みかんのつぶつぶ
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2005年04月30日(土)




三年前、定年退職された方が亡くなり社内に掲示する訃報を作成するように指示された。
画面に打ち込む文字たちに、少し親しみを感じてしまう自分がいた。
彼が亡くなったときも、会社ではこういう動きをしていたのだろうなと想像する。

一緒に仕事をしていた人が亡くなるというのは、
とても現実的なことを考えさせられるものだ。
我が身に置きかえることがとても容易で、
目の前の人生をわかり易く考えさせられることなのだと思った。


2005年04月16日(土) 病む桜



満開の桜をみたとき、
なんだかその樹が熱を放っているように感じた。

樹のなかに病んでいるものが蓄積され、
その毒素が枝から枝に花を咲かせているのではないだろうかと。

きっと、花を一気に咲かせ熱を放出させ、
樹は、回復することを願っているのではないか。



だから、
桜にはなぜかどこか悲しい電波を
人々は感じるのではないか。




私は、ただひっそりと見上げて。


2005年04月02日(土) うまれた日


酸っぱいものを見たとき、
見ただけでこめかみが痛くなるほど酸っぱい感が口に広がる。
それと同じように、
この季節になると、
風の匂い 空気の色 陽射しの感触・・・
その諸々に反応して心が、泣く。

心はこんなにも痛くなるものなのだと知ったり、
とても心が重くなりすぎると笑ってしまうものだと知ったり、
笑顔でいることは、相手よりも自分を救っていることだと知ったり。




今日は、家族みんなで笑っている時を思い出してね。
電車の窓から見えた空に、反応して浮かび上がった温かい記憶。
どうして急にそんなことを思い出しているのだろうと考える癖。

そう、キミの誕生日だったね。
今日は、キミの生まれた日だった。

産んでくれた御母さんも空へ旅立って、
産まれたキミも、もう、いなくって。



さびしいよ。



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