銭金スペシャルを見るつもりだったが、19時になったら、TVのチャンネルが自動的に恐怖映像番組に切り替わった。 数日前に予告を見た主人が、シオンが見たかろうと、見るだけ予約をしてくれていたのだ。 銭金は録画して、2人で恐怖映像を堪能する事にした。
こういう時、主人はとても便利だ。 本物の映像には体が反応する。鳥肌が立つのだ。 1番凄かったのは、タクシーの後部座席に向けられた車載カメラ。 高速道路を走るタクシーの後ろの硝子に、外側から何かが手を伸ばして貼り付いて、ズルリと道路に滑り落ちていく動画だったが、主人はこれが1番怖かったと言う。
番組では、映像集の他に、タレントが心霊スポットに出張して恐怖映像を撮るというコーナーがあった。 同伴の霊能者は、毎度御馴染みの小林氏。 この人って、これ以上はヤバいとなると、いつも「帰りましょう」で、霊能力は見せてくれない駄目霊能者だったよな……と思ったら、今回も例に漏れず同じパターンであった。 視る事は出来るが、何も出来ない人なのだろう。本当に除霊出来るのかも疑問である。 多分、力のある霊能者は、わざわざ霊を怒らせるような事には絶対に加担しないから、力の無い人にこういう仕事が回って来るのだろう。 そしてこの手の番組を見ると毎度毎度思うのだが、いい加減、こういうの止めろよ!! TVでは「イジメかっこわるい」とか言うくせに、若手タレント虐め以外の何者でもない。 企画した奴も、面白半分で心霊スポットに肝試しに出掛ける一般人も、纏めて呪われろと思う。
もう1つ、一般人のお悩みを解決しようというコーナーもあった。 老親と暮らす40歳代の独身男性が、寝室にしている部屋で霊現象が起こると相談するのだが、四方八方に色んなお札がペタペタと貼られている部屋を一目見たうちの主人、 「これは駄目だろ……自分で霊の逃げ道をお札で塞いじゃってるんだから」 と、そのすぐ後に出て来た霊能者のコメントと、全く同じ事を言っていた。 この人、今の仕事を辞めても、霊能者として食べて行けるんじゃないの?と思ったが、 「でも僕、除霊は出来ないから。さっきの小林さんと同じレベルだよ。しかも怖い所には行きたくないから、ああいう仕事も出来ないよ★」 どうやら、それで食べて行けるレベルでもないらしい。残念だ。 で、相談者は案の定、お札を全部剥がせ!と言われたにも拘らず、後日再びペタペタと貼り直していた……やはり霊障が続いて眠れないから、と。 馬鹿じゃね? もう一生祟られてろよ、と、全く同情出来ない話であった。
オセロ中島騒動のせいで、心霊ものは叩かれる傾向にあるけれど、こういう番組はやっぱり消えないで欲しいなと思う。 だって好きなんだもん♪
昨日は格納容器内の水位の話だったが、今日はどこそこの川の水位が下がっているという話を見かけた。 太平洋に注ぐ某河川、水気の多い雪が降り続いていたにも拘らず、随分水が少ないと、ツイッターに書き込んだ人がいた。 そう言えば去年の3月11日、あの大地震の直前に、主人の同僚は、職場の裏手にある川の水がかなり減っているのを見ていたのだそうだ。 その話を思い出し、今日も大きな地震があるのではないか、何となくそんな気がして落ち着かなかったのだが、家の事をやっているうちにすっかり忘れてしまっていた。
そしたら来たね、夜になって大きな地震が。 しかし私がその話を思い出したのは、地震が収まってからだいぶ後、就寝の頃になってからであった。 折角の予知も、何の役にも立たなかった事だよ……。
川の水位と地震に関連性があるのかどうかは知らないが、大きな地震の3、4日後にさらに巨大な地震が来る場合があるのは知っている。 昨年の3月11日も、2008年6月の岩手・宮城内陸地震も、本震の少し前に大きい地震があった。 だからもしかすると今回も、29日から31日にかけて巨大地震が来るのでは……と考えている。 しかし、我が家は30日から旅行の予定が。 もし31日に巨大地震が来て東日本全滅なんて事になったら、おうちに帰れなくなってしまう。 でも29日に在宅していて東日本全滅だったら、確実に死ぬ訳で、それよりは旅先で難を逃れる方がいいのか。うーむうーむ。 在宅被災でも、いつでも逃げられるように、準備だけでもしておこうと思う。 というか、旅行の準備しないと!
福島第1原発2号機の原子炉格納容器内の水位が、推定よりだいぶ低い60cmだったと発表された。 格納容器内の水温は50度前後で安定しているという話だが、他に汚染水漏れもあり、漏れた汚染水は既に海に流れ込んでいたという。 昨年の事故で既に大量の放射性物質が海に流れ込んでいた事を思えば、今更80リットルぐらいどうって事無いような気もするけれど。
続いて放送されたニュースは、全村避難していた福島県双葉郡川内村の役場機能が、移転先だった郡山市から川内村に戻されたという話であった。 うわー、ようやるわ……というのが私の素直な感想である。 多分、福島の人々は感覚が麻痺しているのだろうな、程度は違えど、放射線量高めの土地に住み、その地の食べ物を口にしている私と同じで。 政府は昨年末に収束宣言を発表してはいるが、そんな宣言なんて何の保障も無い事は、その前に出された福島県の食の安全宣言で、既に解り切っている。 格納容器の中がどうなっているのか、容器の底がどうなっているのか、燃料がどんな状態にあるのか、誰も知らない。 出て来るのは楽観的な憶測ばかりで、原発事故は未だ継続中なのだ。 それなのに帰村。 当然TVでは、その行為に関して非難めいた事を述べる者は誰一人としていなかったけれど、原発事故関連ニュースの直後に帰村ニュースを持って来た事が、無言の警告に思えた。
未だ福島に残っている人々は、他都道府県民とは感覚が違うようだ。 先日、うちの親が知り合いの福島人から、福島の温泉に招待されたらしい。 親は、落ち着いたらそのうちに、と丁重に断ったそうだが、招く方も些か無神経ではないか。 原発事故は、収束していない。現在小康状態にあるだけで、いつ何が起こるかわからないのだ。 そんな所に住んでいるばかりか、他人を招くなんてよく出来るな。 高速道路のSAやPAのごみ箱に福島産の食べ物が捨てられているというニュースを先日見たが、マスコミが欺瞞を煽った結果がこれだ。 私も貰っちゃったよ、福島産の食べ物。 食べ物を貰って無邪気に喜んでいた私も、冷静に産地チェックした主人の「福島産か」という一言で一気に引いた。 配った方も、一体どういうつもりなんだか。 我が家では食べちゃったけれど、食べずに捨てた人もいるんだろうな、と思った。
2012年03月25日(日) |
さようならN響アワー |
N響アワーが、本日最終回を迎えた。 毎週欠かさず観ていた訳ではないが、無くなるとやはり寂しい。 本日のゲストは、嘗ての司会者だった、池辺さんと檀さん。 そして番組内で、池辺さんの駄洒落特集が! 最後に特集してくれないかなーとは思っていたが、本当にやってくれるとは(笑)。 池辺さんの駄洒落は好きだが、あれだけ一度に放出されると、何だか胸焼けが(苦笑)。 肝心の名演奏特集のシメは、スヴェトラーノフ指揮のチャイコ5番4楽章だったが、4楽章だけでなく、全部聴きたかった。 演奏が終わって舞台上で、指揮者がホルンの松崎さんの手を取ってその演奏を讃えたというエピソードを、檀さんが話してくれたのを聞いて、一層そう思った。 だって4楽章じゃなくて、ホルンの演奏が素晴らしかったのは別の楽章だったという話なのだもの。 それを毎週紹介してくれた良い番組だったのに、何で終わっちゃうんだろう……という空気はスタジオにも流れていたと思う。 本当に、何でNHKは良い番組を潰してしまうのだろう。
最後の番組の最後に、現司会の挨拶があり、黒崎めぐみアナウンサーが声を詰まらせていたように聞こえたが、じゃあ終わらせないでよ!と思った。 これだけ惜しまれて幕を閉じる番組なんて、なかなか無いだろうに。 4月からは「らららクラシック」とかいう新番組が始まるそうだが、短命に終わりそうな予感。 出来れば史上最低の視聴率でも記録して、すぐに潰れてくれれば、N響アワーの復活とかにならないだろうか。 皆で「ららら」を観ずに、NHKにN響アワー復活希望メールをガンガン送れば、実現するんじゃないか? でも、復活するとしても、黒崎アナよりも上品な感じの人に担当して欲しいな、というのは望み過ぎだろうか。 取り敢えず、番組の復活を希望するものである。
この一週間、ずっと頭痛が続いている。 ずっとガンガン痛い訳ではないが、時々思い出したように、同じ場所が痛むのだ。 これではトイレで踏ん張れないではないか。 医者には偏頭痛と言われて薬も処方して貰ったが、主人の最終兵器である魔法の薬・マクサルトが、何故か私には効かない。 本当に偏頭痛なの? どこか切れていないか? 取り敢えず、来月になったら頭の中を見て貰う事になっている。 「えーとほら、何だっけ。ICUじゃなくてATMじゃなくて、アルファベット3文字の」 「MRIな。シオン、本当に大丈夫か……?」 と、主人には別の意味で心配されてしまった。
昨日からTV番組は、思い出したように震災関連一色だ。 私も流石に顔を洗い、例の時間にはTVを付けて、仕事から帰宅した主人と一緒に黙祷を捧げた。 野田総理の式辞と、天皇陛下のお言葉も、ちゃんと拝聴した。 日曜日なのに、皆ちゃんと正装して顔洗って式典に出るなんて偉いわあと私が感心すると、顔を洗わない方がどうなのかと主人に呆れられた。 うん、まあ病み上がりの途中だからね。
1年前のあの日と比べると、今日は随分暖かいと思った。 避難所は寒くて、大きな余震が頻繁に起こっていたから、1時間しか眠れなかったんだよな。前の晩に寝溜めはしていたけれど。 同じなのは、部屋の散らかり具合と私の食欲か。 長い片付けの途中なので、部屋の中は地震直後とさほど変わらない。う、うちは被害が少なかったんだよ! そしてあの日は地震のショックで食欲が全く無くなったけれど、今日は病み上がりで、殆ど食欲が出ない。 このまま行けば、うまく痩せられるだろうか。 頑張れ、私。
震災関連番組を見ていると、津波被害の大きかった地域で、どどーんと波が引いて海底が見えている映像があった。 やはり、主人が沿岸に転勤になっていなくて良かったと思った。 きっと私、海底にお宝探しに出掛けていたわ。 何か金目のものがあるかも!と喜び勇んでスコップ片手に乗り込んで、津波にドドーンと流されていた気がする。 他の番組では、津波が近くまで押し寄せているのに、撮影に興じていて全く逃げない人もいた。 私も多分、あのタイプ。 何で逃げないの? 馬鹿なの? と思う人も多いだろうが、私はあのAさんこと岸さんの気持ち、とてもよくわかる。 チキンレースなんだよ、自分との戦い。 危機がすぐそこまで迫ってから、全力で逃げるの。そういうのをやりたいの。スリルを味わいたいの。 だから本当に、海辺に飛ばされなくて良かった。 と心底思った。
夜8時に布団に入ったのに、朝の11時半まで寝ていた。 しかし寝過ぎた感も、よく寝た感も無い。 夜中ずっと、うとうとしては目覚め、目覚めると頭痛がし、頭痛から逃げるためにまたうとうとする、この繰り返しだった。 朝8時に飲んだマクサルトが効いたのか、やっと布団から起きる事が出来た。 食欲が無いので水物ばかり摂り、そのせいか全く力が出ない。 ふらふらしながら洗濯を済ませ、午後の2時頃になって漸く、ほんの少し、気のせいのような、微かな空腹を覚えた。 残りご飯でお粥を作りながら、昨日「明日取りに来ます」と言ったのに、薬局に薬を貰いに行かなかったのを思い出した。 まあいいか、処方された薬は主人のと同じマクサルトだった訳だから。 お粥が出来た頃、主人が早めに帰って来てくれた。 彼の晩御飯は、自動的に、私が昨夜温めながらも食べられなかったレトルトカレーとなる。
夜、TVのチャンネルをかえると、妹の先輩が映っていた。 もしかしたらもう寝ているかもと思いつつ、妹にメールをして風呂に入った。 風呂から上がると、妹から返信が来ていた。 「TV付けたら違う人になってた! 電話してよ!」 送信時間から推測すると、暫くメールに気付かなかったらしい。 なんだコイツ、夜分だから電話は控えたのに……と思いつつ、番組ではまた先輩が出ていたので、今度は電話してみた。 妹はすぐに電話に出た。出るなり、 「見てた見てた」 「そうか、見てたか。じゃあおやすみ」 「うん。おやすみー」 と短い会話で済ませた。 私は風呂に入っていたので殆ど見られなかったが、番組自体は面白そうだった。 再放送してくれないかなあ。
山口美江が死亡した。享年51。 華やかな芸能界を去って早や幾年、寂しい晩年だったという。 晩年と言うには、若過ぎるけれど。 二十歳になる前に母を亡くして父1人子1人だったから、芸能界を引退してお父さんの介護に尽くした彼女を数年前に久し振りにTVで見た時には、その劣化の激しさに驚いたものだ。 たった1人の家族だから、介護は苦にならないと言っていたけれど、それがどれだけハードなものなのかが容貌の変わりようから見て取れた。 特に好きなタレントでも何でもなかったけれど、他人事ながらショックだった。 若い頃はあんなに綺麗だった人が、当時まだ40台だというのに、おばあちゃんみたいになっちゃって。 お父さんはどう思っているんだろう、可愛くて輝かんばかりに美しかった自慢の娘が、自分のせいで嫁にも行かないままにこんなんなっちゃって。 清水ナントカいう自殺した女性タレントもそうだったけれど、老親の面倒で人生を食い潰されて死ぬというのは、悲惨な事だ。 親孝行は美徳とされるけれど、ここまで来ると、ただの不幸である。 子供の不幸は親の望むところではないと思うんだけれどなあ。
山口美江死亡報道を一緒に見ていた主人が呟いた。 「それに比べて、シオンは思ったほど劣化しなかったな」 劣化てアンタ、本人の前で言うかそれ。 そりゃ私は、苦労らしい苦労はしていないからね、有難い事に。 男は年老いても金さえあれば若い女が寄って来て子供も作れるけれど、女はそうは行かないからな。 女は年取ったら終わりだよな、と思った。
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