日々是迷々之記
目次|前|次
夕食後、焼酎を飲みながらDVDを見ていたらふと何かをつまみたくなった。食料庫を覗くとインスタントラーメンがある。が、晩ごはんはザーサイ入り焼きそばだったのでここでインスタントラーメンを食べる度胸はない。
ここでふとあることを思い出し、私は袋の外からそのラーメンにパンチして麺を砕いた。ほどよくくだけたところで丁寧に袋を開く。そしてスープの粉類を取り出し、袋の中の砕いた麺に振りかける。そして開いた袋を手で閉じて、シェイクする。すると、粉がけベビースターラーメンのようなものができあがる。これをつまみにDVDを見た。
部屋を真っ暗にしてちょっとB級の映画を見ながらバラバラのインスタントラーメンを食べる。何だかカナダにいたころを思いだす。もう6-7年前になるが、現地の安物のインスタントラーメンを、子供達がこうやってよく食べていた。私は日本人らしくちゃんと鍋に湯を沸かしてラーメンを作り、箸で食べていたが、そのラーメンはめちゃくちゃ大味で普通にまずかった。
だいたい、シュリンプ(えび)、チキン、ビーフくらいなら理解できるが、テリヤキというフレーバーのがあったのはどうかと思った。テリヤキラーメンか?味はその名の通り、甘ったるい人工的醤油味。ぼへっ。
そこでそのまずいラーメンを子供達がやっているように、砕いて、スープの粉をかけて食べてみた。ジャンク以外の何者でもない味だった。でも、明らかに普通に作って食べるよりはうまい。5袋で1ドル程度で売っていることもあったので、普通にプリングルスなどを買うより安く、私はたまにこの「砕きラーメンつまみ風」をやっていた。が、いかにもカナディアンなジャンクさが妙に恥ずかしく、日本人の友人には秘密だった。
その他、溶けないチーズを皿に乗せて3分くらいレンジで加熱するとできるチーズせんべいのようなものなど、まともな日本人ならちょっとアレだなと思うモノをたまに食べていた。慣れとは恐ろしいモノで、特にジャンクなモノはすぐに慣れてしまいそれが普通になってくる。
映画館でペプシと7upのハーフアンドハーフを頼んだり、ポップコーンにバターを気の済むまでかけてもらったり、マクドでポテトにケチャップをもらうことができない日本はなんだかけちくさいような気すらしてしまう。(マクドでケチャップは頼めばもらえるという噂もあるが。)
まぁ、こんな変なものを食べないのが日本人が健康で長生きする秘訣なんやろなぁとラーメンの袋の底にこびりついているスープの粉を見てしみじみと思った。
昼、珍しく携帯電話が鳴った。わざわざ携帯電話にかけてくるのは派遣会社か、外出中のだんなさんくらいしかいないので、ある程度「重要度・高」な用件であることが多い。今日の用件も重要度が高かった。
要約するとだんなさんの住んでいるアパートの上の部屋が火事になり、アパートは電気も電話も不通なのでホテル住まいになる。あと、火事で飛散した溶けたプラスチックやらなんやらでクルマはケタケタになっており、多分全塗装とガラス類の交換になるだろうとのことだった。
詳しくはまた連絡する、とのことで電話は切れた。
その後、私は何度となく携帯電話にメールを送ってみたが、返事はなかった。まぁ、もともと携帯でメールを打つ習慣のない人間なので返事を期待して、ではないのだが。火事って誰が責任取るんだろう、とか、家を空けてると火事場どろぼうが来たりしないんだろうか、とか、この辺りから微妙な不安が立ちこめる。
250kmも離れた場所から何かを心配してもしょうがないし、もし、わたしがバイクなりクルマなりで今すぐかけつけることができても何の役にも立たないことはわかってるんだけれども、不安は急転直下の雨雲のように心の中にぞわぞわと広がってきた。
夜になるころにはその雨雲はしっかりと心の中を覆い尽くしており、私は電話をかけることにした。これがまた悪いことにつながらない。つながらないものはつながらないんだから、何度かけても意味はないよと思いつつ、何度もかける。結局本人は寝ていたというオチなんだが、私は頭がおかしくなりそうだった。
「火事が終わった後に普通に電話してるのに、その後に本人に何かあるわけない。」というのは頭では分かっているのに、連絡が取れないことがこの上なく不安なのだ。不安なので何度もリダイヤルしつづけるという理不尽な行動を止めることができない。
結婚するというのはこういうことなのかもしれない。自分がダメージを受けることよりも相方がダメージを受けることの方がこわい。私が交通事故で入院していたときでさえも、自分の体の痛みより何より、もし治らなかったらこの後の人生を全部面倒見てもらうことになるんだなぁと思うと死んだ方がいいんじゃないのと何度も思った。幸運なこととよい先生方に恵まれたことで普通の生活を送れるようになったわけだが。
家族を持つということのヨロコビや安心感という好ましい側面と、とても大きな責任感。時として大きすぎる責任感に息切れしそうになる。そして、私はよく夫婦はどっちが先に死んでしまうほうがいいのかを考えるようになった。残された者が不幸なのか、先立つ者が不幸なのか?こぼれた水が蒸発するように、誰にも迷惑をかけず、誰の中にも何も残さず消えるのが一番いいと思うのだが、そうは行かないのももちろん分かっている。
「離れたところから心配だなんだって言っても役に立たないことはもちろん分かってるんやけどな。」私はそう言って電話を切った。この言葉はだんなさんに向けられているというよりは自分に言い聞かせているのだろう。
うーん、今日はオチがないなぁ。(日記にオチは要らないのかもしれないけれど、関西人体質だもんでちょっと気になるんである。)
先日、友人と待ち合わせて飲みに行った。会う目的は「黒ホッピーを渡すこと。」であり、そのために飲みに行くのだから、目的も手段も又是酒也、である。ちなみにここ関西ではホッピーはあまりポピュラーではなく、数件しか取り扱っていない。なのでホッピー好きの友人のために「かなりレア物」な黒ホッピーを手渡しすることにしたのだ。
待ち合わせの時間はまだ日が高かった。太陽の出ているうちから地下に潜って飲むってのもいいねぇなどといいながら、私のお気に入りの店へ。ここは生ビール280円、ハイボール180円。つまみも酒飲みの嗜好を良く理解した品揃えである。チャンジャ350円、チヂミ350円などをアテに飲み始める。
その日の大阪は最高気温29度。自転車で行ったのでビールがうまい。友人も酒好き、まんが好きなので話がはずむし酒もすすむ。
そこでとあるアンケートの話題になった。私が朝の情報番組で見たのだが、酒造メーカーが行ったアンケートで「交際するなら飲める異性がいいか、飲めない異性のほうがいいか?」というようなものである。番組では「女性は飲める男性を望むけれども、男性はそれほどこだわってない。」といったまとめで紹介されていた。
これを女の立場から深読みしてみると、意外なことがわかる。「さほどこだわらない人が44%」ということは56%の男性は「女性はかくあるべし」と思っているということにはならないだろうか?どうでもいいんだけど、こういう人が女性がチューハイ、ウーロン茶以外の物を注文すると引くタイプの男性のような気がする。あくまで予想だが。だからと言って「バーボンロックダブル」を頼む20代の女性はやっぱりアレなのかと思ったり思わなかったり。
私が「結婚してよかったと思うことは飲みに行く約束をしなくても即飲めることやな。家やったらダブルだろうがなんだろうが勝手に注げるしな。」というと自営業の友人は、「私も仕事場に保冷庫入れてるねん。仕事場はエアコンないから昼間から飲んでも全然酔わへんねん。」という今考えると噛み合ってるんだかないんだか、というようなレスをくれた。
こんな感じで4時間ほど飲み、私は自転車で、友人は地下鉄で帰路についた。私は家に帰るとHOKUOのメロンパン3個セットを抱えていた。大きな声を張り上げて、若いお嬢さんがパンを売っているのを見て、思わず買ってしまったのだ。これで明日の昼の弁当はメロンパンに決まりやなと思いつつ、私はシャワーを浴びて寝てしまった。友人は「帰ったら仕事せないかんねん。」と言っていたが果たして仕事はできたのかなとも思いつつ…。
この2,3日、急激に暖かくなり日中はほとんど夏気分。自転車で通勤するときは半袖で良いくらいだ。が、良い季節になったとのほほんとばかりしていられない。春は思わぬところにやってくるようだ。
友人から携帯電話にメールが来た。読んでみると暴漢に襲われ寝込んでいるらしい。なんのこっちゃと友人のウェブ日記をを読んでみて愕然とした。乗り換えの駅で電車を降りたとたんにすれ違いざまブラジル人の3人組に頭を蹴っ飛ばされ、倒れたところを馬乗りになってしばかれたらしい。幸いにもメガネが吹っ飛んだだけで大事には至らなかったが、走ったり、歩いたりすると首に響く状態らしい。おいおい、大丈夫か…。
幸いにもすぐに3人組のうち2人は捕まったが、咄嗟のことで顔を完全には覚えておらず刑事事件として立証することは難しいらしい。いやはや。
翌日、晩の8時頃にスーパーに行こうとマンションの外に出た。自転車に向かって歩き出すと、一階の角の部屋のベランダの手すりに人が立っていた。何か作業でもしてはるんやろかと思ったが、その部屋はマンションの集会室として使われており、人は住んでいない。私は、あっ!と思い駆け寄ったが私に気がつきその手すりに立っていた男性は走り去った。
それを即座にマンションの管理人に告げたが、顔色ひとつ変えずに見に来るも何も対策を取っていないようだ。警察も来なかったし。こんなときは管理人なんかいなければいいと思う。自分で警察に通報すればそれなりの対策も取るだろうし、見回りにもくるだろうにと思うと管理人がうざい。
そして翌日。自転車で通勤している私は横断歩道で信号待ちをしようと横断歩道の手前で停車した。そのときその10メートルほど手前で折りたたみ自転車に乗った若サラリーマンを追い越した。彼は日差しを避けるように木陰で停車して、植え込みのへりに足を乗せていたのだ。
私は彼がそこにいるのを知っていたが、彼が信号待ちをしているのかどうかは定かでないし、彼と横断歩道の間にはスペースがある。私は彼を追い越し、横断歩道のすぐ手前に停車した。それが気にくわなかったのかもしれない。その男は異常なまでに大きな音で舌打ちし、独り言を言い始めた。俺様の前に入るなよ…、順番だろ…、後は聞き取れなかった。すぐに信号は青になり、そのぶつくさ男は鬼のように自転車を漕ぎ、私を含む周りの人間を唖然とさせ走り去っていった。
ああ、こういうときにあとちょっと運が悪いと刺されたりするんだろうなと私は感じた。「何もしてなくてもやられるときはやられます。」前出のしばかれた友人の言葉が頭の中で回る。いつから街はこんなふうになってしまったのか。
春は特定のひとたちの頭の中にやってくる。気狂いの春、なのかもしれない。
2004年04月15日(木) |
700円のラー油とは |
ふらりとお気に入りの酒屋兼こだわりの食品店に立ち寄った。目的の「鶴見」「莫祢氏」(どっちも焼酎)は品切れだったが、ボンベイサファイアが安かったので購入。暖かくなってくるとジンやテキーラが飲みたくなってくる。
食料品のコーナーにいつかは試してみたいものがあって、今日はボンベイサファイア記念だ!ということで購入することにした。
一つはオリーブにアンチョビを詰めたものの缶詰、もう一つは石垣島ラー油である。どっちも食べてみたいけれど、二の足を踏んでいたのだ。どっちも道楽の一貫でしかないからだ。
「Hero アンチョビペースト入りオリーブ」
「石垣島ラー油」
しかし買ってしまい、手元にあると何ともわくわくするのも事実。石垣島ラー油には島唐辛子、唐辛子、春ウコン、秋うこん、ピパーチ(島胡椒らしい)、石垣の塩、にんにく、白ごま、黒豆、山椒、黒糖、植物油が含まれていると書いてある。なんかおいしそうなものばかりが、この小さな瓶の中にぎゅっと詰め込まれているようだ。
早速食べよう!と思い立ったが、今日の夕食は「おいなりさん」なのでラー油もオリーブも合わなさそうだ。週末は餃子ナイトかっ!
アンチョビペースト入りオリーブの缶詰 198円 石垣島ラー油 700円 ボンベイサファイア 1480円 週末の飲食にかける意気込み Priceless
…って意気込まんでもええのかも。最近はどうも食べる話が多い気がする。いやはや。
お気に入りのサイトを巡回していると意外なことを知った。いつも楽しみに読んでいるブログサイトの作者氏が14歳であることが判明したのだ。
デザインはシンプルでまとまりがよく、ブログのコンテンツも面白く、いつもうまくネタ探してはるなぁと感心していた。勝手なイメージで作者氏は20歳過ぎのデザイン関係の学生さんか、デザイン関連に興味のあるフリーターかなと思っていた。
が、先日ブログの中で「今年は受験生なので毎日更新はひかえようと思います。」と書かれていた。受験生ってことは17歳かぁ。若いのにバランス感覚の取れた人だなぁと新たに感心したのである。
しかし、今日のブログの中で取り上げたネタに関連して、僕も14歳なんですけど、みたいな書き方がしてあった。私はとても衝撃を受けた。14歳。14歳って中学生じゃん。それでブログサイトを運営して、しかもデザインもまとまっているし、ネタも面白い。恐るべしである。
我が身を振り返ってみると、14歳の時は初めて聴くブルーハーツに衝撃を受け、愚にもつかないガロ系少女マンガを描いていたころだ。英語もろくすっぽ分からないのに洋楽のパンクロックを聴きつつ、りぼんや花とゆめ、別冊マーガレットと何故かガロと宝島を愛読するという統一感の無さ。そんな訳の分からない中学生だった身からすれば、同じ年齢で他人から受け入れられるものを作り出す能力には尊敬の念すら抱いてしまう。
いやはや恐るべしである。時代は変わったなぁと時代のせいにしつつも、年をとったなぁと思うのはまさしくこんなときで、毛先は黒いのに根本は白い髪の毛を見つけたときよりも正直に年齢を感じる。
今日は何だかオチがつかないなぁ。おやすみなさい。
会社帰りにお気に入りの酒&輸入食料品店へ行った。私が黒ホッピーをカゴに入れ、ボンベイサファイアの値段をチェックしていると、未成年、もしくはそれに限りなく近い若者が二人連れでやってきた。鼻や口のまわりの顔面ピアス、ベースボールキャップを斜めにかぶり、だぼだぼのランニングにTシャツ、膝丈のハーフパンツ。服装だけなら裸の大将と大差ないが、音楽番組に出てくる名も知らぬ和製ラッパー風に見えるのは若さ故である。
二人は私の後ろ側の列に並んだビールを物色し、ほどなくして本生を1ケース抱えてレジへ向かった。
私はおばさん年齢なので若者のことはよく分からないが、若いうちから発泡酒なんか飲まなくてもいいんじゃないだろうか?私の中の発泡酒は会社の中ではそこそこえらくなったおじさん(ビール代は小遣いから出すことになっている)が家に帰る途中、「ああ、今日はビールが飲みたいな、でも、ちょっと安いから発泡酒にしとこうか。次の小遣い日までまだ1週間はあるしな…」とつぶやきつつ手を伸ばすものである。決して二十歳そこそこのこじゃれた(死語)にいちゃんが自分で選んで飲むのもではない。
この年になって思うのは、若いころからちゃんとしたものを食べる習慣をつけておかないと、大人になってからちゃんとしたものを食べても美味しく感じられないのでは?ということだ。ビールだって発泡酒に慣れてしまったら、本当のビールって苦くてまづいよねってなってしまいそうだ。
「焼酎って飲めないんです。」といいつつチューハイは飲む。という人に会ったことがある。アンタ飲んどるがな!と時折突っ込みたくなるが、突っ込まない方が友好的なのかなとふと感じ思いとどまる。似たようなケースとして「ホルモンとかって一切食べられないんです。だからロースとハラミください。」とかのたまう婦女子がいる。以前勤めていた会社の新入社員だったのだが、ハラミって横隔膜やでと教えてあげたら嫌な顔をしていた。真実を伝えることは難しい。
そんなこんなで世の若い男性かたがたには発泡酒よりは、ビールを、そしてギネスに手が伸びるようになれば、それはそれで男の株が上がるんやでと老婆心から申し上げたい夕暮れ時だった。
そして、パブで飲むギネスはおいしいよなぁ…とつぶやきつつ、今日の私は凍ったジョッキで黒ホッピーである。
2004年04月10日(土) |
100円ショップ。大人買いの悦楽 |
夕方から気になっていたお店に行ってみた。
その店のことは会社の新聞に入っていた折り込みチラシで知ったのだ。会社の近所なので家からは自転車で40分くらい。ちらしによると、「焼酎と輸入食料品と100円均一のお店」のようだ。ちらしには、「森伊蔵29900円」「百年の孤独9000円」「野うさぎの走り4900円」などなど、高級系の店かとも思ったが、「400種類の焼酎品揃え!」というのが気になるので行ってみた。
場所は御堂筋に面したビジネスホテルの地下。レンガの階段を下りていくとそこがその店だった。さすがに焼酎はなかなかの品揃えだった。が、有名どころが多く、これといって特筆すべき銘柄はなかったように思う。が、歓楽街という土地柄か、つまみは大変豊富だった。一回分のつまみが真空パックになってたくさん並んでいる。牡蠣のスモーク、たたみいわしと海苔を貼り合わせたもの、生ハムをモツァレラチーズで巻いたもの、などなど。値段も高くはないが、日常にむしゃむしゃ食べるには贅沢という微妙な設定だった。
併設の100円均一のお店に足を踏み入れた。これがびっくりした。店構えはまるっきり駅中コンビニといった感じだ。ジュースにデザート、おにぎりにサンドイッチ。そういったものが普通に並んでいる。その周りにはお菓子、パン、ちょっとした衣料品、文房具などなど。私の後から入ってきた女子高生軍団が、店員さんに「ここって100均なんですか〜?」と確認していたがその気持ちは分かる。
その100円均一のお店の奥には食器コーナーがあった。とても種類が多く、目移りする。ダイソーなどで見かけるものもあるが、薄いガラスでできた大ぶりのゴブレットなどとても100円ぽくないものがたくさんあった。
さっきの女子高生もかなりテンションが高くなっているようだった。これからお花見をするらしい。(声がでかいので聞こえるのだ。)「あのー、お花見の敷物ありますか?」「あ、ブルーシートですよね?ありますよ。」「(友達に)うわー、あれって100円なんや。めっちゃ大きいやん、100円て安いよなぁ。」などとかなり興奮ぎみだ。その他にも、「言っていい?なぁ、私ってピスタチオ好きやねん。」「買い買い!」などとびしばしとカゴに入れていく。この人たちに不景気は関係なさそうだ。
が、私も大量買いしてしまった。100円均一で1470円も使ったのは初めてかもしれない。
食パン、ワイン2本、焼酎1本、クリームチーズ、パイナップルジャム、ラスク、ゴブレット2個、卵料理の本、カップに引っかけるタイプの茶こし、(つまみの)ジャイアントコーン、はちみつ、ミニサイズの金串。いやはや欲望の赴くままに買ってしまった。
ワインは機内食で出てくるサイズのものだが、煮込み料理などで使い切りできそうで買ってみた。お酒は他にも、桂花陳酒、紹興酒などもあった。チーズもいちごやナッツのクリームチーズもあってかなり目移りする。その横にはセルフサービスで手作りプチケーキの100円均一もあり、横のカウンターで食べられるようになっている。そこは電子レンジも置いてあるので、その気になればそこで買ったもので即座にお茶したりできるのだ。
OL風のおねえさんがケーキを食べながらケータイをいじくっていたり、歩き疲れたおじさんとおばさんがペットボトルのお茶を飲んで一息ついていた。
ミナミの一等地でこんなかんじだとさぞかし流行っているような気がするが、実はめちゃくちゃ空いていて、半年後につぶれていたらどうしようという気すらする。多分みんな知らないのだろう。輸入食材の品揃えもイカリスーパーよりちょっと庶民的、成城石井よりちょっとだけマニアックで好きな人にはたまらないと思う。
今回行った店「スパイシーマーケット」(音が出ます。)
会社帰りにスーパーに寄った。その店はお酒が置いてあり、月代わりでチューハイがどれか89円になる。先月は氷結で、今月はスキッシュが…という具合である。今月からは内税表示になったので92円だった。
私はふとあることが気になってお菓子売り場に行った。すると、やはりである。「うまい棒」が11円になっていたのである。今までは10本購入すると105円だったのが、110円になるという訳である。ということは100本購入すると1050円のはずが1100円になり50円が余計に財布から出て行くことになる。これはやっぱりスーパーの取り分になるのだろうか?が、傍らの「キャベツ太郎」は20円のままだった。このへんは誰が値段を決めているのか謎である。
次に公設市場の魚屋兼総菜屋に行ってみた。200円と書かれている鯛のあら炊きをを買おうとして、200円出した。ついでに、「消費税はややこしくなかったん?」とおばちゃんに訊いてみた。
すると、「そんなん、カッコして税金を入れへん値段とか書いとったらややこしいやろ?後でおばちゃんが計算したらええだけのことや。しかしまぁ、大きい店はてんやわんややったみたいやで。おばちゃんのトコみたいにな、このおっさんと二人ごはん食べられたらかまへんくらいの店はなんも変わらんけどな…(以下延々と続く)」とのことだった。
家計簿をつける側からすると、レシートが内税で書いてくれていたらそれは有り難い。楽なんである。スーパーでパンとキャベツとビールを買った場合、パンは主食、キャベツは副食、ビールは酒というように科目を分けている都合上、消費税を案分しなくてはならない。電卓で計算すればいいんだろうが、私はめんどくさいので198円のものを買ったら9円か10円など、てきとうにやっている。最後に1円合わないこともよくあるけれど、使途不明金にしたり、ジャケットのポケットに転がっている一円玉を財布に入れてつじつまを合わせている。
多分、今回の内税化で通販サイトや、通販カタログ、新聞のチラシを作っている人なんかはとても忙しかったと思う。大阪に限った話かもしれないが、「マッキントッシュ持ち込みDTPデザイナー募集。24時間3交代シフト。フォトショップ、インデザイン、その他フォント持ち込み必須。スキャナ、プリンタはご用意致します。昼間の時給は800円。深夜は1200円以上保証!全ての時間帯で勤務できる方優遇。」そんな求人広告を見ることがある。今回の内税化に伴って、さぞかし儲かった人もおるやろなと思う反面、薄給でボロ布のごとく働いている人もいるのである。
そんなこんなで私にとっての内税化は、便利だけどいまいち納得できない気持ちが一杯である。
郵便受を覗くと、大きな水色の封筒が入っていた。取り出して中を見てみると、「アンケートにお答えいただいたらギフト券1000円分プレゼント!」と書かれている。
家に帰ってよく読んでみると、近所にできる日本一背の高いマンションのデベロッパーがこの地域に関する情報を集めるために行っているもののようである。
アンケートの中身はおすすめのスーパー、病院、学校の雰囲気などそれらしいものも確かにある。が、しかし、以下のような項目があった。どういう目的でこんなことまで書かなければいけないのか、理解に苦しむ。
・現在の家賃、もしくはローンの返済額 ・年収 ・現在の家以前はどこに住んでいたか
もちろん、氏名、年齢、職業、家族構成、住所、電話番号も書かなければならない。たった1000円のためにここまで漏洩させる人間なんているんだろうか。私は「あほくさ。」と思い、紙の資源ゴミの中にそのアンケート用紙を突っ込んだ。
春になったせいか、毎日が非常に眠い。が、夜は眠くない。一番眠いのは昼食後、その次が朝の10時過ぎというどちらも目を三角にして働かなければいけない時間だ。
今の職場では持ち回りで郵便の開封作業がある。これがまた異常に多い。多分200通くらいあるだろう。それを海外からのと日本国内からのとを分け、海外からのは日付印を押して、内容を解読し、しかるべき部署別に振り分ける。最初は、「こんなんで給料くれるんだったら楽でいいよな。」と思っていたら大間違い。単調な作業なのでめちゃくちゃ眠くなるのだ。
内容を解読しないとだめなので、前ページをめくって斜め読みをするのだが、すぐにふっと瞼が落ちてきて、日付印を昨日の日付のままとか、逆さまに押したりする。こんなことではだめである。
もう一つの睡魔を誘う作業は文書の照らし合わせる作業だ。郵便で送ってきた書類は前もってファックスを送ってきている事が多い。そのファックスで手続きを進め、後で郵送されてきた原本と差し替えるのだ。差し替えるだけならいいのだが、ファックスを送ってから、文章を手直ししたり、図を増やしたりする場合がある。なので、差し替えるだけではだめで、ちゃんと照らし合わせなければならない。
右手にファックス、左手に原本。同時に1ページづつめくる。しゃっ、しゃっという紙の音でだんだん眠くなる。実は全然照らし合わせができてないというのもしばしばだ。
前の仕事場みたいに自分一人で何もかも判断してやらざるを得ないのも疲れるが、今回みたいに機械的な作業をするのも実は疲れるのだなぁと痛感した。社員の人はもう10年とかこういう作業を続けているのだから気が遠くなる。
私が鈍牛のようなペースでもさ〜っと作業をしていると、社員の女性が早送りのようなスピードで作業をこなす。封筒は一度に5枚くらい開封している。中身の文書が切れていそうで心配になるが、そこはプロ。そんなことはないらしい。日付印もいちいちスタンプ台を使わない。5枚くらい横に並べてすぱぱぱぱん!と5連打する。少しくらい薄くてもいいらしい。何よりも内容を読んでいないのに分けている。何で内容が分かるのかと訊いてみたら、特定の英単語が見えたら多分あの内容だろうなと当たりを付けてその部署に振り分けているとのこと。間違えないんですか?と訊いてみると、間違ったら帰ってくるからそれからちゃんと読んで正しく分ければいいらしい。
うおー!そうだったのか。それならばとわたしもチャレンジしてみた。が、結果はあまり変わらず。特定の単語を探そうと、文書の上を目が左右に泳いでしまい、余計に手間取るのだった。いやはや。
何事も一朝一夕にはできないもんである。当たり前なんだけど。
2004年04月04日(日) |
春にバイクの夢をみる |
今日はヤマハのバイクの試乗会へ行く予定だった。が、夜半から雨で、目覚めても雨。雨が止んだのは夕方4時を過ぎた頃だった。雨天決行かどうかも分からなかったので結局試乗会には行かなかった。
だんなさんははるばる愛知県からこの試乗会のために大阪に帰ってきた訳だが、結局99円ショップに行き、バイク屋で保険の更新をしただけで愛知県に帰っていった。ごくろうさんである。
さて、春になるとバイクに乗りたくなる。特に今年の冬はスキー三昧で遊びでバイクに乗らなかったので余計とそう感じる。事故に遭い、趣味でバイクに乗るのを辞めてからもうすぐ4年になる。ぼちぼち乗ろうかなと思いつつ、二輪業界があんまり元気がなくなってしまい、それほど乗りたいバイクがないのでまぁいいやとカブでうろうろしていた。
が、出たのである。ヤマハのトリッカーというバイクでちょっと異端児系オフロードバイクという雰囲気だ。試乗会をかなり楽しみにしていたのに、今日の雨である。
「試乗した乗り物は買わない。」の法則が我が家にはある。クルマならスズキのグランドエスクード、日産のステージア、スバルのインプレッサ、レガシィB4、現行のフォレスターSti(6MT)。バイクならBMWのR1150GS、F650GS、スズキのDR-Z400、KTMのアドベンチャーR、Dukeなどなど。クルマの場合は半分本気、バイクの場合はほとんど好奇心で試乗をするわけだが、結局実車を見もせずに何か別のものを購入することになる。
多分「乗ったことがない。」のでどんなんだろうという好奇心が沸いてしまうのだろう。となると、何のための試乗なのかわからなくなるのだが、世の中の大半の人は試乗して良ければ購入を検討するのだろう。
ということは今回試乗できなかったトリッカーを私は買ってしまうのだろうか?結婚してからバイクやクルマを複数台所有することによって、春になると多大な出費に悩まされてきた。自動車税に保険の更新、それに車検。もう鼻血も出まへんわ!というのが本音である。
が、しかし、30歳を過ぎてから保険の掛金が飛躍的に安くなったのも事実。私がはじめて自動車を買ったのは21歳くらいだったが、一年で10万円以上払っていた記憶がある。が、今は3万5千円程度で収まっている。年をとって得したなぁと思う数少ない瞬間だ。
ついでに今はクルマがあるんだから灯油を買いに行ったり、素潜り三点セットを運ぶことを考えなくてよいので、あんまり物が積めなさそうなバイクでもいいのだ。というわけで、かなりこのトリッカーが気になってしまうのだ。
ヤマハトリッカー http://www.yamaha-motor.jp/mc/lineup/sportsbike/tricker/index.html
その日は雨で、自転車ではなくカブで通勤をしていた。帰り道に交差点で信号待ちをしていたら、電信柱に貼られた広告が目にとまった。
「コスプレ焼肉」
である。うぉー!何だ?コスプレ=コスチューム・プレイで、焼肉。ということは、カルビや牛タンの格好をしたお運びさん(古っ!)がお肉を運んできてくれるのだろうか?「センマイの衣装」ってなんだかすごそうだ。ぞうきんと紙一重なんではないだろうか?
そこで信号は青になり、走り出さなければならなかった。走っていても「コスプレ焼肉」という言葉が頭から離れない。「くつみがき喫茶」「漢方美人喫茶」「牛丼ちちの屋」クラスのインパクトがある。(どれも過去に大阪に実在したらしい。行ったことはないので詳細不明。)
家に帰って早速ネットで検索してみた。すると、大阪に数件の「コスプレ焼肉」の店があるようだった。どこも、店員さんが女性で、バドガール、巫女さんなどの衣装を着てお肉を持ってきてくれるようだった。
…。当たり前と言えば当たり前すぎて、ちょっと気が抜けてしまった。せめて牛の着ぐるみなんかだったらええのにと思った。お肉を注文すると着ぐるみのお腹がぱかっと開いて「ハラミ」を出してくれたら面白いのに。あ、でも「テッチャン」出されたらちょっと引くかも。
こんなどうでもいいことに大切な午後のひとときを費やしてしまった。もっと考えることはないんだろうか、私。
|