【読書記録】恩田陸「中庭の出来事」 |
ストーリー:中庭で繰り広げられる三人の女優とお話。女優は時に共謀し、時に独白を述べその人を惑わせる。あざ笑うがごとく絡んでゆく複雑なストーリー展開にご期待あれ。
まるでサーカスの見出しみたいな紹介になりましたが、この本にはあながち遠からずではないかと思います。中庭にて、『中庭にて』、旅人たちの三つの主要ストーリーが展開してゆく中での現実と舞台の上の出来事の倒錯感のようなものがこの作品の最大の魅力。途中でわけがわからなくなってくるのも醍醐味、というべきなのでしょうか。^^;とても入り組んだ構成ですが、事件が単純明快なだけに、なぜという部分が気にかかってどんどん読めました。 ところで、「チョコレートコスモス」で舞台演技をモチーフに使った ばかりなのに、半年のうちにまた演技関係のお話を発表されたのだなぁとたどっていて気がつきました。次回作はどんな作品なのでしょう。 NO.004■p382/新潮社/06/11
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2008年02月28日(木)
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