【読書記録】豊島ミホ「夜の朝顔」 |
ストーリー:主人公・センリの小学校低学年〜高学年のそれぞれの短編が収録されている。
『檸檬のころ』が気に入って、借りてきた豊島さんの本だったのですが、今回の主人公は児童にあたる年齢で、ちょっとずれを感じずにはいられませんでした。主人公はとても冷静に、しっかりと気持ちのずれをつかんでいて、この年頃の子供がこんなに冷静で静かにコントロールできるものかなぁと私はこの本に年相応な様子を感じられませんでした…。普通の作家さんも主人公の年齢が幼ければ幼いほど、「何か違う…」と思うことはままあったのですが、これは顕著ではないかと。けれど、あとがきを読むと著者の小学生時代が思い浮かばれて、なるほどこういう方ならば、こういう子供を描くのも納得かもしれないなと思いました。要は、ご自身がどういう経験をして育ってきたかによるところも大いに影響しているようです。NO.31■p195/集英社/06/04
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2008年07月30日(水)
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