電話が鳴った。時間は夜の0時半。まあ、いつもなら金曜日の夜の0時など起きていて当たり前の時間なのだが、数日前から体調が悪く前夜は一睡もできなかったこの日は11時過ぎにもうベッドに入っていたのだった。ちょうどウトウトとしかけた頃に叩き起こされたわけで、こういうタイミングの電話は不吉なものである事が多い。不機嫌と眠さが半々の状態で受話器を取ると女の声。自慢じゃないがここしばらくは夜中に電話をしてくるような付き合いの女は居たためしがない。実に情けない話だがそれはそれとして、誰だかさっぱりわからんので誰何するとこれが何と10年以上も前に付き合っていた女。あまりの無神経さと頭の悪さに耐えかねて捨てたのだが、その辺はちっとも変わってないようだ。酔っているらしく訳のわからんことをクドクド吐かし始めたので、いったい何の用だ用がないなら切るぞと言うとボソッとひと言、「私、離婚したんだ」。
だから何ですかだから。え。それがこのくそ真夜中に叩き起こされて俺が知らされなけりゃならん事柄だとでも。だったらいったいどういう理由で。と、そこまで考えてハッと気付いた。まさかヨリを戻せとかコキ垂れるんじゃないだろうね、まさか。もう10年以上前の事だよ、アンタ。何考えてんの、と言おうと思ってまた気付いた。こいつにはそういう神経は無い。だから捨てたんだった、と。体調が悪い、今何時だと思ってるんだと言い放って電話を切る。唖然、茫然。とても現実に起きた事とは思えん。
これはもう、悪夢の中でも最悪の部類と言って良い。しかも悪夢なら覚めるがこれは現実、殺しても殺しても死なないゾンビか何かに取り付かれたホラー映画の主人公の気分はこういうものだろうか。いや映画なら2時間で終わるしなあ。恐いよ怖いよ電話番号変えちゃおうかな、などと考え始めるともう眠る事も出来ず、半年振りくらいで酒瓶に手を伸ばす。いつもなら激しい眠気と吐き気と頭痛を引き起こすこの悪魔の水も、この夜は全く役に立たんかった。朦朧としつつ徹夜3日目の朝を迎える。ここ数年で最悪の朝だ。ハァ、勘弁してくれ。
をを、神よ。なぜこんな試練を私に。
2005年04月01日(金) |
ちょっと期待ハズレの最終回 |
ふと気がつくと一ヶ月以上飛んでいた。月日の経つのは速いものじゃ。 とうとう見てしまった。フレンズの最終回。涙と感動の渦、とまでは行かなかったなあ。実にあっさりとした終わり方というか何というか。まあ、好意的に見ればこれからも変わる事がないという暗示なのかもしれないけれど、それならそれでもっとワクワクするような終わり方にして欲しかったなあ。それじゃ安っぽくなるのかなあ。何だかちょっと寂しすぎる気がするんだけどねえ・・・ ていうか最終シリーズの後半がもう、番組を終わらせるためのシリーズという匂いがプンプンしてたもんなあ。キャストかスタッフかライターか全部かわからないけど、もう限界だったのかもね。最後に一発、「フレンズ・ザ・ムービー」とか作ってくれないかなあ。あまりにも哀し過ぎるよなあ。
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