みかんのつぶつぶ
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受験シーズンなので塾は大忙しなのだろう。息子の帰宅は連日午前1時過ぎ、今朝は9時過ぎにはもう出かけていった。ついこの間まで自分も受験生だったわけで、いまはバイトとはいえ教える立場になって自分の経験を生かせるといいね。
中学生だった息子の姿が私にはあまり記憶にない。仕事中心の毎日、子供達に神経をとがらせることから避けていた。子供達のことを気にすればキリがなく、置いていかなくてはならない切ない気持ちを立ちきらなければ仕事を続けていけなかった。でも、もう少し、目を向けて膝を突き合わせる時間を持つべきだったと後悔している。娘も、あの時期はとても寂しい表情をした女の子だった。わかっていたけれど、私は、外に目を向けていたのだ。
もろもろの後悔が山ほどあって。時々、押し潰されそうになる。
まだ毎日寒いんだけど、 今年も梅の花が咲いて春の足音を聴く季節となった。
足早に病院へ向かうあの日の私自身の背中をみつめながら 私は今日も明日も歩く。
病院の裏手に咲く大木の梅を、 桜ではないのかとたずねた人はもういないけど 今年もまた咲いているのだろうあの場所で。
つらかったことも 悲しかったことも 笑っていたことも 落ちこんでいたことも 昨日のことのように思い出し 今日のことではもうないことが、さびしいよ。
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