日々是迷々之記
目次


2004年03月30日(火) 流れに飲まれるようにして

夕方ニュースを見ながらお茶を飲んでいると携帯電話が鳴った。元派遣会社からだ。気が重かったが出ない理由にはならない。はい、もしもしと出た。

すると、「あ、なおぞうさんですか。支店長がお話したいって言ってるんで、かわります。」担当者の声がした。相変わらず自己中心的なやつだ。「あ、もしもし、なおぞうさんですか。この度はご迷惑をおかけしています…。」支店長と思われる人物が出た。

担当者のFよりはまだ良識がありそうな話しぶりだった。私が見せた本のコピーを元に、労基法、民法を当たって、再度賃金を計算した結果、5日分を追加で振り込みたいとのことだった。私は意地悪なので、「土曜日は3日分しか出せないということでFさんから伺いましたが。」と言ってみた。すると、ああ、それは間違いです。Fは法規に疎く、まぁ、こちらの指導不足と申しますか…。と言っていた。

5日分なら契約書の契約日数そのままなので、不満はない。それなら構いませんがというと、今から直接謝罪しに来るという。えらい気合いやなと思いつつも、それなら、私は聞いてみたいことがあるので、OKした。

それから1時間後。家の近所のファミレスで会った。が、担当者Fとさっきの支店長がやってきて、私に菓子折を渡し、「このたびは迷惑をおかけしました。追加分は2日に振り込みます。」それだけだった。私は、いろいろ聞いてみたいことがあった。会社として、営業社員をどのように教育しているのか、こういったトラブルの処理の流れはちゃんとできているのか、そして、F氏による「ぶっちゃけ、お金が欲しいだけなんでしょ。」というような不適切な発言をどう考えるかなど、聞いてみたいことは山ほどあった。

が、相手は無料にもかかわらず、駐車場にクルマを入れることもなく、路上にクルマを置き、会話は3分で済んでしまった。とりつく間を与えない、とにかく謝ってしまう、それはそれで一つのやり方なんだろう。が、私は消化不良だった。

別に派遣会社側に派遣スタッフの悩みを全て解決させるような義務は無い。ただ、今回の場合は不適切な一言で私は必要以上に考え込んでしまった。言葉の刃は放つ側の人間は放った瞬間にわすれるけれど、放たれた側は一生忘れないやっかいなものであると思う。

金が欲しいだけ、金が欲しいだけ、金が欲しいだけ。まるでお金が万能であるかのような言い方だ。絶対にそんなことはない。もし私の収入がビルゲイツと同じくらいあったとしても、私の失った物は何も戻ってこないからだ。いつの間にか亡くなってしまった父親、思い通りに動かなくなった右足、バイクに乗ろうという情熱と若さ。そういうものは戻ってこないわけで。

ある意味全ての尺度がお金に換算できる人はとても幸せだ。漠然とした不安さえも通帳の残高を眺めていれば吹き飛んでしまうんだろう。

だんだん派遣会社との話からそれてきたが、「未払い分を支払います。いままでご迷惑をお掛けして申し訳ありません。」というのが派遣会社の言い分だ。私はそれを受け入れることにした。派遣会社の人たちは、きっと私の言い分など理解しがたいのだろうと思ったから。

土曜日の話し合いの後、私は派遣会社宛に手紙を書いていた。「F氏からの提案である3日分を追加で支払うという申し出は到底100%納得できる物ではないが、F氏が勉強不足であると認めている。それは職務怠慢、管理義務違反であることは否めないが、F氏がこのことを重く受け止め努力することを私は望んでいる。そして、私自身、不適切で侮辱的な発言を受け、一刻も早く御社とのつきあいを解消したいと思っている。なので賃金は3日分を追加で構わないので、今回の顛末に関する釈明文、今後同じようなことが起こった場合の対処法、侮辱的発言に関する謝罪文を署名、捺印、社判入りで文書で頂きたい。」との内容だ。

私はこれを受け入れて欲しかった。なので書き方、言い回しを選んでいた。厳しい書き方をすれば怒りは伝わるのだろうが、意図は伝わらない。自分のやってきたことの不勉強さ、軽率さ、甘さを思い知って、恥じて欲しかった。

が、敵はお金で解決しようという結論だったのだろう。私とは全然生き方の違う人たちだと思う。私はしたためた手紙をプリントアウトせず、法規を遵守したから、もういいや…ということにした。私が今更精神的安寧を求める手紙なぞ渡しても向こうにとっては意図不明なんだろうなぁと思ったからだ。

人生にはこういうふうに過酷な二者択一が何度となく訪れる。自分は納得した上で選択をしたいと思いつつ、流れに飲まれるようにしてどっちかを選んでしまうのだ。誤解を恐れずに言えば、相手の毒気に飲まれてしまうのだ。

かくして今回もある意味意外な結末を迎えた。読んでくださった皆さん、ありがとうございました。誠実にあられますように。(明日からはいつものあほ話に戻ります。)


2004年03月29日(月) 老化の三か条

御歳取って32歳。寄る年波を感じない日は一日たりともない今日この頃だ。

大げさかもしれないけれども、私にとっての「老化の三か条」は「白髪、歯と歯の間に何かが挟まる、何でも忘れる。」の三つである。

まず白髪はほとんど遺伝だと思う。実家の母親が家で毛染めをしているので、そんな必死になって染めんでもええのにと言ったら、「アンタも35歳くらいで半分白髪やから覚悟しとき。」と言われた。その時は何言うてるねんと思ったが、最近かなりやばげだ。私の場合、局所的に白髪が密集している。左耳の上部、うなじの左部分、と何故か左側に多い。なので髪の毛の分け目を右側にしている限りは分かりにくい。

歯と歯の間に何かが挟まるというのはせつない。子供の頃、食後に爪楊枝でシーハーやってるオッサンどもを冷ややかな視線で見ていた記憶があるのに、今は私がシーハーが必要な年頃になってしまった。が、さすがに人前で楊枝をくわえてシーハーする勇気はないので、デンタルフロスを持ち歩いている。茹でたとうもろこしを食べたときなど、全ての隙間にみっちり詰まってるのではないかというほど挟まるのが悲しい。

最後の何でも忘れるのは、本当にどうにかしなければと思う。今日は一週間ぶりにパソコンで家計簿をつけたのだが、どう考えても手持ちの金額が合わない。財布の中に4万なんぼかあるのに、パソコン上のデータはマイナス1万なんぼなのだ。5万円弱くらい使っていない計算なのだが、この一週間で5万円以上使った記憶は家賃の振り込みだけである。そんな金額を間違えるというのもありえないので、家計簿ソフトのデータの再構築をしたり、いろいろやってみて、ふと思った。

3月から転職して、新しいところは10日締めの25日払いなのだ。それを出金したのを忘れていた。ははははは…。私は力無く笑いながら給与明細を見て金額を打ち込むとほぼ正しい。結局今週の使途不明金は8円で決着がついた。

いくら家計簿ソフトが優秀で、パームPDAで記帳できる機能があって便利でも、給料日を忘れていてはどうにもならない。結局これを思い出すだけで1時間近くもかかってしまった。いくら節約していていもこういう時間はかなり無駄な気がするのは気のせいか。

その他、クルマのローンがいつ終わるのか忘れており、さらに書類も無くしていたのは家人には秘密だ。とりあえず同じ金額を引き落とし口座に入れておけば没問題!ということでこの半年くらいを切り抜けていたのだ。先月末に終わったようで、2.3日前にローン会社からハガキが来て知った。あーよかった。何だか儲かった気がするのは気のせいか。

年と共に物忘れがひどくなり、そのうちアクセルとブレーキを間違えて立体駐車場から落っこちて死んだりしそうで恐ろしい。お米を研ぎ終わったときに、何合お米を入れたか忘れてしまっていて、もう一度カップで量り直しているくらいなら、まだ生命の危険はないが。

年を取っても、しっかりと矍鑠として(おお、「かくしゃく」ってこういう字か!)生きていきたいと思う。まぁ、子供の頃から「忘れ物チャンピオン」、「遅刻の女王」と言われてきたので、年を取ったら頭がさえるというわけでは決してないのだろうが。


2004年03月28日(日) 道楽の食卓

いつも感じることだが、週末の、しかも給料日直後の食卓は豪華だ。昨日はアンコウの唐揚げにふきの豆板醤炒め、ほたるいかのおこわ。それにホッピーと焼酎を好きなだけ。今日はすじねぎポン酢と鯖寿司と納豆巻きだ。

スジネギポン酢はその名の通り、圧力鍋で柔らかく湯がいた牛すじ肉を一口サイズに切り、小鉢に盛り、上からポン酢醤油と青ネギの小口切りをふりかけたものだ。近所の串カツ屋の一品で、家でも簡単にできた。

鯖寿司は昨日購入した鯖をきずし(しめさば)にしたのでそれを使って作った。が、我流でやっているのでそれが正しいやり方かどうかわからない。巻きすにサランラップを敷いて、そこに小骨を取り、皮をひいた鯖を置き、その上に酢飯を乗せて巻く。多分一般的な鯖寿司(ばってら)は切り口が四角く、ごはんもみちっとくっついているので多分押し寿司のような箱を使っているのだと思うが、どうなんだろう。

鯖寿司を作ると酢飯が余っていた。冷蔵庫には納豆がある。納豆巻きを作ることにした。が、これは失敗だった。具が真ん中に入らない、なぜか丸くならない。しかも切るときに納豆が包丁に付いてビョーンと出てくる。まな板の上は(納豆嫌いの人にとっては)地獄絵図だった。

ネットで調べてみると包丁はいちいちぬれぶきんでぬぐいながら切るようだ。具が真ん中にならないのは海苔の上でのごはんの配置に問題があったようだ。なかなか難しい。



こんな感じで丸っこい鯖寿司と全然丸くない納豆巻きができた。見た目は悲惨だが、食べるとこれがなかなかうまかった。特に鯖寿司は鯖のしまり具合といい完璧だった。(自画自賛)売っている鯖寿司はどうも締まりすぎな気がする。当たったらあかんとかいろいろあるのだろうけど、塩でしっかり締めて酢で締めるのはほどほどが私の好みだ。

で、今後の課題は…
・巻きずしの作り方を会得する。
・包丁をぴしっと研ぐ。

いやはや、主婦の道はそれはそれできびしいのだ。


2004年03月27日(土) つまらない男とスタバで

つまらない男とスターバックスで会った。「つまらない男」とは三日連続の登場となる派遣会社の担当者である。仮にFとでも呼ぶことにする。

会った瞬間からどーんと疲れが出た。いつもの安物スーツに社章を付けている。のび太顔と合わせてスタバにいることが何かの間違えではないかといった違和感がある。私がFの向かいに座り、打ち合わせ議事録と書いた用紙を取り出すと、あわてて手帳を取り出した。その手帳は滅多に開いてませんといった感じで表紙がぴしっとしていた。開いた中身も書き込みは一切なさそうだった。とりあえず、ポーズで手帳を出したようだ。

言った言わないの水掛け論になると、時間の無駄なので記録することにしましたと一言言い、私がインタビューする側となって話を始めた。相変わらず的を得なくてだんだんいらいらしてきた。

「○○についてどう考えていますか?」という極めてシンプルな形で質問をしているのに、そうですね、アレあったでしょ?何日でしたっけ?1月の下旬に…といった感じでストレートに返事が返ってこない。真剣に聞いていて、もうそろそろ結論か?というときに言葉が少なくなってゆき、最後は黙ってしまう。おぼっちゃんは、今の話全体から考えを推測して欲しいようだった。

私が一番知りたかった。「空白の時間」について尋ねてみた。空白の時間とは、契約書上は契約していることになっているが、実際は労働していない時間のことである。その期間を待機とみなすかどうかで私のもらう賃金が変わってくるからだ。これについてのFの返答はここでは割愛する。あまりにも何も分かってない返答で笑止千万、へそどころか足の裏でお茶を沸かせるくらいのふざけかただったから。

私は黙ってカバンから先日この日記にも記した本のコピーを取り出した。そこには労働基準法や、民法で、契約期間内にもかかわらず、一方的に解雇された場合の法的な意味合いが説明されている。私は、この場合なら通常の賃金の何パーセント、この場合なら全額保証されますと、手短に説明した。

すると、こう言った。「あ、そんな決まりってあるんですか?30日前の告知は必要とか知ってたんすけど。」と言われた。何か、タワシにでも物を言っている気分になる。

私は、どんな仕事でも自分で勉強していかないといつか干されまっせと言いたかったが、それは置いておいて、私が契約書に記載されている期間分の賃金を要求することは的はずれなことではなく、こういった法律に基づいて、派遣労働者としての権利を主張しているだけだと告げた。

そこからは何かボロボロで見ていて哀れだった。それでも告知日から30日以内の賃金を保証するというだけで、私の主張する契約期間内全額を支払う意志はないとのことだった。

私はまだ言うか?と思い、静かに罵倒を続けた。責めるべき点は、私に延長の意志がなかったのに、勝手に延長のオファーをしつこく派遣先に行うことに問題は感じないのですかとか、労基法も知らない人間がよくこういう仕事できますねとか、「暗黙の了解で合意したと判断した。」というような自己中心的な物の言い方が周りの人間を無用に苛立たせるのだとか、いくらでもある。が、最後の言葉はさすがにショックを受けたようで黙り込んでしまった。

いるよなぁ、こういうやつ。普段は傍若無人に無神経な振る舞いをするくせに、いざ指摘されると、「何でそんなこと言うの?僕可哀想!守って、守って、誰か!」みたいな態度を取るやつが。残念でした。私は自分にはてきとうだが、他人には厳しいのだ。

私は話の内容を書き留めて、最後に署名をしてFにも名前を書けと促した。すると、1月25日の状況も書かないとおかしいんじゃないですかね?と言い出す。1月25日とは2月の半ばで辞めて欲しいと言われた日のことだ。私は打ち合わせ議事録っていうのはその日にその場で打ち合わせをしたことを書く物なんですけど、1月25日の出来事はあなたの日報とか手帳にでも書いてあるんじゃないですか?と言うと黙り込んでしまってサインすらしようとしない。

わたしは1月25日の出来事を余白になぐり書きして、ハイ書きました。サインしてくださいと言ってサインをさせた。はいごくろうさん、である。

私は月曜日に返事をするけれども、そっち側の主張は全く受け入れがたいので第三者を交えて話をすることになると思うと告げてその場を離れた。

過度にいらついていたようで私は帰りの商店街で衝動買いをしてしまった。真鰯1盛、鯖1匹、鮭の切り身、すじ肉500グラム、豚肩ロースの固まり200グラム、そして焼酎のペットボトル入2.7リッターである。

家に帰るとまず鰯を手開きして塩漬けにする。そして鯖は3枚おろしにして塩で締めた。すじ肉は圧力鍋で柔らかくして半分はカレー用、半分は何かおかずを作ろう。肩ロースはショウガ焼き用にスライスして小分けして冷凍庫に。そして昨日買ったふきのあくぬきをして、豆板醤炒めを作った。

私はまだ3時だったが、グラスに氷を入れ、今日買った焼酎を注ぎ、ふきの豆板醤炒めをつまみに吉本新喜劇を見た。ビデオに撮っていたのである。

世の中には、こんなふうに全く波長の合わない人間がいる。そういう人間をよけて生きる能力が必要ではないか。私はぼんやりと焼酎を飲みながら思うのだった。


2004年03月26日(金) 青空と自転車

目が覚めると絵の具をぶちまけたような青空だった。どうも眠りに入れなくて結局3時過ぎに寝たと思うので、4時間弱しか寝ていないわけだが、青空を見ると寝てはいられない。今日のお弁当はひやごはんしかなかったので、冷凍のウィンナーと、タマネギ、ピーマンでオムライスにした。

七分袖のシャツにGジャンを羽織って外に出た。最初は寒かったが、5分ほどでちょうどよく感じるようになった。会社まで快走。今日は週末ということもあって、それなりに忙しかった。

帰りはできたての保険証を持って病院へ行った。先日救急車で運ばれていった病院である。ちょうど保険証の切り替えをしており、とりあえず1万円を置いてきたのだ。病院では以前入院していたときの先生に会った。「顔がちいさくなりましたね。」と言われた。本当に小さくなったかどうかは謎だが、とりあえずうれしい。

病院からはリハビリ通院中のなつかしい道を通った。なんでこんなところに、というような場所にやたらとゴージャスな超高層マンションが建設されていたりしてびっくり。2年は長い年月なのか。

いつものスーパーに立ち寄り買い物をした。ここはスパゲティ(乾麺)450gで68円、食パン全品99円という驚異の店だ。プラス近所に中央市場があるので生鮮品も安い。私はふきを一束購入した。葉っぱは佃煮、茎は豆板醤炒めにする予定だ。

家に帰って携帯電話を見ると、何度か電話が入っている。同じ番号から何回もだ。派遣会社からである。ちょっと暗い気持ちになりながらも、かけ直した。すると、支店長直々の電話だったが、もう支店長は帰ってしまったとのことだった。支店長の言葉は、明日話をする担当者に伝えてあるらしい。どういう話なんだろう。ある意味どうでもいいけれど。

ふと台所を見ると、発泡トレイがたくさんたまっていた。それらを手提げに入れ、近所のスーパーのリサイクル箱に入れに行く事にした。ニュースを見てから家を出る。

外は風がうなっていた。自転車だと目にごみが入ってしんどそうなので歩いてゆく。人の庭の小さなサクラの木がひとつだけ花を咲かせているのを見たりしながらのんびり歩く。平和だなぁ。

スーパーで若ごぼうを買ってしまった。基本的に一週間に1種類の野菜を丸ごと買い、一週間で使い切るようにしている。先週は春キャベツを買った。今週はふきで行くつもりだったのに、ごぼうが登場だ。今しか食べられないのは分かっているが、春は誘惑が多い。

スーパーに併設の古本屋を覗いた。外の特売ワゴンで私はトホホな気持ちになった。新田次郎著の「アラスカ物語」とジェフ著の「真実の愛」がどっちも100円だったのだ。ジェフとは松田聖子の彼氏である。なんか激しくどうでもいいような内容の本だと思う。でも100円なんである。

私はアラスカ物語を手に取り、レジに行った。この本は中学校くらいで読んでとても衝撃的だった記憶がある。レジのお兄さんは「いつもありがとうございます、またお願いします。」と言っておられた。…覚えられているようだ。いつもワゴンの古本を手に店内に入り、バイクとパソコンの本を見てから文庫本を物色。そのパターンが覚えられてしまったようだ。

帰り道は風に転がるコンビニ袋と同じテンポで歩いた。風あるので袋は転がるように回る。ちょっと転がっては小さく舞い、なかなかさっとは進まない。私は行きと同じように植え込みのモクレンの木を見たりしながらのんびり歩いた。

平和な一日に感謝。明日も平和ならいいんだけれど。


2004年03月25日(木) 本気の宣戦布告

夕方、雨の中を会社から帰ってくると、少し頭痛がする。

風邪ってこともなさそうだし、寝不足と、イライラからくるのだと思う。夕方、ニュースを見ながらお茶を飲んでいると、派遣会社から電話があった。土曜日に直接会って話し合うことにした。

先ほど、こういった状況を相談しているサイトの専門家の方からメールがあった。話し合いにならないようなので、弁護士を間に立てたほうがいいかもしれませんね、とのことだった。あと、言った言わないの水掛け論になるので、電話も含めて全て録音することをオススメします、とのことだった。土曜日にらちがあかなかったら弁護士さんを入れる予定ですと、返事をした。

「ぶっちゃけ、金が欲しいだけなんでしょ?」この言葉が頭から離れない。賃金を要求するだけで、なんでここまで言われないといけないのか分からない。例えてみれば、給料日に会社から給与明細を机にたたきつけられて、「金が欲しいんだろ?ビンボー人。」と言われるのと一緒ではないか。私が思う以上に私はこの言葉によってダメージを受けているようだ。

確かに金も欲しいけど、金額だけ考えれば、アホは無視した方が浪費は少ない。現に通信費はかかているし、精神的な疲労もシャレにならない。携帯電話での通話を録音するアダプターも購入したし。一体私は何が欲しいんだろう。夫婦で5-6回飲みに行ったら無くなってしまうような金額のために弁護士さんを入れるのはナンセンスかもしれないし。(というか、ナンセンスだ。)

とにかく、今は思いつくことをやれるだけやろうと思う。土曜日は録音をしつつ、打ち合わせ議事録を作成しつつ話し合いを進めるつもりだ。場所はスターバックスなので、多分逆ギレぶっちゃけ発言のようなみっともないことはしてこないと踏んでいるのだが。

さてさて、どうなることやら。


2004年03月24日(水) 派遣労働者の明日はどっちだ

先日の続きである。

未払いの賃金について派遣会社の担当と話し合っているのだが、その進捗状況はぼちぼちである。夕方に電話がかかってきて、電話ではなく実際に会って話をしたいのだけれどとのことだった。自分からかけてくるだけ大人になったのだと、ちょっとは褒めてやろう。

今回の件、具体的に言うと契約書が2月1日から29日までになっているのに、途中(20日)に解雇され、給料の振り込み明細を見ると20日までの分しか振り込まれていなかったので、それについてクレームをつけているわけである。

こういう場合、今回は派遣先の自己都合なので、私は就労することなしに21日から29日分の賃金をもらうことができる。何故かというと、派遣先と派遣会社の契約の問題であって、私と派遣会社の契約上は何も問題がないからだ。

というのはあくまで法律上のお話。リアルな世界はもっとウェットでナニワ節なルールで動いている。

「就労してない分の賃金を要求するって、おかしいんじゃないですかね?」
「労働条件明示書(いわゆる契約書)のことばっかり、持ち出してくるけど、実際はいろいろあるじゃないですか?」

どちらも派遣会社との話の中で何度も出てきている言葉だ。確かに実際はいろいろあるけれど、契約書を基準にしてどうするべきかを決めればいいのではないだろうか。

派遣会社は「ぶっちゃけお金の出るところがない。」とまで言っていた。あくまで契約書があるのだから、派遣先会社に請求すればいいんじゃないですか?と提案すると、このご時世ですからどこも苦しいですからね、そんなことはできませんよ、と、企業よりの姿勢を全面に押し出してくる。

いやー、このご時世なんでうちも苦しいっすよ。PowerBookもiPodも欲しいし、食器洗い乾燥機にHDDレコーダーだって買いたいし、読みたい本だってあるし、海外旅行にも行きたいし。てめーみたいなボンクラを相手にする時間だってもったいないんですが。このロスしてる時間はアンタが弁償してくれるんかな?

と、本音を吐いたらどうなろうだろうか?苦しいのはみな同じで、その中で自分で優先順位を付けて、やるべきことをこなして行ってるんじゃないだろうか?ガキの使いのような営業をして給料もらえてるアンタはラッキーな男だよと、生暖かい目でそいつの肩に手を乗せながら言ってやりたい。

その「ぶっちゃけ」発言をした派遣会社の担当者は、ドラえもんののび太君をあのまま大人にして、品を無くした感じである。普段は人当たりがいいけれど、いざとなると、「おかしくないっすかねぇ?」のタメ口モードに入り、言う言葉が見つからなくなるとだんまり、怒りが臨界点を越えると、「ぶっちゃけ、金が欲しいだけなんでしょ?」と暴言に走る。

さて、どういった段取りで話し合いを進めてゆくのか決めなくてはならない。私はナニワ節的なモノは一切排除して、事実関係と就業条件明示書について話し合っていくつもりだ。

今回参考にした書籍からの引用
「派遣先の一方的な都合での労働者派遣契約の中途解約の場合、派遣元と派遣先の契約が終了したとしても、派遣労働者と派遣元の間の労働契約が突然に終了するわけではない。登録型派遣であっても、期間の定めのある労働契約が派遣元と派遣労働者の間に結ばれており、期間いっぱいについては、派遣元は労働者に対して契約上の義務を負担しなくてはならない。」
---「派遣・契約社員 働き方のルール」 脇田 滋著 より


2004年03月23日(火) ぶっちゃけ、金欲しいんでしょ?と…

言われたらどういう反応をすればいいんだろうか。私の場合は労働の対価としての賃金を求めたらこう言われたわけだが。

不毛な交渉をどうにか翌日以降に持ち込んで電話を切った。私はふつふつと沸き上がる怒りをぶちまけるが如く日記を記したが、あまりの不毛さに気持ちが暗くなり、全部デリートしてしまった。

いやはやどうも。

最近は怒りの中に妙な不毛さを感じるようになってしまった。他人は私と違うロジックで生きている。そんなことは当たり前なのだが、その根底に流れる常識までもが変わってしまっている気がしてならない。「ぶっちゃけ、金欲しいんでしょ?」なんて私は口に出したこともないし、その言葉を口にする自分を想像することはできない。なのに言葉に詰まっただけで、「ぶっちゃけ」という流行り何だかなんなんだか分からない単語を口にし、「金欲しいんでしょ。」と来た。世の中って本当に殺伐としてるんだなぁと感じる。ぶっちゃけ、ぶっちゃけ。

てなかんじで、転職したあとも相変わらず前の仕事場がらみでもめ続けているのでした。また何か進展があったらここに書き記そうと思う。

#しかし、10日ぶりの日記がこれってのも何だかなぁ。


2004年03月14日(日) 厄年女にひとつぶの乙女心

今日は懸案の部屋の掃除にとりかかった。寝室、リビング、パソコン部屋。全ての部屋がまんべんなく散らかっている。そのほとんどが本、雑誌、マンガ、通販カタログなどの印刷物である。種類ごとにまとめて本棚のある部屋に持っていったら入らなかった。当たり前である。買うだけ買って、ほとんど手放さないのでこうなるのだ。

ということで一念発起。本を整理することにした。でも、基本的に読みたいから置いているのであって、どれを手放すのか決めるのはむずかしい。そこで、文庫版などが出ていて、今後どこかで読めそうなものから手放すことにした。

すると、手元に残ったのは古き良き少女まんがとマニアック系?と古典になった。最近の松本大洋全部とか、佐々木倫子のおたんこナースとかは手放す方に入れた。が、「動物のお医者さん」「林檎でダイエット」なんかの古いほうは保存版に入れた。マニアック系はみうらじゅん、松本充子、蛭子能収、サイバラなどなど。このへんは手放すと二度と読めない気がするのだ。

あと、手元に残ったのは、「りぼんマスコットコミックス」「マーガレットコミックス」「ぶ〜け」の類だ。萩岩睦美、小田空、小椋冬美、高橋由佳里、有閑倶楽部以前の一条ゆかりとか、今読むとあまり小学生向けな感じはしない。一気に読むと結構ヘビーな内容だし。

「マーガレット」の方は、くらもちふさこの「いつもポケットにショパン」「いろはにこんぺいと」「ハリウッドゲーム」「東京のカサノバ」、それと紡木たくの「ホットロード」とそれ以前の作品、岩館真理子は全部残した。

「ぶ〜け」は吉野朔実と松苗あけみ、耕野裕子、佐藤真由は全部残した。吉野朔実と松苗あけみは今でも他誌で描いているみたいだが、耕野裕子、佐藤真由は最近見かけない。また描いて欲しいなぁとしみじみ思う。

ふと気が付くと、岩館真理子の「森子物語」を読んでいた。ついでに松苗あけみの「純情クレイジーフルーツ」も読破。本の片づけはいつもこんな風に手が止まってしまう。

そんなこんなで昼前から片づけを始めたのに古本屋に行くのは夕方になってしまった。結果47冊で1070円也。たまにこうやって整理しないとあかんなぁ。


2004年03月13日(土) 久しぶりのスケート

夕方から近所のスケートリンクに行って来た。ほぼ6年ぶりくらいである。

実はマイシューズを持っているくらいスケート好きなのだが、バイク事故に遭ってから膝が思うように動かなくなり、スケートなんか一生やらないだろうと思っていた。が、スキーを始めると、冬つながりか、スケートのことを思い出し、ひさしぶりにやる気になったのだ。

もっとも、私はスキーで止まれない(涙)のだが、止まり方はスケートと一緒らしいのでそれを体に思い出させる目的もあった。この場合の止まり方とは、滑ってきて足を滑る向きと直角にしてエッジを効かせてかきっと止まるアレである。正式名称は不明だが、雪や氷を舞上げつつ止まるやつである。

最初の1時間はぼろぼろだった。それもそのはずで、折れた方の右足で片足立ちを意識してやったのは事故後、今日が初めてだったのだ。やってみたら出来たけど微妙に恐怖感があった。だんだんとストライド(歩幅?)を広げて、大きく、力強く、スピードに乗って滑れるようになると楽しい。でもここまでで1時間半くらいかかった。中に着たTシャツはすでに汗ばんでいる。

ここで強敵が出現した。近所のスポーツサークルの中年軍団が乱入してきたのだ。皆、揃いの白いシャカシャカナイロンジャージを着ている。30名くらいか。みんなで列になって手すりを磨いている。まぁ、磨いているうちはいいのだが、インストラクターのヒトが手すりから手を離すようにと指示をすると、その辺でおたけびを上げながら、おっちゃんおばちゃんがころがったり、倒れたり、地獄絵図だった。

こけた瞬間、携帯電話にタバコにライターにって持ち物を氷の上に落とし、滑っていったそれらを必死で集めようともがいてまたこけるヒトがいたのには顔が引きつってしまった。遊びなんだけど、一応スポーツなんだから、自分の実力を見極めてちゃんと準備せーよと思う。

こういう状況なので2時間ほどで切り上げた。結局止まる練習までは行けなくて、なんとなくやり方を思い出したくらいか。

ちなみに入場料は1400円。すごく高いような気がするのは気のせいか。前は600円とかだったよなーと思ったが、それは小学校の時なので四半世紀も昔のことなのだった。


2004年03月11日(木) 派遣社員という生き方

「生き方」なんて大層なもんでもないが、他にうまい言い方が思いつかなかったのでとりあえず。

最近いろいろと問題をかかえていて、解決の糸口を見つけるべく派遣の雇用について考える勉強会をネットで見つけて参加してみた。3時間、その道のプロと、当事者が話し合いをする。15人ほどで一つのケースについて意見を出し合い、どのようにして解決してゆくかを話し合う。大変建設的だ。裁判にならない限り、一切無料というのが信じられない内容の濃さだった。

わたしのケースは私の見解が正しく、法律的にも正しさが裏付けられたので、終わってみると足下のごろごろとした石が小さなかけらになって歩きやすくなったような感覚だ。

現段階では具体的に書けないけれども、派遣会社が、というより私の担当者はかなり問題があるなぁというのが皆の意見だった。全て解決したら顛末をここに記そうと思うが。

私のケースについて話し合ったあと、他の人のケースについても耳を傾けていたが、専門家の人の言葉で印象に残るものがいくつかあった。

「派遣会社はスタッフをお客とはつゆほども思っていない。」
「派遣会社はうるさく言ってくる人間にはちゃんと対応するけど、何も言ってこない人は放りっぱなし。」

悲しいけれどこれらは真実だと思う。極端な話、給与明細とタイムシートをつきあわせただけで微妙なずれがあるのは良くあることだ。が、時間数が正しいかどうかをチェックすらしない人もいるし、おかしいなと思っても声をあげない人もいる。それが自分の中で納得できていればそれでいいと思うけれど、私はそういったものは正しく、クリアであるべきだと思っており、ちょっとしたことでも言うし、時に声を荒げることもある。

「何もかも思い通りになるとは思わないでくださいね!」と言われて電話をたたき切られたこともある。ずっと3ヶ月更新だったのに、来月からは1ヶ月更新にしてくださいと言われたとき、それなら更新はしないと言っただけなのだが。結局派遣先から「辞められたら困る。」ってことになり、そのまま3ヶ月更新になった。

その後、飲み会かなんかのときにそれとなく、派遣先の所長になんで一ヶ月更新に変えたいと思ったのか聞いてみたら、「いやー、最近、めっちゃ景気悪いやろ?」とのことだった。それだけかよ…と思いつつ、考えの浅い経営者とはこんなもんだと知った上でそれを諭すのが派遣会社の営業の腕の見せ所ではないのかと思った。

もちろん派遣会社にも立派な営業はいるが、私の経験からして、若くて安物のスーツを着て、笑顔が変にサワヤカなやつは大体変な奴である。

企業にもスタッフにもいい顔をしようと人当たりだけはいいが、底が浅く、勉強もしないから、誠実な対応ができずにボロが出る。そこで本性が出てしまい、(本人はフレンドリーな感じを出しているつもりらしいが)タメ口をきくようになり、後は子供としゃべっているような状態になってしまう。怒ると口からでまかせで嘘を吐き、困り果てるとだんまりを決め込む。子供ならしょうがないのかもしれないが、派遣会社の営業は大学を出て、それでメシを食っているのである。そういう奴に限って嫁も子供もいたりするから世も末である。

ということで、派遣を続けていくのなら今以上の理論武装をしなければいけないし、自分に自信をもって毅然といなければ負けて(騙されて)しまうと感じる。(派遣関係の法律はころころ変わるし派遣会社も把握していないことがよくある。だからといってスタッフ側が知らなくていいわけではもちろんない。)

愛嬌より仕事能力、知識、自信。派遣社員の必要なものはこの3つだと思う。


2004年03月08日(月) 月曜日は厄年のにおい

気合いを入れて自転車で会社にゆき、家に帰ると来ているべき郵便物が届いていない。派遣会社に電話をした。離職票って請求しないと発行されないものでしたっけと、かなりイヤミを込めながら話をする。

私は最近ネットを調べていて、あることに気が付いたのだ。私はこの派遣会社にかなり騙されている。社会保険に入っており、辞めるときに厳密には次の仕事が決まっていなかったので、任意継続をしたい旨を告げると、「うちの会社はやっていない。」とのことだった。私はふーんと思い、次の派遣で入ればいいやと思いつつも、ココロの中で「ほんまかな?」と疑っていた。

ネットで調べると、だんだん嫌な予感がしてきた。区役所、社会保険事務所に尋ね、前の派遣会社で使っていた保険証の記号を伝えると、社会保険事務所の人は端末にその番号を入力し、「ああ、任意継続の手続きができる事業所ですね。はんこと離職票を持って、退職日から20日以内に来てくれればいいですよ。」とのことだった。

またも騙されたのである。

ということで、今日私はどつきまわしてやりたい気持ちを抑えつつ、派遣会社のボンクラに、「ところで、社会保険の任意継続ができないっておっしゃいましたけど、社会保険事務所でそんなことないって言われたんですよ。ほんとにまちがいないですかね?」と聞いてみた。すると声をうわずらせながら、担当が帰ってしまったので明日連絡しますと言った。

また、びびってるよ。こいつは。

明日電話がなかったら、どうしてやろうか?まず、派遣110番に話を通し、求人広告を載せていた雑誌に通告はするとして。それよりも、何で離職票をこっちから言うまで発行しなかったのかを質さなくては。

「まぁ、保険証返すとき、俺が同席するわ。どうせなめてかかってくるやろし。」とダンナさんは言った。鬼に金棒、金正日にテポドンだ。ええ年こいて人に頼るのもくやしいが、ガキの使いの派遣会社の営業ごときにバカにされるのはもっと悔しいので、ここは素直に頼ることにした。

考えがまとまり、こきこきと首ねっこを押そうとしたら、首筋にしこりができていた。右に3つ、左に2つ。よく調べると、左耳の後ろに2つある。やだなぁと思いつつ、ネットで調べると、なんかの雑菌でリンパ腺が腫れているようだ。こないだのたんこぶの流血のせいだろう。

女32歳の厄年は、誠意のない派遣会社とのバトルで始まり、自転車を担いで階段を転げ落ちたり、リンパ腺が腫れたり、いやはやいろいろと大変なんである。


2004年03月07日(日) 雪の降る町を

お昼頃から雪が降り始めた。今日こそは自転車を下に下ろさなきゃと思いつつやる気がでなかった。だらだらとパソコンをいじっていると、さっと雪が止んで青空になった。私はこのチャンスを逃さじ!とすばやく着替えて自転車を注意深くマンションの下に下ろして走り出した。

すると走り出して3分もしないうちに再び雪が降り始めた。渡し船に乗ると、灰色の海に白いボタ雪が吸い込まれていくのがよく見える。対岸に着くと、雪は勢いを増していた。

が、大阪の雪である。気温がさほど下がらないので、アスファルトに積もることはあまりない。服や帽子の上に落ちてもすぐ溶ける。目的地であるユニクロに着く頃には雨に降られたようにびしゃっと濡れてしまった。

ユニクロでカーディガンなどを物色していたら、私と同じくらいの年のおかぁさんが、「モナー、こっち来て!」と子供を呼んでいる。モナーって、あのモナーなんだろうかと思ったが、ごく普通の親子で、
     ∧_∧
    ( ´∀`) <オマエモナー
    (    )
    | | |
    (__)_)

などという気配はない。多分「萌奈」とかいう名前なんだろう。

家に帰ると寒かったせいかぐたっと疲れてしまった。夕食はシューマイに、カボチャ&高野豆腐の煮付け、春菊の白和えにした。シューマイは初挑戦で、ジューシーに出来たのはよかったが、味がちょっと薄かった。思ったより簡単だったのでこれはまた作ろうと思った。目標は551蓬莱、もしくは大阪福島の一芳亭なのだ。

明日は三日ぶりに会社に行かなくてはならない。あったかかったらいいなぁ。


2004年03月06日(土) 寝る子?は育つ

別に子じゃないんだけど、よく寝ればよく育つことを実感した。

金曜日に眠い目をこすりつつ、「探偵ナイトスクープ!」を見るために起きていた。すると、ニュースステーションは半ばで終わってしまいサッカー中継になった。私はテレビ欄をあまりチェックしない(新聞をとっていないのでめんどくさい)ので、よくこういうことになる。で、寝た。

2時すぎに袋の氷を取り替えようと起きあがり、メールチェックをしてまた寝た。すると起きたのは土曜日の12時45分だった。よく寝たなぁと思いつつ、ぽんかんのようにぶかぶかしているはずの後頭部に手をやるとぶかぶかは治っていて、正常なたんこぶに変わっていた。瞬きをしても後頭部の皮がひきつることもない。

もちろんたんこぶなので押せば痛いが、普通にしているぶんには大丈夫そうだ。人間の回復力というのはすごいもんだと感心した。

以前、交通事故で入院したときも寝てばかりいた。特に手術をした3日後くらいまでは食事の時に看護婦さんに起こされる以外はほとんど寝ていたと思う。体験的に、寝ることによって肉体の痛みはかなり軽減される、というかほとんど治る気がする。

一方、精神的な痛みに関しては何とも言えない。どうもこの年になると、肉体的な痛みより、精神的な痛みの方が堪えるようになってきて、その痛みは雲のようにどっかへ行ったと思ったら、どこからともなくどよーんと暗い色になって気持ちの中を覆い尽くすのだ。

誠意のない派遣会社とか、管理会社のイヌのような管理人とか、いろいろと問題のある人間はいるのだけれど、それをどうにもできない自分の力のなさが一番ダメな気がする。やっぱり引きこもっているのが一番楽だなぁと思うようになってきたのでますますダメダメである。

が、外は良い天気で日曜日なので今日は気を付けて自転車を下ろし、ふらふらと走ってみようと思う。(これでこけたらホントに逝ってヨシだなぁ。)


2004年03月05日(金) 会社をやすんでやることは

目が覚めると、頭の痛みはましだったが、全身が痛かった。右膝の裏には打ち身の上に切り傷があり、右の腰には握り拳大の打ち身が。左肩は腕が上がらないほどだった。ということで全身に湿布を貼り、今日は一日おとなしくしていることにした。

頭の方は氷で冷やしている。寝ているときはまだ固定しやすいのだが、体を起こしていると氷を入れた袋が落ちてくる。なので氷を入れたジップロックを頭にのせてから、毛糸の帽子をかぶっている。

これがまたマヌケなのだ。ちょうどマックに向かい合うと、右側に直角に置いてあるウィンドウズ用の19インチモニターに自分の姿が映っているのだが、家の中で毛糸の帽子をかぶってるだけでもアレなのに、氷の袋が入っているもんで、変に頭が長いし、ぼこぼこしている。やっぱり厄年なんだろうか?

ぼんやりと本を読んだり、テレビを見たりしていたらお腹が空いてきた。が、外に行く体力もないし、あるモノで料理をすることにした。

普段は適当なものしか作らないくせに、時間があると真面目に作りたくなるもんで、肉無しチリビーンズと炊飯器パンを作った。チリビーンズは買い置きの豆、たまねぎ、冷凍庫のパセリ、缶詰のトマトを圧力鍋で10分でできた。炊飯器パンは前ウェブで見て面白そうだなぁと思ったので試してみることにした。

ホットケーキミックスに全粒粉を混ぜて、ベーキングパウダー、牛乳(スキムミルク)を入れて、普通に炊飯したら33分でできあがった。ウェブで調べたら炊飯器の種類によっては米以外のものを炊くことはできないのもあるらしかったので、ちょっとどきどきだったが、うちのは大丈夫だったようである。



ケーキクーラーとして使っている網の上でさましてから食べたら、ほんのり甘いしっかりとした蒸しパンという感じでなかなか美味しかった。四分の一食べて残りはスライスして冷凍庫へ入れた。炊飯器でごはん以外のモノを作るというのはなかなか面白いので、ちょっとはまってしまいそうな気がする。

参考リンク
All About Japan 「炊飯ジャーで簡単クッキング」


2004年03月04日(木) 強者のゴーマンと弱者の遠吠え

ぼーっとしながら白い巨塔を見た。最後の最後で主人公は目をかけていた助手に裏切られるわけだが、あまりにも当たり前で、裏切るように話を振ってまで保身に走る主人公はかなり薄っぺらい。

だってそうだろう。普段、親から「かわいいねぇ、かわいいねぇ。」と言われながら育って来た子が、「私はそんなにかわいくないのになぁ。」と自我が芽生え始めたころに、「つーか、うちの子、ゾウリの裏とええ勝負ってくらいブッサイクやねん。整形でもせな未来はあれへんわ。私に似んと可哀想に。ワハハハハ!」と高笑いされたらどんな気持ちだろう。いくら裏で、かわいがっているような言動をしても、信じることはできないだろう。

疑問なのだが、偉い人や力のある人は自分だけの力でその地位を手に入れたと思っているのだろうか?支配者にも親はいるわけで、大統領だって子供の時にゴハンを食べたから大きくなって偉くなったのではないか。

何でこんなことをいきなり書こうと思ったのか。それは今日、マンションの階段から自転車ごと転げ落ちて、アタマがおろし金で摺ったみたいになってしまったからである。救急車を呼んで病院に行き、頭部CTとレントゲンを撮ったが、特に問題はないらしく、塗り薬をもらって、小一時間横になって帰ってきた。今も頭に氷を乗せているわけだが、ぼんやりと今日の出来事を思いかえしてみた。

会社から帰り、自転車を部屋に入れようとした。それだけなのに、アタマから血が滲んでいる。何回か書いた気がするが、マンションの自転車置き場は空きがなく、自転車をエレベーターに入れるのは禁止だ。しかも最近治安が悪いので路上駐輪をすると、タイヤのバルブを緩められたり、サドルを抜かれたりと、不愉快なことが続いている。ということで、「階段でかついで自転車を持ち上げる。」しかないのだ。

それをだんなさんに話すと、「そりゃそうだけどさぁ。」と言っていた。いくら自転車が大事でも、自分が怪我してどうするよ、自分の体力とか体格とかを考えると、もう上に上げるのは辞めとけとのことだった。小さなワイヤーかぎを買ってきて、サドルと自転車のフレームをつなぐようにして、路上に自転車カバーをして、バイク用のワイヤーでガードレールにくくりつけておけば、とりあえずましやろという。

何だか、うまいこと妥協しつつもとりあえず守っておく、というスタンスだ。確かに現時点ではそうするのがいいんだろう。とりあえず、この意見を飲むか、自転車に乗ることをやめるしか選択肢はないのだが、本当にそれは最善なんだろうか?私にできるのはそれしかないのだろうかと思うとむなしい。

今回はたまたま自転車というきっかけがあってこういう思いをしたが、交通事故でリハビリ通院をしていたときも同じようなことを考えた。当時は走ることもできずに、びっこを引いていたので信号が青になってすぐ歩き出しても、赤になるまでに対岸に着かないことがあった。

すると特に右折しようとしているクルマは私が邪魔でしょうがないらしく、渡り終わるまでホーンを鳴らし続けて、捨てぜりふを浴びせられることもある。そいつの人間としての度量の狭さを哀れむと同時に、むかついても追っかけて行って、一発ぶんなぐることすらできない自分の方が嫌だった。弱いものは負けるしかないのだ。

弱いモノが負けるのは自然の摂理なんだろうが、人間の世界は弱さ強さがものすごく曖昧な気がする。動物は自分でエサを取って生き抜いた結果「強くなって」いるわけだが、人間はそうでもなく、まさしく「白い巨塔」ばりの取引や根回しで偉くなったり、強くなったりしている。

是非とも「偉い人」や「強い人」は自分がどれだけ他の人とのつながりの中で今の地位を築いたか考えて欲しい。アンタは無人島でも同じくらい強くなれたのかよと。…なんてことを書いても、きっとこれは「負け犬の遠吠え」なんだろうなぁと思ったりする。

とまぁ、タダでさえアタマが痛いのにこんなことを考えるとますます痛くなりそうなので、このへんで。こんな未熟さであと10日もすれば32歳になってしまうのが恐ろしい。


2004年03月03日(水) 夕方寝の恐怖

今の仕事に転職して3日目。眠い。環境が劇的に変化したのでそのギャップがつらいのである。(なんとまぁぜいたくな。)

従業員数4人から80余人。やまごもりしていて下山してきた都会でめまいがするような感じか。お昼休みは特にギャップを感じる。今までは自席でネットをやりながら適当に済ませていたので、お弁当自体も食パンに何かを適当にはさんだものとか、おかずが一種類しかない弁当(しかも昨晩と一緒の内容)とか、まぁ、でたらめだったが、今は食べる部屋があってそこでみんなテーブルを囲んで食べる。思わず、彩りを考えた弁当などを作ってしまった。

わたしは、玄米、筑前煮、ほうれん草のごま和え、ひじきの煮付けをもさもさ食べながら他の人の話に耳を傾ける。アカデミー賞の話題とか、餃子スタジアムの話題とか、かなり大阪の夕方のワイド番組っぽい。まぁ、かなり年齢層が高めで、20代後半から50歳くらいまでといった感じだからそうなるのかもしれないけれど。

中でもひとりのおばちゃんに目がいった。別の女性がどっかからお弁当を買ってきたのだ。それはおかずとごはんが別個になっていて、ごはんが選べるやつだったらしい。彼女は「古代米」を選んだとのことで、黒いような赤いようなちょっと不思議なかんじのごはんだった。

すると、そのおばちゃんは、「うぁー珍しいわぁ。ちょっと一口ちょうだい。」と言って、自分の箸箱から箸を取り出し、その彼女がパックを開けると「この豆のところ取ってもかめへんやろ?」と言ってごはんを取った。

うむーすごい。中学生のころに、親しい間柄で唐揚げとか固形のおかずのやりとりをしたことはあるけれど、ごはんのやりとりは経験がない。彼女たちは私が思う以上に親しいのかもしれない。

仕事に戻るとあっという間に終業時刻が来た。今のところ定時が早い。何でも慣れるまでは疲れるからという配慮らしい。確かにもう、むちゃくちゃ疲れる。

この仕事をしているのは自分だけなので他の人と分け合ったりなどはできないし、どっさりとやることがある。書類も英語だけでなく、ドイツ語とか、中国語とか、いろんな書類があって、そういう書類から特定の単語を見つけて何を書いてあるかを判別して、ってやるとアタマが爆発しそうになる。

わたしの周りの人も皆、扱う書類は一緒なので、ドイツ語や中国語がわかるんですか?と聞いてみたら、「全然。」とのことだった。みんな単語を見つけて、ああ、アレの書類やなぁって感じで判別しているらしい。うむむ。

そんなこんなで、自転車通勤もあり、45分の道のりをコギコギ家に帰ってコタツに入ると、自動的に寝てしまう。起きたら夕方のニュースなんか終わっているのが悲しい。

早く一週間が終わらないかなぁとまだ水曜日なのに思ってしまう。


2004年03月01日(月) 祝!まともな職場

一週間ぶりに働くことになったわけだが、新しい職場はかなりまともで、私はめまいすら感じた。

複数の女子がいて、仕事もやることが決まっている。もちろん怒鳴られるわけでもない。平和だ。これで同じ時給なんだから感動してしまう。

ひとつ違和感を感じたのは制服のことだ。制服はあるけど着なくてもどっちでもいいと聞かされていたので、私はもちろん私服を選んだ。が、しかし、職場の女性は9割以上制服だった。そのほうがめんどくさくないからという理由なんだろうが、私はちょっとなじめないと感じた。ええ年こいてみんなで同じ格好っていうのも何だかなぁと思うからだ。

まぁ、私の場合は膝周りの手術をしているので、足を出すことにかなり勇気がいるというのもあって制服は避けているというのもあるのだが。

男性も基本的に来客がないので、どんな格好でもいいと思うのだが、日本人の人はみなスーツでネクタイ、数名の外国人だけが、チノパンとかGパンだったのが印象的だった。

が、しかし、昼休みに流行のお店の話などをするというのもドラマみたいでなかなかいいもんである。もちろん電話もとらなくていいし。

こんな感じでこれからこの日記から愚痴はかなり減りそうな気配である。


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