【アルファ】閑話小話

こんにちはー。10/31日更新をすべきだったのですが、ただいま手元に資料がないので、更新することができず、じゃあ私の日常小話でもしよっかな!ということで、軽く近況書かせていただきます。

■最近いいことありました?
いろいろな人と話す機会があったりして、面白いなぁとおもいました。卒論でなにをやる〜とかっていうのも、なかなか興味深いですねー。卒論は、結局のところ今の私の礎のような存在になってる、という方もいらっしゃいますし、今後会う人ごとに聞いてみたいような話題でした。

■マイブームは?
漫画を読むことー。笑 したの購入したものとかぶりますが、「下弦の月」の愛蔵版が一番最近買ったものです。下巻で、イブが〜な時に、蛍ちゃんがすがったことに対するモノローグにはっとしました…。最近は、またものの見え方が変わって、漫画や本を読むのがとても楽しいです。(忙しくなってきたので、読書ペースは落ちていますが;)

■最近購入したものは?
覚えている範囲では、漫画とコスメ。基本的に、所有欲があんまりないので、ほしい!と思うものは月に片手で数える程度です。

■最近食べたおいしいものは?
飲み物では、今までミルクティー派だったのがレモンティー派になりつつありました!さっぱりしていて、おいしいv

■最近遊びに行った場所は?
遊びに行ったのはー、新宿。友達と会っておいしいもの食べてきましたv最近一ヶ月ではそれだけかなぁ。あんまり遊びに!っていう感じでもない今日この頃。
2008年10月31日(金)

【読書記録】「Re-born はじまりの一歩」

宮下奈都/福田栄一/平山瑞穂/豊島ミホ/瀬尾まいこ/伊坂幸太郎
タイトルテーマの短編。一番好きだったのは、福田さんの『あの日の二十メートル』なので、そのストーリーをご紹介。
ストーリー:いろいろなことをあきらめて、三流大学に仕方なく入学した主人公だったが、あまりの様相にその大学にも通わなくなり、代わりに水泳に行くことが習慣と化していた。そんなある日、運動に来ていたご老人の一人が話しかけてくる。「私に、泳ぎ方を教えていただけませんか」と――。

作中で、遅すぎることはないという言葉についての解釈がありましたが、私は彼の老人と同様に感じています。なので、老人を応援する気持ちと、その気迫に押されながらもがんばる主人公の様子がとても好ましく映りました。あきらめていたわけじゃない、逃げていたのだという一文がとても心に残ります。

豊島さんの作品も、以前は彼女らしい…けどアンソロジーとして全体的に見ると変に突出しちゃってるなぁと思うところがあったのですが、今作はそのようなこともなく、むしろ関係や状況からするとちょっと特異だけどそれがいいほうに出たように思いました。
瀬尾さんの作品は、他の著書(『戸村飯店青春100連発』)の原型ということで、やはり世界観ができている分だけ違う雰囲気を放っていたと思います。だからこそ、じゃあその本ではどうお話は展開して人間関係ができているのかなと興味を引かれるものがあります。
最後に宮下さん。…このひとつ前の本で、この方の本を読んでみたいと記していたので、早速お目にかかれてうれしく思います。でも、実は『コイノカオリ』にも寄稿してらしたのですね…。その宮下さんのお話は、志していた音楽に見捨てられて絶望した主人公のお話。受かると思っていた音大付属の高校、公明なヴァイオリニストの母。そして母ほどの才能をもっていないと実感してしまった今、日々はなんとなく過ぎるものだった――というお話。最後の、ホームランのようなからっとした締めくくりが、とても潔くて好きでした。NO.60■p269/実業之日本社/08/03
2008年10月28日(火)

【読書記録】「COLORS」

豊島さん目当てで借りてきたのですが、久しぶりにぜんぜん知らない作家さんばかりで、楽しみにしつつ読みました。ただ、設定されたのが表題の色で、掲載元が青春と読書ということで、色と青春しか設定されていないのがあだになった短編集だったようにも感じました。ばらばらでもバラエティがあって面白い!ということはままあるのですが、雑然とした印象。まとめて本を出すからには、もうちょっと工夫してほしかったなぁと思います。宮下奈都さんの作風が気になるので、また読んでみたいな。NO.59■p251/集英社/08/04
2008年10月25日(土)

【読書記録】豊島ミホ「ぽろぽろドール」

人形をモチーフにしたファンシーな一冊。表題作のぽろぽろドールの存在感たっぷりで、豊島さんの作品は好き嫌いに左右されない強烈な印象を残す作品がちらほら出てきているなというのが私の印象でした。
好きだった作品は、「手のひらの中のやわらなか星」――田舎から都市部の進学校に進学した主人公は、生まれて初めてそこで自分の容姿について考え、絶望する。そんなときに目にした人形の存在が、こんなに大きく色濃く彼女(主人公)の人生に反映してくるとは思わず、途中までの息苦しいような展開からラストまでがとてもきれいにまとまっていたように感じました。いつも誰しもが主人公にはなれないけれど、自分の人生であることに変わりはなくて…ということを改めて考えました。
心象心理という点において、「きみのいない夜には」もあげたいと思います。こちらは、嗜好品としての大人のためのお人形を愛でる主人公。彼女が不意に目にした人形と、運命的な出会いをしてネットオークションで手に入れる。この人形の愛で方が主人公のキャラクターを作っていて複雑で、彼女の深層心理は私にはきっとわからないけれど、読み終わってからも登場人物の気持ちについて考えた作品でした。強いまでの衝動のような力、なりふりかまわずにほしいと思える欲求と気持ちがとても心に残りました。彼の行動は決して間違ってはいないと思う。それが一般的で、やはりそうあるべきだけど、彼女にはそれでは足りなかった。それが結論…でしょうか。
最後に、書き下ろし掌編として「僕が人形と眠るまで」があります。豊島さんとドールがタッグを組んだ時点でもびっくりしたのですが、ラストにふさわしい総括作品だったと思います。――美しいこと、それが織り成すさまざまなこと、またそれを自然と享受している人たち。NO.58■p230/幻冬社/07/06
2008年10月22日(水)

【読書記録】豊島ミホ「花が咲く頃いた君と」

ストーリー:花が咲く頃、一緒にいたのは――。

四季の花とともに4篇。
「サマバケ96」まったくタイプの違った私とアンナは中学最後の思いっきりはっちゃけた楽しい夏休みを過ごそうと約束する。予定通り10日で終わった宿題、そして念願だけどちょっと怖くもある渋谷へと二人は乗り出した。
文字にされない気持ちの扱い方がうまくなったなぁとしみじみ感じました!私が読み取れなかった気持ちもあるだろうし、最後の繊細さがとても心引かれる作品。

「椿の葉に雪の積もる音がする」眠れない夜、私はおじいちゃんの部屋に行く――。
哀愁というよりも、愛惜を感じる情緒がある作品。椿の花と葉にゆっくりと舞い降りる雪と、ほんのり積もった雪にうもれる庭。そこに和服姿のおじいちゃんがいる情景がこのうえないほど素敵でした。主人公はしっかりと冷静さをもっていて、それが豊島さんらしいのに、ほろっと剥がれ落ちる瞬間の美しさがあるように感じました。NO.57■p213/双葉社/08/03
2008年10月19日(日)

【読書記録】「オトナの片思い」

11人の作家によるアンソロジー。そもそもオトナの定義はどんなもので、片思いのわけは何かなと思って借りてきたのですが、不倫に年の差・わけありの恋というのがポピュラーで、なんとなく物足りなくも感じました。
 +角田光代「わか葉の恋」
今回私が一番しっくりきたのが角田さんの作品。食事処のわか葉で、ちょっとしたことをきっかけに見知った年下の男の子と、主人公は顔を合わすたびに会釈をしあうなかになる。恋愛といえるほどのどきどき感はないけれど、会えるのはとても楽しみで――。
とてもナチュラルで、相手は知らない人間だからこそその距離感が心地よく心に響きました。ほっとする作品。
-------以下、他に気になった作品。
 +伊藤たかみ「からし」
もしかしたら既読かもしれませんが、直接的な表現だけではないなぁと思わせてくれた作品。
+山田あかね「やさしい背中」
空気が違う色に感じられた作品。表現がきれいなのかな。
 +三崎亜紀「Enak!」
ファンタジー!思いきり現実感が漂う中にどどんっと登場したファンタジー設定に度肝をぬかれました。こういうのもいいと思います。
 +大崎知仁「ゆっくりさよなら」
軽い雰囲気がいい波を作っている作品。結婚している相手へ抱く思いという設定に、こういうシチュエーションもあるかなぁと感じました。どこからが片思いなのかは難しいですね。
 +佐藤正午「真心」
短編なのにその中にぎゅっとひとつのストーリーが完結しているのは、このアンソロジーでは異色で、さらには第三者の目線というのもあいまって、この発想がすばらしいなと思いました。
NO.56■p247/角川春樹事務所/07/08
2008年10月16日(木)

【読書記録】豊島ミホ「日傘のお兄さん」

ストーリー:その昔。まだ幼稚園に通っていた私と遊んでくれていたのは、日傘を差したお兄さんだった。あれから年月はたち、今の私はどこにいても自分の居場所が見つけられない中学三年生になっていた。もやもやした気持ちが巣くう私の前に、ある日突然現れたのはあの日傘のお兄さんで――。

まずはじめに、私が読んだのは文庫本verです。あとがきで書かれている言葉を引用すると、『三凶のお兄さん』と主人公のなっちゃんのお話。それにしても、三凶って…。笑 お兄さんもお兄さんながら、負けず劣らずなっちゃんも強いキャラクターだと思うのですよね。緊張した雰囲気の中で彼らの地が出ることにより、ほっとさせられたりととてもめりはりがある展開でした。読み進めるうちになっちゃうんの緊張感や不安などがじわじわと伝わってきて、展開が途切れると次はどういうシーンなの!と、もはや夢中で読んでました。とても丁寧な描写の中に潜められた純粋な気持ちがとてもいとしい。

同時収録『あわになる』『すこやかだから』『ハローラジオスター』。この中ではハローラジオスターが好きでした。とてもインパクトがあって、その点においては表題作よりもしっかりストーリーを記憶しています。これだけ派手な方向にはっちゃけた主人公も、豊島さんの作品では珍しいですし、短い作品ですがとてもずっしり残ります。大学生活を彼女みたいに送れたら、それはそれで楽しい…のかな。

あとがきで著者が書いているように、単行本とは違うということも考慮するとそちらも読んでみたいと思います。まさか同タイトルの著書を文庫と単行本で読むことになるとは思わなかった…!NO.55■p294/新潮文庫/07/11
2008年10月13日(月)

【読書記録】浅倉卓弥「四日間の奇蹟」

浅倉さんのデビュー作ということで、手を伸ばしたのですがばっちり長編でびっくりしました。400ページ越えなんて最近は読んでいなかったのも手伝って、ボリュームたっぷりな一冊だったなと感じました。
さて、今作は著者の持ち味がきらりと光る作品だったと思います。展開と感情コントロールがまさにこの方だなぁと思うような内容になっていて、私が「これぞ浅倉さんのよさ!」と思ったものがとてもよく発揮されていると思います。ただ、導入部分…起承転結の起で人物がそろうまでの流れが長く、いつになったらこの物語は始動するのだろう…と少しペースにもたつきを感じました。バックグラウンドや人間関係がこの上なく大切で必要なのはわかるのですが、起き上がるまでに100pというのは全編400を考えてもやはり長いような。というのも、やはり立ち上がってしまえばそこからの展開はとてもスピーディで興味をそそられる展開なだけに、ここまでたどり着くまでに飽きてしまわれないかが心配だという側面もあります。NO.54■p411/宝島社/03/01
2008年10月10日(金)

【読書記録】文房具を楽しく使う[ノート・手帳篇]

これまた趣味で借りてきた一冊。こちら、とても実用的な内容になっていて、文房具類がお好きな方にはもちろん、会社などで働いている方にはぜひとも見ていただき現在を振り返ってみてほしいと思うような内容になっています。
まず、ノートについて。種類とその用途、そしてそれら使い方と関係性などがあげられています。国内品だけではなく――むしろ輸入品を積極的に活用し、そしてなによりも社会人が使うノートの意味合いと利用方法に私は目からうろこが落ちたような思いで読みました。学生の延長でなんとなく使っているだけではもったいない、もっとノートとはどういうものなのかを考えて、仕事との関係を考えようと思わせてもらいました。
次に、手帳について。これは「クオバディス」と「モールスキン」という商品について重点を置いて展開しているのですが、さまざまな手帳が存在する現在において、手帳の種類・中に印字された文字などについて詳しく述べてあります。特にクオバディスについては、シリーズになっていて大きさや形など微妙な差があり、印刷にもきめ細かな利用者への配慮がある商品としていくつかポイントが挙げられています。反対に、「モールスキン」はシンプルさを徹底した手帳で、こちらはこちらの活用方法と利点、実際の写真などがありとても説得力のある内容になっていると思います。

上のノートについてもそうですが、欄外の下は空白になっていて写真や補足があげられており、実際に商品や利用方法について図示説明があるのがとてもわかりやすいのもこの本の特徴といえるでしょう。

細かく書くともう少し内容はあるのですが、このように社会人としての活用をしっかりと考えた場合の例は私にはとても新鮮で、紹介だけではなく実用に及ぶまでの解説があるというのがとてもよかったと思います。何気なくノートをとっている、そんな方にはぜひ見てほしい一冊。NO.53■p157/早川書房/04/07
2008年10月07日(火)

【読書記録】森博嗣「スカイ・イクリプス」

『スカイクロラ』シリーズの番外編の短編集。クロラシリーズはこれにて完結。延々のループの中にいるような、それなのにそんな簡潔なものではない世界で生きるキルドレと彼らを取り巻く人々のお話。これまでどこかしらで出てきた人たちで、それぞれの登場人物の視点で捉えたお話を読んでみたいなととても興味があり、けれど不思議なことにこの掌編程度の短いお話でとても満足できるような内容になっていました。
・NineLives 彼の思考の軌跡を追えることが心地よかった。(ティーチャ)
・HeartDrain 彼女の過去の一部が垣間見られてこれはもっと別のお話としても見てみたかったなぁと好奇心をかりたてられました。(カイ)
・DollofGlory 年月のたち方に感慨もひとしお。最後に差し入れられた言葉がいろいろなことを喚起させる。(ミズキ)
・Ash on the Sky これでこそスカイクロラシリーズの終わりを飾るのにふさわしい。いったいどんな道があの人に用意され、そして続いていくのか――不思議な余韻とともに幕が閉まりました。(スイト)
NO.52■p245/中央公論新社/08/06
2008年10月04日(土)

【読書記録】「嘘つき。やさしい嘘十話」

編集:ダ・ヴィンチ編集部、発行:メディアファクトリー
上野樹里さんが表紙の文庫サイズの本。掌編で10人の作家さんがそれぞれやさしい嘘を描いています。以前『赤い嘘』という、これまた短編か掌編の嘘がテーマの小説を読んだことがありましたが、その本と比較するとこちらはうその用い方がとてもやさしくて、読後にほっとできるのが特徴的だったと思います。中でも突出して好きだったのが、竹内真さんの「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」。この方の作品も読みたいなぁと思いつつ読めていなかったのですが、キャラクターのよさと加減のいい嘘で、全体的にすっきりした作風のように感じました。他のお話も、舞台設定だったりジャンルだったりいろいろな工夫を織り交ぜてあり、さらには掌編なので読みやすくてお勧めです。NO.51■228p/06/09
2008年10月01日(水)

ワタシイロ / 清崎
エンピツユニオン