みかんのつぶつぶ
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2004年03月28日(日)



ベランダで途方に暮れる。春の闇を全身に感じて鳥肌がたつ。この匂いと、この風の温度に、身体の奥底にある鈍い痛みに気づく。

世の中には、どうにもならないことがたくさんあるものだけど、なるべくなら、どうにかしたいと思う気持ちを失わずに生きる姿勢を持っていたいと思う。朝、力強く挨拶をする躾をしてくれた父に感謝し、そういうときに、人間って、生きるって、こういうことなのかとわかったような気持ちになることを幸せだと感じたい。なぜならば、父が私の記憶に宿り、これからも私はその記憶によって父の教えを実行し、そして子ども達へと伝わり、またその未来へと繋がってゆくのだから。
死んでお終いでは、ない。


街の灯りが温かいのは、その人々の営みを感じるからなんだろうなあ。
街の灯りが切ないのは、悲しみ渦巻く我家の灯りも、普通に温かく灯って見えるのだろうと思う時。


桜の季節は、やっぱりまだ悲しい。
もうすぐ誕生日だねえと、想うことの虚しさに吹雪く花びら。


みかん |MAIL

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