朝の4時まで女子フィギュアを見てしまった……。 前日のショート・プログラムは録画だけしてさっさと寝た(しかもまだ観ていない)のだが、BSで女子カーリング決勝を見ていたら、地上波でフリーが始まったので、ついつい最後まで観てしまったという。 点数は兎も角、潰れ合いの自爆大会になった男子と違って、女子フリーは多くの選手が自分の最善を尽くしていて、観ていて楽しかった。 中でも、浅田選手の巻き返しは素晴らしかった。 あれには多くの人が、感動の涙を流したのではないだろうか。 なんたって、中継のNHKの現地担当アナウンサーすら、明らかに泣いた後の顔で登場してしまうほど。 しかし無理も無い。かつての銀メダリスト、ミシェル・クワンもツイッターに 「Mao Asada - made me cry....」と書き込んでいた。 泣くよねー、泣いちゃうよね、泣き腫らしちゃうよね! なので私は、本日は一歩も外に出ない所存である。 夕食は、昨日の鍋の続き!
勿論、他の選手も素晴らしかった。 特に良かったのは、イタリアのコストナー選手。いやあ、本当に美しい! ボレロってこんなにエロい曲だったのか。 迫力があって、美しくて、エロいのに上品。そう、この人には品がある。 金メダルに輝いたソトニコワ選手も良かったけれど、フリーだけ見れば(というかそれしか見ていないので)個人的にはコストナーの方が好きかな。 キム・ヨナも悪くはなかったのだけれど、無難にこなしただけという印象が拭えない。 転ばないしミスはしないし流石の安定感で、色気が漂ってしかも美しいのだけれど、「自分の限界に挑戦した」感がまるで無いのが残念。 ネットでは彼女を叩く人もいるけれど、私は嫌いじゃない。 彼女のスケートは物足りないけれど美しいのは確かだし、精神的にもタフ。これは凄い事だと思う。
今回の五輪にはあんまり興味が無いと言っていた私だが、何だかんだ言って結局ちょこちょこと見ている。 面白かったのは、スキークロス男子準々決勝。今ならまだNHKサイトの動画で見られる。これは見るべし。但し、飲み食いしながらだと危険。 カーリング男子タイブレーク英国対ノルウェーも、名勝負であった。第10エンドのラスト・ショットだけでも見て欲しい。 あの場面で勝負に出る胆力と、尚且つスーパー・ショットを決めて来る実力が素晴らしい。 ああいう勝負強さっていいよね!
朝、起きたら、男子フィギュアで羽生選手が史上最高の100点超を獲得!のニュースで賑わっていたけれど、そんな事より!
プルシェンコ君が棄権 ↓ 引退
の方が遥かにショックでショックで、もうね。 泣きそうだ……。 プルシェンコ君の事を「王子様」と言い続けて来た妹も同じだったようで、仕事中にメールを寄越すほど。
今回の五輪は自分の中でイマイチ盛り上がらなくて、特に個人競技の筈のフィギュアで団体戦とか馬鹿じゃねーのぐらいにしか思っていなかったため、団体戦は全く見ていなかったのだ。 それを! 私は今! 猛烈に後悔している! プルシェンコ最後の勇姿になると知っていれば、TVの前で正座して観たのに……。 がっかりなのは勿論だが、ロシア代表になれそうでなれなかったコフトゥン君がこの報に接した時の心情を考えると、とても複雑な気分になった。
そのプルシェンコ君が、インタビューで羽生選手について訊かれて、 「私は彼のヒーローだったかも知れないが、今は彼が私のヒーローになっている」 と答えたそうな。 かっこいいなあ! 4年前に、ライサチェクの1位台を踏み付けたのを思えば、随分大人になったものである。 検索すると字幕付きの画像は出て来るが、動画で見たいなあ。彼の言葉で。
大雪の予報は出ていたのだが、キャンセルするほどの事でも無いかと思ったので、土曜には足をのばして、予定通りに妹と1泊して来た。 帰りはモサモサの雪景色で、この辺りでは珍しいと地元の人は言っていたが、雪国出身の我々からすると、普通にいつもの冬だよね、という感じ。 しかし雪に不慣れな自治体は、雪かきの初動が悪いね! 大きい国道ですら、道が轍でガタガタだった。 市民が起き出す前の、4時か5時には除雪車を出動させないと。朝方には降り止んでいたのだから、除雪には絶好のタイミングだったろうにと思うと、担当者は馬鹿じゃないの?とイラついた。 この程度で交通が麻痺するとか、東京の真似なの? 何を都会ぶってんの?
高速道路は封鎖されたものの、鉄道は遅れながらも一部動いていたので、電車で帰宅した。 最寄り駅も、モサモサと雪の中だった。 道路脇に寄せられた雪が、歩道と車道の間に壁を作っている。 この辺りは寒いけれど、いつもの冬ならここまで降らないので、地元民には珍しいようだ。 ただいまーと玄関のドアを開けたら、いい匂いがした。主人がパンを焼いてくれていたのだ。 凄い雪だったろう、と言うので、まあ普通だよね、と答えておいた。 そりゃここいらの平地民にしたら大雪なんだろうけれど、私にしてみればちっとも珍しくない。
玄関までの外廊下に道が付いていたが、主人が外に出た気配は無いし、そもそもそんなまめな事をする人ではない。 後で買い物に出る時に、同じ階の住民に会ったので訊いてみたら、その方が付けて下さったとの事。やっぱり! ここはあんまり降らないって聞いていたのに、これじゃあ以前住んでいた上越と変わらないわ〜と笑っていらした。 雪かきのお礼にパンでも……と思ったが、残念ながら本日の主人のパンは失敗だったので、次回作に期待。
雪がこんなに積もったよ!と都会っ子は大興奮らしい。 珍しさのあまり、写真を撮ってツイッターやブログにアップするのは理解出来る。 しかし中には危機感が薄い人がいて、自宅の敷地内から撮ったであろう写真を、電信柱の住居表示がばっちり読み取れる状態で、そのままアップしているのには驚いた。 しかもお向かいさんの屋号まで写っているので、グーグルのストリートビューで探せばすぐに自宅住所が判ってしまう。 炎上して身バレというのはよくある話で、普通の人は炎上なんてしないだろうが、それ以外にも悪用されるケースは色々と考えられる。 世の中は善人ばかりではない。 いつなんどき、どんな事件に巻き込まれるか判ったものじゃないのに、そんな個人の特定な繋がるものをよくネットに上げられるなあ、と他人事ながら心配になってしまった。
その話を、主人にしてみた。 「確かに、その可能性は無くは無い。普通の人はそこまで考えていないのかもね。逆に、シオンみたいな事を考える悪い人間もいると」 「何その、まるで私が悪人みたいな言い方」 「いや、そんな事は言っていないよ。流石、シオンは犯罪マニアだなあって感心したの★」 別にマニアじゃないよ!
偽ベートーベンの暴露記事読みたさに、週刊文春買っちゃったよ! 週刊誌なんてオッサンの読み物など、滅多に買わないのに。 ゴースト・ライターの記者会見では語られなかった事も書かれていて、これは久々の大物登場という感じがする。
佐村河内という珍しい名前を初めて知ったのは、昨年の春に放送されたTV番組であった。 例のNHKスペシャル「魂の旋律〜音を失った作曲家」という、全聾設定の作曲家の宣伝番組である。 なんか面白そうなのやってるよと、最初から全部、夫婦一緒に見た。 耳が聞こえないなんて大変だなーと思いながら見ていたが、耳鳴りを追い払うために壁にゴンゴンと頭を打ち付ける場面で、違和感を覚えた。 何年も前だが、うちの主人も一時的に難聴を患った事がある。ただでさえしんどくて頭痛がするのに、そんな事したら余計具合が悪くなる筈。 それと、アイディア・ノートというのかネタ帳というのか、びっしりと五線譜のようなものが書き込まれた帳面も、何だかおかしいと感じた。 創作ノートだったら、後で見返して解らなければ意味が無い。これじゃあただの落書きだよねえ、と主人と話した気がする。 しかしまさか、天下のNHKが、皆様のNHKが、嘘の番組を放送する訳が無い。そう思っていた頃が私にもありました。 だから、気分転換の落書きなのかしらね、などと理由を見付けて納得したのだった。 それに、肝心なのは音楽である。作曲家の評価は作った曲でのみ下されるべきである。 私はクラシック音楽は好きだが、現代曲の事はさっぱりわからない。(註:好きなだけで、他の時代の曲もわかっている訳ではない) なので、現代曲にも通暁している主人に訊いてみた。この曲って凄いの?と。 「騒がれるほど特別なものは感じない」と主人が言ったので、じゃあ大した事無いのね、とそれっきり忘れていた。
それが今回の騒動ですよ! すっかり忘れていたけれど、番組を見た時の違和感が洗い流されたような、すっきりした気分である。 件の番組では専門家が絶賛していたけれど、作曲者のドラマに流されず、正しく音楽のみで判断したうちの主人は、やはり素晴らしい。 「貴方の耳は確かだったわね。やっぱり貴方は、騙されるより騙す方が似合ってるわ。髪の毛もボサボサに伸び放題で、無精髭も佐村河内っぽいし、もういっそ第2の佐村河内で売り出したらいいんじゃないの?」 私がそう褒めたところ、主人は憤慨して、 「酷い! 何て事言うんだシオン」 と言って、目を瞑って胸に手を当てた。
鼻にお茶が入ったじゃないか! アホな事やってないで、早く床屋行けよ!
作曲家・佐村河内守のゴースト・ライターだという男性が記者会見を開くというので、今日の私は午後のワイドショーに間に合うように買い物を済ませて、14時にはTVの前で待機していた。 会見は14時半から16時までで、残念ながらテレビ中継は途中で打ち切られてしまったものの、ニコニコ動画で見られるとの情報を得たので、続きはウェブで。
「私も共犯者です」という謝罪で始まった会見は、影武者だった新垣隆氏が、2人の馴れ初め(?)から、軽い気持ちで引き受けたものの佐村河内の名が売れるに連れて増す悔恨や苦悩を経て、この告白に至るまでを独白した後、記者による質疑応答を受け付ける形のものであった。 よくある話でどうせ分け前で揉めたのだろうと思って見始めたのだが、明らかにマスコミ慣れしていない新垣氏が、緊張しながらも慎重に言葉を選びつつ、しかし誠実に答える様子には、見ていて好感を覚えた。 佐村河内名義の曲を選んだフィギュア・スケートの高橋選手に、五輪という大舞台において偽りの曲で滑って欲しくないというのが告白の動機だと言っていたが、本当にそれだけなのだろうか。 何か割り切れないものを感じていたが、会見を最後の最後まで見たところでやっと腑に落ちた。これだったのかと。 新垣氏の口からは語られなかったが、今回の騒動を世間に公表したライターが最後に付け加えた話からすると、自分の曲を弾かせてデビューさせ(ようとし)た義手の少女に対して、調子に乗った佐村河内が絶対服従を前提に無理な要求を突きつけていたらしい。 ネット上の一説では、自分のお蔭で有名になったのだからと、少女の親に金を要求したのだという事だが、 「娘は深く心に傷を負い、5年もの間気付いてやれなかったと、親として後悔の念に苛まれております」 というコメントから察するに、果たして要求されたのは金だけであったのだろうかと、いやいや下衆の勘繰りは止めておこう。
このタイミングで告白するなんて酷い!高橋選手になんて事を!と憤るフィギュア・ファンや、どうせ売名行為なんでしょと意地悪な見方をする人もいるようだが、この会見を見れば、そうではない事が判ると思う。 仮令義手の少女を守るためとは言え、その話を伏せては、今回の稲垣氏の決断は正しく伝わらない。 TVは正しく伝えてくれないものだと、改めて思った。 酷いのは、TVだけではなく新聞もか。 質疑応答における記者連中のマナーの悪さと来たら。 質問は1人1つと釘を刺されたのに拘らず、纏めて複数の質問をする奴、10人もの記者で襷リレーのように次々に質問する人海戦術の朝日新聞、挙句に新垣氏の個人情報について質問する奴。 新垣氏も人が好いのか、真面目に生年月日とか答えちゃってるし。そこは司会進行役がきっちりガードしろよ。素人かよ。甘いよ! ジリジリして、私が進行役をやりたかったとすら思った。 私も素人なんだけれどね。
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