には満足しているが、現在家計は火の車である。 給料日が来れば持ち直すが、それは一時の事。 月末のカード引き落としで、またがくんと下がるのだ。下手すればマイナスになるので、他口座から幾らか補充しておかねば。 10年以上着続けたダウンコートを今年こそお払い箱にして新しいのを買いたいと思っていたのだが、何だか無理な感じ。 我が家の家計は果たして、冬の賞与まで持つのか?
ご馳走が出て来た。 わーい! いただきまーす♪と齧り付いてもぐもぐ噛んでいたら、 ガリッ 痛くて目が覚めた。 夢の中でもぐもぐ食べていたのと連動して、自分の唇を思いっ切り齧ってしまったのだ。 口の中で、血の味がした。 うう痛いよう、寝惚けて口の中齧っちゃったよう、ヨシヨシして何か言ってよう、と寝ていた主人に抱きついたら(迷惑)、 「何かって、馬鹿としか言いようが無いだろ」 と向こうを向いて、また眠ってしまった。 酷いなあ!
朝になってもやっぱり唇が痛く、今日の歯医者の予約キャンセルしようかなあと思ったが、先月の予約をすっかり忘れてすっぽかしたのを再予約して貰っていたため、ここでまた予約を変更して貰うのは、流石の私も気が引けた。 仕方が無いので行って来たけれどね、歯医者。 次の予約は2箇月後。今度は忘れぬよう、帰宅してすぐにカレンダーにチェックを入れた。
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